眠っていたらチクチクと太股に痛みが走った。
「何? このチクチク感は!」
はっと重たいまぶたを開けてみると恐ろしい情景が目の前に映し出されていた。安全ピンの針の先が太股に当たっている。
安全ピンはプラスチックで止めるようになっていて、プラスチックが割れて尖がった針がでていたのだ。
その針が自分の太股をチクチク攻撃していた。
「何という恐ろしい体験だ! もしこの針が目の近くにあったならば……末恐ろしい」
正直ぞっとしたよ。安全ピンは枕カバーを止めるために使っていたものでね。一歩間違えれば顔を直撃してもおかしくはなかった。
下手すりゃ針は目の近くにあっても……。
自分の運が良かったところは寝相が悪いのか?
寝ている最中に枕はどんどん身体の下半身に行ってしまい、目が覚めた時には枕を抱っこして寝ていたりする時があったこと。
安全ピンのプラスチックが割れた時と枕の移動のタイミングにより、自分は太股の針のチクチク感で目が覚めることになったのだ。
もうね、新手の目覚まし時計じゃないからね。これは物凄い運命的な出来事であり安全ピンが必ずしも安全ではないことの事実。
特に枕カバーを安全ピンで止めるのは危ない。
眠っている時に安全ピンの針が何かの拍子出てしまい、事故で顔に刺さったり、目に刺さったら大変だ。
使っていた安全ピンはプラスチック製で、偶然にも自分が寝ている最中にプラスチックが割れてしまった。
割れたプラスチックは粉々になっている。劣化で壊れたのだろう。寝ぼけながらも安全ピンを指で拾い上げる。
「これは私の強運によって防ぐことができたが、小さな子供が同じ目にあっていたら大変なことになっていたなぁ……」
なんて思ったよ。本当はかなり冷や冷やものだったけどさ。正直、昔の事件を思い出してしまった。
小学校2年の頃、公園でプラスチック製のパルプを持って遊んでいた時、パルプを頭上に高く放り投げてバトン部のようにパルプをキャッチして遊んでいた。
その時に事件は起きました。 パルプを空高く放り投げてしまったせいか、自分はパルプをキャッチすることができず鼻にパルプが直撃したあの日の出来事を。
直撃と同時に鼻に痛みが走り、鼻を傷つけてしまったのだ。傷はかさぶたになって治ったけれど、完治しても鼻にはほんの少し傷跡が残ってしまった。
それからの自分は頭上に危険だと思われるものを投げるのをやめた。
それは痛みを知って経験し、2度と同じ過ちはしたくないからだ。
偶然にも枕に止めていた安全ピンは事件にもならず、プラスチックが割れただけで終わったけれど、枕カバーに安全ピンを止めるのは危険です!
特に子供は枕投げをしたりするでしょう。その時に安全ピンで止めていた枕の針がでてしまって相手に当たってしまったらと考えると恐ろしい。
自分は枕を安全ピンで止めるのをやめた。
体験を通して感じたことは、安全ピンが必ずしも安全とは限らないこと。
くれぐれも安全ピンには気をつけてください。
以上、この話は、将来、人様に鍼を打つ鍼灸師の専門学校に通っている鍼灸学生がお届けしました。