ニュースウオッチ9▽国と沖縄県が法廷闘争・双方の主張は▽イランに世界が注目 2015.12.02


誰もが思い描いた未来のロボット。
2年に1度、最新のロボットが集まる展示会が、きょうから始まりました。
こんにちは。
少し遊んでいきませんか。
あっさりしたものが食べたい。
かしこまりました。
人工知能を搭載し、好みに合った料理を提案。
複数のカメラで形を認識し、どんなものでも正確につかめます。
進化を続ける人工知能や機械。
近い将来、今、日本で働いている半数近くの人の仕事を代わりにできるとする分析が、民間の調査研究機関から発表されました。
こんばんは。
ニュースウオッチ9です。
進化するロボットによって、将来、私たちの仕事が大きく変わるかもしれません。
このニュース、後ほど詳しくお伝えします。
まずは税制改正に関するニュースです。
自民党税制調査会は、来年度の税制改正で焦点と1つとなっている、法人税の実効税率の引き下げについて、赤字の企業にも事業規模に応じて課税する外形標準課税の拡大などで、代わりの財源の確保にメドが立ったとして、来年度、29.97%まで引き下げる方向で、最終調整に入りました。
法人税の実効税率を巡っては、安倍総理大臣が、現在の32.11%から、来年度、31.11%に引き下げ幅を拡大し、早期に20%台とすることに意欲を示していることから、来年度の税制改正で、どこまで引き下げるのかが焦点となっています。
これについて自民党税制調査会は、法人税の実効税率の引き下げには、代わりとなる恒久的な財源を確保する必要があるとして、財源の確保に向けた、政府内の調整状況を注視してきました。
その結果、赤字の企業にも事業規模に応じて課税する外形標準課税の拡大や、生産性を向上させるための設備投資などを対象にした減税措置の縮小、それに赤字が出た大企業の翌年度以降の税負担を軽減する制度の見直しなどで、代わりの財源の確保にメドが立ったとして、来年度、実効税率を29.97%まで引き下げる方向で、最終調整に入りました。
自民党は、法人税の実効税率を、数年間で20%台まで引き下げるとした、政府・与党の目標を、前倒しで実現することで、安倍総理大臣が掲げるGDP・国内総生産、600兆円の達成に向けて、弾みをつけたい考えです。
また、消費税の軽減税率を巡って、自民党は、事業者の納税額を正確に把握するため、税率や税額を記載する請求書、インボイスを、再来年4月の軽減税率の適用から4年後となる、2021年度から導入する方向で、公明党と調整を進める方針を固めました。
次です。
アメリカ軍普天間基地の移設計画を巡る、国と沖縄県の対立は、法廷の場に持ち込まれました。
名護市辺野古沖の埋め立て承認を取り消した沖縄県の翁長知事。
これに対し国は、取り消しを撤回する代執行を求めて提訴しました。
この代執行が認められれば、埋め立て工事は法的な根拠が改めて整うことになります。
きょう、最初の弁論が行われました。
けさの名護市辺野古。
埋め立て予定地に隣接するアメリカ軍基地では、きょうも工事が進められていました。
そのころ、基地のゲート前では。
移設計画に反対する人たちが、抗議の声を上げていました。
注目が集まった、きょうの裁判。
福岡高等裁判所那覇支部には、傍聴券を求めて、600人以上が列を作りました。
裁判に先立ち、裁判所近くで開かれた集会に姿を見せた翁長知事。
政府と沖縄県は、移設計画を巡って対立を深めています。
ことし夏には、1か月間にわたって集中的に協議。
しかし、意見の隔たりは埋まりませんでした。
10月、移設計画に反対する翁長知事は、前の知事が行った埋め立て承認を取り消し。
これに対し国は、取り消しによって、普天間基地周辺の危険性が継続するなどとして、知事の決定を一時停止に。
さらに国は、知事の代わりに取り消しを撤回する代執行を求めて提訴。
裁判で争われることになったのです。
午後1時半過ぎ、法廷に入った翁長知事。
冒頭、裁判長から意見陳述を求められました。
落ち着いた口調で、10分余りにわたって意見を述べた翁長知事。
戦後、アメリカ軍に強制的に土地が接収されて、基地が造られた歴史に触れたうえで、政府は建設を強行しようとしており、アメリカ軍施政権下となんら変わりないと述べ、政府の対応を批判しました。
その上で、裁判で問われているのは、埋め立て承認の取り消しの是非だけではない。
沖縄にのみ負担を強いるのは、正常と言えるのでしょうかと述べ、沖縄の民意を尊重するよう訴えました。
一方、国の代理人は、承認の取り消しを放置すれば、普天間基地の危険性を除去できず、外交・防衛上、重大な損害が生じて、著しく公益を害すると主張。
そして、外交や防衛に関わる問題であり、県知事には埋め立ての必要性を判断する権限はないなどと述べました。
意見陳述を終え、翁長知事は。
一方、菅官房長官は、前の知事による埋め立ての承認について。
民主国家としての法的手続きを当然ふまさせていただいて、承認いただいたものでありますから、そこはかしはないと、こういうふうに思っています。
その上で。
次回の弁論は、来年1月8日に行われます。
さて、次なんですが、河野さん、私たちがやっているこのキャスターの仕事、あしたからロボットがやりますといわれたら、どう思いますか?
