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アジア

2015年08月29日09:43

カテゴリ: 映画・ドラマ・読書など; アジア

映画「ソ満国境　15歳の夏」

アクティブモードは続いています。
８月７日の朝日新聞の夕刊に取り上げられていた「ソ満国境　15歳の夏」という映画が気になっていました。良さそうな映画だけれど横浜では上映ないな～と思っていたら、伊勢佐木町にある小さな映画館「横浜シネマリン」で上映するとコミュニテーペーパーで知り、久しぶりにこの映画館を訪れました。

ショッピングモールの大型映画館が主流の今、韓流ブーム初頭の頃はよくお世話になった伊勢佐木町の映画館もこの１０年で次々と閉館になりました。残っていた横浜シネマリンも閉館が決まっていたのですが、映画を愛する八幡温子さんという女性が救世主のように現れ、個人で買い取って改装、昨年１２月にリニューアルオープンしたのでした。（詳しくはこちら）
シートも新しくゆったり快適、トイレもきれい、画面は少し小さめでしたが、オーナーの「観たい映画を地元・横浜で観たい」との言葉どおり、上映予定作品も惹かれるものが多く、今後も利用したいと思いました。

ソ満国境15歳の夏 [単行本]

田原和夫

築地書館

1998-08-15

さて映画について。
１９４５年終戦当時、ソ連と満州の国境で軍の奉仕活動をさせられていた新京中学の生徒１２０人の一人だった田原和夫さんが書いた本を題材にしたとのこと。

終戦後日本軍に見捨てられた生徒たちは、最後の列車にも乗れず、ソ連軍の捕虜として収容所に送られる。50日後に収容所解放されたが、貧しい食事ですでに体力を失っていた生徒たちは、家族がいるはずの新京（＝満州の首都、現在の長春）へ戻るため秋に入った満州の地を200ｋｍを歩き続けなかればならないという、さらに過酷な日々。飲水もなくなった時、１２０人もの生徒に一夜の宿と食事を提供し手をさしのべてくれた寒村の人々。その時の村人の温かい心が６７年後の現代まで続く日中の交流につながっているというほぼ実話の物語です。

　　　　　　　　　　　　　　　（写真は　長春駅　２００８年８月撮影）

映画は単なる戦争の思い出話ではなく、現在福島の仮設住宅で暮らす浪江中学３年生の子供たちが、日本人の生徒たちに一夜の宿を提供してくれた旧満州の村から招かれて現地を訪ねることで、同じ１５歳だった生徒たちの置かれていた状況を想像し、「語り継ぐべきもの」について考えを深めていくのです。

私も子供たちが１０歳と１３歳時に長春を訪れる機会があり（2008年「私的　チャイナ点描①～③」）、訪中が確かに子供たちの心に少なからず変化をもたらしたと感じましたので、映画の中の中学生たちの台詞のひとつひとつが作為的ではなく自然に感じられました。また、義母や義母の兄弟たちが満州出身者なので、義母から聞いた話も映画と重なりました。

　　

俳優の田中泯さんが、良い味出しています。
オーディションで選ばれた中学生たちが、初々しくて、ほんとうにどこにでもいそうな中学生に見えます。

２００９年の企画から資金難と日中関係の悪化にもかかわらず、東日本大震災を経て、この映画を撮り上げた日大芸術学部OBたちの強いつながりと意思にも圧倒されました。「意思あるところに道あり」を感じた映画でもありました。

2014年02月03日18:58

カテゴリ: 園芸; アジア

早咲き水仙

ここ数日暖かい日が続いていますが、まだまだ油断はできません。
受験生がいるご家庭は健康管理に余念がないことと思います。少しでも和んでいただけるかと、拙庭の早咲き水仙の写真をアップしました。
八重咲き水仙は実家からもらってきたもの。昨年より株が大きくなってきました。

俳画教室の先生にいただいた水仙も芳香を放っています。日本水仙と似ていますが、花が垂れずにしっかりと横に向いているところ、花びらが日本水仙より少し鋭角なところがあるので、別の種類のようです。

ついでに、シイタケ栽培も順調です♪　料理に活用しています。

中華街では新年を迎えて、春節の飾り付けに。

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中華学校の塀も新年のごあいさつ。

生徒のお習字？　見ているだけで清々しい気持ちにさせられます。

立春の明日からはまた寒くなりそうです。

2011年05月02日13:49

カテゴリ: お出かけ; アジア

中華街にも韓流が

連休の始まった頃

、仕事で明け方に帰ってきたB男君と横浜中華街に立ち寄りました。今朝のニュースでは中華街のホテルは宿泊客が例年の半分以下ということで、宿泊料を半額にディスカウントするので、ぜひ地元の人たちにも泊まってほしいと訴えていましたが、その日は肌寒かったにもかかわらず、歩くのにも大変なくらいの観光客であちこちのお店がにぎわっていました。日帰りの観光客は戻っているようです。
ところで驚いたのは、新大久保でおなじみの「韓流百貨店」が中華街にできていたことです。

今年の大学の授業で新大久保をテーマに、先日そちらの「韓流百貨店」に行ってきたばかりの娘も一緒でしたので、比較参考までにと、店先のトッポキを食べてから、店内を散策をしてきました～
コスメからDVD,CD、食品、靴下やボールペン、ミニ写真集やノートなど、（かなり違法コピー商品も多いと思われますが）新大久保と同様豊富な（？）品揃えです。とくに、チャン・グンソクを筆頭に若いK-POP歌手を中心とした生写真は、オフィシャルな顔でない表情もあり、探せばファンにはお宝になりそうです。

私が驚いたのは、お菓子などを含めた食品の種類の豊富さと安さでした。チョコパイ始め、韓国では屋台で売っているホットックの粉やさらにホットックを鉄板に押しつける丸い押し器（＝ホットクヌルゲ）まで売っていたこと。お好みのスターと一緒に学ぶ韓国語ノートなど同様、見ているだけでも十分楽しめました。
なお、化粧品はかなり高めなので、すでにお気に入りがある方はネット通販をおすすめいたします。

ところで人で賑わうメインストリートで、若者から写メの嵐にポーズをとっていたのは、このおじいさん。自作と思われる帽子が目を引きますが…

一番ビックリなのは、耳からかけている金魚の袋でした～

2010年05月28日15:49

カテゴリ: アジア; 暮らし

バナナの向こうに見えるもの

先週、生活クラブのババナのイベントが終わり、ほっとしました。最近度々出てくる生活クラブですが、いわゆる生協（生活共同組合）のひとつです。

生協というと、子育て時期にお世話になった人も多いかと思いますが、この「生協」と呼ばれる組織、日本にナント500

ほどあるそうです。

全国的に有名なのは、日生協（日本生活共同組合）かもしれませんが、農協系のＡ－ＣＯＯＰが一般的な地域もあるようです。そんなたくさんの生協の中で、生活クラブは19都道府県にしかないのですが、班・戸配・店舗と３つの購入の形があるのは、他の生協と変わらないかもしれません。

一番の特徴は、他の生協に比べ農業の国内自給率を上げること、それゆえ国産品にこだわっているところでしょうか。そして独自の安全基準のもと、原材料の一つひとつから無添加・減農薬、遺伝子組み換え作物の排除をめざして、、組合員と生産者が一緒に食品づくりに取り組んでいるもの特徴かと思います。

