PIMCOトータル・リターン・ファンド、資金流出ペースが鈍化
2015/12/03 08:19 JST
(ブルームバーグ):パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の旗艦ファンド「PIMCOトータル・リターン・ファンド」は11月、15億ドル(約1850億円)の資金流出となったが、その規模は共同創業者ビル・グロース氏の2014年9月の退社前にさかのぼって最も小幅にとどまった。同ファンドの資金流出は2年7カ月連続。
同社の2日の発表によると、「PIMCOインカム・ファンド」は11月に10億ドルを超える資金流入となり、1-11月では130億ドルの流入があった。グロース氏に代わってPIMCOの最高投資責任者(CIO)に就任したダニエル・アイバシン氏が運用する同ファンド(運用資産524億ドル)は今年これまでの運用成績がプラス3.5%と、競合ファンドの98%を上回るリターンを記録。エネルギー関連の債券や新興国通貨など不振分野への投資をほとんど回避しつつ、政府保証付きでない住宅ローン関連証券に資金を投じている。
13年4月には2930億ドルまで膨らんでいたトータル・リターン・ファンドの運用資産は11月末時点で919億ドルに減少。ブルームバーグの集計データによると、今年これまでの運用成績はプラス1.3%前後で、同種のファンドの81%より高い成績となっている。
原題:Pimco Total Return Fund Redemptions Slow in 31st Straight Month(抜粋)
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更新日時: 2015/12/03 08:19 JST