(河村龍太郎)「児孫のために美田を買わず」…。
(河村恒三)そんな理由で全額寄付ですか?
(河村陽子)育生さんにこの家を取られちゃうのよ?知った事か!離婚してちょうだい。
(河村育生)金なんかに壊されない仲のいい家族に身を置いてみたいとずっと思ってました。
あんたら…馬鹿だ!馬鹿!
(金沢利子)金に縛られたくないあなたが多額な遺産の管理者になる。
これはあなたにとって最大の試練かもしれませんね。
寄付はやめて僕に遺産の全てを譲ると遺言を書き換えてください!子孫に美田を残したくないというのは聞きました。
でも何もかもじゃ恨みを残しますよ。
僕に任せてくれればうまくやります。
その代わり全てを僕に譲ってください。
な…。
はい?いやな…なぜ急にそんな…。
いや今までは頑なに金なんていらんと言ってたじゃないか。
おじいちゃんそんな人間いませんよ。
欲をむき出しにするのはみっともないから痩せ我慢してただけです。
でももうかっこつけるのはやめました。
僕に金をください。
有意義に使います。
出来れば資産も増やしますよ。
あれ?言いましたよね?あんたなら娘たちと違ってくだらん事には使わんだろう。
病院を建てるのもよし好きに使っていい。
受け取ってくれ。
ああ…。
僕が断ったから寄付を考えたわけですよね?前言撤回します。
お受けします。
わかった。
書こう。
(せき払い)無理なら結構ですが。
いや武士に二言はない。
明日にでも弁護士の先生に渡そうじゃないか。
書くぞ。
(龍太郎のため息)あっ…印鑑がない。
印鑑ないんだ。
えーっと…。
ああ育生くん押して持って来てくれんか?僕がですか?うんうん。
私の部屋の仏壇の一番下の引き出しに署名用の印鑑が入ってるから。
ただしみんなには見られないように。
わかりました。
(河村楓)何?これ。
いきなりすぎるよ!せっかくお母さんが用意したんだ。
(河村凜子)夫婦の事にはね口出さないほうがいいよ。
だって離婚なんて言葉昨日まで出た事ないんだよ。
やけ起こさないでよ。
楓いきなりじゃないのよ。
ほう…スペアまでとは準備がいいな。
もっとありますよ。
何?ほら。
(陽子)ほら。
(陽子)あなたに無視された時…。
お待たせしました。
こちらですね。
(笑い声)
(陽子の声)あなたに舌打ちをされた時…。
(舌打ち)
(陽子の声)あなたにため息をつかれた時…。
区役所に行って離婚届をもらってサインをする事で気を紛らわしてました。
いつでも別れられる。
そう思う事でこの30年耐えてきたんです。
でその時が来たというわけか?ええ。
ただいま戻りました。
育生止めて。
ママが本当に離婚するって言ってる。
父が亡くなれば住み慣れたこの家を去らなければなりません。
新しい生活も決して楽じゃないはず。
だとしたらあなたと一緒に苦労したいとは思いません。
この家なら出て行く必要ありませんよ。
え?おじいちゃんが遺言を書き直しました。
えっそれって寄付をやめたって事?はい。
本当なの?この家は手放さなくてもいいの?はい。
え…育生が頼んでくれたの?まあ…。
(陽子)育生さんありがとう。
もう照れちゃって。
本当に感謝するわ。
このとおり。
(凜子)やる時はやるじゃんよ!さすが楓の選んだ男だね。
もう現金なんだから!まあいっか。
これで離婚しなくていいよね?そう単純じゃないさ。
「覆水盆に返らず」というからねえ。
え?ええ口にした以上あとに引く事は出来ません。
育生さんに全てを譲る?
