【日本S】前夜ひらめいた「ふすま閉めパット」…片山64首位発進

2015年12月4日6時0分  スポーツ報知
  • 独特な左手の使い方をするパッティングで17番の第3打、イーグルを決める片山晋呉
  • 6アンダーで初日に首位発進した片山晋呉は、17番第3打でイーグルパットを沈め、カメラ目線でアピール

 ◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー 日本シリーズJTカップ第1日(3日、東京よみうりCC、7023ヤード=パー70)

 2000、02年大会覇者の片山晋呉(42)=イーグルポイントGC=が単独首位発進を決めた。1イーグル、4バーディー、ボギーなしの64で回り6アンダー。前夜にひらめいた変則グリップでミドルパットを次々と沈めた。年末時点の世界ランク50位以内で出場権が得られる来年4月のマスターズへ向け、大会3勝目と通算30勝で現在66位の世界ランクを大幅アップさせる。

 18番に陣取ったギャラリーを、片山が粋なパフォーマンスで沸かせた。グリーン手前からのアプローチを1メートルに寄せると、大急ぎでマークに走る。日本一の急傾斜を誇る難グリーンを転がり落ちないよう“準備”して、慎重にパーパットを沈めた。唯一のボギーなしで圧巻の64。「全部良かった。僕は勝とうと思って来ています」。言葉は自然と弾んだ。

 今季苦しみ続けたパッティングに一筋の光が差し込んだ。開幕前夜、自宅でふすまを閉めようとした瞬間にひらめいた。左手で「おしとやかに」閉めるしぐさを応用。右手だけを動かして、左手を軽く添える新グリップが完成した。前週は中尺パターを使っていたが、こちらも通常の長さのものにチェンジ。「タッチが出やすい」と好感触でスタートした。

 1、2番と4メートルをジャストタッチで沈めると、3番でも6メートルと3連続バーディー発進。17番では6メートルのイーグルパットも決め、マスターズが開催されるオーガスタナショナルGCのような高速グリーンを攻略した。身長171センチと小柄な体のハンデを補うのは旺盛な探求心。98年にはビリヤードのキューの持ち方を見てひらめいたグリップで初優勝した。気温10度以下の寒さの中でも、龍の手をイメージした特大手袋で手の感覚を守り、龍の角をイメージしたニット帽で上昇気流に乗った。

 今大会で優勝して次週のアジアンツアー・タイ選手権でトップ5に入れば世界ランク50位以内に入る可能性も浮上。09年に日本人最高の4位に入った直後、燃え尽き症候群になった因縁の地に、もう一度戻りたい。「こういうチャンスに感謝してます。自分でつかめるところにいるんだから」。今週で8週連続出場のため疲労はピーク。プレー前後のマッサージは1時間以上かかることもあるが、オーガスタの鮮やかなグリーンをイメージすれば、全てが吹き飛ぶ。(岩崎 敦)

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