常に絶やさない女王様スマイルは世を忍ぶ仮の姿
実はとんでもない人間嫌いの嘉門ヒロはゲイであることを母に明かせない陽村超治に頼まれ理想の…もとい偽装の夫婦を演じるはめになってしまったが超治がゲイだと世間に知られてしまった今彼への思いを断ち切ると偽装結婚も解消しこれからはお互い親友として生きて行こうと誓い合う
(陽村超治)1年後お互いに付き合ってる人がいたらまたここで会わない?それで恋人を紹介し合おう。
ヒ〜ロ〜!いるんだな?付き合ってる人。
(嘉門ヒロ)そっちも。
ウソ〜?誰なんだ?それは
お邪魔します。
いや〜しかし何か変わったねあっいい意味でだよ。
雰囲気柔らかくなったし笑顔も全然ウソっぽくないし。
最近はもう心の中で悪態つくのやめたから。
あ〜だから自然体って感じなんだ。
いいとてもいい。
そっちも何か吹っ切れてたくましくなったんじゃない?お前と別れてから世界中回ってたからね。
それにほらもうゲイだってことも隠す必要ないし。
あっそうだ紅茶でいい?コーヒーにしてくれる?ウソ?何?飲めるようになったの?あんたが「うまいうまい」ってしつこく言うからあれから何度かトライして今はミルクを入れれば何とか。
あぁそう何かうれしいなヒロとコーヒー飲めるの。
ここはあんまり変わってないね。
そう?もしかして一緒に住んでるの?付き合ってる人と。
ああ。
そう。
ねぇどんな人?私も知ってる人?しょうがないなじゃあ発表しちゃおっかな。
ねぇはいドラムロール。
何それ。
「何それ」じゃないよドラムロールだよこういう時は盛り上げないと。
はいドラムロール。
はい。
ダラララ…。
俺が今付き合っているのは…うん。
ダラララ…。
まだ?ダラララ…。
付き合っているのは…。
疲れた私から話す。
ありがとう。
ででででで?どうやって知り合ったの?その人と。
今考えれば小学生になった由羽ちゃんが図書館で事件を起こしたのがきっかけかも。
(真理)大丈夫?起きれるか?よいしょ。
どうしたの?由羽ちゃん。
(男の子)由羽がいきなり突き飛ばしたんだよ!おばさん救急車呼んでよ!向こうで応急処置してあげて。
あっはい。
よし行こう大丈夫だからね大丈夫だよおいで。
(男の子)あいつ頭おかしいよ!俺達何にもしてないのに!
(水森しおり)どうして何も言わないの?由羽。
何か訳があるから突き飛ばしたんでしょ?
(チャイム)あっ私が。
ありがとうございます。
きっと担任の先生だと思います。
こんにちは由羽さんの担任の能見と申します。
(陽村の声)分かった!その担任だろ?由羽ちゃんの事件を一緒に解決したのをきっかけにそれから付き合い始めた?フフフ…そうじゃないから。
(能見)幸いケガは大したことなかったんですけど向こうの親御さんがかなり怒ってまして。
申し訳ないんですけど謝りに行っていただけますか?分かりました。
由羽行くわよ。
(水森由羽)ヤダ。
何言ってるの。
ケガさせたことはちゃんと謝らないと。
(由羽)悪いのあっちだもん。
きっとママの悪口を言われたんでしょ?でもそんなこと気にしちゃダメ。
何でママは怒らないの?そうやって生きるって決めただけ。
いちいちつまらないことに怒ってても仕方がないから。
由羽ママを信じて。
由羽のためなんだから。
ヤダ!ママなんか大っ嫌い!勝手にしなさい!ママも今みたいな由羽大っ嫌いだから!先生今から向こうのお宅に行って謝って来ます。
あっご一緒します僕も。
ヒロさんご迷惑をお掛けしてすいません。
しおりさん。
はい。
今晩由羽ちゃんを預かってもいいですか?叔母の家に泊めてもらおうと思うので。
すいません。
(郷田八重子)由羽ちゃん遠慮なくお代わりしてね。
(郷田真)お代わり!
(郷田愛)私も!
(八重子)ちょっとあんた達は少し遠慮しなさいよもう。
太っちゃうわよもう。
(真)え〜い!エビゲット!
(愛)私も食べたい。
(真)無理〜!