うーん、ロボットには負けたくないですよね。
そうですよね、そう思いますね。
というのもですね、きょう、民間のシンクタンクが、10年から20年後になくなる仕事、つまり、機械や人工知能に代わる可能性が高いと分析した仕事を発表したんです。
こちらが発表された100種類の仕事です。
身近なところでは、例えば、スーパーの店員やタクシーの運転手、そして事務員なども、機械が人に代わって行える確率が高いというふうにされました。
将来、私たち人間の仕事は、どのようなものになっていくのでしょうか。
私たちの仕事が将来、機械に取って代わられるとしたら、皆さんは、どう思うでしょうか。
この職業のリスト。
どうやってはじき出したのでしょうか。
対象になったのは、601種類の職業。
必要な技術や知識のデータをもとに、コンピューターで計算しました。
その結果、10年から20年後、4割近くの職業が、高い確率で、機械や人工知能に置き換えることが可能だとされたのです。
今回の分析で、リストに入った仕事の一つが警備員です。
その現場では、すでに変化が起きています。
侵入者発見。
立ち入り禁止ですと出てきましたね。
最新式の警備ロボット。
不審者の顔を認識し、逃げようとすれば、追跡することもできます。
こうしたロボット、大型商業施設で導入されています。
店が閉まって、暗くなった館内を移動するのは。
ロボットが警備を担う動きが出てきています。
警備ロボットは、1時間に1回程度、巡回。
カメラが捉えた映像は、常に監視室に送られ、異常があれば、警備員が駆けつけます。
さらに、この会社では、近い将来、ロボットを最大限生かした警備を考えています。
会場には警備ロボット。
空からはドローンが見回ります。
ロボットが収集した情報は、人間の警備員に集約。
不審者などの情報を、人間が判断し、トラブルを未然に防ぎます。
ロボット化を進める背景には、将来の労働力不足があるといいます。
いらっしゃいませ。
機械や人工知能に代わりつつあるさまざまな仕事。
では、人間にしかできない仕事とは。
今回、機械では代替しにくい職業も公表されました。
医師や教師、それに美容師などです。
これらに共通して必要なのが、創造性やコミュニケーション能力です。
なくならない仕事の一つとされたのが、旅行会社のカウンター係です。
なぜなのか、こちらの店舗で見ていきます。
アロハー。
大手旅行会社が、この春オープンさせたハワイ旅行専門店です。
スタッフは20人余り。
ハワイスペシャリストと呼ばれ、ハワイで働いたり、留学をしたりして、豊富な知識を持っています。
この日、新婚旅行以来、30年ぶりにハワイを訪れるという60代の夫婦が来店しました。
希望は、マウナケア山頂からの満天の星空を楽しむこと。
でも、体力に不安がありました。
スタッフはすかさず、体の負担の少ないツアーを紹介しました。
仕事の機械化が進む中で、私たちはどう仕事に臨めばいいのでしょうか。
改めてこちらが、そのなくなるとされる仕事の一部ですけれども、自分の仕事を、例えばロボットに取られてしまうっていうふうに思いがちなんですけれど、機械がやったほうがいいもの、それから人がやったほうがいいものっていうふうに、うまく住み分けられていったらいいなというふうに思いますよね。
そうでしょうね。
今回、発表されたものは、あくまで、ある一定の条件の下で行われたコンピューターの計算によるものですからね、どんな仕事であれ、やっぱり他人への思いやりとか、気配りとかね、人間にしかできない付加価値をつけることで、機械にはできないサービスが生まれてくると思うんですよね。
ですから、今回の発表結果、そうした新しいサービス、ビジネスにつなげるヒントになればいいなというふうに思います。
さて次は、先月のミャンマーの総選挙で圧勝した、野党の党首、アウン・サン・スー・チー氏です。
きょう、現政権の大統領や軍のトップと相次いで会談しました。
スー・チー氏は、軍事政権下で制定された憲法の規定で、大統領にはなれません。
スー・チー氏は、大統領より上の存在になるというふうに発言していますが、政権移行を、どのように進めていくのでしょうか。
