【巨人】ドラ1桜井、雑草魂「受け継ぐ」上原“臨時コーチ”浮上で弟子入り志願
雑草2世―。巨人のドラフト1位・立命大の桜井俊貴投手(22)が3日、「雑草魂」の継承を誓った。来年2月の宮崎キャンプに、レッドソックスの上原浩治投手(40)が“臨時コーチ”として訪問する可能性が急浮上。「来ていただけたら、スプリットについて聞いてみたい。雑草魂を受け継いではい上がっていきたいです」と、大先輩への弟子入りを志願。ウィニングショットとメンタルを学び取る。
「上原臨時コーチ」という夢プランに、桜井は胸を躍らせた。高橋監督から「キャンプを見に来て」とラブコールを受けた上原だが、「今の選手がそういうのを望んでいるのかな」とも漏らしていた。そんな遠慮がちな先輩に、すぐさま弟子入りを熱望。後継者候補に手を挙げた。
「キャンプに来ていただけるのであれば、スプリットについて聞いてみたいです。上原さんの雑草魂を受け継いで、はい上がっていきたいです」
イズムを継承するにふさわしい経歴だ。上原と言えば、大体大時代は華やかな成績とは無縁だったが、巨人1年目の99年に「雑草魂」を座右の銘に掲げて20勝。同年の流行語大賞を受賞した。
桜井も兵庫・北須磨高では「公立の星」として注目されるも、甲子園出場はなし。立命大では2年春からエースを務めたが全国的には無名の存在だった。プロのスカウトから1位指名の評価を得たのは、今年10月のドラフト直前。反骨心を胸にプロでも下克上を狙う。
伝授されたいのはメンタルだけじゃない。決め球の極意も学んでみたいという。特に注目しているのが、メジャーの強打者をも翻弄しているスプリット。桜井は4年の春から投げ始めたが、この秋から試合で使えるようになったばかりだ。
「ストレートのようになって落ちないこともあるので、まずは落とし方を聞きたいです。自分は縦に落とす1パターンしかないですが、上原さんは左右に落としたり、奥行きを使って落とす位置を変えたり、落差の大きさに変化をつけて投げられている」。基本的な投げ方から左右、上下、前後の変化をつける応用編まで吸収したい考えだ。
この日は京都市内の同校グラウンドでランニングや体幹トレ。来年1月から始まる新人合同自主トレに向けて「下半身と体幹をしっかりと鍛えていきたいです」と抱負を語った。サクセスストーリーを実現した上原との対面を夢見て、雑草右腕が強く、そしてたくましく成長する。(中村 大悟)
◆主なGルーキーの弟子入り志願ヒストリー
▽07年12月 新人入団発表の席で、大学・社会人ドラフト1巡目の村田透は、大体大の先輩である上原に「すべてのことを学びたい。弟子入りさせてもらえるようにお願いしたい」とオファー。
▽10年11月 ドラフト1位の沢村は「いつでも同じ精神状態を保って試合に出ることって、すごく難しいことだと思います」と同年チーム最多の79試合に登板した久保のメンタルの強さに憧れのまなざしを送った。
▽12年11月 施設見学でG球場を訪れた際にドラフト1位・菅野は、1学年上の沢村に「来年は一緒のグラウンドで毎日勉強させてもらいたい」。同年の日本ハムとの日本シリーズで活躍した姿に感銘を受けたという。
▽14年10月 ドラフト1位の岡本は「お会いしたらいろいろなことを聞いてみたいです」と、08年に同じ高卒野手として1位指名を受けた大田に、野球のこと以外にもメディア対応などを教わりたいと明かした。
◆上原のリアルな雑草物語
東海大仰星高(大阪)に入学当初は、同期にのちに日本ハム入りした建山義紀がいたこともあり、打撃投手兼任外野手。2年秋に背番号8で初のベンチ入りを果たし、3年時には背番号11の2番手投手となったが、大阪府大会ベスト8止まり。甲子園には届かなかった。
その後は進学を希望。「親に迷惑はかけたくない」と生活費の負担が大きい県外の系列大学・東海大ではなく、地元の大体大を目指した。しかし、セレクションで不合格。1年の浪人生活では日曜を除き、朝9時から午後6時まで予備校で勉強しながら、ジムに通い、ウェートトレを怠らなかった。さらに、練習後は深夜まで日給7000円のガードマンのアルバイトで汗を流した。浪人仲間や近所のおじさんと一緒に、草野球に入れてもらってプレーする日もあった。