(郷田照乃)バカだねぇ。
でもにぎやかになってよかったじゃないですか叔母さん。
いい迷惑だよ結局扶養家族も増えちゃったし。
そうよお兄ちゃんそろそろママのこと楽にしてあげないと。
(郷田天人)何言ってんだよ俺も最近結構仕事が入ってんだよ。
爽やかなキャラにイメチェンしたから。
サプラ〜イズ!ハハハ…。
何かウソくさいっていうかかなり暑苦しいんですけど〜。
何言ってんだよじゃあお前こそどうしたんだよ?スーパーのパート。
あぁ辞めた。
またかよ!だって店長がやらしい目で見るし計算苦手だしそれにね私にはもっと向いてる仕事があると思うのよ。
いい年してそんなこと言ってる場合かね?そうよ〜ちょっと甘いんじゃない?八重ちゃん。
2人して責めないでよ〜。
何かこの頃仲良くなってない?ママとヒロちゃん。
私らは思ったこと言ってるだけで。
うんもともと腹黒いところとか結構似てたしね。
お代わり!私も!え〜!また〜?太るぞ!丸々太るぞ。
由羽ちゃんママの気持ちも分かってあげたら?ママだって本当は相手の子が悪いってこと知ってたけどほっといたら由羽ちゃんがまた学校でつらい目に遭うから謝りに行ったんだよ。
平気だもん友達なんかいなくても。
(照乃)あんたそんな性格だと将来苦労するよヒロみたいに。
ねぇ一体何でケンカしたの?ママに言えないんだったら私に話してみる?ヒロちゃんに関係ないでしょ。
(照乃)何!その態度は!私が母親にそんなことしたら頬が腫れるまでひっぱたかれたけどね!
(天人)あ〜もういいじゃないなっ。
由羽ちゃん…由羽ちゃん…これ見てみ見てみねっ。
タネも仕掛けもないでしょこれタネも仕掛けもないこの帽子。
この中に水を入れても…。
いい?ジョボジョボ…。
ワンツースリー。
(指を鳴らす音)サプラ〜イズ全然大丈夫。
お〜…まぁ人生こういうこともあるな。
何だ〜笑顔かわいいじゃん。
アハハハ…。
大きくなったらおじさんと結婚するか?絶対ヤダ。
(天人)アハハハ…!即行フラれてんじゃんお兄ちゃん!うるさいよお前。
お前もこれかぶってみるか?
(八重子)ヤダ来ないでよ!あっち行って〜!
(天人)「あっち行って」って…。
おやすみ。
ふぅ…。
うんちょっとあの…ビール取りに来た。
とか言ってちゃんと寝てるか気になったんでしょ?由羽ちゃんが。
子供の頃私達のこと見回りしてたみたいに。
いや俺は別に…。
さっきも由羽ちゃんのこと笑わせてくれたり天ちゃんはきっといいお父さんになるね。
ヒロちゃんもいいお母さんになると思うけどな〜。
甘やかさないけど愛情がとっても深い。
そうかな?フフっ。
フフっ。
こうなったらあれだな〜もう…俺と結婚するか?ハハハ…。
俺と結婚するか?ハハハ…。
え?他の男と比べて勝てるとこなんかさほとんどないけどヒロちゃんを笑顔にする自信だけは負けないからさ。
やっぱり天人さんか。
いやそうじゃないかなと思ったんだよ。
彼ならねお似合いだよおめでとうヒロ!ハグしていいか?だから早とちりしない。
え?ありがとう天ちゃん。
前に好きだって言ってもらった時からずっときちんと返事しなきゃって思ってたんだけど…。
天ちゃんは私にとって家族なんだ。
他に替えの利かない掛け替えのない家族。
だからどんな時でも安心して戻って来られるように長男としてこの家を守っていてほしいんだ。
これからも。
やっぱ現実ってつれぇ〜!ごめんね天ちゃん。
フフ…。
でもこうやって自分で現実をつくり出して行くしかないんだよな俺達。
しょせん魔法は使えないんだから。
そうだね。
(八重子)カッコつけちゃって。
ビックリした。
やっぱフラれちゃったねお兄ちゃん。
うるさいよお前は。
