ニュースウオッチ9▽漫画家の水木しげるさん死去▽厳戒のパリ舞台に温暖化会議 2015.11.30


天気が悪いのではありません。
大気汚染物質、PM2.5により、この冬最悪の大気汚染に見舞われたきょうの北京。
空気中の濃度は、日本の環境省が外出を控えるよう、注意喚起する基準の9倍を超えています。
中国は、温室効果ガスの世界最大の排出国でもあります。
習近平国家主席は、地球温暖化対策を話し合うCOP21に出席。
大気汚染対策が急務となる中で、これまで後ろ向きだった温暖化対策でも、積極姿勢に。
今回の会議では、どう出てくるのでしょうか。
こんばんは。
ニュースウオッチ9です。
地球の温暖化を抑える歴史的な合意はできるのでしょうか。
その対策を話し合う国連の会議、COP21が、およそ150の国と地域の首脳が出席して、フランスのパリで開幕しました。
広場に並べられたのは、およそ1万3000足の靴。
非常事態宣言が続き、デモ行進が禁止されている花の都、パリ。
市民たちが行進する代わりに靴を並べて、温暖化対策の重要性を訴えました。
地球温暖化対策を話し合う国連の会議、COP21。
同時テロ事件で非常事態宣言が出されているフランスを、およそ150の国と地域の首脳が訪れるという、異例の国際会議となりました。
会場には、警察官など3000人近くが投入され、厳戒態勢が続いています。
安倍総理大臣も、テロ事件の現場を訪れて、献花しました。
日本時間のきょう夕方から始まった会議。
目指すのは、すべての国が参加する2020年以降の温暖化対策の枠組み作りです。
合意すれば、先進国だけに温室効果ガスの排出削減を義務づけた京都議定書以来、18年ぶりの新たな枠組みとなります。
議長国フランスのオランド大統領。
新たな枠組みに合意する重要性を訴えました。
パリのシンボル、エッフェル塔に映し出された青い地球。
温暖化対策にどう向き合うのか。
世界がその答えを出そうとしています。
では、パリで取材をしている中村記者に聞きます。
中村さん、テロが起きてから2週間余りで、多くの首脳がそのパリにやって来ること自体、意気込みを感じるんですけれども、実際に現地で取材してみて、そのへん、どうでしょうか。
テロ事件の直後のパリでの開催になっただけに、地球温暖化の問題をテロと同様に、人類共通の課題として、世界が結束して乗り越えなければならないという意志を、各国が懸命に共有しているように思います。
そういう意味で、世界のすべての国が参加する新たな枠組みを作らなければならないという機運は、非常に高まっていると感じます。
ここからは、温暖化が進んだ場合に、どのような影響が出るのかを考えてみます。
こちらのシミュレーションを見ていきますと、2100年には、地球全体が、高温状態を示す赤い色に変わっていきます。
このまま温暖化が進んで、2005年までの20年間の平均に比べて、気温が3度ほど上がった場合に、日本ではどんなことが予想されるんでしょうか。
環境省などによりますと、最高気温が30度以上の真夏日は、現在ほとんどない、北海道の釧路市でおよそ16日観測されるほか、大阪市ではおよそ115日に増加。
1年間の3分の1で、真夏日が観測されるという計算です。
地球温暖化は、冬の寒さにも影響しているようです。
栃木県日光市です。
空気がきーんと冷えていて、寒いです。
こちらの池では、この寒さを利用して、冬は天然の氷作りが行われているんですが、その作業に、変化が出ているといいます。
100年以上前から天然の氷が作られてきた日光地方。
沢から専用の池に水を引いて、真冬の寒さで凍らせて作ります。
氷が見えてきました。
天然の氷は保存され、主にかき氷に使われています。
毎年、作業をしながら感じるのは、氷が厚みを増す時期が遅くなりつつあるということです。
氷を切り出した日を記したメモです。
最近は1月が並んでいますが、10年以上前には。
かつては、ひと冬で氷を3回切り出していましたが、今は2回が限度だといいます。
また、世界各国の科学者などで作る国連のIPCCによりますと、気温が3度程度上がりますと、海水が膨張したり、ヒマラヤの氷河がとけるなどして、世界の海面水位は最大63センチ上昇すると予想されています。
環境省によりますと、日本の沿岸では、特に九州沿岸の砂浜がほぼ消滅し、全国でも80%以上がなくなるということです。
こうしたことが予想される中、開幕したCOP21で目指すのは、新たな温暖化対策の枠組み作りです。
その新たな枠組み作り。
温室効果ガスの排出削減を義務づけた、18年前の京都議定書は、先進国だけでしたが、今回は、途上国を含む、すべての国を対象にしているのが特徴です。
これまでに、世界180か国以上が、温室効果ガスの削減目標を国連に提出しています。
このうち最大の排出国、中国。
GDP・国内総生産当たりの二酸化炭素の排出量を、2030年までに2005年と比べて、60%から65%削減するとしています。
