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 ミャンマーの総選挙で圧勝した国民民主連盟(NLD)のアウンサンスーチー党首が4日午後に、軍事政権のトップだったタンシュエ元上級大将とひそかに会談していたことがわかった。軍政の流れをくむ現政権や国軍に今も影響力があるとされるタンシュエ氏との直接対話で、円滑な政権移譲を確実にする狙いがあるとみられる。

 複数の関係者が5日、朝日新聞の取材に明らかにした。会談は首都ネピドーで行われた。

 タンシュエ氏は1992年から、民政移管が行われた2011年まで、軍政の最高首脳を務め、スーチー氏ら民主化勢力を弾圧した。スーチー氏とは02年に面会したのが最後とされる。スーチー氏は「恨みはない」と繰り返し述べ、和解を訴えてきたが、会談では80歳を超えたタンシュエ氏が自身や家族の安全の保障を求めた可能性もある。