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と、カタイことを書いていますが、強いこだわりがあって入ったというよりは、子供が大きくなってコープかながわの班が解散し、近所にあった生活クラブの調味料を使ったら、美味しかったという、実に単純なきっかけです。

しかし、組合員が出資する生協は、ただ買って食べるだけでなく、どこも何らかの活動に参加する義務があるものです。生活クラブの店舗でも、レジなどの仕事をする人とは別に運営委員と呼ばれるボランティアの人たちを毎年選び、商品（＝消費材と呼びます）について組合員の理解を深めるために、さまざまな活動をサポートします。

その活動のひとつに、消費材の学習会を兼ねた生産者交流があり、これがなかなか深い話がうかがえて刺激的です。今まで参加しなかったのはもったいないことでした。この交流を店舗でイベントとして計画をたてるのが運営委員会なのです。そして先日私に、店舗での学習会が初めてだというバナナ

が割り当てられました。

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■バナナは柿の木？！
バナナ

は、生活クラブの消費材の中では数少ない輸入物です。本当はフィリピンの生産者さんに来ていただいたら一番いいのですが、2時間ほどの交流会には、輸入元であるオルタトレードジャパン（ATJ）の広報室の方が来てくださいました。（右上

の写真

はATJのＨＰより）

ほとんど生活クラブのバナナは買わないと、若い運営委員のママたちが言うので、まずは参加者全員にバナナを1本試食してもらいながら、「バナナは木でなく草である。（○か×か）」といったクイズ形式でお話をうかがうことにしました。

まず、バナナの品種は2万種もあるということで、○キータも○ールバナナ

といった私たちが食べ慣れているバナナは、ジャイアントキャベンディッシュ種という品種で、改良し続けて大きくなったバナナだそうです。（ビニール袋入りがキャベンディッシュ種）　　

そしてまた別の品種である台湾バナナを始め、昔は高級だったバナナですが、1980年代頃から大型のプランテーションで栽培されるようになって、安くなったということでした。（「一体いつの話～

」…昭和40年代にはわからないって

）　　　　

一方、生活クラブのバナナ

はフィリピンに自生している「バランゴン」という品種で、よりバナナの原種に近く、ほんのりとした酸味とコクがある味わいが特徴です。

なるほど食べ比べてみると、バランゴンは幾分モチモチしていますが、熟したものにそれほど味の差はありません。

バナナの発祥に地はマレーシアといわれますが、フィリピンなど東南アジア一体には、サルが食べる種をつけるバナナや加熱料理に適したバナナ、熟しても緑のままのバナナなど、私たちの知らないバナナがたくさん生えているそうです。

そんなバナナですが、「現地では、日本の家の裏山に柿の木があるような身近な存在」だそうです。その裏山のバナナは、実をつけると枯れ、地下茎でふえた苗がすぐに成長して実をつけ…と、1年中収穫が可能な優秀な作物だそうです。写真にはトウモロコシも一緒に植えられています。

■奪わない農業
バランゴンバナナが自生しているネグロス島は、20年前は台風の影響で食べるものにも事欠くほど貧しく、なんとか子どもたちを学校に行かせられるくらい人間らしい暮らしをさせたいと願う人々が、一過性の寄付金ではなく、自立支援の一環として民衆交易をスタートさせました。その交易品として選ばれたものが、1年中収穫可能なバナナでした。

●ネグロスの人々の環境を破壊しない。
●手軽に栽培できるもの。
●農薬を使用することなく、食べる人にもつくる人にも安全であること。
●民衆交易を通して、ネグロスの人々の暮らしと日本の人々の暮らしがともに向上することが期待できること。

初めは一つの島の500世帯から始まり、20年後の今では５つの島3000世帯へと広がり、安定した収入を得た家庭では、子供たちが高校へ行けるようになったとのことです。
生活クラブのバナナって、少し高いし、大きさもバラバラだし～と思っていた私。こんな歴史があろうとは思ってもみませんでした。大きさの違いは、それぞれの島の土壌の違いもあるのだということでした。

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■バナナの向こうに見えるもの
同じフィリピンでも、すべてが日本向けのバナナを栽培しているプランテーションだという写真を見せてもらいました。中学生くらいの少年が、防毒マスクをして噴霧器を持っています。

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大型資本を投入し、輸送経費を削減するために、港に近い農民の田んぼをつぶし、あるいは森林を切り開いて、広大な土地で「効率的に」バナナが作られています。

さらに生産性をあげるため農業従事者の身体にも悪い農薬を撒き、防腐剤に浸し「キレイなバナナ」に仕立てて輸出します。なぜなら、我われ消費者が「キレイなバナナ」を望んできたからです。ATJの広報の方は「消費者のエゴで、環境を破壊し、生産者を危険にさらしていいものだろうか？」と静かに語りました。

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プランテーション農業が、必ずしも悪いわけではありません。最近急成長のエクアドルの田辺農園のバナナは、見事なまでのプランテーションと最新の技術を取り入れているところもあります。でもそれは、個人の農園であり、消費者と対等の関係ではありません。そこがバランゴンバナナと違うところです。　（写真：日本ﾌﾚｯｼｭﾌｰｽﾞ株式会社ＨＰ：田辺農園）

長年大型プランテーションを国内で許してきたフィリピンでは、主食であるコメを40％も輸入しなければ成り立たない国になってしまったそうです。

農産物に限らず輸入品があふれている日本。フィリピンの農業政策の失敗…日本も同様の道を歩いているのではないか…そんな不安を感じながら、バナナイベントは私の心にずんっと重く残ったのでした。　（会場の写真は、私のカメラで他の委員さんに撮ってもらったものを使用しました）

2010年02月01日18:01

カテゴリ: 音楽; アジア

牛牛～限りなく透明な音に包まれて

牛牛（ニュウニュウ）君は、中国の12歳の天才ピアニストです。昨夏日本でもテレビで紹介されて話題になり、昨秋日本でのデビューリサイタルを開きました。

本名は張勝量（Zhang Shengliang）、丑年に生まれたのでニックネームを牛牛（ニュウニュウ）と呼び、この名前で演奏活動をしているそうです。その天才ぶりについては、拙ブログで説明するよりこちらをご覧になられる方がよいかと思います。

私自身は特別楽器を奏でることはないのですが、子供たち2人が4歳からピアノを習い、娘はさらに中学に入るとバイオリンも弾くようになったせいか、いつのまにか私もクラシックを聞く（聞かされる）ようになっていました。

昨夏、テレビの夕方のニュース番組で、来日した牛牛君がデモ用に弾いた曲の指のタッチがあまりにすばらしかったので、子供たちと興奮し、しばらくは忘れられませんでした。機会があれば、是非子供たちと見にいきたいと思っていたのです。

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最近、その牛牛君が再び日本でリサイタルとする、しかも横浜のみなとみらいホールで2010年ジャパン・ツアーのスタートを切ると知り、どうしても聞きたくなりました。ホールに問い合わせると、ギリギリだったにもかかわらず、一人分なら席はところどころ空いており、チケットを入手することができたのです。

