お金が大好きな25歳独身女子がいるとお聞きしたので、ちょっかいを出そうと思いたった。 mymmmmm.hatenablog.com
差し出がましく非常にキモいと自覚した上で、お金好きの同志としていくつかコメントしたく思う。こういう話もあるのだな、と軽い気持ちで聞き流して頂ければ幸いである。
低所得層の悩み
なぜ、ここまで貧相な生活をしているかと言いますと私が低所得者であり、なおかつ一人暮らしをしているからです。
もしも、一人暮らしでなければここまで酷い生活にはならなかったでしょうが仕方ありません。地元に帰って仕事を探すともっと低賃金の仕事しかないからです。行くも地獄帰るも地獄とはこのことよ!
最貧困女子とまで行かずとも、地方では手取り10万そこそこをもらえるとよい方だと聞く。
年収600~800万のバリキャリ女子はごく一部の例外であり、都心部に住む一人暮らしの女性は基本的には豊かな生活をしているとは言い難いだろう。
「食えるだけのお金」ではなく「食えて、貯金ができるほどのお金」を貰わない限りには10年後の自分は単純に磨耗しているだけ、ということに最近気づきました。
一番の悩みはここだと思う。「働けど働けど我が暮らし楽にならざり」。
稼いだ分だけ消費するのであれば、稼ぎ続けるしかない。その状態で自分やその周りに万一のことが起こり、収入が減ったり支出が増えたりしてしまうと、すぐに破綻してしまうので精神的な余裕を持てない。
若い女性がこのようなことに頭を悩ませるなんて、悲しい限りである。
豊かな資産を実現するために
まずはこちらを見ていただきたい。
「資産形成=(収入-支出)+(資産×運用利回り)」
これは某所で有名な資産形成の方程式である。結局のところ、豊かな資産を形成するには、以下の4つしかない。
- ①収入を増やす
- ②支出を減らす
- ③資産を増やす
- ④運用利回りを上げる
③の資産はゼロに近い状態だとしても、若者であれば問題ない。都内・一人暮らし層の大半は、資産なんて持ち合わせていないので、一般的なことである。
重要なポイントは、「資産」の項に、前年の「収入-支出」をきちんと充当できるか?というところにある。
そして順当に資産を増やすには、「収入>支出」が大前提であるし、その差は大きければ大きいほどよい。結局のところ、①収入を増やすか②支出を減らすしかないのである。
④に関して必要なことは、お金の運用について勉強を続けることだ。ここも僕の大好きな分野ではあるが、長くなるのでこの記事では触れない。運用のタネ銭である「資産」を貯めるため、「収入を増やすこと」「支出を減らすこと」に焦点を当てよう。
①どうやって収入を増やすか?
mymmmmmさんも、収入を増やそうとされている。
年収350万を目標にされているが、1つの会社で350万円を稼ぐよりは、収入の元を分散することを考えてみよう。
mymmmmmさんが「350万Tシャツ」でどこまで本気で売上を立てようと思っているのかは分からないが、兎にも角にも「副業」の形になっているのが、とてもよいことだ。
一部大手の企業を除き、会社勤めの人が豊かになるには、副業は不可欠だ。
30代で年収1000万超えできるような会社であれば、そちらに全力コミットして昇給やインセンを狙うという戦略もあるが、そうでなければ一年に数度の昇給をアテにするのは効率が悪すぎる。
一生懸命働いて年間10,000円の昇給を確保するよりは、プライベートな時間を有効活用して売上を立てたほうが間違いない。
収入の元を分散することは、リスクヘッジにつながる。
一生懸命に転職活動をして入った会社であっても、倒産する可能性はある(年間10,000社以上が倒産している)。
今の会社からの給与がなくなってもある程度の収入を確保できている、ということ。この事実は、会社からの精神的な独立につながる。
豊かさとは、精神的余裕のことである。
副業すれば?とを人に話すと、途端に面倒くさがる人が多い。