握手を交わすアウン・サン・スー・チー氏と現政権を率いるテイン・セイン大統領。
選挙後初めての会談です。
大統領は、スー・チー氏の勝利を祝福。
来年3月末に予定されている新政権の発足に向けて、具体的な協議を進めていくことで合意したということです。
しかし、課題も残されています。
スー・チー氏がみずから率いる、NLD・国民民主連盟の当選者を集めたときの映像。
スー・チー氏にカメラを向ける人も。
党の幹部は、当選者に厳しいことばを投げかけました。
政権交代を確実にした野党、NLD。
しかし、当選者のほとんどが初当選で、政治経験が乏しいとも指摘されています。
しかも、議員の中から選出される新しい大統領に、スー・チー氏は就任できません。
スー・チー氏の息子はイギリス国籍。
外国籍の家族がいる人物の大統領就任は、憲法で禁じられているのです。
選挙のあと、スー・チー氏は。
NLDでは、スー・チー氏の大統領就任を実現するため、憲法の改正をねらっています。
しかし、立ちはだかるのが軍の存在です。
軍事政権下で作られた憲法では、議会の4分の1の議席があらかじめ軍に割り当てられています。
憲法改正には、議会の75%、4分の3を超える賛成が必要で、軍人議員が一致して反対すれば、拒否することができるのです。
これについてNLDの幹部は。
きょう、その軍のトップとも会談を行ったスー・チー氏。
この中で、憲法改正について話し合われたかどうかなど、協議の内容は明らかになっていません。
会談後、司令官は。
国の利益のために協力することで合意したと述べました。
スー・チー氏は、安定した政権運営ができるのか。
国防や警察など、重要閣僚の任命権をも握る軍との関係構築が、その鍵を握っています。
このミャンマーのニュース、連日、お伝えしてきましたけれども、とにかくスー・チー氏、一色という感じでしたよね。
そういう感じですね。
実際、先月現地で取材しましたけれども、選挙をね。
選挙でも、まさに、スー・チー氏を支持するかどうかっていうのが、ほとんど選挙になってますんでね、国民の積もり積もった不満を、スー・チー氏への期待として、一気に噴き出していった、それが選挙結果に表れたという印象ですよね。
ただその結果として、当選したのは、政治経験がない、ほとんどが新人議員ばっかりですからね。
となってくる、これからの政権運営というのは、なかなか難しいなと。
大丈夫かなとも思いますね。
感じはしますが。
そのスー・チーさん自身も、まだまだもちろん、元気ではあるんですが、今70歳ですのでね、やっぱりこのあと、軍の影響を減らして、民主化を継続していくためには、やっぱり、次の世代の指導者をどう育てるかということが課題になってくるんだろうなというふうに感じましたね。
そして、このミャンマーの今後ですが、来月にも新しい議会が招集されて、新しい大統領が選出されたあと、来年の3月末以降に、新政権が発足するという見込みです。
続いてトゥデーズウオッチです。
高速増殖炉もんじゅの運営主体をどうするのか。
馳文部科学大臣は、福井県の西川知事と会談し、政府の方針を早急に検討する考えを伝えました。
もんじゅを巡っては、先月、原子力規制委員会が、事業者の日本原子力研究開発機構に代わる運営主体を特定するよう、馳文部科学大臣に勧告しました。
これを受けて馳大臣は、福井県敦賀市にあるもんじゅを視察しました。
これに先立って、馳大臣は西川知事と会談し、今月中に、専門家をメンバーとする、検討会議を立ち上げ、もんじゅの運転再開に向けて、政府の方針を早急に検討する考えを伝えました。
西川知事は、政府が責任を持ってもんじゅの運営体制の立て直しに取り組むよう求めました。
極東地域で新たな軍事施設の建設を進めているロシア。
ショイグ国防相は、北方領土の択捉島と国後島に、新たにおよそ400の軍事関連施設を建設していることを明らかにしました。
ショイグ国防相は、軍の幹部を集めた会議で、択捉島と国後島の名前を具体的に挙げて、建設の進捗状況を説明。
2つの島であわせて392の軍事施設と関連施設を建設している。
