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美早紀の成長　第一章

アミノ酸

2015年11月29日 20:57

美早紀は、母と妹の三人暮らしです。
朝から、妹の沙也加と空手の練習。
猛烈な練習です。
長身で巨乳で筋肉の豊かな、出来るなら足の長くて太い、尻も大きい・・・
そんな女の子が好きです。
小３で身長１５６ｃｍは、十分に長身です。

なぜか無くなっていました。
また最初から、よろしくお願いします。

a a a

美早紀の成長
第1章

宇都宮美早紀は、この日、早朝から、空手の練習である。
空手と言っても、流派もルールも、色々とある。
その辺りの事は、まだ、誰にも分からない・・・。
新しい流派、かもしれない。

ただ、明確に分かる事は・・・。
遠くから見ても、彼女が飛び切りの美少女であるという事だ。

準備運動として、ジョッギングをしている。
その一歩一歩が、大股である。
こちらに近付くにつれて、彼女の脚が長いことが、明らかになって来る。
脚が余りにも長過ぎる。
ごく普通のジャージ姿が、かえって違和感を見る人に、感じさせる。

[newpage]

起きてすぐの時間の、準備運動であるから、ゆっくりと走っていた。
それは、最初だけの事。
徐々にスピードが上がり、途中からは長距離選手の練習のようなスピードで、走っている。
これでは、ジョッギングとは、言えない。

陸上部の、駅伝の練習のスピード感で、走っている。
この少女には、そうまでしなければならない理由が、あるのだろうか、と道行く人は思う程である。
だが、呼び止めるのが無理だと分かる程の、スピードなのだ。追い掛けても、追い着くのは無理な早さで走っているのだった。
しかし、美早紀にとっては、走る事が出来るから、走っているという、シンプルな事である。

マンションの中へ入る。
エレベーターには乗らず、１６階まで階段を走って登って行く。
その一室に、美早紀と妹の沙也加と、母親の３人で住んでいるのだ。

妹も、準備運動をしているのだが、スピードが異なるので、まだ当分帰宅できないであろう。
そもそも、着替えから時間が掛かっている。

２年前ならば、美早紀の実力も、妹の沙也加と同程度の実力であった。

[newpage]

ドアを開け、自宅へ入って来ると、無造作に台所へ行き、水道水をコップに何杯も飲んでいる。
その姿は、子どもっぽい無邪気さがあり、自然な感じがする。
すれ違う人たちに好印象を与えるのは、そういう自然な無造作さと、無邪気さである。

下のジャージのお尻の辺りに挟んでいたタオルで、汗を拭くつもりである。
ジョギング中も、そうして、汗を拭いていた。

彼女の尻は、普通の小学生の尻とは違って、ジャージの中には肉が詰まっている。
余裕が無い程である。
走っている時には、尻肉が動き回っていた。
太めの熟女でも、ここまでプリプリと、尻肉が動き回ることは無い。
パンパンに膨れていても、自由に筋肉が動く事は無いのだ。
盛り上がり方が、普通ではないのだ。
つまり珍しくて、異常な尻なのである。
大きな尻と言うのでもない。
幅が広くて、そう、厚みがある訳である。
結果、ウエストとの差が大きいので、あれだけのスピードでも、タオルが落ちなかった。

水を飲んですぐに、今以上に汗が吹き上がって来て、頭髪から顔、首のあたりに、びっしょりと濡れている。
本来ならシャワーでもしたいだろうが、タオルで拭いている。

頭髪に注目すると、金髪であり、頭の後ろを黒いゴムで括って、後ろに無造作に垂らしている。
ゴムの色は、赤や黄色、緑、ラメ入りなどは似合わない。
ブロンドは、染めたのでは無いことは、明らかである。
艶々と光を放っていて、日本人の黒い髪ならば、みどりなす黒髪と言う所だ。
全く、キューティクルが、荒れてはいない。
生え際まで、同じ色をしていた。
何となく違和感があるのは、金髪なのに、直毛である事だ。

容貌は、日本人離れしている。
二重瞼、大きな目、高い鼻筋、肌の色・・・。
まだまだ・・・。
特徴をあげると、きりが無いのである。

東欧か北欧の美少女、その物なのである。
ただ何となく、東洋人の雰囲気があるのが、エキゾティックである。

[newpage]