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さあ、リサイタル当日。開演5分前を告げるベルは、みなとみらいホールでは、港横浜らしく昔船に使われていたドラが鳴ります。私の席は2階席。指が見える席は当然全部埋まっていましたが、腕を大きく動かす様子や演奏中の表情などはよく見えるところです。残っていた席としては、なかなか良い席です。牛牛君見たさに、小さいお子さん連れが目立っていました。

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扉が開いて、満場の拍手とともに出てきた牛牛君、1曲目のモーツァルトの「ピアノソナタ第16番　ハ長調K.545」を弾き始めるときまでは、ローティーンの少年でした。しかし、その音はまさに「立っていて」、指が軽やかに動くたびに、おびただしい透明な光の粒が会場に飛び散っていくようではありませんか

「神童モーツァルトは、きっと彼のようだったんだ！」―　だれもがこう思ったに違いありません。

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その後のベートヴェンの「熱情」やショパンの「革命」などを聞いていると、彼がわずか12歳の少年であることはすっかり忘れ、ただただ稀有な澄んだピアノの音色に、呼吸をすることさえも抑えて聞き入るばかりでした。

休憩時間に、私は迷わずプログラム（500円）とＣＤ「牛牛プレイズ・モーツァルト」を購入しました。
今回のリサイタルは、このＣＤの曲がほとんどでしたので、自宅でもう一度聞いてみたかったのです。（あとで握手なしのサイン会がありました

）

どんなに言葉を尽くしても、やっぱり音の感動はなかなかお伝えできずに残念ですが、探してみたらYoutubeで何曲か聞くことができます。

第2部最初の曲モーツァルト「きらきら星変奏曲　ハ長調　K.265」。レコード会社のサイトで見せている動画は11歳当時ですから、こちらの方が少し現在の演奏に近いようです。

「きらきら星変奏曲」は、月に2回ピアノを習っている息子が大好きな曲で、今でも指慣らしにサビの部分を弾くのですが、（比べるのもナンですが

）牛牛君の指は軽やか～、音が立ってる～

アンコールはなんと6曲も弾いてくれました。全部で18曲、2時間を越える演奏ですから、その集中力にも驚嘆します。

アンコールの中から「熊蜂の飛行」　「トルコ行進曲」、さらに中国の大河が目の前に流れている情景が浮かんでくる「瀏陽河 Liu Yang He」は、とても似合っているようでした。（こちらから、windows media playerでどうぞ）

リサイタルの翌日、ＣＤを聞いてみました。やっぱり、生が圧倒的に良いですね。ＣＤ録音の11歳の時より確実にうまくなっているのが、素人の私でも感じられます。それでもこのＣＤは子供らしい音色で、聞いているだけで微笑みが浮かんできました。今後どんなふうに成長していくのか、次回はサントリーホールで聞いてみたいなと、とても楽しみになりました。

番外編：牛牛君が昨夏日本を訪問したときの日記を見つけました。「日出ずる国」について書かれた印象、おもしろいですよ。（こちら）

2010年01月14日01:08

カテゴリ: 料理; アジア

中国餃子

今週の「テレビで中国語」で、女優チャン・ツィーが初プロデュースした映画についてインタビューを受けてしていました。「ソフィーの復讐」というコメディー映画ですが、ちょっと予告を見ただけでも、なんだかとっても面白そうです

チャン・ツィー演じる漫画家ソフィーの恋人に、韓国俳優ソ・ジソプがイケメン外科医ジェフ役で出演。ジェフは治療をした女優ジョアンナに出会うとあっさりソフィーをふってしまい、ソフィーはジェフを取り戻すべくリベンジを誓います。なんとジョナンナの元恋人の写真家ゴードン役として、あのＮＨＫドラマ「上海タイフーン」のピーター・ホーが画面に出てきたときには、ますます見たくなりました

　ピーター様、久しぶり

ただ今はセンター試験が終わってくれないと、映画を見に行っても楽しめない受験生の母です

　それでせめても、と「テレビで中国語」で紹介していた料理を作りました。

「ワンタン」もしくは「水餃子」のようなものなのですが、ニンニクを使わないのでニオイを気にしなくても良く、何よりも鉄分豊富な小松菜がたくさん入るので貧血気味の方におすすめです。（私、かなり鉄欠乏症です

）　材料はこれだけ

　ポン酢でいただきます。

小松菜とチンゲン菜と二種類の青菜を混ぜるのが味のポイントだそうです。
準備する皮は、大判のワンタンの皮ですが、私は手に入りやすい餃子の皮で焼き餃子にしています。

一度に大量にできるので、家庭に合わせて分量を調節するのがいいですね。

焼いたりゆでたりすると紹興酒の香りがたって、中国で食べた水餃子の味がします。サッパリして子供たちも大好きです。紹興酒が無かったり、好みでない場合は日本酒で良いのじゃないかと思います。番組での作り方

こんな形にワンタンの皮を巻いて、ゆでるそうです。

山のようなワンタンの餡を、たちまち包む早業は、まるで職人芸でした～

こちら、素人なので、材料もこんな感じで。

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これで　
ひき肉500ｇ　　小松菜　1袋　約300ｇ　チンゲン菜　2袋380ｇ　大判餃子の皮　20枚入り3袋
ですから、レシピのとおり入れたら、野菜がほんとに大量に入るのです。青菜もゆでて細かく切ると、こんなに少なくなってしまいます。餡は多めに入れて大丈夫です

包んで包んで59個　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　焼けました～

夕食には左のトレイで十分、タッパー２つは冷凍します

2009年12月29日22:36

カテゴリ: 音楽; アジア

約束の演奏会

今年も２日と数時間を残すばかりとなりました。年賀状書き、大掃除、お正月の準備にと、やはり毎年のことながら、せわしい時季ですね。年内に書きたいことがありながらも、なかなか更新できず、ご訪問いただいている皆様には同じ画面が続き、申し訳なく思っております。こんな小さなブログに、今年もご訪問いただき、本当にありがとうございました。

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さて、最近せわしくしていたのは、年末にお出かけするためでした。

昨年末ひょんなご縁から聞きに行った「ある定期演奏会」がとてもすばらしかったので、同じメンバーで「来年も来よう

」と約束していたものです。（もちろん、家庭優先のゆるゆるの‘約束’ですが）

今年は新たな友人も誘って、「神奈川朝鮮中高級学校　第10回定期演奏会」に行って来ました。昨年は初めてのこともあって、「なんか、すごくうまいんじゃない

」という感じでしたが、今年はますます演奏に圧倒されました。

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こちらの定演は、吹奏楽部と伝統管弦学部と（たぶん）卒業生の有志で結成された神奈川コリア・ウィンド・オーケストラが一緒になったバラエティ溢れる演奏会ですが、今年は10回目を迎えたからかプロの演奏家のゲストの人数も多く、昨年以上に力が入っていたようでした。

　　　　　

Asia monsoon 　　
11月にCD「Asia Monsoon」を出されたばかりのルンヒャン（綾香）さんとハ・ミョンス（河明樹）さんも演奏されるということで、楽しみにしていました。

第一部は吹奏楽部の演奏。大曲が多かったのですが、「まねきねこダック」や「天地人　オープンニングテーマ」など、流行も取り入れていて親近感がわきました。こんな趣向を凝らした演出には、場内から笑いが～

