菅元首相負けた メルマガ巡る安倍首相への名誉毀損訴訟

2015年12月4日6時0分  スポーツ報知

 民主党の菅直人元首相(69)が東京電力福島第1原発事故時の対応を批判した安倍晋三首相(61)のメールマガジンで名誉を毀損(きそん)されたとして安倍首相に約1100万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が3日、東京地裁であり、菅氏の請求が棄却された。「記事の重要部分は真実と認められる」と認定した。

 永谷典雄裁判長は判決で、菅氏が東電の海水注入を中断させかねない振る舞いがあったと指摘。「注入は東電が早々に決めていたのに、菅氏が指示していたかのように受け取れる情報を首相官邸が発信していた」とし、「野党の議員だった安倍氏が首相の責任を追及したもので、人身攻撃とは言えない」とした。

 菅氏は首相だった2011年5月、野党議員だった安倍氏が「菅総理が東京電力に海水注入を止めさせていながら『海水注入は菅総理の英断』とのウソを側近が新聞、テレビにばらまいたのです」とする内容をメルマガに掲載した。

 菅元首相は判決を受け会見し「事実認定が誤っており、とても承服できない」と控訴する方針を示した。安倍氏の事務所は「当方の主張が認められた」とした。

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