最新の建設技術が導入され、早期に完成するはずだと述べ、北方領土での建設計画は順調に進んでいると強調しました。
その上で、冬の間も建設作業を進め、できるだけ早く完成させるよう、指示しました。
ポイントはこちら、北方領土の軍事化でけん制です。
ロシアは北方領土について、最近では、外国人観光客を狙った開発にも乗り出すなど、実効支配を強化する姿勢を、内外に強調しています。
そして今回、軍事関連施設の建設が順調に進んでいることを明言。
具体的な計画を表明するのは初めてで、国防上も重視していることをアピールして、安易に妥協しない姿勢を示しています。
プーチン大統領の訪日実現を目指し、領土問題の前進を図りたい日本を強くけん制した形で、依然として両国の隔たりが大きいことを感じさせます。
来年度予算案の編成の焦点、医療機関に支払われる診療報酬の改定。
政府が年内に、来年度の改定率を決定するのを前に、議論が本格化です。
きょう開かれた、厚生労働大臣の諮問機関、中医協・中央社会保険医療協議会の総会。
医療費を支払う側、大企業のサラリーマンらが加入する健康保険組合で作る、健康保険組合連合会などは、患者負担や保険料負担の増加につながる診療報酬の引き上げは、到底国民の理解と納得が得られないと主張。
診療報酬の引き下げを求めました。
これに対し、医療費を受け取る側、日本医師会などは、マイナス改定を行えば、医療の崩壊を招くことになり、政府は必要な財源を確保すべきだとして、診療報酬の引き上げを求めました。
いわゆる従軍慰安婦の問題を巡って、韓国国内の一般的な認識は、実態と異なるなどと著書で指摘し、名誉毀損の罪で在宅起訴された、韓国のセジョン大学の教授が、ソウルで記者会見。
不当な起訴だと訴えました。
パク・ユハ教授は、著書の中で、いわゆる従軍慰安婦の問題を生んだ原因は、日本の植民地支配にあるとする一方で、女性たちが慰安婦になった経緯はさまざまであり、20万人の少女が日本軍に強制連行されたとする、韓国国内での一般的な認識は、実態と異なると指摘しました。
熊本の製薬会社が、国が認めた内容とは異なる方法で、血液製剤を製造し、不正が発覚しないように、数々の隠蔽を行っていたことが明らかになりました。
調査した第三者委員会は、重大な違法行為で、常軌を逸した隠蔽体質だと、厳しく指摘しています。
熊本市の製薬会社、化血研・化学及血清療法研究所。
血液製剤や、インフルエンザワクチンの国内シェアで、およそ3割を占める有数のメーカーです。
ことし5月、国の検査で、血液製剤の製造過程に問題があることが分かりました。
会社は第三者委員会を設置して調査を進め、きょう、厚生労働省の部会で調査結果が公表されました。
不正を行っていたのは、手術のときの輸血などで使われる血液製剤です。
12種類のおよそ30の工程で、国が認めた内容とは異なる方法で製造していました。
その方法です。
国の承認を受けずに、ヘパリンという血液を固まりにくくする成分を添加。
薬品に熱を加える時間も、変えていました。
この問題で、健康被害などは報告されていませんが、不正は40年ほど前に始まったとしています。
さらに、こうした不正が国の検査などで発覚しないよう、数々の隠蔽も行っていました。
報告書では、部下から相談を受けた幹部の発言をこう記しています。
このままでは見せられん。
査察対応のものを、もう一つ作らざるをえない。
その隠蔽の手法です。
虚偽の製造紀録はゴシック体。
本物の記録は明朝体で使い分け、検査の際には、ゴシック体の記録を見せていました。
また、過去の製造記録を作り直した際には、紫外線を当てて、変色させ、古く見せかけていたということです。
調査した第三者委員会は、重大な違法行為で、常軌を逸した隠蔽体質だ。
問題の根幹は、少々ごまかしても、大きな問題ではないという、研究者のおごりだと、厳しく指摘しています。
今回の問題で化血研は、血液製剤などの出荷を自粛しました。
年間およそ800人の血友病患者の治療に当たっている医師は。
その化血研は、過去にも製薬会社としての社会的な責任を問われていました。
人殺しは許さないぞー!
