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 高市早苗総務相は4日の閣議後会見で、マイナンバー(社会保障・税番号)を記した「通知カード」のうち約5千世帯分を印刷できていなかった、と明らかにした。東京都葛飾区の白鳥地区に配るもので、カードに記す情報が印刷工場に届いていなかったという。

 日本郵便は11月26日に示した配達計画で、葛飾区は「12月6日に完了」としていた。高市氏は「誤った情報をお伝えしてしまったことについて深くおわび申し上げます」と陳謝した。現在印刷中で、12月20日までの配達を予定している。来年1月のマイナンバーの利用開始に間に合わせたい考えだが、同様の事例がないか全国分を調査中で、新たに見つかる可能性もある。

 通知カードの作成は、総務省の外郭団体「地方公共団体情報システム機構」が担当する。機構は各市町村からカードに記す情報を受け取り、国立印刷局に印刷を委託している。

 白鳥地区に配達する郵便局が、カードが搬入されていないことに気づいて11月中旬に葛飾区役所に相談。関係者が調べた結果、機構から印刷局に情報が届いていなかったことが判明したという。システムの不具合の可能性があるとしている。総務省の担当課は11月30日に印刷漏れの報告を受けていたという。