(龍太郎)「ああ先生」そう書き換えて捺印を頼んだ。
(利子)「会長」その行為が何を意味するかわかっていますか?それ以上言うな。
全てわかった上でやった。
地獄を見ても知りませんよ。
とっくに見てるよそんなもの。
ハハハハ…では。
金に心を売り金で心を買う
そんな事は許されぬ事と聖人君子を気取ってみてもしょせん人間は誘惑には勝てない
莫大な遺産を目の前にすればどんな人間も目の色を変える
外じゃ世界平和を声高に叫んでいても家の中では争いだらけ
この世で最も矛盾に満ちた生き物は人間なのだ
歩けますか?検査はすぐに終わりますからね。
お願いします。
わかりました。
じゃあ古田さん行きましょう。
(御浜高次)さすが!老人の扱いはお上手ですね。
普通にしているだけですが。
(大野壮大)竹内主任教授の教室に誘われてる件どうするつもりだ?決めました。
お前海外に赴任するために研修医を続けるんじゃなかったのかよ。
海外に行くのはやめました。
ご立派な理想はしょせん口だけか。
(大野)ああ抜け目ないねえ。
ジジ殺し。
育生ありがとね。
私本当は…。
(倒れる音)大丈夫ですか?ありがとうございます。
私本当はだんだんおじいちゃんに腹が立ってた。
ずっとあの家で平穏に暮らしていけるもんだと思ってた。
だから育生にも婿に来てもらったわけで…。
それが家も何もかもなくなっちゃうなんて話が違うだろうって…。
厚かましいよね家のお金を当てにするなんて。
ママやおばちゃんたちの事怒れない。
でも自分も同じだと気づいてちょっとは大人になれたかも。
パパとママに離婚を考え直すようちゃんと話してみる。
ありがとね。
育生のおかげ。
礼なんかいいよ。
俺は自分のためにやっただけだから。
はい。
いいよ。
(利子)お揃いでお越しとは仲のよろしい事ですね。
ええ…もう姉妹仲よくというのは死んだ母の教えでして。
それだけはね守ってきたんです。
ご質問の件ですが確かに会長はご遺言を書き換えられました。
あの…婿の話によると全額寄付は取りやめさせて頂いたので家を手放す事はなくなったと…。
お立場上ご無理かと思いますがその点を確認させて頂けませんか?
(凜子)我々のね死活問題なんですよ。
父が亡くなって身ぐるみはがされて放り出されたら…。
準備が必要でしょ?かしこまりました。
お姉ちゃん。
これが先日の危急時遺言。
そしてこちらが新しく書き換えられたもの。
遺言書は日付の新しいものが有効となります。
えっ見せて頂けるんですか?実は会長のほうから皆さんが望めば開示していいとの許可を頂いております。
父が?どんな心境の変化だ?
(利子)どうぞ。
では。
失礼致します。
これ…。
(凜子)何?これ…。
(凜子)河村育生に全てを譲る?嘘!?
(陽子)はっ…。
(凜子)息して息…息して息!
(田川寿)桐山和夫享年73。
死因急性心不全。
妻と離婚したため子供とも縁が切れ親族がおりません。
リタイア後なので参列者もほとんどいないでしょう。
(田川)社長?ん?こちら生前にエンディングプランを申し込まれていた方です。
身寄りがないため亡くなったあとの200万当社にお預けでした。
適当にやってくれ。
えっいやいや…エンディングプランはこれからの目玉になると社長もおっしゃったじゃないですか。
任せる。
(田川)え…いや社長。
(南リエ)こちらに捺印をお願いします。
やっといてくれ。
稟議書ですがよろしいのですか?いいんじゃないか?社長…。
冗談だ。
たまには部下を驚かせないとな。
(ノック)どうぞ。
(矢幡月子)社長お疲れのようですわね。
用が済んだら行きなさい。
失礼します。
お気の毒。
姉から熟年離婚を言い渡されたそうじゃないですか。
(吉沢貴志)経営に関わる事ですので特別にお伺いしました。
離婚と会社は別だろ。
そうはいかないわ。
うちは同族企業ですから。
私を追放しますか?社長そのような事は…。
うん…それも経営としては必要かもしれませんね。
構いませんよ。
ただしこれまでの業績伸長に応分の退職金は頂きます。
出たケチ。
お義父さんも寄付は考え直されたようですし問題ないでしょう。
(携帯電話)ちょっと失礼。
(携帯電話)もしもし。
何よ?今取り込み中よ。
ええっ!?大変お姉ちゃん倒れたって。
(陽子のうめき声)
(うめき声)あっ育生。
急に気分が悪くなったらしいの。
お義母さんどこが苦しいですか?ああ…触らないで!触らないで!