結局、やりたくないのである。うまくいくかどうかも分からないし、うまくいかなければかっこ悪い。足取りが重くなるのも分かる。
しかし、やってみると本当に簡単なのである。事実、mymmmmmさんは既にECサイト運営者なのだから。
最近はECサイトのプラットホームも洗練されてきたから、その日のうちに始められる。在庫なんて持つ必要はない。受注してから生産すればいい。
費やすのは自分の時間と頭だけ。mymmmmmさんはこの両方を十分に持っているように思う。
月に5万も売上が立てば、自分の人生に新たな可能性が拓けていることに気付くと思う。
そう、お金儲けは本当に楽しいのである。
事業所得にしてしまおう
mymmmmmさんは休職中と書かれている。こうなれば、僕は事業化をオススメする。
既にグッズのデザイン~販売を手掛けておられるし、営利目的なので事業としての体を成している。税務署に開業届と青色申告承認申請書を提出し、晴れて個人事業主となろう。
何もしなければ売上は雑所得になるだけであり、これでは全く旨味がない。本業のかたわらであれば雑所得とみなされることがあるが、本業が休職中なら事業として認められやすい。
売上が立つのを待つことはないので、様々なものを経費計上しておこう。
家賃の半額は地代家賃として計上しよう。自宅でグッズデザイン&販売活動をしているので当然だ。ネット回線やプロバイダー代も、事業を推し進めるために当然必要な経費となる。携帯電話代も同様。
事業を持たない個人だと、あいにく経費計上して所得を圧縮することはできない。「給与所得控除」という仕組みでまるっと控除されることになっている。
こうして経費計上しておけばまずは赤字となるから、売上が上がってきたときに余計な税金を支払わなくて済む。また、ゆくゆく復職したときにも事業を継続しておけば、給与所得と事業所得の赤字とを相殺して所得税と住民税を圧縮できる(※1)。
確定申告が面倒だが、ECサイト一本で在庫持たないなら、大した知識がなくても問題なく申告できる。
領収書の控えだけは、ファイリングする癖をつけておこう。
②どうやって支出を減らすか?
こちらに関しては、基本的には節約を継続していこう。
ホットヨガや美容院を我慢しろとは言いづらいが、なるべく支出は減らそう。節約なんて意味ないという人もいるが、収入が少ない時点ではとても重要だ。
10,000円の節約は、10,000円の売上以上に大きい。10,000円を売り上げても、利益はもっと少ないのだから。ご飯は男を捕まえておごらせよう。
あらかじめ口座から節約分を天引きして別口座に移すのは、非常に強力な方法だ。
移す先は銀行ではなく、証券会社で開いた口座にしよう。証券口座に預けられたお金は自動的にMMF(マネー・マネジメント・ファンドと呼ぶ)などで運用されるから、利率が預金に比べるとよいのである。これは、④運用利回りを上げる という話につながってくるので、お金に関して学習していけばたどり着く知識である。
それと、社会保険料と税金について話しておきたい。
残念ながら社会保険料だけは、所得ではなく年収に応じた金額になるため、一般的な会社勤めの人には意識して社会保険料を圧縮することは難しい。
ここを調整できるのは、自分自身の給与と会社に残すお金とを自由に配分できる立場の人であり、一般的にそれは中小企業のオーナー社長か個人商店のオーナーぐらいである。
年収350万円・扶養ゼロの人が年間に支払う社会保険料は、実に528,804円にもなる。
所得の何%どころではない。年収の15%にも達する。この金額に文句が出ないのは、ひとえに源泉徴収制度の賜物である。僕は、源泉徴収制度は「悪」だと思っている。
一方、所得税や住民税は、年収から各種控除額を引いた「所得」に応じた金額になるため、比較的簡単に圧縮できる。例えば誰かを扶養に取る、確定拠出型年金を使う、など。
年収350万円の人の所得は通常200万前後となる。
