こういう話はなんというか、つまらないですよね。マーク・ザッカーバーグ氏が巨額の寄付をしたことについて。
「ザッカーバーグの巨額寄付はただの節税だ(ドヤッ」
逆張り記事が多い長谷川豊さんのブログより。これも逆張りですね。
ええ!?5・5兆円もポン、と寄付するの!
すごい!さすがFacebookの創始者!
テレビやネットでは賞賛の嵐。あまりの気前の良さに、スタジオも称賛の声が吹き荒れた。
「これはすごい!」
「5・5兆円寄付しても、きっと金に困らないからだろうね!」
「娘さん、大人になったら誇らしいよね、きっと!」
最後に話を振った苫米地先生が、淡々と話し始めた。
「いえいえ、こんなの、アメリカじゃ当たり前の話で、美談でもなんでもないですよ」
あまりにあっけなく話す苫米地先生に皆が驚く。何を言い出すんだ?寄付したのよ?5兆円も!
(中略)簡単に言ってしまえば、「節税対策」なのだ。
大量の資産を保持する人間は社会貢献のために「寄付」という形で何らかの「団体」を設立する。すると、あくまで社会に対する「寄付行為」でしかないので、その金額に該当する税金が免除されるという仕組みだ。なので、アメリカの多くの富豪たちがドネーションを行うのだが、実態はただの節税対策だったりするのが実態なのだ。
Facebook創業者のM・ザッカーバーグ氏の寄付は「いい話」でもなんでもないという現実 : 長谷川豊 公式ブログ 『本気論 本音論』
同じような話は米国メディアにもありますね(How Mark Zuckerberg’s Altruism Helps Himself - The New York Times)。
政府を仲介せずに、社会のためにお金を使う。
こういう意見は残念だと思うんですよねぇ。「節税」といえばそれまでですが、このアクションは、言い換えれば「政府に税金を納めて再分配してもらうのではなく、自分の意思で社会課題解決のためにお金を投資する」という態度なんですよ。こういう感覚は、多分日本にはあんまりないんじゃないかと。
日本でも「寄付金控除」「ふるさと納税」という仕組みがあります。これもまさに「NPOや自治体に自分の意思で直接寄付したら、その分、税金を少なくするよ」という話ですね。
(フローレンスのウェブサイトより)
直接NPOや自治体にお金が回るので、大きな政府に納税するよりも、効果的にお金が使ってもらえる可能性が高まります。何より、自分で選んで投資するのは気持ちがいいですね。
マーク・ザッカーバーグ氏は子どもの未来のために、あえて政府の手を借りず、自らの資産を投じると語った、とも読めるわけです。当然ながら、社会問題を解決し、世の中を良くしていくのは、公務員だけの仕事ではありませんから。
「あれは所詮節税だ、以上」という冷静で賢く見える意見は、別に何も言っていないし、純粋に面白くありません。コメンテイターの人々には、「じゃあ、自分も節税も兼ねて寄付してみるか」と行動する人を増やす言葉を語ってほしいですね。
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