(月子の笑い声)あ〜あ。
なぜ倒れたかわかってるか?君が遺言を書き直すように頼んだんだってね。
ええ。
そこで全額寄付を撤回する事になった。
そうです。
この家や財産が赤の他人に渡る事はなくなった。
ええ。
しかしそれだけじゃなかった。
君は自分が遺産を全て相続出来るように遺言を書き直させた。
はい。
(月子)はい?はい?はい?はい。
僕が遺産を全て受け取る事になりました。
相違ありません。
(凜子)よくもまあそんな平気な顔して…。
ちょっと楓あんた知ってたの?あ…。
楓には話していません。
つまり君の一存だという事だな?結局君は金が欲しかったのか?皆さんと一緒に暮らしたらそうなりました。
はあ?私たちのせいってわけ?はい?おじいちゃんのご厚意に報いるよう最善の努力を致します。
大した度胸だ。
お褒め頂き光栄です。
なんで黙ってたの?あんな大事な事どうして言ってくれなかったの?言う必要がないと思った。
どうしちゃったの?育生。
おかしいよ。
俺は何も変わってないよ。
変わったでしょ!まるで全部!僕はこの家の財産は1円もいりません。
自分で働いた金以外欲しくないですから。
俺もう金に復讐はしない。
責任を持ってしかるべきところへ寄付をします。
私ついていけないよ。
だって育生が何考えてるのかわかんない。
育生は私といるだけで幸せって言ってくれたんじゃないの?ねえお金なんていらないって言ってよ。
楓の事は好きだよ。
本当に好きだ。
(鈴の音)
(月子)やっぱりさ最初からお金が目当てでさ楓に近づいたのね。
ごめんなさい。
あの目に嘘はないと思ったのに。
お父さんも年よね。
なんにも見抜けず利用され放題でカワムラ創業者の名が泣くわ。
こんな事だったらさおかしな遺言書く前に死んでほしかったわよね。
今死なれちゃ困るわよ。
もう一度遺言書書き直してもらわなきゃ。
死なせてたまるもんですか。
私が死なせないわ。
(せき払い)落ち着かれてはどうでしょう?全て譲ると遺言に書いてあっても実際にお義父さんの遺産が全て育生くんのものになる事はありません。
え…でも遺言には…。
遺産には遺留分というものがあって法的な相続人すなわち河村家の場合は陽子月子さん凜子さんの3人は裁判所に遺留分を請求する訴えを起こす事も出来ます。
訴えて負けちゃったらどうするの?今回のように相続人以外の人間に全部やるなど明らかに相続人の遺留分を侵害している場合遺産の半分は確保出来るはずです。
半分って事は遺産の半分が育生で残りの半分は私たちって事?そう。
その半分を3等分する事になりますね。
半分の3分の1って事は私たちが6分の1。
概算7500万。
育生は2分の1。
概算2億2500万。
(3人)おかしいわよ許せない!パパなんとか出来ないの?私は間もなく他人になる身だ。
最後に夫らしい事してくれてもいいでしょ?慰謝料払いますから。
慰謝料はともかくこの状況を打開する方法は3つです。
(3人)教えて!1つ目はお義父さんに頼んでもう一度遺言を真っ当なものに書き換えて頂く。
難問ね。
2つ目は育生くんに自ら相続を辞退してもらう。
無理無理!3つ目は育生くんが相続人としてふさわしくない事を証明する。
(月子)な〜るほど!私たちで分担して進める必要あるわね。
ありがとうあなた。
この際力を合わせなきゃね。
やだ元気になっちゃって。
お姉ちゃん最後結局お義兄さん頼るんだもん。
それは…今は離婚してる暇ないわ。
(鈴の音)いらっしゃいませ。
これください。
はいかしこまりました。
大野先生から退院の許可を頂きました。
おっそいつはありがたいな。
すぐに手続きしてくれ。
家の中は予断を許さない状況です。
覚悟して退院してください。
なんで自分が建てた家に帰るのに覚悟がいるんだ?堂々と帰りますよ。
(ノック)はい。
(恒三)これはこれは休日までご診察ですか?終わったばかりです。
あっどうぞ。
ミカンです。
お具合はいかがですか?1人かね?ええ。
たまにはお義父さんと2人で話したいと思いまして。
では大野先生に連絡します。
座ってもよろしいですか?もちろん。
(佐藤華子)ごめんなさいね!日曜に布団干さないとウィークデーは仕事なもんですから。
(陽子)あっお構いなく。
いいお召し物ですねえ。
母の形見ですの。
あら〜うらやましい。
うちの親なんて借金残して死にましたからね。
本当にお構いなく。
(華子)どうぞ。
お断り致します。
えっ?いきなり育生を説得しろと言われても…。
