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ロンドン地下鉄駅で2人刺傷 犯人「シリアのためだ」 テロで捜査、英空爆に反発か
【ロンドン=内藤泰朗】英ロンドン東部の地下鉄レイトンストーン駅で5日夜、ナイフを持った男が「シリアのためだ」と叫びながら2人を刺し、1人に重傷、1人に軽傷を負わせた。英BBC放送などが伝えた。男は現場で警官に逮捕された。警察はテロ事件として捜査を開始した。
報道によると、「人が刺されている」との通報で警官らが駆け付け、男をテーザー銃(スタンガンの一種)で取り押さえた。男は29歳。単独犯とみられるが、身元や背景などは不明。英国のシリア空爆参加に不満を抱いているものとみられ、イスラム過激思想に感化された可能性がある。
英国は3日から、イラクでのイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に対する空爆をシリア領内にも拡大していた。
ロンドンなど英国の主要都市は、クリスマスの買い物シーズンを迎えて人出が増えており、警察のテロ対策部門は、市民に平静を呼び掛けるとともに、日常生活で常に警戒を怠らないよう求めた。