LIFE〜夢のカタチ〜/「世界進出!チョコレートの伝道師」語り佐々木蔵之介 2015.12.05


カカオ豆の芳醇な香りと濃厚な甘みを引き出した手作りチョコレートが今注目を集めています
日本では希少なインドネシア産のカカオにこだわった自家焙煎のチョコレート
オーナーみずからの足でリサーチし現地農家で発酵法を指導するなどカカオを通じて世界に新風を吹き込んでいるのです
そんな彼がこの秋世界の人気ショコラティエが集うチョコレートの祭典に初出店!
和のテーストを加えた驚きの新作でインドネシア産のカカオ豆をアピールします!
今回はカカオ豆の魅力を伝える若き伝道師・カカオマイスターの夢のカタチ!
京都で100年の歴史を誇る三条会商店街
京都最大といわれるおよそ800mのアーケードは今も活気にあふれ新旧さまざまな店が人々の暮らしに寄り添い歴史を紡いでいます
そんな由緒ある町並みに溶け込むようにたたずむのがカカオ工房・DariK
インドネシア産のカカオ豆から作られる素朴で味わい深いチョコレートが子どもからお年寄りまで幅広い世代に愛されています
店内のショーケースに並んでいるのは潔いほどシンプルなチョコレート
しかし口に含むと印象は一変!
カカオ本来の華やかな風味と熟れたフルーツのような甘酸っぱさに誰もが驚かされます
お越し頂くの初めてですか?そうなんですありがとうございます
こちらがお店の代表でありカカオマイスターとして活躍する吉野慶一さん
4年前金融業界から脱サラしチョコレートの世界へ足を踏み入れました
多くのパティシエが製菓用のチョコレートを使う中吉野さんはカカオ豆から作るBeanToBar製法にこだわります
その理由はこのカカオ豆
インドネシアのスラウェシ島から直接輸入した豆ですね世界では2位・3位の生産量を誇るんですけど日本にはほとんど入ってきてなくて日本はやっぱりガーナが多いんで珍しいですね
カカオといえばガーナ産が有名ですがインドネシアのカカオ豆は実は世界第2位の生産量を誇るのです
「Dari」っていうのがインドネシア語で「どこどこから」って意味なんです「K」はカカオの産地であるスラウェシ島っていう島がアルファベットのKの形をしてるとそこからスラウェシ島からという意味でDariKとしてます京都から発信するって意味での「K」でもあります
カカオは果物の一種
割ると中から白い果肉が出てきます
その果肉の中にある種それがカカオ豆です
吉野さんはその豆からチョコレートを作っています
豆からやることでコーヒーみたいに焙煎の強弱とか温度によって酸味とかナッツの香りとかいろいろ調整できるのでそこがまぁおもしろいですね
製菓用のチョコレートを溶かして作る方法と比べ手間も時間もかかります
しかしこの製法にこだわるのはより自由なチョコレート作りができるからだといいます
焙煎する温度や時間を変えることで風味はもちろん酸味や甘さを調整できます
焙煎したカカオ豆は1粒1粒手で皮をむき細かく砕いて機械でペースト状にしていきます
カカオ豆の成分はおよそ50%がココアバターと呼ばれる油分
そのため焙煎した豆をすりつぶすだけでこのようなペースト状になるんです
このペーストを冷やし固めたものがカカオマス
これに砂糖を加えた温かい生クリームを流し込み溶かして使います
大体バターとか油脂を入れるんですけどそれを入れないことですごい濃厚だけど後味がサッパリしてるとかべたつかないというようなところになります
よけいなものは一切加えずシンプルに作られるチョコレート
カカオ豆の細かい食感を残さないためにこして滑らかになるように仕上げていきます
こうして1つ1つ手作りで作られるチョコレートはカカオの芳醇な風味が際立ちます
現在定番人気となっているのは「生チョコレート」
カカオ本来のフレッシュな風味が引き出され口溶けも滑らか
濃厚な甘さのあとに溶けてもなお残るカカオ本来の酸味
カカオ豆から作られたチョコレートでしか味わえない醍醐味です
最初1つ目食べたらこれがほんまのカカオの味なんやっていうのがすごく印象的でした家族が京都のお土産っていうとここのもの以外はあんま喜ばないんですよ
人々を魅了するDariKのチョコレートはどれもカカオの個性が光っています
細かく砕いたカカオ豆を北海道産のはちみつで優しく包んだ「はちみつカカオ」