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第2部は、楽しみしていた伝統管弦楽部の演奏。吹奏楽の重々しい交響曲系とは違って、軽やかで温かい音色です。部の顧問のハ・ミョンスさん他プロの演奏家が入って演奏すると、音にムラがなくなり非常に厚みのある音楽になって、さすがはプロと感心しました。（写真右、ソヘグム：ハ・ミョンスさん、キーボード：ルンヒャンさん）　

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開演前、皆で差し入れを持って行ったときに、管弦学部の部長が「最後にサプライズがあります」と話していましたが、アンコールで、ひところ流行った女子十二楽坊の曲を演奏してくれました。朝鮮古来の音楽を演奏しているときには、中国の楽器との音色の違いを感じませんが、同じ曲を違う楽器で奏でると、朝鮮伝統楽器の方がキンキンした感じが少ないようでした。

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第3部は、コリア・ウィンド・オーケストラやプロが入っての吹奏楽。交響曲2曲は勇壮な曲で、聞き終わったときには、聞いているこちらまで脱力するほどの大迫力でした。

私は感動で深呼吸してゆっくり余韻に浸りたいくらいでしたが、腹ペコの友人たちが七輪で焼く焼肉屋さんへと足早に案内するのに遅れまいと、必死に歩いたのでした。

*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･゜*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･゜
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話が前後してしまうのですが、今回の定演で思わず涙がこぼれそうになった曲がありました。演奏会の最初に、定演10年目にして初めての試みとして「リムジンガン」の合唱があったのです。（＝「イムジン河」のこと。北朝鮮と韓国では発音が違うものがある）

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折りしも、今年は韓国旅行でイムジンガン（臨津江）まで行ってきたこと、この歌を初めて日本で歌った加藤和彦さんが亡くなったことが思い出され、朝鮮語はよくわからないけれど、若い生徒たちから平和を願う気持ちが伝わってきて、胸がしめつけられました。
最後に加藤和彦さんの死を悼んで、ザ・フォーク・クルセイダースの「イムジン河」を。

2009年12月16日01:22

カテゴリ: アジア; 音楽

「からゆきさん物語」

少し前のことですが、先月亡くなった森繁久彌さんに、国民栄誉賞が贈られることになりましたね。私には俳優としての印象が強いのですが、追悼番組を見て、改めて多才な人だったことを知りました。子供の頃、加藤登紀子さんの歌う「知床旅情」が大ヒットして、そういえばそれを作詞作曲したのが森繁さんで、ご本人が歌っていたことをかすかに覚えています。年末になるとレコード大賞などがあって、ちょっと昔の歌を懐かしんだりします。

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森繁さんと言えば、「島原の子守唄」も歌ったことがあったと新聞で読んだことがあります。映画「まぼろしの邪馬台国」のモデルになった宮﨑康平さんは、森繁さんの早稲田大学の後輩だということで、宮﨑氏の作詞した「島原の子守唄」を同窓のよしみで歌ったのだそうです。（島原市役所のＨＰより、写真も）
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その「島原の子守唄」　

、宮﨑康平氏（1917-1980）が失明する頃に、乳飲み子をあやしながら、古くから島原地方で口ずさんでた子守唄に歌詞をつけたものがしだいに形になったそうです。そういえば、映画「まぼろしの邪馬台国」に、そんな場面がありました。

「島原の子守唄」
おどみゃ島原の　おどみゃ島原の　梨の木育ちよ
何のなしやら　何のなしやら　色気なしばよ　しょうかいな
はよ寝ろ　泣かんで　おろろんばい
鬼の池ん久助どんの　連れんこらるばい
（注：梨の木＝貧しい家、おろろん＝あやし言葉、鬼の池＝（地名）鬼池、久助どん＝女衒）
　……
姉（ね）しゃんなどけいたろうかい
姉しゃんなどけいたろうかい
青煙突のバッタンフル
唐（から）はどこんねき　唐はどこんねき
海のはてばよ　しょうかいな
はよ寝ろ　泣かんで　おろろんばい
おろろんおろろん　おろろんばい
（注：青煙突のバッタンフル＝バッタンフルは英国船バターフィールドのことで、青い煙突をしていたことから、外国船を総称してバッタンフルと呼んだ）
　……
歌詞は、からゆきさんのことを歌ったもので、からゆきさんに天草や島原からの出身者が多かった土地柄が反映されて、物悲しい歌でもあります。
（宮崎氏については、2008.11.12　映画「まぼろしの邪馬台国」によせてにも書いています）

からゆきさん物語

「島原の子守唄」は有名ですが、実は康平氏は「からゆきさん」にを主人公にした小説も書いていたそうですが、一般には読むことができませんでした。

それが、なんと康平氏の没後28年も経った昨年、「からゆきさん物語」として、地方出版社から単行本として発行されたのです。発行にいたった理由は後述しますが、読んでみたら予想以上に面白かった

【物語】
島原の旅館で下働きをしながら病気の父親と弟妹を養っていた18歳の「夏代」は、「長崎に良い働き口があるから」と女衒（ぜげん）にだまされて、からゆきさんとしてシンガポールに売られていきます。

想像を絶する船底の旅を経てシンガポールに着いた夏代は、からゆきさんとして働くうちに、英国人官僚フォックスに見初められ妻となり、マレーシアで優雅な生活を送ります。

フォックスは、アジア人を妻にしたという同僚の偏見を払拭したい意地があり、日本語の文字も読めなかった夏代を毎晩忍耐強く教育し、英詩を暗唱できるようにまでします。やがてフォックスが兵役でアフリカの前線に行っている間に、夏代はゴム園のプランテーションやホテルを経営するようにまでなる、という、いわばサクセスストーリーです。
（写真は「からゆきさんの小部屋」より拝借。オリジナルは「南洋のからゆきさん」＜長崎県口之津町の歴史民族資料館提供＞）

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小説はフィクションではありますが、かつて「からゆきさん」だった、通称「ダイヤモンドなつを」というおばあさんから、直接聞いた話を元に書き起こした小説だということで、臨場感溢れる筆致に圧倒されました。
小説を口述筆記し、清書した和子夫人のあとがきによれば、

◆これは「からゆきさん」の実録を元に書き起こした小説である。昭和三十三、四年の梅雨明けのある日、康平の親友Y氏が一人のお婆さんを連れて来た。…
このお婆さんはかつて「からゆきさん」としてシンガポールに渡り、現地で大成功を収めて財を成した、からゆきさんとしては数少ない成功者の一人だった。…
空が白むまで、夜を手徹して老女は語り、私たちは聞き入った。ここまで赤裸々に、からゆきさんの悲惨な道中が明かされることがあっただろうか。
長い苦しい船底の旅から解放され、糞まみれの体でシンガポールの海岸を女衒（ぜげん）宿へと這いずって行くシーンでは、思わず鳥肌がたった。…◆

この手の本では、元からゆきさんから聞き書きした山崎朋子の「サンダカン八番娼館」(大宅壮一ノンフィクション賞受賞)が有名で、熊井啓監督：田中絹江・栗原小巻主演で映画化されました。
サンダカン八番娼館 (文春文庫)　
（写真はAmazon）

山崎氏の本は、世に広く「からゆきさん」を知らしめたという意味で、非常に価値ある著作でしょう。ただ、そこから受ける「からゆきさん」は、貧しさ・悲惨という印象だけが強く残ったような記憶があります。

