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 人工透析患者を紹介した見返りに現金約60万円を受け取ったとして、愛知県警は2日、国家公務員共済組合連合会名城病院(名古屋市中区)の腎・糖尿病内科医長、赤沢貴洋(きよひろ)容疑者(41)=同市東区東大曽根町=を収賄容疑で逮捕し、発表した。

 現金を渡したとされる医療法人「光寿会」(同市西区)の実質的経営者で医師、多和田英夫容疑者(64)=同市西区城北町1丁目=も同日、贈賄の疑いで逮捕した。いずれも容疑を認めているという。

 捜査2課によると、赤沢容疑者は光寿会傘下の複数の病院や診療所に男女の患者8人を紹介。その見返りとして、多和田容疑者から今年2月27日~10月27日、5回にわたって現金計約60万円を受け取った疑いがある。国家公務員共済組合連合会の職員は公務員とみなされる。

 赤沢容疑者は名城病院に勤務する一方、光寿会傘下の診療所でも非常勤医師として働いていた。逮捕容疑の現金は給与名目で銀行口座に振り込まれていたが、勤務の実態と矛盾しており、県警は給与に紛れ込ませるようにして現金の授受が行われていたとみている。