Kindleで講談社の本が50%オフとのことで、誰かミステリのオススメまとめ書くんだろうなーと思ってたら誰も書かないだなんて……。
新本格ミステリのムーブメントを支えたのは講談社ノベルスと西尾維新や森博嗣や舞城王太郎を発掘したメフィスト賞ですから。
ということで講談社の新本格ミステリに連なる作家のオススメまとめを。
セールは今日の夜までなので以降は新本格オススメとしてお使いください。
(京極と森はあえて外してます)
【スポンサーリンク】
綾辻行人
いわゆる”新本格第一世代”を代表する綾辻行人。
やはり館シリーズが定番になるか。
建築家 中村青司が関わった一風変わった建物で起きる殺人事件。
当然ながら島田荘司「斜め屋敷の犯罪」の影響下にあるか。
代表作となると館シリーズ第1作の「十角館の殺人」は定番。
個人的には幻想小説風の「人形館」やパズラー「迷路館」も好きですが。
あと館シリーズからは外れますが、幻想小説風の雰囲気もあるサスペンス劇場でドラマ化して失敗した(これ言うの何度めだ)連続見立て殺人「霧越邸事件」も好みですが……あら、講談社じゃなかった。残念。
短編集「どんどん橋落ちた」も面白い……けどKindle化してないな。
売り上げランキング: 60
売り上げランキング: 499
売り上げランキング: 215
売り上げランキング: 4,601
有栖川有栖
有栖川有栖もデビュー当時から読んでるんですがまさか美形化されてBL風味になるとは思いもしなかった。
うーむ。
初期の「ダリの繭」(あぁ、角川の書き下ろしだっけ)や火村シリーズ第1作「46番目の密室」あたりが好きなんですがね。
売り上げランキング: 1,506
売り上げランキング: 29,264
法月綸太郎
「死刑囚パズル」「しらみつぶしの時計(祥伝社文庫)」は必読級。
昔、きたろう主演でドラマ化された「黒のマリア(角川文庫「パズル崩壊」)」も好み。
もちろん「キングを探せ」のような長編も面白い。
正統派なパズラー好きにはオススメ。
KADOKAWA/角川書店 (2015-12-25)
売り上げランキング: 56,267
竹本健治
と思われそうですが、驚いたことにウロボロスの連作がKINDLE化されてるんですね。
買い直そうかしら……(買い直しました)。
まず「ウロボロスの偽書」
作家 竹本健治の手記とその連載小説、そして女性連続殺人犯の手記が並ぶ。
しかし竹本は、女性連続殺人犯の手記を書いていないし、どこかの段階で混ざりこんだもの。
「匣の中の失楽」では各章が否定し合うメタ構造でしたが、今作では作中作として作品が並び、作中作外で作家が作品を否定するというメタ構造。
そして続く「ウロボロスの基礎論」では様々な新本格の作家が作中に登場し(う○こ事件……)、最後の「純正音律」実名小説&衒学ミステリを展開する。
メタミス好きには定番のシリーズですが。
売り上げランキング: 4,736
売り上げランキング: 65,899
岡嶋二人
岡嶋二人は、ゆでたまごや藤子不二雄のようなユニット名。
その後、徳山諄一と井上夢人はその後解散。
現在は井上夢人名義のソロ作品を発表してる、と。
井上夢人名義のソロ作オススメだと「メドゥサ、鏡をごらん」かなぁ(全作読んでないのでねぇ)。
西澤保彦
中でも時間ループにハマりこむ体質を持つ主人公が殺人を防ごうとする「7回死んだ男」は好み。
あと人間の中身が入れ替わる特殊状況で起きる殺人事件を描いた「人格転移の殺人」もトリッキーで面白い。
舞城王太郎
この「煙か土か食い物」に代表される奈津川家サーガは、なぜか続編になる「暗闇の中で子供」がKindle化も文庫化もされてない。
うーむ。
大流行りした「世界の中心で愛を叫ぶ」のアンチテーゼとして書かれた「好き好き大好き超愛してる」は一押し(講談社以外ならまどマギよりも前に書かれた「ディスコ探偵水曜日」かなぁ、と)。
売り上げランキング: 669
麻耶雄嵩
azanaerunawano5to4.hatenablog.com
多重解決階梯型ミステリのデビュー作「翼ある闇 〜メルカトル鮎最後の事件〜」もアンチミステリ好きにはオススメ。
売り上げランキング: 1,940
殊能将之
殊能氏は2013年に亡くなられた時に記事を書いてまして。azanaerunawano5to4.hatenablog.com
「ハサミ男」を読んでおけばハズレがないかと。
あとはコンテクスト(事前知識)によって感想が変わりそうな作品が多いかも。
最後に
山口雅也は結構オススメなのに名作短編集「ミステリーズ」や「マニアックス」はKindleになっていないで、唯一「モンスターズ」だけがKindle化しててとりあえずポチりましたが。
こういう「過去評価を受けたけど、最近あまり活動が見られない作家の作品はKindle化してない」パターン多いなー。
2012年のリドルストーリー「謎の謎その他の謎」と2014年「狩場最悪の航海記」が最後か?
もったいない。
その他、今回のセールが面白いのはかなり新作も対象になってるところ。
10月に発売されたばかりの講談社タイガ第1期 森博嗣「彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone?」や西尾維新「美少年探偵団 きみだけに光かがやく暗黒星」11月発売の似鳥鶏「シャーロック・ホームズの不均衡」も50%オフになっていて、いやー、先日定価で買ったんですけどね、と。
積み読み増えたなぁ……。
売り上げランキング: 38
売り上げランキング: 112
売り上げランキング: 339