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実際には「からゆきさん」に対して人々は、哀れに思う部分とあこがれの気持ちが入り混じっていたといいます。「からゆきさん」のふるさとで育った宮崎氏の小説は、そうした少女たちの哀れさとあこがれがまるで光と影のように交錯して、読む者の気持ちを惹きこみました。
　
糞尿まみれでシンガポールに着いたくだりは、和子夫人が本の前書きでも書かれているように、まさに鳥肌が立つ想いでした。またシンガポールやマレーシアの町の様子や熱帯植物の描写も、南国の香りがたちのぼってくるようで、改めて「筆力」という言葉を感じます。

小説は、二段組で300ページを越している厚い本にもかかわらず、兵役に行った夏代の夫フォックスが帰ってくる、というところで終わっており、これからどう日本に帰って来るのか、フォックスとはどうなるのか、というのは書かれないまま、未完で終了しているのが惜しまれます。（写真は島原城）

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本の「あとがき」によれば、この「からゆきさん物語」は、「ピナンの仏陀」（ピナンはマレーシアのペナンのこと）として、康平氏が原稿用紙800枚ほどまで書いたところで「からゆきさんなら、いつでも書ける」と、一時小説を棚上げにして「邪馬台国」への研究に傾倒していったそうです。
それから思いがけなく「まぼろしの邪馬台国」が話題になり、小説はお蔵入りしたまま、康平氏が急逝されたのでした。（右の写真は、日本テレビ系　「知ってるつもり」2001年7月より拝借）

実は、四半世紀前、バッタンフルの船会社に勤めていた私は、「島原の子守唄」に会社のことが出ているからと、その理由を調べるために、自費で島原市役所の観光課を訪ねたことがありました。

その時、市役所の紹介で宮崎和子夫人にお話をうかがうことができ、その後送っていただいた資料を元に調べ、社内報にまとめたことがありました。その頃いただいたお手紙の中で、和子夫人は「からゆきさんの物語を清書しています」と書いていらっしゃったのです。それが、この小説だったわけです。

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昨年、映画関連のイベントで、和子夫人に東京で再会する機会がありました。

夫人のお話によると、昭和37年に書かれたものが、康平氏亡き後、夫人らによって清書され、九州文学に「ピナンの仏陀」として連載されましたが、単行本をと望む声が非常に多く、20年以上経て昨年、地方出版社から出版されたとのこと。

なるほど、未完成でありながらも、それほど熱望された小説、四半世紀を経て、よみがえった小説。もしも完成していたら、傑作として世に残っていたことは間違いないだろうと思いました。

そして、今はなくなってしまった「青煙突のバッタンフル」の日本支社ですが、小説の中でのバッタンフルは、いつまでもあこがれの外国船として輝いて見えました

◆このようなマイナーな話題の長文を、最後までお読みくださり、本当にありがとうございました

　
続きに、2008年12月に朝日新聞夕刊の和子夫人へのインタビューを貼り付けでおります。よろしければご覧ください。

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2009年11月26日23:27

カテゴリ: 音楽; アジア

朝鮮舞踊は「ファン・ジニ」の世界だった

朝鮮舞踊の名手である在日三世の高定淳（コ・ジョンスン）さん・ソウル出身の柳美羅（ユ・ミラ）さん二人のリサイタル「홍（ホン＝魂）」を見に行ってきました。昨年末に、神奈川朝鮮中高級学校の民族管弦学部の定期演奏会に行ったことが縁でのお誘いです。（拙ブログ2009．1.8「ある定期演奏会」）

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（写真は「神の響き」）
一緒に行った友人も朝鮮舞踊の知識は特別にはありませんので、受付でチケットと引き換えに受け取ったパンフレットを読んだところで、見るまではどんなものか想像もつきませんでした。公演が終わった後でパンフレットを読み、ああそうだったのかと理解した次第。百聞は一見にしかず、ネットを探したら幸運なことに、2年前のお二人のリサイタルの動画がありました。私の稚拙な言葉より、迫力が伝わってきます。ご興味のある方のぞいてみてくださいませ。（こちら）

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舞踊とともに楽しみにしていたのは、特別ゲストとして招かれていた、ソヘグム演奏者ハ・ミョンス（河明樹）さんの演奏です。ハさんのＨＰで流れているオリジナル曲、「夜道（밤길）」は本当にすばらしく、切ない弦の調べが館内に響き渡りました。あんな小さな楽器から、こんなにと、驚くほどの大きな音色でした。もう、大拍手

　以前も書きましたが、「ゲゲゲの鬼太郎　千年呪い歌」でソ・ジソプ演じる妖怪が弾く楽器がソヘグムです。ちなみに、ジソプssiの演奏は、ハさんの奥様ユン・へギョンさんが担当されたそうです。

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（写真：NHK海外ドラマHPより）
独舞で印象に残ったのが、白い頭巾をかぶった舞でした。僧舞（승무）というのだそうです。
ドラマ「ファン・ジニ」でチニの踊りの先生のライバルメヒャンが、踊りながら大きな太鼓をたたいていましたが、まさにあの踊りです。
ドラマのように華やかな衣装ではありませんが、僧舞は韓国舞踊の代表的な踊りで、1974年には無形文化財に指定されたそうです。現在も韓英淑先生という方が伝承されているとのこと。メヒャンが弟子のプヨンに教えたように、形のないものを伝え続けているというわけです。ひょんなところで、ドラマを見ていたことが役立ち（？）ました。

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僧舞のあとに、このような群舞が来ると、舞台の照明がなんだか古めかしいのもあって、ちょっと中国雑技団か宝塚の世界みたいな印象。これは1960年代に創作された巫女舞（무녀춤）と呼ばれるものだそうです。古めかしいのは、年代的なものがあるのでしょう。他にもプロパガンダ的なにおいがする舞踊もあり、現代とは合わないように思え、そういうときはちょっと違和感があったりします。もしかすると、こういうものを入れなければならないのかもしれません。
最初のお二人の挨拶でも言っていたのですが、本来「朝鮮舞踊」も「韓国舞踊」も区別はなかった。ルーツは一緒だったじゃないかということで、今回の公演のタイトルを「魂」としたのだそうです。日本だからこそ、可能なリサイタルだとも話されていました。

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舞踊とソヘグムの演奏の他、ソゴチュム（소고춤＝小鼓舞）と呼ばれる、小づつみを持った人がつづみを叩きながら踊るものがありました。
写真左、ケンガリを持っているのは、打楽器演奏者でありながら舞踊家、ソゴチュムの世界的振り付け師の徐漢佑さん。

後半は、この徐漢佑さんの創作による長編「神の響き（신의 소리）」。舞とチャンゴのリズム、太鼓とケンガリが合わさって、迫力と興奮の舞台でした。舞踊というと優雅な印象を受けますが、僧舞もそうだったように、この舞台もかなりの力業で、男性と同じように太鼓を何十分にもわたり叩き続けることは、相当な練習を重ねてきた証でもあります。

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その乱れることのない打楽器の音に、会場は圧倒され、興奮が満ちてクライマックスを迎えたのでした。出演者の舞台挨拶のあとは、観客には踊りを習っている生徒も多かったようで、出演者は花束と生徒や保護者に囲まれて、にぎやかな声がいつまでもロビーに響いていました。

