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 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設予定地の埋め立て承認を取り消したのは違法だとして、国が翁長雄志(おながたけし)知事を訴えた代執行訴訟の第1回口頭弁論が2日、福岡高裁那覇支部で開かれる。承認取り消しの是非をめぐって国と県が真っ向から対立する法廷闘争の始まりだ。

 2日の口頭弁論には、いきなり翁長知事が出廷する。意見陳述で、沖縄の過重な米軍基地負担を歴史的経緯からひもといて語る意向だ。2回目以降の弁論には、同県名護市の稲嶺進市長ら8人の証人尋問も申請。県側は法廷を、名護市辺野古への「移設反対」をアピールする場として演出することを狙う。

 代執行訴訟は、辺野古沿岸部の埋め立てをめぐる争い。前知事による埋め立て承認を「法的瑕疵(かし)がある」として取り消した翁長知事の判断をひっくり返し、移設工事の正当性を守ろうと、国が起こした。

 それだけに、埋め立て承認をめぐる国と県の主張は真っ向から対立している。