相続は河村さんのお宅の問題でしょ?大体育生が「お金をくれ」だなんて言うはずがありません。
それがおっしゃったんです。
病気で弱った父に上手をして。
失礼な言い方!証拠でもあるんですか?そもそもおじい様は育生を信頼していたんですよね?ご自分から育生に譲りたいと思ったんじゃないんですか?お母様失礼ですがもっと客観的に息子さんを見てくださいませよ。
見てますよ!育生は顔もいいし真面目だし心が優しいから昔からお年寄りには好かれるんですよ。
まあ〜上手に育てられましたわねえ。
おかげで父もすっかり術中にはまったようですわ。
(華子)ちょっと!ちょっとちょっと…!うちはお宅と違って風通しのいいのが取りえなんです。
これみよがしにいい着物を見せつけに来る暇があったらご自分たちの足元を見たらどうなんですか!?客観的に!なんですって!?娘が3人もいるのに婿の育生に財産をやりたい。
これがどういう事だかわからないんですか?お母様や妹さんたちが親の信頼を得られなかったって事じゃないですか。
それを育生が悪いみたいに言わないでもらいたいわ!あなたに河村家の何がわかるんですか!?わかりませんよ。
だけど仕事で色んな家庭を見てるから想像はつきますよ。
お宅はお金に支配された家族!愛情がないからここまでもめるんじゃないですか。
息子さんが来るまではみんな仲よく暮らしておりました!ハハハハハ!よくおっしゃいますわね!育生は医者ですよ。
初婚!身長182センチ!言いにくいですけど出戻りの…いいえ経験豊富な方と結婚しなくたっていくらでもお相手はおりました。
よーくわかりました。
育生さんをけしかけてるのはお母様でしたのね!もう結構でございます!ちょっと待ちなさいよ!勝手な事言わないでください!
(華子)あっ!あっ!ちょっ…!ちょっと…!何よ!金の亡者一族が!ちょっと何してるの!病院だよここ!返して!返して!ねえ返して!私はそんなに不出来な婿でしたか?お義父さんが一代で築いた会社を育てる事こそ入り婿の責務と信じてきました。
十分すぎるほど尽くしてきたつもりです。
お義父さんはろくに遊びもせず身を粉にして財産を築かれました。
陽子たちに譲ってどう使われるか不安なのはわかります。
ならば私に託してくださればよかったんです。
なぜ私じゃなく育生くんなんですか?何もわかっとらんな。
君に社長を任せてから会社は随分と変わった。
おかげさまで急成長致しました。
新しいやり方を取り入れ効率化を図りましたから。
それが気に入らんのだ!君は私が長年築いてきた経営方針を全て否定した。
人のつながり思いを大切にするというやり方まで古いと言って排除した。
冠婚葬祭はな絆が必要なんだよ!家族の絆を断ち切ろうとしているのはお義父さんじゃないですか。
フッ…。
あっそれ。
ああそれそれ…その笑い方が嫌いなんだ。
それは失礼しました。
君はさっきなぜ育生くんなんだと聞いたよな?はい。
彼は私の命の恩人であり心の恩人だ。
君がどうあがいたとて育生くんにはなれない。
だから彼の望むように遺言を書き換えたわけですか。
そうだ。
ここで彼の前で書いた。
それが彼に対する期待だ。
(龍太郎)あっ…。
ここで…?私はもう書き換えん。
あれが最後の遺言だ。
ハハッハハハハハ…。
私はお義父さんの笑い方は好きですよ。
ハハ…えっ?「私は河村育生にもてあそばれました」王道ですね。
大変結構です。
「新婚なのに私と交際を続け飽きたら簡単に捨てました」「このブスと首を絞められて殺されかけました」あまり過激だと作り話っぽいかと…。
だって私男に捨てられた事ないんだもん。
女絡みだけでは弱いのでこういうのはどうでしょう?河村育生は私とのデート費用をメーカーからのリベートで賄っていました。
こんな不道徳な医師を野放しにしておいてよいのでしょうか?このままでは病院の品格さえも失われる事態になるでしょう。
ああ〜天才!またまた…。
ねえあなたやって。
ほらほら座って座って。
やって。
それでは失礼。
(月子)ああ〜いい!似合う社長の椅子!またまた!では海外のサーバーを経由して育生くんの病院に送ろうじゃないか。
なにそうすれば発信元はわからんよ…と。
(月子)あっパーフェクト社長!ありがとうございますお嬢様。
(いななき)元気そうじゃないね。
なんで?元気よ。
元旦那の目はごまかせないぞ。
偉そうに…。
まあいいさ。
詮索する気はないからさ。
それよりひとっ走りしない?
