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承認と異なる血液製剤製造 業務改善命令へ12月2日 4時56分
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熊本の製薬会社の血液製剤が、国の承認を受けずに特定の成分を添加するなど、国が認めた内容とは異なる方法で製造されていたことが会社側の調査などで分かりました。一部の工程では不正はおよそ40年前から行われていたということで、厚生労働省は近く、会社に対し立ち入り検査を行ったうえで業務改善命令を出す方針を決めました。
熊本市にある製薬会社、「化血研」=化学及血清療法研究所は、ことし5月、国の検査で、血液製剤の製造過程で問題があったことが分かり、会社側は出荷を一時中断したうえで第三者委員会を設置して調査を進め、報告書をまとめました。
第三者委員会の報告書などによりますと、会社が販売する12種類の血液製剤について、国の承認を受けずに「ヘパリン」という血液を固まりにくくする成分を添加したり、薬品に熱を加える時間を変えたりするなど、およそ30の工程が国が認めた内容とは異なる方法で、製造されていたことが分かったということです。
一部の工程では不正はおよそ40年前に始まり、幹部の指示で虚偽の製造記録が作られるなど、発覚を免れる行為も行われていたということです。
この問題で健康被害などは報告されていませんが、厚生労働省は長期間にわたって不正が繰り返され、組織的に隠蔽を図ったとして医薬品医療機器法に基づいて、近く会社に対し立ち入り検査を行ったうえで業務改善命令を出す方針を決めました。「化血研」はインフルエンザワクチンの国内シェアのおよそ3割を製造する製薬会社で、今回の問題について「すでに承認された内容を変更する手続きには時間がかかり、出荷への影響を避けようと行わなかった。医療現場を混乱させてしまい、申し訳なく思う。再発防止に全力で取り組んでいきたい」と話しています。
第三者委員会の報告書などによりますと、会社が販売する12種類の血液製剤について、国の承認を受けずに「ヘパリン」という血液を固まりにくくする成分を添加したり、薬品に熱を加える時間を変えたりするなど、およそ30の工程が国が認めた内容とは異なる方法で、製造されていたことが分かったということです。
一部の工程では不正はおよそ40年前に始まり、幹部の指示で虚偽の製造記録が作られるなど、発覚を免れる行為も行われていたということです。
この問題で健康被害などは報告されていませんが、厚生労働省は長期間にわたって不正が繰り返され、組織的に隠蔽を図ったとして医薬品医療機器法に基づいて、近く会社に対し立ち入り検査を行ったうえで業務改善命令を出す方針を決めました。「化血研」はインフルエンザワクチンの国内シェアのおよそ3割を製造する製薬会社で、今回の問題について「すでに承認された内容を変更する手続きには時間がかかり、出荷への影響を避けようと行わなかった。医療現場を混乱させてしまい、申し訳なく思う。再発防止に全力で取り組んでいきたい」と話しています。