石平道典
2015年11月23日15時04分
千葉県の内房と外房をつなぐ小湊鉄道、いすみ鉄道と沿線自治体などは、両鉄道を1本の鉄道に見立て「房総横断鉄道」としてブランド化に乗り出す。12月からクーポンつき乗車券を発売するなどし、ローカル線の両鉄道で旅してもらい地方創生につなげたい考えだ。
東京湾に面した市原市を起点にする小湊鉄道は、五井駅(同市)から南下して走る。一方、いすみ鉄道は太平洋を望む大原駅(いすみ市)が始発。それぞれ房総半島の中央部に位置する上総中野駅(大多喜町)を終点に接続する。
両鉄道は線路がつながっていることから、国土交通省や県は2004年度、相互乗り入れについて検討。だが運転方式や各種設備が異なり、実現は困難という結論に至った。
翌年度に両鉄道、沿線の市町、国や県などで房総横断鉄道活性化協議会を設立。沿線ガイドブックを作成するなど乗客誘致を続けているが、「『房総横断鉄道』という名前は浸透していない」と担当者。
そんな中、沿線は過疎化が著しく進み、利用客も減る一方。昨年度の1日当たりの利用客数は小湊鉄道が3406人、いすみ鉄道が1078人と約30年間で半減した。鉄道の維持存続が課題となっている。
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朝日新聞社会部
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