その口元からは、意外と流暢な日本語が、流れ出てきたのだ。
「おかあさん、小雨が降って来たわよ・・・。
お洗濯、大丈夫かしら・・・。
わたしは、練習始めるよ。
今日は空手・・・。」
しかし、小声でぼそぼそとしゃべっている感じだ。

息が上がって、肩を上げ下げしながら、まだハアハアハアハアと、激しく息をしている。
しかし、表情はリラックスしていて、十分に力を残している事が明らかである。

先に帰宅した美早紀は、素早くジャージから、胴着に着替えて、ストレッチを行なっている。
途中、びっしょりと汗をかいた下着を脱いで、真っ裸になったのである。
小学４年生としては、体格が随分と良かった。

「汗をかいているからかもしれないけれど・・・。
みんなは、ショーツを着たり脱いだり、私は苦労しているってわかるかなあ・・・。
ブラジャーだって、色々と困っているのだけれど・・・。
まだまだね・・・。
言えば、嫌みに聞こえる・・・。」
ここでも、着替えながら、小声で呟いた。

体格という言葉を使うよりも、プロポーションやスタイルが、日本人離れしている言う方が良いだろう。
差別的な意味ではなく、良い意味である。
人間離れしている。

それ程、色々な美しさを、すでに持っているのだ。
素晴らしいのは、豊かな曲線美である。
それと、身体の機能性である。
この年齢で持っているのだから、才能というものは、恐ろしい。
全く努力することなく、いや人一倍、もっともっと数倍の努力を簡単で楽しいと、感じているのだ。

[newpage]

しかし、この事が辛いこともあるだろう。

さて、ジョギング中、すれ違った人の中で、美早紀が小学生だとは、誰も思っていなかった筈だ。
毎日のように、会う人でさえ、そう思っている。

細かい事は、後に必ず書く事を約束して、楽しみにする方は楽しみにして頂き、先に進むことにする。

その柔軟性は、体操か新体操に向くような種類のもので、まるでサーカスに出て来る軟体動物のような、演者の雰囲気ですらある。
しかし、相当に筋肉質であり、骨格が全く普通の平均的な小学生とは異なっている。
肩幅が広く、胸郭や腰回りに厚みがある。

表面的には、発育が良いのが、誰にも目に付いた。
良いという表現は、当たってはいなかった。
発育の質が、違っていたのだ。

ストレッチを見ているだけで、専門家ならそう思う。

厚みのある、空手の胴着越しであっても、日本人でこんな体型をした女性はいないと分かる。
読み違いして欲しくない。
体格では無く、体型であると言う点である。

さて、彼女は本格的に練習に入って行く。
相手を仮想して、素早くスピードのある重みのある、突きや蹴りを繰り出すつもりで、イメージを作っているのだろう。
その時の顔は、可愛いと言うよりも、美人と言った方が良い顔の形をしている。
東洋人にはとても見えない種類の、相貌である。
しかも、完璧な美貌である。

身構えた瞬間、誰にも想像出来ない程の攻撃が、連続的に出現した。
美貌ゆえに、相手を恐怖に落としいれる、迫力がある。
透き通りそうなほど白い頬が、紅潮する。
優しい笑顔との差が、余りにも大き過ぎると、誰もが感じるだろう。

高くジャンプして、身体を翻したかと思うと、スピードのある蹴りを入れる。
実際には、蹴ってはいないのであって、空気を斬っているのだ。
蹴っているイメージを、美早紀は持っているだけである。
しかし、そのイメージは、自分の蹴りの威力の強さスピードの情報も入っていたのだ。

攻撃は連続的であり、一回のジャンプで二度以上の攻撃をしているが、素人目には回数が分からない。
体操競技で、『何回捻りましたね』と解説されて、素人にはやっと分かるようなものである。
フィギアスケートのジャンプ等も、その都度解説されている。
イナバウアー程度ならわかる。
アクスル、フリップ、サルコウとなると、フーンと聞き流しているだけだ。
エッジの内側、外側の違いなどは、どうして分かるのという感じがする。
言葉すら覚えていない人が多いだろうし、素人は美しいと思うだけで良いのだろう。

[newpage]

攻撃を実現した後で、その厳しさ激しさとは無関係であるかのような、ふんわりとした柔らかい着地がある。
もしも、垂直飛びの記録を取っているのならば、どれだけのジャンプであったであろうか。