落ち込んじゃダメだよきっといい人が現れるからさ。
何でそんなうれしそうなの?お前は。
実はねお2人にと〜ってもいいお話を持って来たのよ。
いいお話?うん。
この結婚相談所の会員になると必ず運命の人に出会えるって評判なのよ。
ねぇみんなで登録しない?おい…何言ってんだお前。
また玉のこし狙ってんの?八重ちゃん。
私は2人のことを心配してるだけよ。
新しい出会いがないと好きな人のことも忘れられないでしょ?ヒロちゃんもお兄ちゃんもお互いにいい人見つかってほしいなと思ってるんでしょ?まぁそりゃそうだけどな。
実はねもうヒロちゃんの名前で登録してみたの〜。
ウソ?そしたらね運命の人が見つかりましたって早速返信が来たの。
そこでついに運命の人に出会ったわけだ。
いいから黙って聞け。
(須藤)まさか嘉門さんが理想の相手とはね。
やっぱり運命で結ばれてるんですかね?私達。
いえ。
このサイトがおかしいんだと思いますよ。
嘉門さん私を支えてもらえませんか?あなたが必要なんですこれから。
申し訳ありませんがタイプじゃないんです館長のこと。
え?ごめんなさい。
心の中で思ったことは言うようにしたので。
あぁ…あの勘違いなさらないでください。
あの…今のはちょっとショックでしたけども私はこれからもスタッフとして支えてほしいだけで…。
え?この前嘉門さんに言われて目が覚めたんです。
この図書館や本をもっともっと愛さなきゃって。
それで僕が読んでほしい本をここに並べようかと思って。
とってもいいじゃないですか館長!でも大丈夫ですかね?このセレクトで。
何か自信がなくて。
カッコつけないで館長が素直に面白いと思う本を出してるからいいんじゃないですか?あ…。
私ねこの本大学時代に夢中で読みました。
あ…よかった。
嘉門さんに言ってもらえるのが一番うれしいです。
そうですか?・すいません・
(小俣)この本どこにあります?あ…あの…これからも来ていいでしょうか?本読むのが病みつきになってしまって…。
もちろんです。
ありがとうございます!あ〜よかった。
あの…こちら何か性格が変わったような気がするんですけど何かあったんですか?後でゆっくり。
じゃあこれを。
あ…これ僕がやります。
そうですか?はい。
(須藤)あっ!ちょっと大丈夫なの?あんた。
もう頼りないわね〜。
(須藤)性格戻ってません?あっこれこちらですね。
どこにあるのよ〜。
こんにちは。
あれから由羽ちゃんどうしました?ええ由羽が謝らないから向こうの親御さんが「他のクラスへ移せ」って言い出して…。
あれから考えたんだけど…。
由羽ちゃん相手の子にケガさせた時片方の手を握り締めてたよね?何か隠してたんじゃないの?手の中に。
あの時。
ケンカの原因もそれなんじゃないの?あの子達に破られたの?ヒロちゃん。
由羽は変なの?普通じゃないの?そう言われたの?あの子達に。
「ヒロちゃんにパパになってほしい」って言ったら由羽のこと頭おかしいって。
そうなの?ヒロちゃん。
そんなことないよ。
じゃあヒロちゃんは由羽のこと好き?好きだよ。
ママのことは?好きだよ。
じゃあどうして由羽のパパになってくれないの?それは…。
(陽村の声)それで?何て言ったんだよ?それは…。
(チャイム)もしかして付き合ってる人?かもな。
出てもいい?私が。
いいよ。
え?まさか…あなたが?え?まさか…あなたが?
(すみれ)え?あ…何のことですか?あれ?原先生お久しぶりです。
どうぞ〜。
どうしたんですか?今日は。
(すみれ)すいませんいきなり。
園長代理が帰って来られたって聞いたもんですから。
僕はもう園長代理じゃありませんから。
そんなこと言わず…戻って来てもらえませんか?幼稚園に。
え?
