目撃!日本列島「ごちそうは いらない〜山形 外国人が集う農家〜」 2015.12.06


実りの季節を迎えた山形県村山市。
農業が盛んな人口2万5,000の町です。
ここに4ヘクタールの田畑で農業を営む大家族がいます。
2人の両親。
そして陽一郎さんの妻奈緒さんの夫子どもたちを合わせた総勢9人が一つ屋根の下で暮らしています。
更にこんな家族も。
坂井家で暮らす外国人たち。
日本の農業や農家の暮らしを知りたいという人々が世界各地からひっきりなしに訪れています。
魅力は農作業を手伝うと食事も宿泊も無料になる事。
そのかわり客としての特別扱いは一切なし。
やって来たその日からみんな坂井家の一員です。
働く時も食べる時もみんなが一緒。
暮らしの中に笑顔が絶えません。
一緒に暮らすとなぜか楽しい坂井家の日々。
その秘密をのぞいてみましょう。
夏の終わりを感じさせる涼しい夜。
この日坂井家が迎えたのは日本の農家に興味があるというスペイン人の大学生カップルです。
こんばんは。
こんばんは〜。
こんばんは。
日本語が分からなくても大丈夫。
奈緒さん外国語が得意なんです。
アンヘルさんとマルタさんは坂井家に会うのを楽しみにしていました。
ユニークな家族だとネット上で評判だったからです。
陽一郎。
よういちろう。
ジョーイチロー。
ハハハハハ。
(アンヘル)ナイストゥミートユー。
ナイストゥミートユー。
マイネームヒデオ。
(アンヘル)ナイストゥミートユー。
マイネームイズアンヘル。
家族みんなが自己紹介。
それが終われば早速坂井家の一員です。
とにかく気取らないのが坂井家流。
大皿に並ぶのはふだんと同じ家庭料理です。
じか箸も当たり前。
(奈緒)サンキュー。
グラシアス。
到着からたったの30分。
既に一切の遠慮はありません。
(2人)頂きま〜す。
頂きま〜す。
どうぞ〜。
2人の滞在は10日間の予定。
寝る時以外みんなで時間を共にする暮らしが始まりました。
お帰りなさ〜い。
奈緒さんの夫イギリス人のサムさんです。
英語の指導助手として来日し坂井家に婿入りしました。
サムさんは農作業の指導役。
早速明日の予定を伝えます。
仕事にも遠慮はありません。
宿泊も食事も無料である代わりにしっかり働いてもらいます。
寝るのは10時頃。
早朝からの仕事にみんなで備えます。
翌朝。
向かったのは車で5分ほど離れたナス畑。
旬を迎えたナスを早朝のみずみずしいうちに収穫します。
2人にとって農作業は初めて。
サムさんが丁寧に教えます。
朝食を挟んで次は稲刈り。
2人は稲穂を見るのも初めてです。
坂井家はやって来る外国人に作業を一から教えなければなりません。
間違いも多く彼らの作業を坂井家が全てやり直す事もしばしばです。
それでも外国人たちを受け入れてきました。
陽一郎さんが農業を継いだのは15年前。
高齢化などで耕作をやめる農家が増えていました。
一方坂井家は農業で暮らしていきたいとそうした農家から田畑を借り受けていったのです。
米のほかに7種類の野菜と果物にも挑戦。
しかし経済的な厳しさが続きました。
そんな暮らしに変化をもたらした出来事があります。
6年前奈緒さんとサムさんが旅先のニュージーランドで農家に滞在。
そこでは働いた人に宿泊と食事を無料で提供していました。
この仕組みに引かれ世界中から旅行者が訪れている事を知ったのです。
世界の人が集まれば農業がもっと楽しくなる。
そこで坂井家は営んでいた米屋をゲストハウスに改装しました。
(陽一郎)ここが泊まりに来た人たちの共有スペース。
こだわったのは仕切りをできるだけ無くす事。
うそだって。
泣いてない。
この部屋ドアがありません。
お互いを仕切るのはついたてだけです。
人と人とが近い距離で暮らす。
陽一郎さんがそのだいご味を知ったのは奈緒さんと旅したインドでの経験でした。
寝台列車はギュウギュウ詰め。
しかし乗客たちがお互いを気遣い気楽に過ごす姿に魅力を感じたのです。
クリスタル。
・はい。
常にみんなの声が聞こえ誰かがそっと気にしてくれる。
そんな家を目指しています。
誰?
(陽一郎)あっ膝?人生に迷う中でここにたどりついた日本人もいます。
自転車で日本一周の旅をしている途中坂井家と出会いました。
大学卒業後通信関係の会社に就職したものの3年で退社。
父親との折り合いも悪く旅に出たのです。
坂井家に2週間滞在した事で隼人さんには実家に帰る決意が芽生えました。
やっぱりもうちょっと話をしないと人って歩み寄れないし。
自分なりの家族の在り方を見つけるために旅立ちます。
行けは。
じゃあ隼人さん行ってらっしゃい。
今日どこまで行くの?頑張って。
別れの時さようならは言いません。
送る方としてはさみしいもんね。
やっぱ家族だと思っていっから…。
行ってらっしゃいって送ってあげたいしね。
また来てほしいし。
この日料理が得意だというスペイン人の2人は坂井家に頼まれパーティーを開く事にしました。
手伝うのはせつ子さん。
陽一郎さんと奈緒さんの母親です。
せつ子さんはアンヘルさんに子どもの頃から親しんだ母親の料理を作ってほしいと頼みました。
チョコレートアンドミルク。
バターとチョコとミルク。
先にミルク。
残りのミルク。
おっグー。
料理が出来上がりました。
並んだのはアンヘルさんとマルタさんにとって自慢の家庭料理ばかり。
(一同)頂きま〜す。
おお〜。
うまいうまい。
素朴な料理が笑顔を誘い笑い声が絶えない夜になりました。
(笑い声)別れの日が近づいていました。
朝が苦手だったマルタさん。
すっかり坂井家のペースにも慣れました。
アンヘルさんもくつろいでいます。
あ〜冷てえ。
見て水かき。
かけるよ?水かき。
あ〜ん。
駄目だよ食べちゃ。
垣根を作らない関係。
いつもと変わらない素朴な料理。
坂井家での生活は2人にとって初めて経験する事ばかりでした。
農家の暮らしを体験しに来た人たちがここで人と人との関係を見つめ直しています。
(英夫)どうもありがとう。
ありがとうございます。
10日間の滞在が終わりました。
行ってきま〜す。
行ってらっしゃい。
ナイストリップ。
サンキュー。
これまで坂井家を訪れたのは20か国60人。
彼らが書き残すメッセージにはありのままの自分でいられた日々への感謝の言葉があふれています。
2015/12/06(日) 08:00〜08:25
NHK総合1・神戸
目撃!日本列島「ごちそうは いらない〜山形 外国人が集う農家〜」[字]

山形県村山市。ここに世界中から旅人が集まる不思議な農家がある。みんなで農作業に汗を流し、食卓を共に囲む暮らしのなかで、旅人は人と人との幸せな関係を見つめ直す。

詳細情報
番組内容
広大な田園風景が広がる山形県村山市。ここに世界中から旅人が集まる不思議な農家・坂井家がある。9人の大家族である坂井家は「毎日を楽しく暮らす」ことがモットー。旅人はそんな坂井家と共に農作業に汗を流し、素朴な料理が並ぶ食卓を共に囲み、気兼ねなく会話する。そうした暮らしのなかで、旅人は人と人との幸せな関係を見つめ直していく。毎日を豊かに暮らすヒントが詰まった、農家の日々を見つめる。

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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