バレーボールの女子選手に例えると、かつてのキューバの選手に近いジャンプ力があるに違いない。
垂直とびは１０５cm、最高到達地点は身長１７５cmで３３６cmという驚異的な数字であった。
それと同様と感じる人がいても、不思議はない。

さて、着地の時である。
スラリとしている身体からは想像できない程、大きく形の良い乳房が揺れた。
さすがにこの場面は、ユッサユッサと揺れた。
よく見なくとも、スラリとなど、美早紀はしていないのだ。

落ち着いて見ると、手足がともに長くて、直立すると大きな手が股の下まで来ている。
足も大きくて、日本の既製品では間に合わなくて、米国の通販から買っていた程の大きさである。
特に女性用のスニーカーは、店では入れる以前に、無理だと店員から言われる。
視覚的に、足の方が大きいのだから、試す意味が無いと店員は思うのであるが、美早紀は少し腹が立つ。
その足で爪先立ちをすると、１８０cm近い長身に、見えてしまう。
これも一つの、大きな武器なのだが・・・。
長い脚と、あんなに大きな足、してれば、遠くまで届いてしまうではないか。
相手の困惑が眼に見える。
「私だって、あんな身体だったら、勝てるのに・・・。」
ところが、話はそんなに簡単では無い事を、指導者の方々は知っているのだ。

さて、美早紀は、相手をイメージしている。
相手の動きを予知するように、次の動きやスピードを脳裏に浮かべてから、攻撃をする。
この練習を、１０回以上繰り返して行っている。
蹴りなどは、足の動きが大きく速いので、相当な威力に見える。

この流派は、実践的な空手なのだが、試合では防具を使う。
彼女の攻撃は、一つ一つが強烈である。

１００ｋｇを遥かに超える重い特殊なサンドバッグが、部屋の真ん中に吊るしてある。
これが美早紀用の、特殊なサンドバッグなのだ。
そこに、軽くジャブのようなパンチを入れる。
ところが意外に、威力があり、重くてスピードがある。

ジャブ程度では、サンドバッグは、天井近くまでは、飛ばなかった。
「まだ、この程度の威力しかないのね。」
美早紀は、呟いた。
彼女のイメージは、どれ程の物なのだろうか？

[newpage]

次に、身体をしならせて、一回目よりも明らかに強いパンチを繰り出した。
それでも、美早紀は余裕を持っている。
精一杯の攻撃よりも、意味深い事を、美早紀は知っている。
確実に急所を狙う事だ。

道場では、鎖が切れて、サンドバックが飛んで行ったことがある。
切れたのではなくて、斬ろうとして斬ったのだ。

対戦時には、防具を付けたにしても、美早紀のジャブの威力の凄まじさは、小学生相手にはきつかった。
体育大学の猛者ですら、脅威なのだ。
相手を倒す場面も、練習時には有るぐらいである。

小学生相手では、腕をしならせたパンチの威力は当然それ以上であった。
まして、キックを喰らったら・・・しかし、キックを喰らう選手は少ない。
それまでに、試合が終わるからである。

美早紀は、小さな声で呟いた。
「これ以上、おっぱいが大きくなると、身体の軸が安定しないなあ・・・。
今だって、こんなに、安定しないのに・・・。
こんなに大きいのだから、合うブラなんか、どこにも売ってないのだから・・・。
本当に腹が立つ。
去年から、大きくなり過ぎよ。」
同じ様な事ばかり・・・。

そんな言葉を聞いたら、怒る女性が沢山居る事を、全く配慮していない様子である。
道着を脱ぎ、スポーツブラを付けた姿になる。

「もっと、重い負荷を掛けて筋トレをして、タンパク質を毎日大量に摂取しなければ、いけないの？
給食を食べた後で、プロテインを飲んで、上級生から隠れて音楽室で横になるなんて、格好が悪いのだから・・・。
この時には、上手にスカしっぺするのよね。
匂いは、誰か男子に押し付けるのよ。

気を付けるのは、ショーツに漏らさないようにしないと・・・。
ホエイのプロテインって、お腹が緩くなるような気がする。」

[newpage]

時間は戻って、昨年の夏の事である。
美早紀が空手を始めて、一年と半年過ぎている。
支部予選で上位に入り、都道府県大会でも上位に入り、関東大会で上位に入り、全国大会へと駒を進めている。
既に、美早紀はこの世界では、有名である。
何といっても、可愛かった。
しかし、良い所まで行くが、どこかで負けてしまうのだった。