カリカリとした食感とビタースイートな味わいが癖になる逸品
発売以来大ヒットを続ける「カシューチョコ」はカカオと同じインドネシア産の生カシューナッツにほろ苦いビターチョコを組み合わせた大人の味わいが魅力です
香ばしくローストしたカカオ豆を細かく砕きチョコレートでコーティングした「カカオニブチョコ」は1粒で外側と内側2つのカカオの風味が楽しめます
そのまま食べてもよし
アイスクリームにトッピングなんてのもいいかもしれませんね
さらに自家焙煎のカカオと生クリームをシンプルにまとめた「生チョコクリーム」はアレンジの利く定番商品
こうしてカカオの個性が光る新作を次々と生み出す吉野さん
現在は5人のスタッフと共にチョコレートに没頭する毎日ですがほんの数年前までは全く違う世界に生きていました
栃木県に生まれた吉野さんは高校卒業後慶應・京大・オックスフォードへと進学
さらに卒業後はニューヨークに拠点を置く世界的金融グループモルガン・スタンレーでアナリストとして活躍
まさしくエリートコースを歩んでいたのですがたった3年で退職
実はアジア経済学を専攻していた吉野さんはずっとアジアに関わる仕事がしたいそう思っていたのです
そんなある時…
ほんとにたまたま旅行で訪れてた海外のカフェでそこがチョコレート屋さんだったんですね壁に地図が貼ってあってカカオ豆の産地ですっていうことでアフリカとか中南米があってそれに実はインドネシアも印が付いててあれ?インドネシアでもカカオが採れるんだってことでなんでインドネシアの豆じゃダメなのかガーナの豆だったらいいのかアナリストだったんで疑問があると放ってはおけないんですよ
この小さな疑問に後押しされ吉野さんは単身インドネシアへ
そして現地のカカオ農園を調査する中でなぜ日本に輸入されていないのか?
その答えを見つけたのです
それはおいしいチョコ作りに不可欠な発酵の技術がなかったから
吉野さんはすぐさま海外の文献を調べ発酵させる方法を農家の人たちに説いて回りました
すると僅か数日でカカオ豆の香りが格段にアップ
結果に満足した吉野さんが帰国しようとしたところ生産者の人々から意外な言葉がかけられました
今後お前が買うんじゃなかったら発酵してもしなくても値段が一緒なんですよほとんど変わんないんでだから「僕らめんどくさい発酵はしない」って言ってそこでなんか勢い余って「僕が行ってからも全部発酵してくれ」と「あなたとあなたとあなたとみんな発酵しろ」「発酵したら全部俺が買い取る」って言って約束しちゃったんですよそれが600kgで家に入れたら4分の3ぐらいがカカオ豆で埋め尽くされて
ワンルームマンションに届いた600kgのカカオ豆
これを有効活用するにはみずからチョコレートを作るしかない!
そう決断しDariKをオープンさせました
そしてこの日以来心に強く誓いました
カカオで世界を変えると
実はカカオ豆の流通価格はニューヨーク市場で決められています
つまり生産農家がどれだけ質のよいものを作っても発酵の手間をかけても価格にほとんど反映されない理不尽な仕組みになっているんです
吉野さんはこのシステムをなんとかして変えたいそう強く考えています
努力したいのに努力をする気さえ起きないっていうこの社会自体は変えていきたいという熱い思いはずっとありました
そんな思いを抱いて5年
吉野さんは現在日本とインドネシアを往復する日々を過ごしています
(吉野)蛍光ペンで書いてあるのが海外ですね全部海外なんですけどね8月はもうほとんどずっとインドネシアですね9月もずっとインドネシア10月もインドネシアほとんど現地に住んでるような感じで毎日夜中3時・4時まで仕事してるんでただまぁ昔から結構鍛えられてたんで
インドネシアの島々の中でもKの形が特徴的なスラウェシ島
その中部に位置するポレワリマンダル県にはカカオ農家が点在しています
この日もそこに吉野さんの姿がありました
ただいつもと違うのは45名もの団体客を率いていること
実はこれDariKが去年から主催しているカカオ豆の農園ツアーのご一行
学生さんや社会人・家族連れの皆さんと共に契約農家を訪ね雨季と乾季の間に行われるカカオ豆の収穫を体験させて頂きます
(吉野)うわ〜いいカカオだ
もぎたてのカカオの実を早速試食
一体どんな味がするのでしょうか?
(吉野)どうですか?
