エジプト 検問所襲撃 ＩＳ支部名乗る組織が声明

11月29日 23時28分

エジプトの首都近郊で、ピラミッドの近くにある検問所が襲撃されて警察官４人が殺害された事件で、政権を敵視した過激派組織ＩＳ＝イスラミックステートの支部を名乗る組織が、犯行を認める声明を出しました。

この事件は、エジプトの首都カイロ近郊のサッカラで２８日、覆面をしてバイクに乗った２人が警察の検問所を襲撃して自動小銃を乱射し、警察官４人を殺害して逃亡したものです。
この事件について、ＩＳの支部を名乗る組織が２９日、インターネット上に文書の声明を出し、「背教者の検問所を狙った」として犯行を認めました。そして、「われわれは独裁者の兵士たちを監視している。彼らは安心して暮らすことはできない」として、国内のイスラム勢力に対して締めつけを強めるシシ政権を敵視していることを強調したうえで、今後も襲撃を続ける可能性を示唆しました。
この組織は東部のシナイ半島で先月、ロシアの旅客機を墜落させたと主張しているＩＳ関連の武装組織とは別で、エジプトでは、複数の組織がＩＳを名乗って活動を活発化させているとみられています。
今回の襲撃事件の現場の近くには、４５００年以上前に作られた観光客に人気の「階段ピラミッド」があり、治安の悪化によって観光への影響が一層広がることが懸念されています。