(木村)楓…。
何?お前今の旦那と結婚してから幸せそうじゃないよ。
無理せず別れろよ。
何言ってんの!?なんなら俺のところに戻ってもいいぞ。
…なんてな。
ハイ!ハイ!
(凜子)おい。
ちょいとやりすぎましたかね。
やりすぎぐらいのほうがねちょうどいいのよ。
まあ僕が協力しなくてもそのうち別れると思うけどな。
まあね…。
でもあの2人さラブラブなのよ。
まあいくらラブラブでもお義父さんがね…。
まあね。
でもさ悠長な事言ってらんないのよ。
(亀山まるみ)ありがとうございました。
(まるみ)熱心ね。
また相続問題?
(恒三)ああ。
法律には必ず抜け穴がある。
知る者が敵を制するわけだ。
(まるみ)ふ〜ん…。
ねえこのカードわかる?隠者のカード。
聡明さや真理の追究を示すのよ。
これが出た時は密かにたどりついた答えに助けられる事を示す。
でもねこれが逆で出た時はその真理に足元をすくわれ破滅する事を意味する。
どんな事も知らないより知ったほうがいい。
私の息子の父親の名前も?冗談!ヒヤッとした?
(ノック)
(大野)失礼します。
退院おめでとうございます。
ああ大野先生。
おかげさまで無事に戻れます。
いえ。
どうぞお大事に。
河村先生ちょっとよろしいですか?はい。
(新開高行)これが病院に送られてきたそうだ。
えっ?ハハ…なんですか?これ。
(御浜)笑い事じゃないよ。
でも今時こんな…。
馬鹿馬鹿しい。
(大野)女はともかくメーカーからキックバックをもらってるというのがまずい。
冗談はやめてください。
研修医でそこまで出来ません。
じゃあ身に覚えはないのか。
事実無根です。
しかし君が誰かに恨みを買っているそれは事実だろう。
何か金のトラブルでも抱えてるのか?いや…。
(大野)それはありませんよ。
こいつ資産家に婿にいったんですから。
(御浜)えらく気に入られてますしね。
とりあえず行動には気をつけなさい。
はい。
(新開)それにしても知性のかけらもない怪文書だな。
恐らく医学関係者ではあるまい。
きっと下品な輩だろう。
ハハハ…顔が見てみたいね。
(恒三)そんな安っぽい手を使ったんですか?だって育生が相続人としてふさわしくないって事を示したほうがいいんでしょ?だったらさ病院を追い出されたらどうかなあと思って…。
軽はずみな…。
怪文書は刑法の侮辱罪か名誉毀損罪に触れます。
悪くしたら逮捕されますよ。
逮捕!?あんたは昔からやる事が極端なのよ。
君もどうかと思うね。
育生くんの母親に直談判するなんて足元見られるだけだ。
でも親が考え直すように言えばなんとかなるかと…。
あのさあの母親が止めるわけないじゃないの。
ね?だから私は楓を説得しようとしたわけ。
元旦那を使って。
(凜子)あの2人が別れればお父さんだってさすがに遺産を譲るなんて言わないでしょう?だって婿でもなんでもないんだもん。
赤の他人なんだから。
ねえ?それは悪くない考えですがたとえ離婚しても元々相続人ではない育生くんには関係ありません。
じゃあどうしろっていうのよ!?黙って見てろっていうの?
(恒三)ええ。
(陽子)そんなじっとしていてお父さんにもしもの事があったらどうするの!?あの遺言が実行されてしまうのよ。
私に任せればいい。
(凜子)あらやけにお義兄さん大きく出たじゃないの。
なんかいい手でもあるの?
(恒三)ええ。
皆さんは余計な事をせず落ち着いてお義父さんを迎えてくれればそれで結構です。
(車の走行音)おじいちゃーん!おかえり〜。
はいただいま。
はい。
(月子)はいはいお父さん入りますよ。
はい…。
(凜子)おかえり〜。
(月子)バックしますよ〜。
はいバックバックバック…。
(凜子)バックオーライバックオーライバックオーライ。
(月子)はい直進しますよお父さん。
はい入ります。
ぐる〜…!到着!お義父さんおかえりなさい!
