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 再生医療のベンチャー企業「セルシード」は4日、食道がんの手術後に、食道が狭くなってしまう症状を細胞シートを貼り付けて防ぐ治験を始めると発表した。再生医療製品として2017年にも承認申請を目指すという。

 同社によると、食道がんになる患者は年間約2万人。うち約2割は内視鏡を使ってがんを切除する手術を受けているという。手術後に粘膜の大部分を切り取ると、炎症を起こして食道を狭くしてしまう症状がよく起こり、食事が食べにくくなることがある。

 治験では、患者の口の粘膜から細胞をとっておき、2週間培養して直径2センチ弱の細胞シートを作製。内視鏡の手術後すぐ、食道の切り取った部分に細胞シート複数枚を移植する。この治療で、手術後、傷が治るのが早まり、食道が狭くなるのを防ぐことが期待できるという。