収穫したカカオ豆はこの木箱の中に寝かされバナナの皮を使って5日間ほど発酵させます
吉野さんが教えた手法が守られています
是非一緒に入れてみてくださいこれ絶対入れたほうがいいですよグニューッて温かいんですよ温かいすごいですねうわっ!私は単純にDariKさんのチョコレートのファンでホームページとかを拝見してそれが実際単純に興味だけですね
手探りの状態から始まったDariKの5年間
吉野さんと共に歩んできたカカオ農家の人々は今何を感じているのでしょうか?
カカオ豆がチョコレートの原材料であることを多くの農家が知らずに栽培していた現実
それではカカオ豆の品質は上がらない
そう思った吉野さんは現地でもチョコレートが製造できる環境作りを整えました
その目的は自分たちの作ったカカオがいかにおいしいチョコレートを生み出しているかを実際に見て食べて体感してもらうため
同時に品質が上がったカカオ豆に関してはこれまでの2割増しで買い取ることを約束しました
すると農家の所得は3年で5割増しまで急上昇
カカオを通して身近な世界が変わり始めました
ツアー客を町を挙げて歓迎してくれるのも5年の歳月が築き上げた信頼があるから
吉野さんはこのツアーを通してまた思いを新たにしました
農家の人にも消費者にもいい環境を作るためにはこのツアーっていうのはすごく意義のあることだと思いました
慌ただしい日々を送る吉野さんにこの日つかの間の癒やしのひとときが訪れました
おいで亜星くんおいで
優しいまなざしの先にあるのは3週間ぶりの再会となった大切な家族
子どもは亜星っていうんですけどアジアの亜に星でアジアの星になってほしいってところで亜星くんですね亜星くんねぇ亜星くん今はテレビ電話とかもスマホでできる時代ですのでその点は頻繁に連絡取ってかけてきて時差がありますのでかけてきてもらったら子どもとテレビ電話もしてます
家族との触れ合いでパワーをチャージ!
明日への英気を養いました
この日京都にいる吉野さんからビッグニュースが届きました
なんとフランスのパリで開催される世界最大級のチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」に日本代表として選ばれたというのです
店を構えて4年目の大抜擢に吉野さんの思いは…
まぁやっぱり世界のトップのパティシエ・シェフがそろう中でこのカカオ豆から作ってるとか特にインドネシアのカカオ豆を利用してるっていう所はほとんどないんですねそういう意味ではやっぱり日本のショコラトリーとして出るだけではなくて
インドネシア産のカカオ豆を使った日本のチョコレートをアピールするため吉野さんは新作を3つ考えていました
この日吉野さんが訪ねたのは神戸市西区のスイーツショップ・ハンドメイド
手作り・無添加にこだわったスイーツの中でも看板となっているのはこれまで100万個以上を売り上げたとろける食感のプリン
しかし今回の吉野さんのお目当ては米粉で作ったもちもちした食感が特徴的なシュークリーム
この商品とコラボしようというのです
最初百貨店の催事で1週間だけ出る機会があったんですけどそれでうちとハンドメイドさんが隣どうしだったんですよで正井さんの所のシュークリームっていうのをもらって食べた時に全然今までと違ったんですよこれが…形はシュークリームなんですけどシュークリームって言っていいのかどうかっていうぐらい違ってこれだったら一緒にやったらすごいおいしいかもと思って
早速試作にかかります
シュークリームの中に詰めるのはDariKのカカオマスに生クリームを合わせたチョコクリーム
もっちり生地に負けないような濃厚でフルーティーな仕上がりになっています
シュー生地は米粉のもちもち感を生かしながらチョコレートとマッチするようにココアパウダーを加えてアレンジしました
これを型に流し込んで仕上げに隠し味の岩塩をトッピング!