平成元年に薬害エイズの被害者が、国と製薬会社5社を訴えた裁判で、被告企業の1つになっていたのです。
裁判で和解した平成8年、原告側と交わした誓約書では、こう記していました。
同じことを繰り返さないよう最善で最大の努力を約束する。
その当時から行われていました。
再び問われる企業姿勢。
厚生労働省の部会で、化血研側は、新体制で今までのおごりを捨て、再出発していきたいと話しました。
今回の報告書の提出を受けて、厚生労働省は近く、化血研に対して、立ち入り検査を行ったうえで、業務改善命令を出すことにしています。
次です。
今、世界の経済界の目が、この国に集中しています。
中東の大国イランです。
来月以降、経済制裁が解除される可能性が高まっているからなんです。
このイランといいますと、原油の埋蔵量が世界4位、天然ガスは世界1位を誇る資源大国で、7800万の人口を抱える市場としての魅力もあります。
ことし7月に、核開発問題が最終合意に達するとすぐに、ドイツやフランスの閣僚が訪問しました。
日本の岸田外務大臣も、10月に訪れまして、官民挙げての進出競走が加速しています。
いわばゴールドラッシュの様相を呈しているイラン。
その最前線を取材しました。
首都テヘランに、世界中から集まった400社を超える企業のビジネスマン。
先週末、イラン政府が主催した投資説明会です。
スクリーンに映されたのは、原油や天然ガスの開発予定地。
イラン政府は、およそ50件、投資総額20兆円を超えるとする巨大プロジェクトへの参入を外国企業に呼びかけました。
イランに対する欧米の経済制裁が強化されたのは3年前。
核兵器開発の疑惑が深まったことが、きっかけでした。
欧米と共に、日本企業も次々と撤退。
イランとの密接な経済関係は影を潜めました。
しかし、7月。
欧米など関係6か国とイランが、核開発問題を巡って最終合意。
早ければ来月にも、経済制裁が解除される可能性が高まっています。
大きく開かれることになる、イランとのビジネスチャンス。
各国企業がねらうのは、天然資源だけではありません。
テヘラン市内の幹線道路に来ています。
実は、走っている車のほとんどはイラン国内で生産されています。
この自動車産業への参入競争も、激しさを増しています。
イランは経済制裁で落ち込んだ自動車の生産台数を、10年後までに、現在のおよそ3倍の300万台にする目標を打ち出しています。
世界中の企業が熱い視線を送っているのです。
先月、イランを訪れた日本の自動車関連企業17社の視察団に密着しました。
大手塗料メーカーの古川秀範さんです。
制裁の解除は、イランの自動車メーカーに、塗料を売り込む、大きなチャンスだと意気込んでいます。
他社が納入している塗料の仕上がりを入念にチェック。
まだ改善できる余地があると感じ、市場に食い込む手応えをつかみました。
自動車関連の機械や材料を扱う商社の入江陽平さんです。
参入の可能性を探る中、ブレーキメーカーの工場で、意外なものを見つけました。
工場に掲げられたSeiri、Seitonの文字。
日本の生産管理技術を取り入れ、生かしていたのです。
日本のものづくりへの信頼の高さに、今後のビジネスの可能性を感じたといいます。
一方で、進出への課題も見えてきました。
テヘランで開かれた、自動車部品の国際見本市。
17か国から600社余りの企業が集まり、熱気に包まれていました。
その会場で入江さんは、日本や欧米が撤退している間に、アジアの企業が深く市場に食い込んでいる現状を突きつけられたのです。
特に、圧倒的な存在感を示していたのが中国です。
出展する外国企業の70%余りを占め、ビジネス拡大をねらっていました。
さらに見えてきたのが、ヨーロッパの企業にも遅れをとっている現実です。
イラン有数の部品メーカーの親会社です。
ドイツ企業との具体的な話し合いを進めているといいます。
日本同様、撤退していたヨーロッパの企業は、一足先に動き出していたのです。
3日間、イランを回った日本企業の視察団。
リスクを取って、攻勢を強める各国との競争に勝つには、日本も早い判断が不可欠だと痛感しています。
河野さんがテヘラン支局に駐在していたのは10年以上前ですか。
十数年ですね。
今のこういう動きはどうご覧になっていますか?