大会が先へ進むに従って、急速に上達した。
だから、全国大会まで、まだ優勝をしていない。
表彰状すら、貰っていなかった。

今までの試合ならば、座席と試合場が離れていても、誰もが視線を集中させて、試合を見ていた。
試合場とは、バドミントンや卓球なら、コートというのだ。
試合は、同時進行では無く、随時平行して行われている。

しかし、全国大会では、美早紀がしている試合場の近くに、早く移動した方が良いと、観客は思ったのだった。
急速な進歩は、体格と体型と体力を、生かし始めたのだ。
しかも、身体自体が大きくなって来ている。
そういうレベルに到達した。

そうでないと、あっという間に試合が終わってしまう。
誰も同じことを考える。

[newpage]

小学校の部では、初めての出場であるにもかかわらず、瞬殺に次ぐ瞬殺、秒殺に次ぐ秒殺であった。
小学３年生に、高学年の選手も、成す術がなかった。
小３女子の平均身長と体重は、１２７cm　２６ｋｇ。
小６女子の平均身長と体重は、１４７cm　３９ｋｇ。

ところが、美早紀の小３の時、身長が１５６cmであった。
脚が異常なほど長くて、脚長率が６０％もあり、股下が、９６ｃｍである。
肩幅も広くて、手も長い。
体重は、６８ｋｇある。

中３の平均身長とほぼ同じで、体重は男子の高３のそれよりも重い。
身長も高いが、体重の重さは筋肉量と乳房の大きさを示している。
そう考えた方が良い。

ブラジャーの選択で困る理由は、肩幅からはみ出すほどの、乳房の大きさに合った。
日本のカップ数の規格に、合わない事である。
高さが同じでも、重さが異なる訳である。
おいおい、彼女が成長するに従って、違いが明確になって来るであろう。

技の切れ味を見ると、美早紀の筋力や瞬発力の強さが、分かると言う物である。
同じ筋肉の重さでも、何かが異なるとしか、この場では言えない。
この何かが、骨格や体型、等とどういう関係にあるのか・・・。

抽象的に言えば、簡単である。
既に、美早紀の空手は、小３で小学生のレベルを越えていた。

美早紀も妹の沙也加も、学校への準備に集中している。
ギリギリ遅く行くのは、２人とも嫌いなのである。
気持ちの余裕が、欲しいのである。
学校へは、自転車が使える距離で、最寄り駅よりも離れているからである。

美早紀の成長
第1章

宇都宮美早紀は、この日、早朝から、空手の練習である。
空手と言っても、流派もルールも、色々とある。
その辺りの事は、まだ、誰にも分からない・・・。
新しい流派、かもしれない。

ただ、明確に分かる事は・・・。
遠くから見ても、彼女が飛び切りの美少女であるという事だ。

準備運動として、ジョッギングをしている。
その一歩一歩が、大股である。
こちらに近付くにつれて、彼女の脚が長いことが、明らかになって来る。
脚が余りにも長過ぎる。
ごく普通のジャージ姿が、かえって違和感を見る人に、感じさせる。
[newpage]

起きてすぐの時間の、準備運動であるから、ゆっくりと走っていた。
それは、最初だけの事。
徐々にスピードが上がり、途中からは長距離選手の練習のようなスピードで、走っている。
これでは、ジョッギングとは、言えない。

陸上部の、駅伝の練習のスピード感で、走っている。
この少女には、そうまでしなければならない理由が、あるのだろうか、と道行く人は思う程である。
だが、呼び止めるのが無理だと分かる程の、スピードなのだ。追い掛けても、追い着くのは無理な早さで走っているのだった。
しかし、美早紀にとっては、走る事が出来るから、走っているという、シンプルな事である。

マンションの中へ入る。
エレベーターには乗らず、１６階まで階段を走って登って行く。
その一室に、美早紀と妹の沙也加と、母親の３人で住んでいるのだ。

妹も、準備運動をしているのだが、スピードが異なるので、まだ当分帰宅できないであろう。
そもそも、着替えから時間が掛かっている。

２年前ならば、美早紀の実力も、妹の沙也加と同程度の実力であった。
[newpage]

