中国の裁判所が罪を加えて実刑判決 米が非難

12月1日 13時26分

中国の裁判所が街頭で抗議を行った民主活動家に対し、検察が起訴していない罪を加えて実刑判決を言い渡したことについて、アメリカ政府は、裁判手続きが国際基準に達していないと非難するとともに、中国政府に活動家の釈放を求めました。

中国南部、広州の裁判所は先週、政治の民主化を訴える中国の新聞の記事が当局の指示で書き換えられたことについて、街頭で抗議を行った民主活動家の郭飛雄氏、本名・楊茂東氏に対し、起訴された罪に新たに別の罪を加えて懲役６年の判決を言い渡しました。
この判決について、アメリカ国務省のトルドー報道部長は３０日の記者会見で、「平和な形でみずからの考えを表明した市民を投獄して罰するようでは、中国が目指す法の支配に基づいた社会の構築は不可能だ」と述べて、裁判所の対応を非難しました。
そして「この裁判では、国際的に認められた法律の適正な手続きが取られていない。特に気がかりなのは、判決の際に別の罪が加えられ、被告と弁護士には反論の機会も与えられなかったことだ」と述べ、中国政府に郭氏の釈放を求めました。
郭氏は判決を不服として控訴の手続きを進めています。