中国に次いで多いアメリカは、2025年に2005年と比べて26%から28%削減。
また、EU・ヨーロッパ連合は2030年までに、1990年と比べて少なくとも40%削減するとしています。
ただ、こうした削減目標を各国が達成したとしても。
世界の平均気温の上昇を、産業革命の前と比べて2度未満に抑えるという目標は、実現できないとする試算結果がまとまっています。
このため、新たな枠組みでは、各国の削減目標を高めるため、目標を5年ごとに検証する仕組み作りが重要だとしています。
では日本は、今回のCOPにどう臨むのか。
排出量が世界7位の日本は、2030年までに2013年と比べて26%削減するとしています。
安倍総理大臣は、日本時間のあす未明のスピーチで、世界の平均気温の上昇の抑制に向け、技術革新の推進などで、積極的に貢献していく決意を示すことにしています。
そして、排出量が世界1位と2位の中国とアメリカ。
削減の鍵を握る両首脳が早速、パリで会談しました。
また、習主席は、米中両国は、今回のCOPで、期待される目標の実現に向けて、ともに議論を推し進めなければならないと述べました。
そして両首脳は、今回のCOPは、地球温暖化対策を加速させていくための重要な機会となる。
野心的な合意を得るため、協力していく決意を確認したという共同声明を発表しました。
再び、パリで取材をしている中村記者に聞きます。
中村さん、今ありましたように、アメリカと中国、排出量で1位と2位で、温暖化対策にそれほど積極的ではなかったこの2つの国が、今回、大枠で合意をしているということになってくると、今回の交渉、順調に進みそうだという見通しでいいのでしょうか。
いいえ、それほど簡単ではないんです。
というのも、各国が提出した削減目標についても、歴史的に温室効果ガスを多く排出してきた先進国だけに義務づけるべきといった、先進国と途上国との間で、構造的な対立があるんです。
その一方で、途上国の排出削減や、被害に対する支援については、経済成長を続ける中国などは、逆に支援する側に回るべきだといった考え方も出てきています。
先進国と途上国で、どこまで差をつけるかが難しくなっている状況も生まれていて、交渉は複雑さを増しています。
そうなんですね。
そうした課題を抱えながらという状況の中で、今後の交渉、どのように進められていくことになるんでしょうか。
交渉は来月11日までの2週間にわたって行われます。
きょうの首脳級の演説を受けたあと、実務者レベルの作業部会で、今週末までに合意文書の素案が取りまとめられます。
そして、来週からは、閣僚級の会合で、最終的な交渉が行われることになっています。
国連の事務局は、会期末の来月11日までになんととしても合意を得たいと呼びかけていて、この2週間で、各国が対立を乗り越え、歩み寄ることができるのか、その英知が問われています。
パリから中村記者でした。
地球温暖化については、このまま進むと、これ、大変なことになるよねという危機感は各国の指導者の間で、以前よりは共有されるようになったふうに私は感じるんですよね。
そうですね。
ただその、今、機運が高まっている今のチャンスを逃してしまうと、またしばらくね、議論が滞るんじゃないかという感じもしますから、ぜひ、各国が個別の利害を乗り越えて、地球全体のことを考えて、歴史的な合意を目指すことを期待したいと思います。
次です。
公的年金の積立金を運用している独立行政法人が、ことし7月から9月の運用実績を発表しました。
中国の景気減速などの影響で、市場運用分の実績は、7兆9000億円余りの赤字となり、収益率はマイナス5.79%と、四半期として過去3番目に低い水準になりました。
ことし7月から9月の運用実績を発表したGPIF・年金積立金管理運用独立行政法人。
積立金のうち、市場運用分の総額は、131兆173億円で、7兆9090億円の赤字。
収益率は、マイナス5.79%となりました。
この収益率は、積立金の市場での運用を始めた平成13年度以降、アメリカでの同時多発テロとリーマンショックの時期に次いで、四半期として過去3番目に低い水準です。
将来の年金給付の貴重な財源になる年金積立金を運用するGPIF。
安倍政権が公的資金の運用を成長戦略の一つに位置づけたことを受けて、去年運用方針を見直し、国内株式と外国株式の割合を、およそ半分に引き上げています。
今回の運用実績について、菅官房長官は。
次はこちら、ゲゲゲの鬼太郎です。
子どものころに見たという方、本当に多いのではないでしょうか。
私も子どものころに見ました。
そうですか。
結構昔からある漫画ですから、どっかこう、見ると怖いんですけど、でもやっぱり憎めないという感じの話でしたよね。
そういう方、多いですよね。
そんな妖怪をテーマにした作品で、世代を超えて愛された漫画家、水木しげるさんがけさ、93歳で亡くなりました。
みずからの体験をもとに、戦争の愚かさや、人の幸せとは何かを問い続けた人生でもありました。
おい、鬼太郎!