イランへの外国企業の参入というのは、当時もあったんですし、これまでも何度か、機運というのは高まっていたときというのはあるんですけれども、今回違うのは、アメリカと、イランが今、本当に2国間どうしで会うようになっている時代ですから、いずれ、アメリカ企業がイラン市場に戻ってくるんじゃないかと、その可能性が少しずつ現実味を帯びてきているっていうのが、やっぱり背景にあるんじゃないかと思うんですね。
アメリカは、36年前のイスラム革命で追い出されるまでは、イランに幅広い権益を持っていましたし、今もイラン側は、特に石油開発の技術なんかでは、アメリカ企業に期待している部分があったりするんですよね。
ですから、こうしたことを考えると、今、ヨーロッパとか日本が、イランへの進出を急いでいる背景には、いずれアメリカ企業が戻ってくる前に、なんとか足場を築いておきたいという思惑というか、焦りもあるんじゃないかというふうに感じます。
では続いて気象情報、井田さんです。
こんばんは。
こちらは桜などの木を燃やしているんですが、この煙でいぶしているものとは?大根です。
秋田県特産のいぶりがっこ作りが盛んに行われています。
横手市などの豪雪地帯では、この時期、収穫した大根を、外に干せないために、いろりで完成させたのが始まりといわれています。
このようにくん製にしてから、漬物にするんです。
おいしくて私も大好きなんですけれども、本当に手間がかかっているんですね。
あす以降は、非常に風が強まって、全国的に荒れた天気となってきそうです。
その理由ですけれども、あすからあさってにかけて、2つの低気圧が急速に発達していくためです。
全国的に等圧線の間隔が狭くなっていますが、全国的に風が強まって、波が高くなりそうです。
それに加えて、特にあす注意が必要なのが、北海道です。
大雨となりまして、雪崩や土砂災害、浸水、川の増水に注意が必要です。
そして、あさってになりますと、寒気強まって、雪となってきそうです。
北日本を中心に、猛吹雪、大雪に警戒をしてください。
ではあすの風の予想を見ていきましょう。
あす朝6時からです。
太平洋側では南からの風、日本海側では西からの風が非常に強まってきそうです。
そして、あさってになりますと、さらに広い範囲で、西からの風が強まって、暴風となる所がありそうです。
あすの最大瞬間風速、北海道と北陸で30メートルと予想されています。
またあさってにかけては、さらに広い範囲で強まりそうです。
風、雨と雪の予想を見ていきましょう。
西日本の雨はあしたの朝、もしくは9時ごろには、やんでくる所が多くなりそうです。
伊豆諸島では激しく降る所もあるでしょう。
そして関東の雨も、昼過ぎにはやむ所が多くなりそうです。
一方で、北海道では雨が続いて、太平洋側を中心に、大雨となりそうです。
内陸では雪、そして日本海側、標高の高い所では、夜には雪となってきそうです。
各地の天気と気温を詳しく見ていきましょう。
ガンバ、頑張れ!
たこ焼きは毎回食べちゃうかも。
へぇ。
あとクレープと、なんか女子みたい。
かわいいですね。
たこ焼きとクレープ?へぇ。
日本で食べたい味、いろいろあるみたいです。
ではスポーツ、お伝えします。
バドミントンの日本一を決める全日本総合選手権女子シングルスで、連覇を狙う18歳、山口茜選手が登場しました。
高校3年生の山口。
去年優勝した選手として、プレーで責任を果たすと臨みました。
1回戦の相手は大学1年生です。
第1ゲームを取って、第2ゲーム。
持ち味のフットワークでラリーを続け、隙は見逃しません。
巧みなラケットさばきで、意表をつくショットも決めます。
ミスが多かったと言いながら、要所では、このスマッシュ。
ストレート勝ちで、連覇に向けて好スタートです。
プロ野球・ソフトバンクの新人選手の入団会見が行われ、ドラフト1位で入団した高橋純平投手が意気込みを示しました。
高橋投手はドラフトで3球団が競合した注目の新人。
工藤監督が将来のエース候補として、期待しています。
背番号は47。
工藤監督の現役時代の背番号をみずから希望しました。
FA・フリーエージェントを宣言した脇谷亮太選手。
西武に退団の意思を伝え、古巣、巨人への復帰が決まりました。
今シーズンは西武で複数のポジションをこなせる内野手として活躍。
手薄な内野手の補強を目指す巨人と、交渉がまとまったということです。
プロ野球で守備の優れた選手に贈られる、ゴールデン・グラブ賞の表彰式が行われました。
表彰式では、各ポジションで受賞した両リーグ合わせて18人の選手が紹介されました。