(すみれ)オーナーや保護者には私が掛け合いますから。
何を言ってるんですか聞いてますよ原先生の評判。
すごくいい先生になったって。
私は園長代理の分も頑張ろうと思うだけで…。
だったらなおさら子供達のことを幸せにしてあげてくださいよ。
これからどうされるんですか?あ…もしかしてお2人より戻したとか?いえ違います。
私も今日は1年ぶりに会っただけで。
そうですよ僕はあくまでもゲイですから。
そういえば仕事はどうするの?これから。
う〜ん…子供達のために俺が何できるかな〜っていろいろ考えてたんだけどさまだ決めらんなくて。
そう。
あ…えっとどこまで話したっけ?あぁ…そうだ。
あっやっぱりさ俺から話そうかな。
そろそろ帰って来るしあいつ。
分かった。
うん。
で?何なの?付き合うきっかけは。
1年前ヒロと別れてから世界中を旅したって言ってたけど旅の最後にはハワイに行くって決めてたんだよ。
ムーンボーが見たかったから。
ムーンボーってあの夜に出る虹の?そうそれを見た人には最高の祝福が訪れるっていうからさ。
いつかはパートナーができたら一緒に見に行きたいな…と思ってたんだけどでも俺ももうそろそろいい年だしそんなに悠長なこと言ってられないなと思って。
そしたら…奇跡が起きたんだよ。
(陽村の声)夜空に浮かぶ虹を見てたら知らないうちに涙が出て来て。
そしたら…。
(チャイム)帰って来たかも。
出ていい?うん。
(弟子丸)ヒロさん!お久しぶりです元気でしたか?あ…まさかとは思ったけどやっぱり保君だったの?あ…それとも違うの?いえ僕です超治さんと付き合ってるの。
おかえり。
ただいま。
あっちょちょ…!何?それどうしたの?これ。
(弟子丸)酔っぱらって血流して倒れてる人がいたんで病院まで運んだから。
また…!取りあえずこれ着替えなきゃ。
最近さますます正義の味方になっててもう帰って来る時いつもこんな感じなんだよ。
相変わらず嫌いなんだ「見て見ぬふり」と「消費税別」。
まぁ。
ちょっと失礼します。
保君は何でハワイにいたの?うん俺とヒロが別れてから世界中の伝記を読んでで尊敬する人達が生まれた場所を見たくなったみたいで。
ふ〜ん。
どうして泣いてるんですか?あの虹見たら幸せになれるって聞いたんだけど…。
俺にそんな資格あるのかな〜って思って。
(弟子丸)どうしてですか?いろんな人を笑顔にしたかったのに…。
ヒロだって…。
俺が…。
俺が…ゲイじゃなかったら…幸せにできたかもしれないのに。
結局…。
あいつを苦しめるだけで…。
本物の親友だったら…。
そんなこと絶対にしちゃいけないのに。
(泣き声)
(弟子丸の声)あの時思ったんです。
この人は俺が守らなきゃって。
(泣き声)超治さんのそばにいてこの人から笑顔をなくさないようにしたいって。
そう。
でもまさか本当に自分が男の人と付き合うとは思いませんでしたけど。
はい。
俺が超治さんと付き合うこと許してくれますか?ヒロさん。
何言ってんの?当たり前じゃない。
ありがとうございます!よかったね超治思いがかなって。
ありがとなヒロ。
で?今お前が付き合ってる人って誰なの?あぁ…。
実はね呼んであるのここに。
(陽村:弟子丸)え?
(チャイム)出ていい?うん。
お久しぶりです。
ウソ!ヒロお前まさか…。
そ…そう…。
(ヒロの声)由羽ちゃんにどうしてパパになってくれないのかって聞かれてずっと答えられないでいたらまた事件が起きたの。
何やってんの?お前!何だよこれバカじゃないの?何?これ鳥のマネなの?何?飛べんの?ホントに飛んで!由羽。
帰ろう由羽。
すいませ〜ん。
偶然ですから。
わざとじゃないんで〜。
おい行こうぜ。
待てはい!はい。
謝りなさい。
見たんだからねあんた達がわざとやったの。
ほら!ちょっと!何してるんですかうちの子に!おたくのお子さん達がひどいことをしたので謝ってもらおうと思って。
ヒロさん。
私なら大丈夫ですから。
でも…。
お願いだからこれからも由羽と仲良くしてやってね。
しおりさんはどうしてそんなに優しくできるんですか?それは…。
私に与えられた使命のような気がするんです。
使命?私みたいにつらい思いをした人間は立場が弱い人の気持ちが分かるんだと思います。
だからどんな人もいたわりたいなって。
