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電力大手に送電線使用料の引き下げ求める
12月2日 22時10分

来年4月に始まる電力小売りの全面自由化で、新たに参入する事業者が大手と競争できる環境を整え料金の引き下げにつなげようと国の委員会は大手電力各社に対し、送電線を新たに参入する事業者に貸す際の使用料の引き下げを事実上求める方針案をまとめました。
来年4月から家庭でも電気の契約先を自由に選べるようになる電力小売りの全面自由化では、新たに参入する事業者と大手電力会社が競争することによって電気料金が下がることが期待されています。しかし、電気を送るための送電線などの設備は、今回、自由化の対象になっていないことから、新規事業者は、大手電力会社から送電線を借りなくてはならず、その際に支払う「託送料金」と呼ばれる使用料が適正な価格になっていないのではと指摘していました。
このため、国の電力取引監視等委員会は、2日、開いた会合で、大手電力会社が国に申請した託送料金を査定する際の方針案をまとめました。
方針案では、供給力に余裕を持たせるために保有している発電所について託送料金の原価に計上するのは維持費用の一部にすること。また、電力会社が原子力発電の関連企業などに出向している社員に支払っている給与は計上すべきではないなどとして、大手電力各社に対し、託送料金の引き下げを事実上求めるものとなっています。
経済産業省は、この案を近く正式に決めたうえで大手電力各社の託送料金を新たな方針に基づいて査定し、年内に認可する見通しで、これを受けて新規事業者は、家庭向けなどの料金メニューを打ち出すことになります。

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