ドアを開け、自宅へ入って来ると、無造作に台所へ行き、水道水をコップに何杯も飲んでいる。
その姿は、子どもっぽい無邪気さがあり、自然な感じがする。
すれ違う人たちに好印象を与えるのは、そういう自然な無造作さと、無邪気さである。

下のジャージのお尻の辺りに挟んでいたタオルで、汗を拭くつもりである。
ジョギング中も、そうして、汗を拭いていた。

彼女の尻は、普通の小学生の尻とは違って、ジャージの中には肉が詰まっている。
余裕が無い程である。
走っている時には、尻肉が動き回っていた。
太めの熟女でも、ここまでプリプリと、尻肉が動き回ることは無い。
パンパンに膨れていても、自由に筋肉が動く事は無いのだ。
盛り上がり方が、普通ではないのだ。
つまり珍しくて、異常な尻なのである。
大きな尻と言うのでもない。
幅が広くて、そう、厚みがある訳である。
結果、ウエストとの差が大きいので、あれだけのスピードでも、タオルが落ちなかった。

水を飲んですぐに、今以上に汗が吹き上がって来て、頭髪から顔、首のあたりに、びっしょりと濡れている。
本来ならシャワーでもしたいだろうが、タオルで拭いている。

頭髪に注目すると、金髪であり、頭の後ろを黒いゴムで括って、後ろに無造作に垂らしている。
ゴムの色は、赤や黄色、緑、ラメ入りなどは似合わない。
ブロンドは、染めたのでは無いことは、明らかである。
艶々と光を放っていて、日本人の黒い髪ならば、みどりなす黒髪と言う所だ。
全く、キューティクルが、荒れてはいない。
生え際まで、同じ色をしていた。
何となく違和感があるのは、金髪なのに、直毛である事だ。

容貌は、日本人離れしている。
二重瞼、大きな目、高い鼻筋、肌の色・・・。
まだまだ・・・。
特徴をあげると、きりが無いのである。

東欧か北欧の美少女、その物なのである。
ただ何となく、東洋人の雰囲気があるのが、エキゾティックである。
[newpage]

その口元からは、意外と流暢な日本語が、流れ出てきたのだ。
「おかあさん、小雨が降って来たわよ・・・。
お洗濯、大丈夫かしら・・・。
わたしは、練習始めるよ。
今日は空手・・・。」
しかし、小声でぼそぼそとしゃべっている感じだ。

息が上がって、肩を上げ下げしながら、まだハアハアハアハアと、激しく息をしている。
しかし、表情はリラックスしていて、十分に力を残している事が明らかである。

先に帰宅した美早紀は、素早くジャージから、胴着に着替えて、ストレッチを行なっている。
途中、びっしょりと汗をかいた下着を脱いで、真っ裸になったのである。
小学４年生としては、体格が随分と良かった。

「汗をかいているからかもしれないけれど・・・。
みんなは、ショーツを着たり脱いだり、私は苦労しているってわかるかなあ・・・。
ブラジャーだって、色々と困っているのだけれど・・・。
まだまだね・・・。
言えば、嫌みに聞こえる・・・。」
ここでも、着替えながら、小声で呟いた。

体格という言葉を使うよりも、プロポーションやスタイルが、日本人離れしている言う方が良いだろう。
差別的な意味ではなく、良い意味である。
人間離れしている。

それ程、色々な美しさを、すでに持っているのだ。
素晴らしいのは、豊かな曲線美である。
それと、身体の機能性である。
この年齢で持っているのだから、才能というものは、恐ろしい。
全く努力することなく、いや人一倍、もっともっと数倍の努力を簡単で楽しいと、感じているのだ。
[newpage]

しかし、この事が辛いこともあるだろう。

さて、ジョギング中、すれ違った人の中で、美早紀が小学生だとは、誰も思っていなかった筈だ。
毎日のように、会う人でさえ、そう思っている。

細かい事は、後に必ず書く事を約束して、楽しみにする方は楽しみにして頂き、先に進むことにする。

その柔軟性は、体操か新体操に向くような種類のもので、まるでサーカスに出て来る軟体動物のような、演者の雰囲気ですらある。
しかし、相当に筋肉質であり、骨格が全く普通の平均的な小学生とは異なっている。
肩幅が広く、胸郭や腰回りに厚みがある。