所得税は所得の5%ちょっと(お金を稼げば稼ぐだけ上がっていく)。住民税は所得の10%である。
お金持ちになりたいなら、税金の知識は必須だ。
上述のように、事業を持つ人は経費計上などで所得を圧縮しているのだが、所得の大きさは社会的信用に直結するので、トレードオフとなる。
この国では、納税額=社会的信用なのだ。この信用が弱まると、ローンを組めない、賃貸住宅を借りれないといったことが起こる。
逆に所得が下がると、UR住宅に入りやすくなったり、子供を保育園に入れやすくなったりもする。
事業を持たない会社員にとっては、所得を調整するのは非常に難しい。しかし、事業を持っていれば、様々な手法で所得を調整できる(資産性のあるものを買って減価償却する、など)。
1つの会社のみに勤めて給与をもらうということは、お金の自由度が最も低いということだ。重要なのは、選択肢を持つことである。
そして資産運用からの収益の割合を増やしていく
こうして貯めたお金で運用を始め、給与収入や事業収入の他に投資からの収入を加えていく。
そのときまでに、お金の運用方法について学習しておこう。本を10冊も読めば、ある程度体系的な知識はついてくる。
チャンスは誰にでもやってくるが、準備をした者のみがそのチャンスを掴む。運用資金が貯まる前から、資金があるような気持ちで学習を進めよう。
こちらは複利計算機。元手100万、月々5万積み立て、年利8%で運用して、10年経てば1,000万円が貯まっている。当然この結果では物足りないから、 ④運用利回りを上げるという話につながっていく。
ただし、運用の結果が出るのは10年後である。随分先の話だが、生きている限り必ず訪れる。確実に言えることは、行動を起こした人にしか結果は現れないということだ。
まずは行動を起こそう。
1つの事柄についてじっくりと取り組むと、そのうち目に見える形で成果が出てくる。その成功体験の積み重ねが自信や精神的余裕につながる。
行動すれば失敗することもあるだろう。しかし、失敗の経験は本当に尊い。それを踏み台にもう一度やればいいだけなのだから。
起業で足踏みしている人をよく見かけるが、僕は必ずこう言う。考えるヒマがあれば行動に移そう。
自分が前を向けば、人生は楽しいことばかりである。
まとめ
今回のまとめは、以前、僕がこちらの別記事でAちゃんに行った最初のアドバイスと同じである。
- 節約する
- 副業を始める
- 100万円を貯める
- 本を読む
豊かさとは、精神的余裕のことである。
たとえ年収200万円であっても、着実に資産が形成され、リスクに対する準備ができていれば、未来の展望は明るい。
「年収350万を目指す」と聞いたとき、普通の教育を受けた人の大半は「何らかの組織に属して年収を上げる」ことだと認識する。
給与所得は、つまるところ「自分の時間を売る」行為である。年収を上げるということは、この単価を引き上げることと同義であるが、固定観念を捨てると可能性はもっともっと広がる。
つまり、世の中には売れるものはもっともっとたくさんある、ということだ。例えばTシャツのように。
みんながもっと豊かになりますように。
そんじゃーね。
事業所得の赤字を給与所得と相殺することは、一昔前に流行った節税&脱税のスキームであり、悪名高い。専門家が目くじらを立てるところである。この記事にも批判が集まるかもしれない。
順番を間違えないようにしよう。営利目的で継続的に行う「事業」を持つのが先であり、赤字が出るのは結果である。
事業として認定されるかがポイントとなるので、こちらに目を通しておこう。
サラリーマンの無税生活は可能ですか? | 橘玲 公式サイト | ページ 2
税務署から指摘を受けるかどうかは運にも左右される。僕は2つの会社で税務調査を経験しているが、正直、税務署側の担当者によって結果がガラリと変わってくる。
僕なら、万一の指摘を恐れるくらいなら行動に移す。何かトラブルがあったとしても、経験として蓄積され、話のネタになるだけである。