【おまけ】
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華やかな民族衣装の学生さんたちが「あんにょんはしむにか～」と、受付をしてくれました。
私たちも「あんにょんはせよ～」。
写真をと言ったら、ポーズをとってくれました。

写真左：ハ・ミョンスさん　

2008年12月18日23:31

カテゴリ: 英語; アジア

「ちびくろサンボ」に続編があった！

世の中は、○○大賞、2008年を振り返る、ドラマは最終回へと、年の終わりのまとめに入っています。
私も今週で、今年最後の小学校での英語の授業が終わりました。

12月の授業の導入は、クリスマスの話題をとりあげました。
前回の授業でアドベント・カレンダーの話をしたところ、担任の先生始め持っている子供たちが何人かいて、「知ってる」「知ってる」「知ってる」コール。レゴのカレンダーや靴下を一つずつつりさげる形など、色々なアドベント・カレンダーの種類があることを教わりました。

今週はクリスマスソング

をＤＶＤ

に合わせて2曲歌いました。生徒たちは、知らないところはテキトーに、知っているところはここぞとばかり大声で歌ってくれるのが、かわいいです

一方いつもの読み聞かせは、2週に分けて「The Story of Little Babaji」という本を読みました。だいぶ前に買っておいた絵本です。

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絵本が小さいので、先生が拡大コピーして紙芝居にしてくれました。
表紙のカバーをとると、絵本の本体はトラ模様。なかなか凝っています。
実はこの絵本、みなさまご存知の「ちびくろサンボ」なのです。
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「ちびくろサンボ」
【あらすじ】
主人公は、父ジャンボ・母マンボと一緒に暮らしている男の子サンボ。

両親から新しい靴・上着・ズボン・傘を買ってもらったサンボは、ジャングルに散歩に出かける。
しかし通りかかったトラたちに食べられそうになるたびに、身に着けたものを一つずつ与えて、危機を脱する。サンボは裸になってしまい泣く。
トラたちは、サンボから奪った物を自慢しあい、だれが一番立派かと争って、木の周りを回りはじめる。その間にサンボは、奪われたものをすべて取り返す。トラたちは木の周りを回っているうちに、溶けてバターになってしまう。
サンボ一家はそのバターでホットケーキを焼く。マンボは27枚、ジャンボは55枚、サンボは169枚食べた。
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作者のヘレン・バンナーマンは、イギリスのエジンバラ出身の女性で、軍医の夫の赴任先インドで30年過ごしたそうです。インド滞在の体験をもとに、自分の子供たちのために絵も自分で書いた本が「The Story of Little Black Sambo」(1899）だったそうです。

本が書かれたのは、100年以上前なのですね。私家版の絵は、こんな

絵だったそうです。

この私家版が、知人を通してイギリスの出版社から世界中に広がり、著作権などが明確ではない頃、各国で文章や絵も改変（改ざん？）され、海賊版が出まわり、私たちが知る「サンボ」になっていったようです。

私は保育園で、左側の赤い本を読んだ覚えがあります。

しかし、ご記憶にある方もいらっしゃるかもしれませんが、アメリカから端を発した黒人差別問題から、1988年日本で「ちびくろサンボ」は絶版になり、このことについて賛否両論、新聞をにぎわせました。

“初恋の味”カルピスのクロアリのマークが消えたのも、この頃でした。オバマ大統領が誕生する現在では考えられないほど、あの頃のアメリカは人種差別問題には過敏でした。（詳しいことはウィキペディア「ちびくろサンボ」でどうぞ）

トラのバターのパンケーキ―ババジくんのおはなし (評論社の児童図書館・絵本の部屋)

今回読んだ本は、そんな差別問題をふまえ1996年アメリカで出版された絵本で、サンボの名前をババジ、お父さんをパパジ、お母さんをママジと変え、絵もインド風にしたものでした。純粋「ちびくろサンボ」とは言えないかもしれません。（日本での翻訳版は1998年に出版）
この絵本を新宿の紀伊國屋書店に注文してまで購入したのは、この本も議論の対象になり絶版になってしまうのではないかと思ったからでした。

トラのバターのパンケーキ―ババジくんのおはなし(評論社)

今回子供たちの反応に、世界中の子供たちを虜にした作品の力を感じました。やっぱり、現代の子供にもサンボの物語は面白いのです。

1週目、ババジが新調してもらった服を身ぐるみ取られたところでやめると、子供たちは、パンツ一丁になったババジ絵を見て「かわいそう～」と名残惜しそうな声。
2週目、ホットケーキの材料英語で聞き取れたか尋ねると、次々と正答が返ってきますし、ホットケーキの枚数に「すげぇ～」と感嘆の声があがりました。

改めてこの作品が、一時的とはいえ、絶版になったのは残念なことだったと思いました。

ちびくろさんぼのおはなし　（径（こみち）書房）
「ちびくろサンボ」が本格的に復刊されたのは、1999年だったそうです。
絵はバンナーマン原作のものでした。

そして、小さい頃私の世代が読んだあの赤い本は、最初に日本に紹介した岩波書店ではなく、瑞雲社から2005年に復刊されたそうです。　
ちびくろ・さんぼ

ところで、今回「ちびくろサンボ」について調べていたら、作者バンナーマンは、続編を書いていることがわかりました。
ちびくろ・さんぼ2
【あらすじ】
サンボに双子の弟「ウーフ」「ムーフ」が生まれ、サンボは面倒をよく見る優しいお兄ちゃんになる。
ある日、双子は悪い2匹のサルに誘拐されてしまう。悲しみにくれるマンボとサンボ。サンボは必死に救出しようとするが失敗を繰り返す。やがて、大ワシの力を借りて救出は成功する。
サンボたちは待っていた両親再会し、焼いたホットケーキを食べ、大御馳走でハッピーエンドとなる。

悪いサルやワシが出てくる「あらすじ」を読んでいたら、続編も読みたくなりました。

2008年10月16日20:15

カテゴリ: 映画・ドラマ・読書など; アジア

ピーター・ホー　「上海タイフーン」

ＮＨＫ土曜日夜9時からの「上海タイフーン」を楽しみにしている。もう６話完結の５話まで来たので、今週が最終回。起承転結の「結」に入る。(公式ＨＰはこちら）
内容を簡単に紹介すると、

ドラマの舞台は、超富裕層が出現し、かつての日本の高度成長期をも凌駕する国際経済都市・上海。
主人公は、仕事と恋人を一度に失った32歳の女性・野村美鈴（木村多江）。
　　　　　　
心機一転、上海に渡った彼女は中国人男性・曹飛（ピーター・ホー）と運命的に出会う。そして始まる上海でのバトル＆サバイバル。
文化や習慣の違いにもてあそばれながらも、オリジナルブランドの小さな服飾メーカーを起業するまでを描く、愛と感動の奮闘記。
　　　　　

時にコミカルに、時に哀しく、そして痛快に、やがては国籍を超えた人間関係を得て、本当の「幸せのかたち」を見つける物語です。
エネルギッシュな上海を舞台にサクセスストーリーを超えて「人は何を大切にして生きるべきか」を問いかけます。
（「ＮＨＫ　土曜スタジオパーク　あなたの声に答えます」から転載）