表面的には、発育が良いのが、誰にも目に付いた。
良いという表現は、当たってはいなかった。
発育の質が、違っていたのだ。

ストレッチを見ているだけで、専門家ならそう思う。

厚みのある、空手の胴着越しであっても、日本人でこんな体型をした女性はいないと分かる。
読み違いして欲しくない。
体格では無く、体型であると言う点である。

さて、彼女は本格的に練習に入って行く。
相手を仮想して、素早くスピードのある重みのある、突きや蹴りを繰り出すつもりで、イメージを作っているのだろう。
その時の顔は、可愛いと言うよりも、美人と言った方が良い顔の形をしている。
東洋人にはとても見えない種類の、相貌である。
しかも、完璧な美貌である。

身構えた瞬間、誰にも想像出来ない程の攻撃が、連続的に出現した。
美貌ゆえに、相手を恐怖に落としいれる、迫力がある。
透き通りそうなほど白い頬が、紅潮する。
優しい笑顔との差が、余りにも大き過ぎると、誰もが感じるだろう。

高くジャンプして、身体を翻したかと思うと、スピードのある蹴りを入れる。
実際には、蹴ってはいないのであって、空気を斬っているのだ。
蹴っているイメージを、美早紀は持っているだけである。
しかし、そのイメージは、自分の蹴りの威力の強さスピードの情報も入っていたのだ。

攻撃は連続的であり、一回のジャンプで二度以上の攻撃をしているが、素人目には回数が分からない。
体操競技で、『何回捻りましたね』と解説されて、素人にはやっと分かるようなものである。
フィギアスケートのジャンプ等も、その都度解説されている。
イナバウアー程度ならわかる。
アクスル、フリップ、サルコウとなると、フーンと聞き流しているだけだ。
エッジの内側、外側の違いなどは、どうして分かるのという感じがする。
言葉すら覚えていない人が多いだろうし、素人は美しいと思うだけで良いのだろう。
[newpage]

攻撃を実現した後で、その厳しさ激しさとは無関係であるかのような、ふんわりとした柔らかい着地がある。
もしも、垂直飛びの記録を取っているのならば、どれだけのジャンプであったであろうか。

バレーボールの女子選手に例えると、かつてのキューバの選手に近いジャンプ力があるに違いない。
垂直とびは１０５cm、最高到達地点は身長１７５cmで３３６cmという驚異的な数字であった。
それと同様と感じる人がいても、不思議はない。

さて、着地の時である。
スラリとしている身体からは想像できない程、大きく形の良い乳房が揺れた。
さすがにこの場面は、ユッサユッサと揺れた。
よく見なくとも、スラリとなど、美早紀はしていないのだ。

落ち着いて見ると、手足がともに長くて、直立すると大きな手が股の下まで来ている。
足も大きくて、日本の既製品では間に合わなくて、米国の通販から買っていた程の大きさである。
特に女性用のスニーカーは、店では入れる以前に、無理だと店員から言われる。
視覚的に、足の方が大きいのだから、試す意味が無いと店員は思うのであるが、美早紀は少し腹が立つ。
その足で爪先立ちをすると、１８０cm近い長身に、見えてしまう。
これも一つの、大きな武器なのだが・・・。
長い脚と、あんなに大きな足、してれば、遠くまで届いてしまうではないか。
相手の困惑が眼に見える。
「私だって、あんな身体だったら、勝てるのに・・・。」
ところが、話はそんなに簡単では無い事を、指導者の方々は知っているのだ。

さて、美早紀は、相手をイメージしている。
相手の動きを予知するように、次の動きやスピードを脳裏に浮かべてから、攻撃をする。
この練習を、１０回以上繰り返して行っている。
蹴りなどは、足の動きが大きく速いので、相当な威力に見える。

この流派は、実践的な空手なのだが、試合では防具を使う。
彼女の攻撃は、一つ一つが強烈である。

１００ｋｇを遥かに超える重い特殊なサンドバッグが、部屋の真ん中に吊るしてある。
これが美早紀用の、特殊なサンドバッグなのだ。
そこに、軽くジャブのようなパンチを入れる。
ところが意外に、威力があり、重くてスピードがある。

ジャブ程度では、サンドバッグは、天井近くまでは、飛ばなかった。
「まだ、この程度の威力しかないのね。」
美早紀は、呟いた。
彼女のイメージは、どれ程の物なのだろうか？
[newpage]