偉そうなこと言ってるけどどうせまたおたくのお子さんが変なことしたんでしょう?私のことは何を言われても構いません!でも娘の未来を邪魔するようなことはしないでもらえますか?娘の名前は「自由な羽」と書いて由羽っていいます。
娘の翼を折るようなことだけはしないでほしいんです!母親として。
ご自分の教育がおかしいからこんなお子さんになったんでしょ?みんな心配してるんです普通じゃないお子さんがいると自分達の子供に悪影響になるんじゃないかって。
それはあの…。
由羽ちゃんはみんなから見るとちょっと変わってるかもしれないけどそれは個性だと思うんだ。
そういういろいろな個性を持った人がいるからこの世界は素晴らしいことがたくさん生まれるんだ。
だから自分達と違うからってだけで悪口を言ったり友達にならないのは先生は間違いだと思うんだ。
ちょっと…何言ってるの?あなた。
すいません。
いつか私の親友が言ってたことを思い出したので。
彼はこうも言ってました。
私達には違いより共通点のほうがいっぱいあるの。
ささいな違いにこだわって相手を責めるのはもうやめたら?心の痛みは同じなの。
私達には大した違いはないみんな同じなのって。
一体何なんですか?あなた。
そうよこの人達とどういう関係があるの?私は…。
この人達の…。
家族になりたいと思っています。
私は最初に彼女に会った時何でこの人といると母親に守られてるような気がするんだろう?この人から伝わって来る心地よさや安らぎは一体何だろうって不思議で仕方ありませんでした。
自分が男だったらこんな人と結婚するのにって。
それなのに彼女に「家族になってほしい」って告白された時私はあなた達みたいに「気持ち悪い」と思って2人に背を向けました。
だけど今は思います。
自分が女だからってこの人達を拒絶する理由にはならないんじゃないかって。
あなた達みたいにいつまでも「普通」とか「みんな」ってカテゴリーにこだわってないでそんな居心地の悪い場所から飛び出さなきゃって。
こんなに私のことを思ってくれる2人を幸せにしたい。
何があっても守りたいって。
だから…。
私をあなた達の家族にしてください。
ただ一つだけお願いがあるの。
何?あの子達にちゃんと謝って。
ケガをさせたのはあなたが悪いんだから。
ごめんなさい。
(陽村の声)…ってことは今は3人で?うん一緒に暮らしてる。
あそう!へぇ〜!よかったね由羽ちゃんヒロが家族になってくれて。
うん!うん!ヒロのことよろしくお願いしますねしおりさん。
ありがとうございます超治さんもよかったですね。
保君と一緒になれて。
あ…ありがとうございます。
超治のこと頼むね保君。
任せてください。
フフフ…。
あ〜楽しかった。
(弟子丸)また本借りに行きますね。
超治さん保君ごちそうさまでした行こう。
先生。
ん?何?由羽ちゃん。
ヒロちゃんのこと取らないでね。
え?ハハっ!そんなことしないよ。
俺とヒロは親友だしなぁ?うん。
あっねぇあれから富山のおかあさんに会った?いやだって俺は勘当されたから。
ウソ?1年も連絡取ってないの?もしかして。
何何…?母さんに何かあったの?私気になったからお誕生日に電話したんだけど…。
(呼び出し音)もしもし?ご無沙汰していますヒロですけれども。
(陽村華苗)あぁヒロさん?久しぶり。
(ヒロの声)声に元気がないから聞いたら富山に帰ってから具合が悪くてずっと寝込んでるんですって。
でもあの人のことだからどうせ仮病じゃないの?ううんそれだけじゃなくて美容院も畳んで老人ホームに入るとか言ってる。
え?私おかあさんに「超治さんに連絡してください」…って頼んでるんだけど「あの子とは縁を切ったから」って。
でもあんたに会いたいのが痛いほど伝わって来て。
だから会いに行ってあげておかあさんに。
お願いだから。
電気消す?何か超治さんステキになってたね。
そう?ちょっと心配になった。
またあなたが好きになるんじゃないかって。
そんなこともうないから。
彼には保君がいるんだし。
じゃあ一つお願いがあるんだけど。
何?結婚式がしたいの。
由羽と3人で家族結婚式。
小さなパーティーでも何でもいいの。
親しい人達だけを集めて祝福してもらえたらどんなに幸せだろうと思って。
無理にとは言わないから考えてほしいの。
おやすみなさい。
おやすみ。
(弟子丸)何やってんの?あっ!痛っ…!くっ!大丈夫?全然大丈夫。
あ〜ごめん起こしちゃった?あっ…ビールでも飲む?ねっ。