セ・リーグは14年ぶりにリーグ優勝したヤクルトから3人が選ばれました。
キャッチャーの中村悠平選手は、両リーグ最多の227票を獲得して、プロ7年目で初受賞です。
今シーズン盗塁を防いだ数はリーグトップ。
堅い守りで優勝に貢献しました。
パ・リーグは、日本一に輝いたソフトバンクから3人が選ばれました。
柳田悠岐選手は、外野手で2年連続、2回目の受賞です。
トリプルスリーを達成して、注目を集める27歳。
守備でも鮮やかなプレーを見せ、高い評価を受けました。
テニスの錦織圭選手。
1年間のツアーでの戦いを終え、話を聞いてきました。
浮き沈みの激しかったシーズンを、どんな思いで戦ってきたのでしょうか。
ことしはなんていうか、耐え抜いたというか。
悲願の四大大会初制覇へ。
挑戦は順調なスタートでした。
最初の全豪オープン。
サーブの向上で、攻撃的なテニスに磨きがかかり、ベスト8進出。
全仏オープンでも、初の準々決勝進出を果たし、日本選手82年ぶりの快挙を達成しました。
その後は、けがやライバルたちの徹底マークに苦しみながらも、着実に結果を残し、世界ランキングも自己最高の4位にまで上り詰めます。
自他ともに期待をかけて臨んだ去年準優勝の全米オープン。
しかし、まさかの初戦敗退でした。
練習ではよくても、試合で勝ちきれない。
自信を持てない日々が続きました。
そして、先月のツアーファイナル。
光を見いだします。
憧れだった元世界王者、フェデラー選手との対決でした。
最後までボールに食らいつく粘り強いプレー。
スーパーショット、きた!
接戦の末敗れましたが、自分を取り戻す手応えをつかんだ試合でした。
最後に、来シーズンの目標を書いてもらいました。
ペンを頂きます。
気持ちが折れたっていう時期があったんですね。
そうですね。
でもツアーファイナルで楽しめたっていうのは一つ、大きな自信になったんでしょうね、またね。
そうですね。
苦しみを味わいながらも、成績も世界ランキング8位。
来年のトップ5の目標につながる形だと思います。
来年1月、来月ですけれども、早速、全豪オープンが控えています。
サッカーJリーグの年間優勝を決める、サンフレッチェ広島と、ガンバ大阪のチャンピオンシップの決勝。
第1戦は、ガンバのホームです。
2年ぶりの優勝を目指すサンフレッチェ。
ガンバは年間3位からの逆転優勝を狙います。
0対0の後半15分。
ガンバは長沢。
一瞬の隙を見逃さず、ガンバが先制します。
このあと1点ずつを取り合って、40分過ぎ。
リードしていたガンバは、オ・ジェソクがこれで退場。
流れが変わりました。
アディショナルタイム、サンフレッチェはセットプレーから佐々木。
同点に追いついたサンフレッチェは、勢いに乗って、さらに攻めます。
最後は柏。
一気に勝ち越したサンフレッチェ。
アウエーで大きな勝利です。
いやぁ、見入っちゃいましたね。
いい試合でしたね。
見入ってしまいました。
劇的な展開でしたね。
さあ、今度は、決勝第2戦なんですけれども、サンフレッチェ広島のホームで行われます。
試合のもようは中継でお伝えします。
盛り上がりそうですね。
おしまいですが、ホルンの音色で集まってきたのは?いい音色。
すごい勢いで来ましたね、これ。
なんでしょう?奈良といえば、シカですよね。
シカおよそ120頭。
奈良の冬の風物詩、シカ寄せです。
2015/12/02(水) 21:00〜22:00
NHK総合1・神戸
ニュースウオッチ9▽国と沖縄県が法廷闘争・双方の主張は▽イランに世界が注目[二][字]

国と沖縄県が法廷闘争初弁論で双方の主張は▽将来ロボットや人工知能が代替できる職業とは?民間が調査結果▽中東の大国イラン・経済制裁解除を間近に早くも世界が熱い視線

詳細情報
番組内容
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子
出演者
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子

ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 天気
スポーツ – スポーツニュース

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 1/0+1/0モード(デュアルモノ)
日本語
英語
サンプリングレート : 48kHz

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