中国が舞台だからというより、予告でピーター・ホーが出てきただけでドラマのスケールが一気に大きくなった感じがし、すっかりこのドラマに惹きつけられてしまった。一緒に見ていた娘も同じことを感じたという。以前オダギリ・ジョーが映画「パッチギ！」に加藤和彦を彷彿とさせる坂崎役で出てきたとき、日本の俳優にはない国際的なスケールを感じたときに似ていた。

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同じＮＨＫ製作ドラマでも長谷川京子主演の「海峡」(2007年）、　ユン・ソナ、窪塚洋介主演「もう一度キス」（2001年）などとは、ちょっと違う。

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ストーリーに6回で完結させるための多少ご都合主義はあるが、言葉もリアルに中国語・日本語飛び交っているのもいい。こういうアジアの俳優がコラボするドラマを待ち望んでいる気がする。

９月２０日土曜スタジオパーク出演
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「エーゲ海の恋」の頃

ピーター・ホーのことは、古くは台湾ドラマ「エーゲ海の恋」で知った。

その後2004年上海で製作されたドラマ「1メートルの光」で、台湾から上海に来たフリーターの若者を演じ、どういう俳優なんだろうと興味を持った。(ShowTimeより転載）
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ストーリーは、
大都会“上海”と風光明媚な古都“麗江”、カナダのバンクーバーを舞台に、ひとりの女性をめぐる数奇な人間模様をミステリー仕立てで、彼女にひたむきな愛を捧げる青年の姿を描き、中国や台湾で話題となった人気ドラマ。

主演は「原味の夏天」「星が輝く夜に」などの華流ドラマで圧倒的な存在感を放ち、日本映画『着信アリ2』『T.R.Y.』『仮面ライダー555』出演も話題のピーター・ホー。

ヒロインにはサントリーウーロン茶CMでおなじみのスン・リーを配すなど、豪華スター陣が勢揃い。
■2004年/中国・広東潤視影音制作有限公司　放映（全29話）

このとき共演した女優は、「新・上海グラウンド」にも出ていたスン・リー。中国美人とは、こういう人なんだと思う。（なんとなくジュディ・オングに似ている

）サントリーのＣＭは、正直言ってあまり記憶にない。
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日本での放送（BS日テレ）は中国や台湾と同じ2004年だったと思う。麗江の美しい風景に夢中になり、ツアーを探し、麗江のナシ族が使っているというトンパ文字（現存する最後の象形文字と言われている）の本まで買った。麗江への思いは続いていて、今年の年賀状はトンパ文字にしてしまった

。
その後、世界遺産麗江は中国の人たちでにぎわっているという。買い付けた人は、私と同じように面白いドラマと思ったに違いない。しかし、日本ではあまりヒットしなかった

。放送するには早すぎたのだ、と思う。今なら、多くの人に受け入れられるのではないか。

決して顔が好みだったりはしないピーター・ホー。でも、今回はカレの魅力にはまっている。
ピーターについてもっと知りたい人はこちら。

2008年08月13日16:27

カテゴリ: アジア; 旅行

私的チャイナ点描　③

横浜は地方（特に西日本）出身の人が多く住んでいるので、旧盆のこの時期デパートも道路も空いていて快適です。8月も終わりになると車

が多くなり、みんな帰ってきたな～と感じます。
関口知宏の中国鉄道大紀行 4―最長片道ルート36、000kmをゆく (4)

旧満州に行った人たちも西日本出身の人が多かったそうです。義母の家族もそうで、義母の兄弟姉妹たち皆、NHK「関口知弘の中国鉄道大紀行」を興味深く見たようです。近代的になった中国を一番感慨深く見ているのは、そういう人たちかもしれません。

　　　　　　　世界中から集まります
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トイレは水洗ですが、水がほとんど流れません

モダンな長春（旧満州の首都・新京）駅
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駅のそばには、お決まりの「大和（やまと）ホテル」　　戦後63年、今は概観も変わって…

自転車の代わりに自動車が走ります。　片側6車線もふつうです
　　　　　　　 112_1299_1_1

みんな急いでいるので、こんなこともあります。タクシーどうしの衝突事故（午前6時半）
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　　　　　　　タクシーはBMWかVW　（運転手）「朝からジコッちゃってさ～」

きれいなバス、バス、走る　　　　　　　　　　　　バス停
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街路樹の根元には、防虫のための白いペンキ　←中国らしい～！
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中国では空気が乾いているので、飲み物持参がふつうです。自販機はないので、あちこちにパラソルを立てた姿が

　　　　　　　朝から夕方まで「美化強化隊？」がお掃除してくれます
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　　　　　　　外国人専用の長期滞在型ホテル　
　　　　　　　ホテルに帰ってくると見える看板　シャレた歓迎
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　　　　　　　ホテルから出るとき見える看板
　　　　　　　再見！　また来てね！
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私的チャイナ点描　＜了＞

2008年08月12日16:36

カテゴリ: アジア; 旅行

私的チャイナ点描　②

開店祝いは、やっぱり’赤’でしょ　　　　　　　公衆電話と頑丈そうな自転車

日本とかわらないマクドナルド
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　　　　　　　　　　　バーガーセット　コカコーラは超ビッグサイズ、ポテトもLサイズ

NHK ラジオまいにち中国語 2008年 08月号 [雑誌]

４年前の中国旅行で「もう少し話せたら」と痛感したのをきっかけに、NHKのラジオ講座の「中国語」を聞くようになって2年余になりますが、発音が難しい上に復習もしないので、全然上達しません。今週は復習だというので、睡眠不足を理由にお休み。今年度から入門編と応用編の区別がなくなった分、難しくなり苦労しています。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ケンタッキーもあるよ
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中国語を聞くようになって気づいたのは、中国語学習者がたくさんいること。
毎月書店に積み上げられるテキストの販売量もさることながら、朝晩の通勤電車内で必ずと言っていいほど、５０代以上のビジネスマンが、この講座のテキストを開いて勉強しているのを見かけます。それも応用編。そんなときは、そーっと覗いてみたりして…。

義弟もよく上海に出張しますし、駐在している家族の話もよく聞きます。中国製品なしでは、世界の国々は暮らせないと言われるわけですよね。

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コアラのマーチ（小熊餅）も売ってます　　　　　　　　　　　　　　　昔ながらの果物屋

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　人力車
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横浜市の公立小学校は、早くから国際理解教室や英語教育に力を入れていますが、国家レベルの問題が起きて連日報道されれば、大人の目を通して、すぐに子供たちに偏見が生まれてしまいます。
うちの息子もほうれん草の農薬問題や、サッカーのアジアカップの時の投石映像で、すっかり中国は怖いと思ってしまった時期がありました。政府の話とは別に、共産主義であろうとなかろうと、人々の生活は淡々と続いているのですが。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
餃子店茶ボーイの巧みの技　　　　　　　　　　高級豚シャブ店　ローラースケートで給仕
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　　　　　　　巧みじゃないネイル　両手で５０円
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憩いのひと時　大きなマージャン　　　　　　　　　　　　　　大きな将棋
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自転車で冷蔵庫を運ぶ　←my best photo