次に、身体をしならせて、一回目よりも明らかに強いパンチを繰り出した。
それでも、美早紀は余裕を持っている。
精一杯の攻撃よりも、意味深い事を、美早紀は知っている。
確実に急所を狙う事だ。

道場では、鎖が切れて、サンドバックが飛んで行ったことがある。
切れたのではなくて、斬ろうとして斬ったのだ。

対戦時には、防具を付けたにしても、美早紀のジャブの威力の凄まじさは、小学生相手にはきつかった。
体育大学の猛者ですら、脅威なのだ。
相手を倒す場面も、練習時には有るぐらいである。

小学生相手では、腕をしならせたパンチの威力は当然それ以上であった。
まして、キックを喰らったら・・・しかし、キックを喰らう選手は少ない。
それまでに、試合が終わるからである。

美早紀は、小さな声で呟いた。
「これ以上、おっぱいが大きくなると、身体の軸が安定しないなあ・・・。
今だって、こんなに、安定しないのに・・・。
こんなに大きいのだから、合うブラなんか、どこにも売ってないのだから・・・。
本当に腹が立つ。
去年から、大きくなり過ぎよ。」
同じ様な事ばかり・・・。

そんな言葉を聞いたら、怒る女性が沢山居る事を、全く配慮していない様子である。
道着を脱ぎ、スポーツブラを付けた姿になる。

「もっと、重い負荷を掛けて筋トレをして、タンパク質を毎日大量に摂取しなければ、いけないの？
給食を食べた後で、プロテインを飲んで、上級生から隠れて音楽室で横になるなんて、格好が悪いのだから・・・。
この時には、上手にスカしっぺするのよね。
匂いは、誰か男子に押し付けるのよ。

気を付けるのは、ショーツに漏らさないようにしないと・・・。
ホエイのプロテインって、お腹が緩くなるような気がする。」
[newpage]

大会が先へ進むに従って、急速に上達した。
だから、全国大会まで、まだ優勝をしていない。
表彰状すら、貰っていなかった。

今までの試合ならば、座席と試合場が離れていても、誰もが視線を集中させて、試合を見ていた。
試合場とは、バドミントンや卓球なら、コートというのだ。
試合は、同時進行では無く、随時平行して行われている。

しかし、全国大会では、美早紀がしている試合場の近くに、早く移動した方が良いと、観客は思ったのだった。
急速な進歩は、体格と体型と体力を、生かし始めたのだ。
しかも、身体自体が大きくなって来ている。
そういうレベルに到達した。

そうでないと、あっという間に試合が終わってしまう。
誰も同じことを考える。
[newpage]

小学校の部では、初めての出場であるにもかかわらず、瞬殺に次ぐ瞬殺、秒殺に次ぐ秒殺であった。
小学３年生に、高学年の選手も、成す術がなかった。
小３女子の平均身長と体重は、１２７cm　２６ｋｇ。
小６女子の平均身長と体重は、１４７cm　３９ｋｇ。

ところが、美早紀の小３の時、身長が１５６cmであった。
脚が異常なほど長くて、脚長率が６０％もあり、股下が、９６ｃｍである。
肩幅も広くて、手も長い。
体重は、６８ｋｇある。

中３の平均身長とほぼ同じで、体重は男子の高３のそれよりも重い。
身長も高いが、体重の重さは筋肉量と乳房の大きさを示している。
そう考えた方が良い。

ブラジャーの選択で困る理由は、肩幅からはみ出すほどの、乳房の大きさに合った。
日本のカップ数の規格に、合わない事である。
高さが同じでも、重さが異なる訳である。
おいおい、彼女が成長するに従って、違いが明確になって来るであろう。

技の切れ味を見ると、美早紀の筋力や瞬発力の強さが、分かると言う物である。
同じ筋肉の重さでも、何かが異なるとしか、この場では言えない。
この何かが、骨格や体型、等とどういう関係にあるのか・・・。

抽象的に言えば、簡単である。
既に、美早紀の空手は、小３で小学生のレベルを越えていた。

美早紀も妹の沙也加も、学校への準備に集中している。
ギリギリ遅く行くのは、２人とも嫌いなのである。
気持ちの余裕が、欲しいのである。
学校へは、自転車が使える距離で、最寄り駅よりも離れているからである。

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