阪神の金本が1500打点を達成し、1500打点がいかに
偉大な記録であるかが、再考されている。
日本プロ野球で、1500打点を達成している打者は
金本を除き、他に8人いる。
1・・・王貞 治 9250打数 2170打点
2・・・野村克也 10472打数 1988打点
3・・・門田博光 8868打数 1678打点
4・・・張本 勲 9666打数 1676打点
5・・・落合博満 7627打数 1564打点
6・・・清原和博 7814打数 1530打点
7・・・長嶋茂雄 8094打数 1522打点
8・・・大杉勝男 7763打数 1507打点
打点数の順位で見ると上記のようになる。
ただ、実数だけではモノはいえない。
いかにすくない打数で、点をもぎ取ったかも重要な数値になる。
打数が少なく点が取れると言うことは
それだけ点を取る確率も高い(期待できる)打者ということだからね。
だいぶ前に、打点率を載せたことがあるが
もう一度、打点率で、1500打点達成者の順位を見てみる。
1・・・王貞 治 0.235
2・・・落合博光 0.205
3・・・清原和博 0.195
4・・・大杉勝男 0.194
5・・・野村克也 0.190
6・・・門田博光 0.189
7・・・長嶋茂雄 0.188
8・・・張本 勲 0.173
1位の王は別格なので、何も言わない。
打点率は2割3分5厘。 ようするに10打数で、2~3点はとってくれる計算になる。
史上最高の打者は、王で誰も異論はないところです。
2位には落合
王に続き、打点率は2割超。落合も点が取れる打者だったのです(当たり前か)。
落合は人間的に嫌いですが、やはりクチだけじゃない、天才打者だったと思います。
3位に何と、清原
バッティングが下手だ何だと言われてきましたが、やはり頼れる打者だったのです。
間違いなく清原は、日本プロ野球屈指の強打者でした。清原がダメなら、ゴキローはションベンです。
4位に大杉
どんなに不調でも、ここぞでは打ってくれる、頼り甲斐のある打者だったと思います。
張本をして「オレより凄いのは、ワンちゃん(王)と大杉だけ」と賞されたのはダテじゃなかったと思います。
5位に野村
かなり長く現役を続けたので、その分大きく率を落としたのが痛い。それでも5位は凄いこと。
歳を食っても、勝負強さは健在でした。
日本プロ野球で
6000打数を基準にしても、打点率0.190を超えているのは、この5人しかいません。
以下、門田、長嶋、張本と続きます。
因みに、1500打点を達成した、金本の打点率は
0.174 で、張本より1厘上で、第8位にランクします。
しかし、このまま現役を続けると、間違いなく率は落とすでしょう。
そして
この1500打点達成者の打者たちに共通の点があります。
1・・・2000安打を達成している
2・・・400本塁打を達成している
3・・・長打確率が30%以上を維持している。
4・・・打点率は0.170以上のハイレベル
この4つで重要なのは
2と3でしょう。
2は、無条件で1打点がつきますので、本塁打が打てればそれだけ
打点は向上する。
ようするに、打点がつくかつかないかも、その打者の能力と言うことになる。
よく、こういう人がいます。
「打点は打順に関係あるから、打点は打者の能力と関連が薄い」
こういう言い分を出す人は、あくまでも「感じ」ですが
打点が極端に低い打者のファンに多い感じがします。
打点は打順に関係がある、よって、打点は打者の能力とは関係ない・・・
それは絶対に言えません。
打順が変わっても、打点が増えないのは
3番から逃げたゴキローが証明してくれました。
ゴキローは
3番打者時の打点率は先頭打者時の打点率0.081と全くと言ってよいほど変わりませんでした。
確か逃げるとき、0.083だったかな?
なぜ1番打者のときと変わっていなかったか?
1・・・得点圏打率1割台前半で、チャンスでほとんど打てていなかった。(55打数 8安打)
2・・・本塁打が、たったの1本だった
この事実が大きいでしょう。
もし、この2つがなかったら
打点数はもっと伸び、打点率も向上していたのは確実なのです。
ようするに
打点と言うのは、打順が変わったからと言って増えるものでもない。
いかにチャンスで打てるか、長打が打てるか、ホームランが打てるかが重要になってくる。
なので、打点がつくつかないは、打者の能力と大きく関係が有る。
1500打点を達成するのは、とてつもない能力が必要なのです。
(打数はそこまで関係なさそうです。山本浩二や衣笠は、8000打数を大きく超え、本塁打も500を超えていますが、打点数は、1400台で終わっています。)
いかに肝心なところで、長打やホームランが打てるかが重要なのでしょう。
それも能力の一つ
ということですね。