　　どこの国でも、おばさんは強し

2008年08月11日23:51

カテゴリ: アジア; 旅行

私的チャイナ点描　①

大家好（みなさん、こんにちは）
北島選手の金メダル、出ましたね。いつもは気の強い態度を見せているだけに、北島選手の押さえた涙に、じ～ん

です。

オリンピックの最中ということで、またまた中国の話題続行です。

中国では、記念になるような建物の入り口には毛沢東主席の巨大な像があちこちに見られます。この毛おじさん、どうして片手

を挙げているのかと思ったら、訪問者を歓迎しているとか

。

私が初めて中国旅行をしたのは、85年夏

。当時勤めていた船会社で「船旅で行く中国大連・北京11日間　～北京ダック料理、万里の長城ツアー付き～」社員割引価格で12万円、と回覧が回ってきました。

まだオーストラリア旅行1週間で30万円以上の時代、食事代

すべて込みのこの価格は魅力でした。上司は「必ずみんな1週間は夏休みをとれ！」と言うし（自分が長期休暇をとるため）、会社の仲良しは大失恋して「自分を変えたい！私をどこか外国に連れてって」というし、当時、さだまさしが自費で撮った映画

「長江」を観たせいかもしれません。この回覧は行けということだ、と。

　　　　　　　

船は「コーラルプリンセス号」（1万トン）という小さな客船

（研修船としても利用されていましたが、今はありません）。入社2年目のぺーぺーがずうずうしくも11日間も休みをとるのに、会社の船に是非乗ってみたらという感じで、その上船が神戸出航ということで、行きに神戸出張を入れてくれた、やさしい会社でした。神戸港から「ほたるの光」

に送られ、すっかりセンチメンタルな気分

になって出航したのでした

。

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さて、中国というと必ず話題になるのがトイレ事情

。仕切りのないトイレ＝通称「你好トイレ」。やはり心配でした

。行った人でないと、なんだかスゴイ状態ばかり想像して、旅行に二の足を踏んでしまいそうですが、それほどでもないのです。
日本のトイレのように目が痛くなる

ことはない造りでしたし、仕切りがないといっても、しゃがんだ位置にはありました。色々形はあるのかもしれませんが、現在は（4年前でも）こんなにきれい

。
（姉が撮った写真を拝借）

むしろ、4年前に行ったときは、水洗トイレの方がとまどいました

。水が貴重なので、使用したトイレットペーパーは、トイレに流してはいけないところが多く、使用済みの紙は、備えつけのバケツに捨てるのですが、慣れないと習慣でつい流してしまうのです

。韓国でも紙を流してはいけないところがあるようですから、日本のトイレが、恵まれているんですね。

最後に、当時覚えた中国語ワンポイント会話「厠所在哪里？（トイレはどこですか）」。20年前は、これは普通でした。今ではあまりおすすめしないそうです

。「便所はどこですか？」という言い方になって、ちょっと下品とか。

現在は、ホテルなどの[建物内のトイレ]の場所を聞くときは、「洗手間在哪里？」と尋ねた方が良いと、NHKラジオ講座の先生からのアドバイスでした

。
「洗手間」の発音、また忘れてしまいました

。

※文字化けするので、簡体字でない漢字を使いました。

2008年08月07日22:20

カテゴリ: 映画・ドラマ・読書など; アジア

「闇の子供たち」

（写真：「闇の子供たち」公式サイトより）
昨日はレディースデイだったので、夕方から「闇の子供たち」という映画を観てきました。

すでに新聞の映画評論などにもとりあげられているので、目にした方もいらっしゃるかもしれません。
東南アジアの、子供の人身売買、幼児売春、臓器密売に迫る、硬質な映画です。そして、タイという「外国」での出来事を、日本へと問題をひきつけていて、観ている人たちに問いかけてくる作品でした。

観終わった後、館内は静まりかえり、だれひとり言葉を発することなく出口へと流れていきました。私の頭の中ではまだ、桑田佳祐の主題歌「現代東京奇譚」が鳴り続けていました。

原作は梁石日（ヤン・ソギル）の同名の小説。

闇の子供たち (幻冬舎文庫)
彼の小説は読んだことはなく、映画化された「月はどっちに出ている」「夜を賭ける」「血と骨」を観たことがありました。今春崔洋一監督・ビートたけし主演の「血と骨」をDVDで観終わったときは、あまりに暴力シーンが多くうんざりしましたが、監督が違えばまた違う作品になるだろうと、ノンフィクションが元になっている小説を書いてきた作家という期待がありました。

KT 特別版
この映画の監督阪本順治は、映画「KT」（キム・デジュン前韓国大統領の日本での拉致事件を扱ったもの）がすばらしく、
この映画を観たキム・デジュン前大統領が、あまりにリアルに作られていて、号泣したというくらいですから、この監督ならがっかりすることはないだろうと。
結論：重いけれど、期待以上でした。

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（写真：日本ユニセフ協会HPより）
日本の俳優陣は、江口洋介、宮﨑あおい、妻夫木聡、佐藤浩一、豊原巧補など豪華ですが、タイの俳優、浜美枝によく似たNGOのチーフ役プライマー・ラッチャタの力強さ、悪役ブラバトン・スワンバーンの凄みが、この作品を秀作に押し上げているように感じます。むしろ、タイの俳優たちに強い使命感が漂っているようにさえ感じました。たぶんそれは、子供たちもそうだったのだろうと思います。

帰り道、この映画に出演した子供たちの、精神的なことが気になりました。このような映画に出てしまって、大丈夫なのだろうか？

公式サイトの監督のインタビューを読むと、子供たちに対してこの映画を公開することで何ができるのかをきちんと説明しながらも、「発狂しそうなほど責任感を感じました」と言っています。こうした実態をよく知る恵泉女子大学の斉藤先生の言葉のひとつひとつも、現実として迫ってきました。

公式サイトを読んで、むしろよく無事にこの映画が撮れたという気持ちの方が強くなり、今なお映画を反芻しているところです。

闇の子供たち公式サイト
http://www.yami-kodomo.jp/
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闇の子供たち　【PG-12】
2008年/日本/138分
監督･脚本：阪本順治
出演：江口洋介/宮﨑あおい/妻夫木聡/佐藤浩市

阪本順治監督渾身の最新作にして2008年度日本映画界最大の衝撃作

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「夜を賭けて」「血と骨」などで名高い小説家、梁石日が、実際にタイのアンダーグラウンドで行われている幼児売買春、人身売買の現実を凄まじい筆致でえぐり出した問題作「闇の子供たち」。
読み手がページをめくることさえ躊躇するほど衝撃的なテーマ、内容ゆえに映画化は不可能と思われていた企画が、タイでの大がかりな現地ロケによって実現した。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　幼児売買春、人身売買の知られざる真実の“闇”
【あらすじ】
人はお金では買えない。しかし人間の傲慢さと欲望の代償として、幼児売買、臓器密売など、罪のない幼い子供たちが安易に金銭取引されている。タイ在住の新聞記者・南部(江口洋介)は、ＮＧＯ職員・音羽(宮﨑あおい)とフリーカメラマン・与田(妻夫木聡)の協力を得て取材を開始する。横行するたいの「闇」。しかし、事実を暴き、虐げられる「闇の子供たち」を救おうともがくほどに、残酷な現実が立ちはだかるのだった…。　　　（テアトル梅田HPより）
（了）