ふっくらと焼き上がったココア生地にチョコクリームを絞り込めば完成
す〜ごいもちもちなんですよねやっぱりこの中のチョコがすごく酸味もあるしチョコ本来のさっき言ってたようなフルーティーさもあるしクリームめちゃめちゃうまいですこれハハッ宣伝になっちゃうけどほんとびっくりするぐらいうまいこれは絶対いけるよ
正井さんのお墨付きを頂きハンドメイドのシュー生地とDariKのチョコレートがコラボした新食感のスイーツ「シュークランチカカオ」のイメージが固まりました
続いて吉野さんが向かったのは京都・和束町
宇治茶の名産地であるこの地で明治元年より茶園を営む老舗の東茶園を訪ねました
こんにちはいらっしゃいいいですか?どうぞ失礼しまーすすいません
テーブルに用意されていたのは東茶園自家製の抹茶・甜茶・ウーロン茶などさまざまな茶葉
吉野さんはこの茶葉とカカオ豆を合わせたコラボ茶を作ろうと考えているようです
結構カカオの香りが…
(東)強いですねおいしい不思議な感じですねちょっとチョコレートの香りもしていいですね
試飲の結果吉野さんが気に入ったのは紅茶とカカオの組み合わせ
これまでにない芳醇な香りのお茶ということで「神のような香りの茶」という字を当て「神香茶」と名付けました
最後に訪ねたのは京都しゃぼんや
これが甘みの入った糖質の入ったものになるんですがそれを付けてみてください
こちらではカカオを使ったリップクリームを試作
いいですねすぐにおいしいですね
(代表)おいしいですもんねこれ子ども食べちゃうんちゃうかなっていうぐらいの食べても大丈夫なんですか?大丈夫なんですよ
カカオ75%のチョコレートを主原料にしたリップクリーム
竹の筒で日本らしさも表現されています
そして10月下旬いよいよチョコレートの祭典が開幕
吉野さんの新作はどのような評価を受けるのでしょうか?
10月下旬フランス・パリ
冬の訪れとともに「サロン・デュ・ショコラ」開幕の日がやってきました
会場の周囲はオープン前というのにすでに大行列!
展示場内にはギリギリまでチェックに余念のないDariKの代表・吉野慶一さんの姿がありました
そしてついに世界中が注目する祭典が始まりました
世界のショコラティエが集結した会場は甘い香りに包まれ目移りがするほど品ぞろえが豊富
初参加となる吉野さんにとって世界の人気店と触れ合えるのはとても刺激的なこと
ご無沙汰してますどうも
もちろん日本からも著名なお店が出店
「小山ロール」で知られる兵庫県三田市のeskoyamaのパティシエ・小山さん
以前から吉野さんを応援しています
やはりDariKさんなんかはショコラティエっていうよりは原料…
世界各国から訪れるお客さん
自然と吉野さんのプレゼンにも熱がこもります
こっちの人に食べてもらってどんな反応かっていうのを見たいのが一番とそのフィードバックを今度インドネシアに持ってって農家に報告したいですね
もっちりとした米粉生地と濃厚でフルーティーなチョコが詰まったシュークリーム
反応もいいです!
さらにうれしいことが…
(吉野)センキューベリーマッチセンキュー今のうれしかったのは出展者だったんですよプロが買ってくれるってめちゃめちゃうれしいですよね
チョコレートの香りがするリップクリーム
海外の方も興味津々
最も売れたのは「神香茶」でした
チョコレートと紅茶の組み合わせは海外の方にも親しみやすいようです
評判は上々のようです
チョコレートの本場・フランスで確かな手応えを感じた吉野さん
夢のツヅキは?
今回パリに行ってものすごく刺激を受けたのでもっともっとおいしいチョコレートを作りたいと思ってますただそのためにはやっぱり素材が一番重要でその素材を作ってるのはインドネシアの農家なので今まで以上に農家との連携を強化してどうしたらおいしいチョコができるんだろうどうしたらもっとうまい発酵できるんだろうその辺を究めていきたいと思います
たった1人で始めたインドネシアのカカオ農家とのつながり
そこから生まれる濃厚でフルーティーなチョコレートはこれからも進化していくはずです
2015/12/05(土) 11:00〜11:30
ABCテレビ1
LIFE〜夢のカタチ〜[字]/「世界進出!チョコレートの伝道師」語り佐々木蔵之介

人生はいろんな夢でできている…夢追う人の輝く瞬間を描きます。今回は「世界進出!チョコレートの伝道師▽京都〜インドネシア〜パリ挑戦の旅」です。

詳細情報
◇番組内容
京都・三条にあるチョコレート専門店「Dari K」。代表の吉野慶一さんはインドネシア産のカカオ豆と、日本に輸入してから焙煎する「ビーン・トゥ・バー」にこだわり、人気を博しています。今年、フランス・パリで行われるチョコの世界博に初出場が決定!その挑戦に密着します。
◇ナレーション
佐々木蔵之介
◇おしらせ
この番組は、朝日放送の『青少年に見てもらいたい番組』に指定されています。

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
趣味/教育 – その他

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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