マイナス×マイナスは何故プラスになるのかを図を使って説明するとこうなる

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今回は、中学数学最初の関門「正の数・負の数の計算問題」について。

どうも、tooda(@atarimae55)です。

皆さんは「マイナス×マイナス=プラス」となる理由を、
身の回りの具体例を使って説明して欲しいと言われたらどう答えますか?

あらためて考えてみると、ぼくたちの身の回りでは、マイナスどうしのかけ算が行われるものはそう多くありません。

図形の面積を求める時はプラス×プラス

借金が倍になるのはマイナス×プラス

嫌な事と大変な事が一度に起きるのはマイナス+マイナス

マイナスどうしのかけ算を実生活で見かける事って、めったに無いですよね。

そのため、「なぜマイナス×マイナス=プラスになるのか」が直感的に理解しにくい・説明しにくいという問題があります。

そこで今回は、「負の数(マイナス)どうしの積(かけ算)が、なぜ正の数(プラス)になるのか」を、図を使って分かりやすく説明していこうと思います。

負の数どうしの積が正の数になる理由

まず、「負の数どうしの積が正の数になること」を数式上で実感してみましょう。

下の式は、「(-2)にかける数を徐々に減らしていくと答えがどうなるか」について。

minusminus

「(-2)×3=-6」を始めとした「マイナス×プラス」の答えを見比べていくと、
かける数が1減るごとに答えが2ずつ増えているのが分かりますよね?

では、かける数がさらに減っていき、ゼロを下回ったらどうなるのか。

ゼロを下回ったからと言って、数の法則が変わることはありません

「マイナス×プラス」と同様に
「マイナス×マイナス」もかける数が1減るごとに答えが2ずつ増えていきます

その結果「マイナス×マイナス」は0よりも大きい数=正の数になる、というわけ。

この数式の並びを見ると、なぜ「マイナス×マイナス」がプラスになるのかが分かりやすくなったのではないでしょうか。

図を使った教え方

さて、まずは数式上で「マイナス×マイナスがプラスになる」のを確認できました。

次は、具体例と図を使って「マイナス×プラス=マイナス」と「マイナス×マイナス=プラス」を見ていきましょう。

①マイナス×プラス=マイナス

今、あなたはお風呂の栓を抜いてお湯を流している最中です。

午前7時現在、お湯は4リットル残っています。(※図の1目盛りが1リットル)

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Q:1分後にお風呂をみると、2リットルお湯が減っていました

お湯の減る速度が一定とすると、午前7時02分にお湯はどれだけ残っているでしょうか?

A:1分で2リットルお湯が減っていたということは、お湯の量は(-2)[ℓ/分]ずつ変動しているわけです。

そして午前7:02は、「午前7:00から見て2分後」と考える事ができます。

ということは、午前7時02分のお湯の量は

4[ℓ]+(-2)[ℓ/分]×2[分]=4-4=0[ℓ]

で、のこり0リットル。つまり空になったということになります。

午前7:00以降におけるお湯の量を調べるときは「マイナス×プラス」の計算が役に立つ、というわけですね。

②マイナス×マイナス=プラス

では、午前7:00以前におけるお湯の量はどうすれば求められるのでしょうか?

そこで役に立つのが、「マイナス×マイナス」の計算です。

mizu2

Q:午前7時現在、お湯は4リットル残っています。

お風呂のお湯が減る速度は一定で、1分間に2リットル減ることが分かっています。

午前6時55分からお湯を抜いていたとして、午前6時58分にお湯はどれだけ残っていたでしょうか?

A:お湯の量の変動は(-2)[ℓ/分]。

そして午前6:58は、「午前7:00から見て(-2)分後」と考える事ができます。

ということは、午前6時58分のお湯の量は

4[ℓ]+(-2)[ℓ/分]×(-2)[分]=4+4=8[ℓ]

実際に図を見れば、8ℓ残っていることが分かりますよね。

このように「マイナス×マイナス」を利用することで、基準時間より前の時間におけるお湯の量を調べられるようになりました。

負のかけ算は、動画の逆再生

そう、つまりマイナス×マイナスというのは、
「時間の経過と共に減っている「何か」が、時間を戻したときにどうなっているか?」
を求めるときに便利な計算式なんです。

『この2ℓは「増えた2ℓ」だっけ?あれ、この3分は「3分戻った」って事だっけ?』

といちいち考えなくても、増えるのはプラス・減るのはマイナスとおさえておけば、量の増減・時間の前後のすべてに対応できるようになる。

これこそが、「マイナス×マイナス=プラス」を勉強する最大のメリットです。

イメージとしては「後ろ向きに歩いている人の動画を逆再生してみると、前に進んでいるように見える」なんかが分かりやすいかもしれませんね。

おまけ:分配法則を使った証明

ここからはおまけ。

分配法則「a×(b+c)=a×b+a×c」と「1+(-1)=0」を使って「(-1)×(-1)=1」を証明してみようと思います。

bunpai

いかがだったでしょうか?

この記事で「マイナス×マイナス=プラスに納得できた!」と思っていただけたら嬉しいです。

明日も、当たり前の事をアタリマエ!にやっていきましょう!

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