星乃勇介
2015年12月5日16時17分
東日本大震災の津波で被災した岩手県大槌町の旧庁舎をめぐり、地元の高校生が4日、年度内に解体する方針を示している平野公三町長を訪れ、保存を検討するよう求めた。
町役場を訪れたのは県立大槌高校の「復興研究会」のメンバー6人。代表として、2年山崎大悟さん(17)が「子どもたちのために残してほしい」と訴えた。平野町長は「君たちの気持ちは大事にしたい」と答えたが、終了後、報道陣に方針を変えない意向を示した。
会は全校生徒236人の約半数が所属し、大学研究者や町職員と街づくりを議論している。広島市の原爆ドームや神戸、新潟の被災現場を訪れ、学んできた。
旧庁舎は津波に襲われ、当時の町長ら職員40人が亡くなった。震災後、市街地で建物の撤去が進み、当時を伝える建物は旧庁舎だけとなっている。(星乃勇介)
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