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北海道新幹線:4時間切れず…東京−新函館北斗間

毎日新聞 2015年12月03日 21時25分(最終更新 12月03日 21時29分)

北海道新幹線のH5系車両=手塚耕一郎撮影
北海道新幹線のH5系車両=手塚耕一郎撮影

 JR北海道とJR東日本は3日、来年3月26日開業の北海道新幹線(新青森−新函館北斗)について、東京−新函館北斗間の最速列車の所要時間を4時間2分とすると発表した。沿線自治体や経済界は4時間未満での運行を要望していたが、安全確保を優先した。詳しいダイヤは18日に発表される。

 東京−新青森間は現在最速2時間59分で結ばれている。4時間2分となるのは、この最速列車を新函館北斗まで運転した場合で、新青森−新函館北斗は1時間1分。新青森で乗務員交代のため2分停車する。停車駅は、大宮▽仙台▽盛岡▽新青森−−となる見通し。

 所要時間では、飛行機より新幹線を選ぶとされる「4時間の壁」を破れるか注目された。だが、冬季の大雪などによる遅延に備えてダイヤに余裕を持たせたほか、青函トンネルを含む約82キロの区間では最高時速が140キロに制限されることなどがネックになった。JR北海道広報部は「安全で安定した輸送を重視して所要時間を決めた」としている。

 3時間台の走行を強く求めていた函館商工会議所の永沢大樹・新幹線函館開業対策室長は「残念だ。新函館北斗駅から函館駅まで在来線のアクセス列車に乗り継ぎも必要で、これでは本来の新幹線の良さを生かせない」と話した。

 また函館市の工藤寿樹市長は「残念だが、安全性を優先しての決定と受け止めている」、新函館北斗駅がある北斗市の高谷寿峰市長は「青函トンネル内の高速走行実現に向け努力してほしい」などとそれぞれコメントを出した。【小川祐希、遠藤修平】

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