韓国経済界は30日、韓中自由貿易協定(FTA)批准同意案通過について「遅かったが歓迎する」という見解を示した。
FTA民間対策委員会はこの日、「韓中FTAの年内発効は、最近低迷している対中国輸出拡大や経済活力向上に重要な転機を提供するだろう。韓国経済界は輸出・投資の拡大とともに雇用創出をためさらに努力する」と明らかにした。
同委員会は韓国貿易協会・大韓商工会議所など5つの経済・金融トップが共同委員長を務めている。
韓国経営者総協会も論評で「韓中FTAは韓国企業の国際競争力の強化に大きな力となるだろう。両国の外交・安保・文化交流・先進化にも大きく寄与するだろう」と述べた。
しかし、中小企業関係者は「中小企業への配慮が不十分な点がないわけではない」と慎重な姿勢を見せた。
中小企業中央会は「韓中FTAで全企業が超過利益を得るわけではない。一部業種や中小企業は国内市場で中国製品との競争が激化し、構造改革が必要になるのではと懸念される。中小企業のための支援策も合わせて話し合うべきだ」と指摘した。
専門家らは「後続対策が重要だ」と見ている。産業研究院(KIET)のキム・スドン研究員は「新たな被害補完策も必要だろうが、既存の対策が適切に行われているかどうかをチェックし、評価する時期だ」と述べた。
仁荷大学のチョン・インギョ教授は「韓中FTAでは農産物より水産物の被害が大きいと思われる。相生(共存)基金を作るにしても、農業はもちろん、漁業や中小企業の被害補償にも合理的に使用すべきだ」と指摘した。