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チラシの裏で会いましょう

id:rikoの個人の日記です(✿╹◡╹)

「物腰柔らかな変な言葉」に関する考察

アドベントカレンダー

はてなスタッフアドベントカレンダー2015の12月6日の記事です。advent.hatenablog.com

前に、ひとでくんがブログに書いてたけど、はてなではあまり言葉を荒げて喧嘩するみたいなの見かけないなあって思っています。たまに強い言葉聞くとびっくりする。自分とか、わりと言葉強いほうなので反省することも多いです。

我が社には,普段から強い言葉を発する人もいなくて,みんな物腰柔らかな変な言葉を話している.

気が狂った設計 - hitode909の日記

で、ここで述べられてる「物腰柔らかな変な言葉」ですが、はてな社員にありがちな独特の話し方、いわば「はてな語」みたいなものがあるようです。インターンなどで長い間はてなで過ごしたり、はてな社員の友達が多くなると感染していきます。語彙が減っていくというか頻出語彙に収束していく感じなんですね。で、今日ははてな語の頻出語彙について辞書形式で紹介したいと思います。全員がこういう言葉使ってるわけじゃないけど、物腰柔らかいところまでは共通だと思う。

最高

非常に簡潔な褒め言葉で汎用性があるので、だいたい「最高」って言ってる。実際、何か褒めるのって難しくて、うまいこと褒めたつもりで、それとは別の何かをけなしたように聞こえてしまうということもあるし、言葉を飾りレトリックを駆使するほど媚びやへつらいが鼻につくし、その逆で、明示的によくない部分がないのに、あらさがしをして賢いフリをするような文化もあって残念。もじもじしてるうちに何も反応できないのはさみしい。「最高」には、そういうものを一撃で葬り去る効果がある。いいなと思ったら「最高」って言うのは最高。最高なときが最高だってカジヒデキも歌ってる

ミスター・スウェーデン

ミスター・スウェーデン

便利

イデアや製品に対するポジティブな評価。何かを便利にするために提案されたものに対し、便利であることは承認していきたい。特にサービスの機能といったものではなく、ちょっとした思いつきやライフハックの良い部分を見だして評価するのに「便利」は便利

じゃあそれで

相手の説明を受け、それを承認する意志を伝える簡潔な表現。チャレンジを奨励する文化を醸成し、意思決定がスピーディになる効果がある、と思う。「やってみなはれ」と同義。だいたい、提案に対して異論がないのに無理に文句をつけて賢いフリする文化とか最悪なので、積極的に承認していきたい

承認

承認されたいということを明確にすることによって承認欲求をこじらせず健全に育てることができる。承認がほしいって言い続けてるとわりとそういう領域を早く卒業できるように思う

めでたい

これも汎用性あるポジティブな評価。こうして並べるとポジティブ評価にはバリエーション結構あった

雑さにはハードルを下げる効能があって、意外に有益。癒しでもある。まあ、雑といって咎められることも当然あります

シュッと

スピーディかつクールでスマートである様。信頼関係があればそれで通じるものもある

世界観

サービスだけでなく人の行為には世界観に裏打ちされた思想があり、世界観を共有することにより同じ目標に向かうことができるという世界観(無理やりだ)

なるほど

相手の言葉を傾聴し理解する姿勢。反論する必要ないところでは無理に反論しないし、一度「なるほど」って受けてから自分の考えを伝えることで、よりよい議論ができる

厳しい

そういえば「悪い」とか「できない」とかあんまり表現しない気がする。困難な状況であるということを表現する語彙として「厳しい」がよく使われてる。人類にとって困難な課題であるという認識が共有できると、謙虚に一緒に取り組もうという意識も生まれてくるかもしれない

最悪

最高の対義語みたいな感じ。わりとこれは軽い表現。

こうまとめてみると、会話における無駄な紛争要素がかなり排除されてて、効率よく気持ちいいコミュニケーションできるように最適化されてるようにも思えてきました。ただ、特筆したいのは、それでナアナアになってるとかそういうこともないということです。むしろ良くないことは良くないとストレートに言うときは言ってるように思います

議論すべきところできちんと厳しい議論をするためには、相手に経緯を払い日ごろから良い関係を保つことが基盤になってて、自分を大きく見せてマウンティングするようなコミュニケーション、議論のための議論、反論のための反論を排除すること、そういうことを無意識に志向した結果として「物腰柔らかな変な言葉」に行き着いたのではないか、と相当無理やりいい話にしてみました

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明日のアドベントカレンダー担当は id:moret さんです!

おまけ:今は使われていないはてな

・ラーパー
かつて雑なライフスタイルの独身男性が多かった時代は、夕食としてカップラーメンを食べながら親睦を深めるパーティが開かれていたが、最近は廃れたっぽい。健康的になったのかと思いきや、だいたい定時後は自炊派と飲みに行く派にわかれていて、自炊も飲みも様子を見る限りは結構破滅的な感じするからライフスタイルの雑さは変わってない気がして不安。ただ、独身男性は順調に減ってる(みんな結婚したりする)ので大丈夫な気もする

・これを仕事に置き換えると
朝会のスピーチで日常の雑談をすると最後の締めに困り、ラスト30秒ぐらいでむりやり仕事に置き換えいい話にして締めるという風習があったけど、今はスピーチする人が締めずに司会者が締めることになったので、今一つ締まらない話でもなんとかなるように改善された。
ちなみに、LTなど時間制限の中で話しなれてる人が多いためか、はてな社員の3分スピーチはだいたい3分で終わるけど、たまに予定より話が長いと明らかにみんなの集中力切れてくるので、最適化されすぎているきらいもある

・順調?
昔、現社長がよく聞いてた。「もうかりまっか」とか「最近どうよ」とか「進捗どうですか」的な、気軽にコミュニケーションを取るのに便利な質問だと思う。、最近あんまり使われてない気がする。先日、そういう話をしたら、じゃあそれに変わる新語を作ろうという話になり「完成した?」っていうのを試してみたところ、まったく意味がわからない感じになって一瞬で廃れた。「進捗どうですか?」より「完成した?」のほうが、より雑で楽しいような気がしたんだけど、あまりにも意味がわからなすぎた