(龍太郎)ああ。
(月子)育生さんもご苦労さま。
いえ…。
お気に入りの育生さんに連れてきてもらってお父さんも嬉しかったと思うよ。
ねえ?
(月子)ねえ?なんか気味悪いな…。
みんな怒ってると思っていた。
あらお父さんを待ってたのよ。
今夜はごちそうを用意するわね。
病院のご飯じゃ物足りなかったでしょう?今日は消化のいいものをお願いします。
はーい。
うんと栄養つけてもらわないとね。
ねえ!アハハ…ねえ!
(凜子)ねえ!
(凜子と月子の笑い声)パパたち何か企んでるみたい。
そう。
よく平気でいられるね。
俺悪い事はしてない。
みんな私たちを別れさせたがってる。
楓も別れたいの?…なわけないじゃない。
でも遺言の事はどうしたらいいのか…。
何もしなくていいよ。
おじいちゃんが亡くなったら俺が相続するだけの事だろ?ありがたーく頂いて2人で贅沢して暮らせばいいんだよ。
贅沢…?育生本気でそう思ってるの?人生は1回だ。
俺後悔したくない。
(チャイム)
(陽子)はい。
はいはい。
はいはいはいはい…。
ギャッ!「うわっ!」「ギャッ!」とは何よ。
(華子)ご退院おめでとうございます。
ああこれはどうも。
わざわざすみませんね。
いいえ。
今日はお礼が言いたくて…。
おじい様育生を目にかけて頂いてありがとうございます。
母ちゃん余計な事言わなくていいから…。
あんたは黙ってなさい。
お母ちゃんね今日はどうしても申し上げたい事があって来たの。
皆様育生がおじい様をたぶらかしていると誤解なさってるようですけど絶対に!決して!育生はそんな子ではありません!たぶらかしたなんて申しておりませんわ。
随分深く父の懐に入り込んでいると申し上げた…。
回りくどく言ってるだけじゃないですか。
まあまあまあまあ…姉は世間知らずの主婦でございます。
失礼がございましたら申し訳ございません。
ただし奥様このお話100人が聞いたら100人とも父はだまされてる…そう思うんじゃございません?どうしても信じられないっていうんならこの場で育生には相続を辞退させます。
育生ご辞退しなさい。
あんたは優しいから断りきれなかっただけよね?お母様のほうが誤解なさってるようね。
(華子)ちょっと育生!えっ?
(華子)ちょっと!ちょっちょっちょっちょっ…。
あんた下手ねえ。
全部なんて言ったら反感買うじゃないの。
病院建てるにしても海外で勉強するにしてもお母ちゃんなんか想像がつかないぐらいお金がいるでしょうよ。
でもここは欲張らずに半分とか3分の1とか控えめにしておかないと…。
とにかくここはいったん辞退しなさい。
憎まれたら損よ。
心配しなくたって全部やるっていうのがゼロになるって事はないから。
お母ちゃん…。
人様の厚意は素直に受け取れる人間でいろって昔よく言ったじゃん。
えっ…?僕は辞退しません。
おじいちゃんご厚意を受けていいんですよね?あ…ああ。
誤解じゃなかったって事で!私も人の事は言えないけど親って子供の事案外知らないもんなのよね!よしましょう。
誤解も何もあの遺言は無効ですから。
(陽子)どういう事?遺言書を拝見しましたがあの印鑑はうちに保管してある印鑑ですね?入院中のお義父さんがどうやって捺印したのでしょう?育生くんに頼んだのではありませんか?それがどうした。
自筆証書遺言の場合は自ら署名し自ら捺印しなければ無効です。
(凜子)えっマジで!?
(月子)嘘!?お父さんそんな事も知らないで遺言を書いたの?いやお義父さんは知った上で育生くんに印鑑を押させたのではないかと思います。
つまり最初から育生くんに渡すつもりはなかった。
育生くん育生くんと散々かわいがってきたもののいざ金を全部くれと言われたら惜しくなったんでしょう。
人情としてはわかりますが育生くんも気の毒だったねえ。
これまで婿の立場ゆえ遺産については口をつぐんで参りましたが今日は言わせて頂きます!もう遺産をだしに我々を翻弄するのはやめてください!我々がお義父さんに寂しい思いをさせたのが原因ならこれからは気をつけます。
ですから出来るだけ早く常識で理解出来る遺言を書いてください。
親族を困らせないのが…先人の務めではないですか?