あっ、すみません。
何を考えておったのじゃ。
別に。
ゲゲゲの鬼太郎。
水木さんが幼いころ、お年寄りから聞いたお化けや妖怪の話からイメージを膨らませた、水木さんの代表作です。
おなじみの妖怪たちは、日本人にとっての妖怪像を作り上げました。
その魅力について、水木さんは。
紙芝居の画家などを経て、昭和32年、漫画家デビュー。
傍らで支え続けたのが、妻の布枝さんです。
NHK連続テレビ小説、ゲゲゲの女房。
支え合う水木さん夫婦の生き方に、多くの共感が寄せられました。
ヒロインを演じた松下奈緒さんは、まさか、大好きなお父ちゃんが…。
当時を思い出すと、涙があふれてきます。
天国でも大好きな漫画を描き続けていただきたいですと、その死を悼みました。
水木しげるさんが長年住んでいた、東京・調布市です。
街を歩いていますと、至る所にゲゲゲの鬼太郎のキャラクターが目に飛び込んできます。
水木さん、どんな方だったんでしょうか。
水木さんが、作品を通じて問い続けたテーマがあります。
戦争です。
昭和18年、21歳で召集された水木さんは、太平洋のパプアニューギニア、激戦が繰り広げられていたラバウルに送られました。
多くの仲間を失い、水木さん自身も爆撃で左腕を失いました。
ラバウルでの体験をもとに描いた漫画、総員玉砕せよ!です。
では突撃する。
指揮班、突撃!
敵に襲われて、逃げ惑う兵士。
上官から無謀な突撃を命じられて、無残に死んでいく仲間の姿。
みんな、こんな気持ちで死んでいったんだなぁ。
誰に語ることもできず、ただ忘れ去られるだけ。
あとがきで、戦争への憤りを次のように記しています。
兵隊というのは、人間ではなく、馬以下の生き物と思われていたから、僕は玉砕で生き残るというのは、卑怯ではなく、人間として最後の抵抗ではなかったかと思う。
戦後70年となることし8月、水木さんは、自身の戦争をテーマにした漫画の展示会を訪れました。
亡くなる3か月半前のことでした。
妖怪と戦争。
水木さんが私たちに残してくれたメッセージとは。
漫画を愛し、妖怪を愛し、平和を愛した水木しげるさん。
93年の生涯でした。
水木さんの、特に、戦争を描いた絵は、一度見ると忘れられないインパクトがあると感じますね。
そうですよね。
それだけ戦争への強い憤りがね、込められていたということじゃないかと思うんですね。
次ですが、おっ、やって来たのは都心をぐるっと囲むように走る、JR山手線です。
私も時々利用させていただいています。
東京の移動に欠かせないと思うんですが。
その山手線の13年ぶりとなる新型車両が、営業運転を開始しました。
東京オリンピックなどを見据え、早くも出発進行です。
品川駅です。
新型車両が到着する1本前の電車なんですけれども、このようにですね、すいているんですね。
そしてこの電車には乗らずに、あえて、次の電車を待っているお客さんもいます。
そして。
新型車両、山手線、今、品川駅に入ってきました。
山手線に13年ぶりに登場した次世代の通勤電車、E235系。
ドア全体がイメージカラーのうぐいす色。
ホームドアが閉じていても、山手線と認識できるデザインになっています。
車内は、1人当たりの座席の幅が、従来より1センチ広がっています。
広告などのための液晶画面も増設。
さらに、すべての車両に座席のない区画が設けられました。
車いすやベビーカーのほか、5年後の東京オリンピック・パラリンピックを見据えて、スーツケースを置くスペースとしての利用も見込んでいます。
最新技術を盛り込み、消費電力は従来より3%抑えたといいます。
一番列車に乗った、鉄道好きだという家族は。
きょう、新型車両が登場した山手線。
これまでどんな歴史をたどってきたのでしょうか。
あれがその昔の車両ですか?
