フィギュア:「日本列島の怪物」羽生、史上初300点超え

20歳の羽生結弦、4回転ジャンプ5回で驚異的点数
コーチはキム・ヨナ指導したオーサー氏

 日本の羽生結弦(20)がフィギュアスケート史上初の300点を突破した。

 羽生は28日に長野・ビッグハットで行われた国際スケート連盟(ISU)グランプリ(GP)シリーズ最終戦・NHK杯で、322.40点という歴代最高点で1位になった。ショートプログラム(SP)の106.33点、フリーの216.07点も共に世界最高記録だった。

 羽生が出した322.40点は、カナダのパトリック・チャン(24)が持っていたこれまでの歴代最高点295.27点を27.13点も上回るものだ。

 昨年のソチ冬季五輪で280.09点を出し優勝した羽生が、今回322点という驚異的な点数を出した理由はどこにあるのだろうか。専門家は羽生が技術的・芸術的にほぼ完ぺきに近い試合をしたと分析している。まず、これまで出場した国際大会で1試合に2-3回飛んでいた高配点の4回転ジャンプを1試合5回(SP 2回+フリー3回)に増やした。このジャンプは難しいだけでなく体力の負担が大きく、トップクラスの選手でも3回程度しか飛べないのが普通だ。ジャンプに加えてスピンやステップなどの技はもちろん、芸術性も過去最高だった。フリーの構成点要素である「曲の解釈」では、審判9人のうち6人が10点満点を付けた。

 2006年のトリノ冬季五輪金メダリストで、世界選手権で通算3回優勝したロシアのエフゲニー・プルシェンコは全盛期時、「4回転トウループ+3回転トウループ+3回転ループのコンビネーション」という超人技を披露した。しかし、プルシェンコの個人的最高点(261.23点、2012年ヨーロッパフィギュアスケート選手)は今の羽生に及ばない。羽生を指導しているブライアン・オーサー・コーチ=カナダ=は「羽生の記録(322点)を破る選手が現れるとしたら、それは本人だけではないだろうか」と言った。オーサー氏はキム・ヨナが10年のバンクーバー冬季五輪で現在の女子世界記録(228.56点)を出した時もコーチを務めていた。このため、オーサー氏は男女フィギュア界の歴史を書き換えた人物となった。

成鎮赫(ソン・ジンヒョク)記者
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