痛〜。
もしかして気になってるんじゃないの?おかあさんのこと。
あ…まぁ。
だったら富山に行って来れば?えっ?ヒロさんの言う通り早く仲直りしたほうがいいよ絶対。
だねありがとう。
何なら一緒に富山に行ってもいいけど?あっうん…いやでもそれはまだ母さんには刺激が強過ぎるかもな…。
あ…そうだね。
よう!ちょっとビックリした。
ハハハ…あのさ久しぶりに図書館来たけどやっぱ楽しいな!これこれ…これ覚えてる?これほら。
大学の時これ見ながらさ人体の臓器当てっこしたの。
そしたらお前これしげしげ見ながら真剣に考えるからおかしくてさ…。
ゲラゲラ笑ってたらすっげぇ怒られた…。
あれはあなたが私に男性の生殖器とか答えにくいことを言わせようとするから…!ククク…。
何の用?富山へ行くことにした。
そうおかあさんによろしくね。
それ直接言ってくんないかな?え?昨日メールしたらさお前と一緒なら会ってもいいって言ってくれたんだよ母さん。
そんなこと言われても仕事もあるし…。
ちょちょ…休みだろ?明日なぁなぁ…。
今なんかさ富山なんて日帰りで行けちゃうんだから。
それにお前だって母さんのことどうしてるか心配だろ?まぁそれはそうだけどさ…。
ちょちょ…ちょっと待って…。
いや…。
これチケットじゃあよろしくね。
いやちょっ…。
もう…。
本当のことが言えないのはなぜ?そのえんじ色の…それこれこれ。
何か久しぶりだなぁ。
これ。
え?何これ。
ただいま〜。
お邪魔します。
え!?ちょっと…母さん?母さん?母さん?
(華苗)あぁ…おかえり。
ちょっと!ちょっと…大丈夫かよ?なぁ!ホントに具合悪くなっちゃったんじゃないだろうな?膀胱炎とかリンパとか膝とか一斉にガタが来ちゃって。
仮病なんか使ったから罰が当たったのね。
いや…だからって本当に店畳むことないだろ!お客さんの前で笑ってんのが疲れちゃったのよもう。
何だよもう。
ガンになったってウソついて俺とヒロのこと散々引っかき回しといて自分は老人ホームに逃げ込む気かよ!俺を勘当したのだってヒロにひどいことをしたのが許せないとか言ってるけどホントはゲイだってことが気に食わないだけだろ?正直に言ったらどうだよ!ちょっとちょっと何?ねぇ反論してよいつもみたいにほら!「何その口の利き方は」とか「この親不孝者」とか怒鳴ったらいいだろほら!もう分かってるから言わないでよ〜。
私が身勝手なことをしてあんたやヒロさんに偽装結婚させてつらい目遭わせたの…。
(物音)えっちょっ…何何?え?
(物音)
(物音)え!?ちょっ…何やってんだよヒロ!おい!店畳むならもういらないでしょう?構いませんよね?おかあさん。
え?ちょっとやめろって!別にいいでしょう!それとも思い出した?子供の頃ここで…おとうさんが死んで泣いてるおかあさんを「僕が幸せにするから」って抱き締めたの。
私が偽装結婚したのはその話を聞いたからかもしれないんですからね。
おかあさん。
え?確かに最初は身勝手だしこっちの気持ちなんてお構いなしに自分のやりたいように自由気ままに生きるあんたら親子にいろんなこと押し付けられてこのクソババアとか散々思ったけどさ!あの…ヒロさん?人格変わってない?こいつもう自分が思ったことを隠さないって決めたらしいんだよ。
言っときますけどそうさせたのはあんたら2人ですから。
自分のひらめき信じて後先考えずどんどん突っ走って失敗してもケセラセラ。
また立ち上がってやり直せばいいやって超マイペースなあんたらに会えたから私は一生孤独で生きて行くしかないのかって不安や寂しさから抜け出すことができたの!人目を気にせず周囲には自分を愛してくれる人が必ずいるんだって信じていいも悪いも全部自分をさらけ出す勇気を持てるようになって心のままに生きる決心がついたの!それもこれもあんたら親子が周囲のみんなのより良い明日を願ってたくさんの人を笑顔にしてるからでしょ!いろんな人のいいところを見つけて応援してあげるからでしょ?それなのに何よおかあさん!いつまでもふさぎ込んでないでこの店にやって来る近所の人の心を温めて一人息子の超治を愛するいつもの陽村華苗に戻ったらどうなのよ!ありがとうヒロさん。
ごめんね超治。
あれからゲイの人達が書いた本を読んだから分かったの。
あんたがゲイだということをずっと私に隠してて本当につらかったろうな〜って。