(華子)ちょっと待ってよ!ふざけないでください。
育生をだしに使ったんですか!?
(陽子)何を怒ってらっしゃるの?辞退させようとしたんじゃないんですか?辞退するのと当て馬に使われるんじゃ話が違うわよ!育生は婿として仕え病院でも尽くしてきたじゃないの。
ああそりゃもう目的があるからねえ。
骨折り損でちょっとかわいそうだけど…。
あの…ちょっと待ってください。
おじいちゃんの遺言は有効ですよ。
通常はお義父さんのお言葉どおり他人が印鑑を押した場合は無効です。
しかし遺言を作った人が入院している場合に限り他の人に頼んで印鑑を押してもらっても有効なんです。
過去の判例から弁護士さんもご存じだったと思いますよ。
もちろんおじいちゃんだって下手な芝居で遺言なんて書くはずありませんよね?えっ…?
(利子)その行為が何を意味するかわかっていますか?全てわかった上でやった。
地獄を見ても知りませんよ。
そういう意味だったのか…。
お父さんどうなの?ん?いや…もちろん有効とわかってた。
お父さんちゃんと本当の事言ってよ!おじいちゃんを責めないでください。
遺産を引き継ぐ以上僕が全力で河村家をお守りしますから皆さんご安心ください。
誰があんたの事なんか信じるものですか!大体ね医者のあんたが葬儀屋なんか継げるの!?ご心配なく。
病院は…辞める事にしました。
医者を辞める!?駄目駄目駄目…それだけは駄目…。
あんた医学部出すのにいくらかかったと思ってるの!ごめんな。
生半可な覚悟じゃ河村家は守れないから。
(凜子)そこまで考えてたとはね…。
参るわ!とうとう正体を現したわね。
(凜子)楓…。
楓!あんたさっきからちょっと黙ってるけど別れなさいよ!
(陽子)そうね。
金目的の人と一緒になっても幸せになれないわ。
私は…育生とは別れない。
(月子)なんであんた…!いい加減目覚ましなさいよ!なんで別れなきゃいけないの?育生が遺産を相続するならありがたーく頂いて2人で贅沢して暮らしたいわ。
人生は1回だもん。
私後悔したくないの。
人間は金と欲にまみれた生き物
自分の欲しいものしか目に入らずしばしば善人も姿を変えてしまう
さてこの2人も本当に変わってしまったのであろうか
今はただ次なる言葉を見守るしかない
まことにご愁傷さま
お金より大事なものなんてないでしょ?
(吉沢)なかなかの器です。
(陽子)争うばかりで大事なものは見ていないって…。
(月子)わかんなくなってきた。
(凜子)どうしたらいいんだろう?本当に好き。
早く赤ちゃん欲しい。
この番組の主題歌いきものがかりさんの『ラブとピース!』のCDを50名様にプレゼントします。
詳しくは番組のホームページで。
2015/12/03(木) 21:00〜21:54
ABCテレビ1
遺産争族 #7【ムコ(向井理)豹変!10億総取り!?】[字]
『僕に金をください』龍太郎(伊東四朗)に“育生に全財産を譲渡する”と遺言を書き換えさせた育生(向井理)。豹変した黒いムコと、結託した強欲・河村家の闘いが始まる!
詳細情報
◇番組内容
“ムコ入り”した研修医・育生(向井理)。そこには“遺産”を巡っていがみ合い、欲望にまみれた一族がいた!—育生と楓(榮倉奈々)の幸せな結婚が引き金となり、家長である龍太郎(伊東四朗)のにぎる約10億円の資産を巡り、「家族」は「争族」へと変貌していく。金を巡る骨肉の争いが、「家族」の本当の姿をあぶりだす!果たして遺産は誰の手に?愛憎にまみれた新しいホームドラマ誕生!
◇出演者
向井理、榮倉奈々、余貴美子、室井滋、板谷由夏、堀内敬子、真飛聖、渡辺いっけい、岸本加世子、岸部一徳、伊東四朗
◇脚本
井上由美子
◇演出
松田秀知
◇音楽
沢田完
◇主題歌
いきものがかり『ラブとピース!』(EPICレコードジャパン)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】内山聖子(テレビ朝日)
【プロデューサー】服部宣之(テレビ朝日)、峰島あゆみ(テレビ朝日)、霜田一寿(ザ・ワークス)、池田禎子(ザ・ワークス)
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/isansouzoku/
☆Twitter
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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