三省堂(東京都)が国に検定申請中の中学教科書について、教員に意見を求める会を開き、謝礼金を払っていた問題で、同様の会が2009年以降に7回あり、教員約50人が出席していたことがわかった。同社は7日にも、社内調査結果を文部科学省に報告する。

 同社や文科省によると、同社は09~10年に計6回、14年に1回、自社が編集して検定申請した教科書について教員から意見を聞く会を開催。その際、1人あたり5万円を渡していた。文科省や業界団体の規則で、検定中の教科書の外部閲覧や、過度な営業活動は禁じられている。

 14年の会が今年10月に発覚して問題化し、同社が調査を進めていた。14年は大阪や埼玉など11府県から校長ら11人が出席。09~10年にはその他の県の出席者もいたという。