Updated: Tokyo  2015/12/05 11:12  |  New York  2015/12/04 21:12  |  London  2015/12/05 02:12
 

米国債(4日):反発、雇用統計が緩やかな利上げ軌道を裏づけ (1)

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    (ブルームバーグ):4日の米国債相場は反発。2年債利回りは2010年以来の高水準から下げた。米雇用統計を受けて今月の政策金利引き上げ見通しが後押しされ、さらに次回利上げまでには時間がかかるとの観測が広がった。

米国債は雇用統計発表直後、いったんは下落した。11月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比21万1000人増加。前月は29万8000人増だった。ブルームバーグが実施したエコノミスト調査では11月は20万人増が見込まれていた。

今回の統計は借り入れコストを2008年以降続く緊急水準から引き上げられる程、経済が十分力強いことを示した。一方、同統計では賃金の伸び減速でインフレの抑制が示唆され、米国債の買いにつながった。米金融当局者らは過去数カ月にわたり、初回利上げ後の金利引き上げは漸進的なペースになると示唆してきた。

野村ホールディングスの金利戦略責任者、ジョージ・ゴンキャルベス氏は雇用統計を受けて、「米金融当局は行動するだろう。ただし、それほど速いペースではない。だから債券市場は安心しているようだ」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.27%。同年債価格(表面利率2.25%、償還2025年11月)は12/32上げて99 26/32。  

10年債利回りは前日、5月以来の大幅な上昇となった。欧州中央銀行(ECB)が発表した追加緩和策が一部の予想を満たさなかったことが影響した。ECBの決定を受けてドルは対ユーロで大幅下落、インフレ加速への警戒が強まった。2年債利回りは今週、2010年以来の高水準をつけた。

ドイツ銀行のプライベート・ウェルス・マネジメント部門の債券トレーディング責任者、ゲーリー・ポラック氏は「今回の統計ではインフレ圧力が引き続き非常に弱いことを示唆する若干の要素が見られる」と指摘。「これを受けて、2回目の利上げは遅くなると解釈できるだろう」と述べた。

金利先物市場では米金融当局が年末までに利上げを実施する確率は74%として織り込まれている。この確率の計算は初回利上げ後に実効フェデラルファンド(FF)金利が平均0.375%になるとの仮定に基づく。

インフレ抑制見通しで緩やかな利上げペースの根拠が強まる中、期間が長めの米国債のパフォーマンスが好調となっている。2年債と30年債の利回り差は約207bpと、7月につけた今年の最高水準の約260bpから縮小している。

バークレイズ・キャピタルのグローバル・インフレ連動調査責任者、マイケル・ポンド氏は「初回利上げに関しては、今や12月の可能性が非常に高い」と述べた。

この日は原油価格が8月以来の安値に向かって下落したことを背景に、インフレ懸念が後退。11月の雇用統計によると、平均時給は前月比0.2%増と、前月の0.4%増から伸びが減速した。

原題:Treasuries Advance as Jobs Report Underscores Gradual Fed Path (抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Jennifer Surane jsurane4@bloomberg.net;ニューヨーク Daniel Kruger dkruger1@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Boris Korby bkorby1@bloomberg.net

更新日時: 2015/12/05 08:08 JST

 
 
 
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