私に孫の顔を見せられなくて散々自分を責めたんだろうなって。
ごめんね。
かあさんがあんたを一番苦しめてた。
いや…そんなことは…。
(華苗)超治。
かあさんもう十分幸せだから。
だからもう自分を責めるのはやめて。
これからもかあさんの大好きなあなたらしい生き方をしてちょうだい。
母さん…。
ハグしてもいいかな?あ…それは勘弁して。
え?恥ずかしいから。
あ…じゃあどうしよう…。
手握るだけじゃダメ?ごめんね母さん。
あなたの思い通りの息子になれなくて。
でもこれからは…母さんの息子として恥ずかしくないように生きるから。
だから母さんも…長生きしてください。
お願いします。
ごめん!母さん元気になったと思ったらいつものお喋りに戻っちゃってさ。
終電なくなったからこっち泊まってくから。
そうじゃあおかあさんによろしく!ごめん打ち合わせが長引いたんでこっちのホテルに泊まる。
そう…あっちょっと待って由羽に代わるから。
由羽ヒロちゃん今日お仕事で帰れないんだって。
早く帰って来てねヒロちゃん。
分かった。
じゃあね。
じゃあね。
お客様。
はい。
申し訳ありません本日ダブルの部屋しかご用意できないのですが…。
あ…別に…いいよな?ん?うんもちろん。
よろしいですか?では…。
(ドアが開く音)あ…ありがとうなヒロ。
お前のおかげで母さん元気になった。
あ…あぁ…。
これからは親孝行しなさいよバカ息子。
フフっ。
フフっ。
フフ…。
フフっ。
それって笑える本だっけ?ううん。
昔読んだの読み返してるんだけど今考えたら何で線を引いたか分からない所が結構あって。
でも読んで行くうちに思い出すの。
あの頃あんなこと考えてたとかこんなことに興味があったなとか。
そしたら何か若い頃の自分と会話してるみたいで。
なぁヒロ覚えてる?26年前俺達が初めてケンカした日のこと。
変なこと思い出さないでよ。
あの日突然すっごい雨が降って来て2人でずぶぬれになって俺のアパートに逃げ込んだらちょうど近くにあった教会の鐘が鳴ったんだよ。
まるで俺達を祝福するみたいに。
覚えてない?覚えてるけどさぁ…。
その後…俺達は結ばれた。
なぁヒロ。
もう一度あの夜に戻れないかな?え?やっぱり俺達一緒にいたほうがいいような気がしないか?2人でいると最強っていうか今日の母さんみたいにたくさんの人を幸せにできるし。
何言ってるの?今更。
分かってるよ俺もそう思うよ。
お互いに素晴らしいパートナーができてこれからは親友としていつでも会えるしめでたしめでたしのはずなんだけどでも…。
ヒロと会ってからずっとこの辺がザワザワするんだよ。
ヒロと離れたくないって思うんだよ。
お前のこと身も心も愛せたらいいのにって思っちゃうんだよ。
お前はどう?それは…。
それにさっき言ったろ?ヒロ。
心のままに生きるって。
そうだけど…。
だったら…。
2015/12/02(水) 22:00〜23:00
読売テレビ1
偽装の夫婦 #9【天海祐希主演「1年後の約束!新パートナーは誰?」】[字][デ]
元恋人から求婚…が、彼はゲイでした。「女王の教室」「家政婦のミタ」脚本家・遊川和彦と挑む意欲作。“本当のパートナー”とは?新しい夫婦の形を描くラブストーリー。
詳細情報
番組内容
ヒロ(天海祐希)は、超治(沢村一樹)と正式に離婚し、偽装結婚を解消。「一年後にお互い付き合っている人がいたら同じ場所で同じ時間に再会して、その人を紹介し合おう」と約束し、二人は別れた。そして一年後。ヒロと超治は、約束の場所で再会する。心の中で悪態をつくことを止め、柔らかい雰囲気を漂わせるヒロと、ちょっとワイルドになった超治。二人は、一年をどのように過ごしてきたのかを語り合う。
出演者
天海祐希
沢村一樹
内田有紀
工藤阿須加
坂井真紀
佐藤二朗
柴本幸
田中要次
キムラ緑子
富司純子ほか
原作・脚本
【脚本】
遊川和彦
監督・演出
【演出】
日暮謙
音楽
平井真美子
【主題歌】
「What You Want」JUJU(ソニー・ミュージックレーベルズ)
制作
【プロデューサー】
大平太
高明希
田上リサ
【制作会社】
5年D組
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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