見せてもらったのは、大正時代に走っていた山手線の実物です。
大正時代に走っていた、ナデ6110形式という電車です。
この当時は茶色の電車がほとんどでした。
中に入ると、そこには今の山手線の原型が。
多くの乗客が座れるロングシート。
そして荷物を置く網棚です。
大正時代の路線図を見ると、今の山手線と、だいぶ様子が違っていることが分かりました。
当時は、円ではなく、のの字を描くように運行されていたといいます。
山手線のルーツは、明治18年に開通した品川と赤羽を結ぶ鉄道です。
開通した当時、途中には、渋谷、新宿、板橋の3つの駅しかありませんでした。
その後、路線は延びたものの、上野とはつながらず、東京から今のJR中央線を経由して、新宿方面に戻る形に。
のの字を描くような運行となりました。
路線は、その後さらに延伸。
ちょうど90年前の大正14年11月、環状運転が始まったのです。
その後、都心の大動脈として走り続けてきた山手線。
その時々の社会を反映しながら、新たな車両が導入されてきました。
おなじみのうぐいす色になったのは、東京オリンピックの前の年に導入された103系から。
日本が高度経済成長へと歩みを進めたころでした。
当時はこんな歌も流行しました。
103系では、通勤客の増加に対応するため、加速性能を向上させるなど、輸送力が強化されました。
省エネが求められる時代に入った昭和60年には、205系が搭乗。
旧国鉄で初めてのオールステンレス製で、車体を軽くすることで消費電力を大幅に減らしました。
そして、今回導入されたE235系。
JR東日本は、今後、3年から4年をかけて順次導入を進め、5年後の東京オリンピック・パラリンピックまでには、山手線の主力車両にしたいとしています。
この新型車両ね、せっかく山手線乗るんでしたら、早めに乗りたいですけどね。
そう思いますよね。
ただ、JRによりますと、実は、現在は1編成なので。
まだ1編成だけ?
乗るには1時間ほど、駅で待っていれば、外回りか内回り、いずれかで乗車できる可能性があるそうなんですね。
そのためだけに1時間、ホームで立っているのもね。
運と根気が必要になります。
続いてトゥデーズウオッチです。
来年度の税制改正で、自民党税制調査会は、企業版のふるさと納税制度を、新たに導入する方針を決めました。
この企業版ふるさと納税制度は、地方創生に効果があると国が認めた事業に取り組む自治体に企業が寄付した場合、税を軽減するというものです。
企業が寄付した額の最大30%を、法人住民税などから差し引きます。
自民党税制調査会は、地方創生への実現を目指すためには、目指すためには、企業の協力も必要だとして、導入する方針を決めました。
一方で、東京都や東京23区など、財政基盤の強い自治体は、制度の対象外とする方向で検討することにしていて、自治体間の税収の偏りの是正にもつなげたい考えです。
日本とEU・ヨーロッパ連合による、EPA・経済連携協定の交渉会合がきょうから始まり、TPP・環太平洋パートナーシップ協定の大筋合意の内容を踏まえて、協議がどこまで前進するかが焦点となります。
14回目となる交渉会合は、農産物や加工品、それに自動車の関税の撤廃などについて、協議が行われます。
会合では、EU側が農産物のほか、ワインやチーズといった加工品について、TPPの水準をどの程度上回る自由化を求めてくるかなどが焦点となります。
年内の大筋合意は見送られる見通しですが、今回の会合では、早期妥結に向けた協議のスケジュールについても、話し合われることになっています。
大きさが5ミリ以下の微細なプラスチックのごみ、マイクロプラスチック。
世界の海での汚染の実態を詳しく調べようと、日本の研究グループの船が出港しました。
東京海洋大学の練習船、海鷹丸です。
九州大学などの研究グループが乗り組みました。
調査するマイクロプラスチックは、表面に有害物質が付着しやすく、魚などが体内に取り込むと、食物連鎖を通じて、生態系に影響を及ぼすおそれがあると指摘されています。
海鷹丸は、これまで調査が行われていない、東アジアやオセアニア周辺の太平洋などを詳しく調べる予定です。
ポイントはこちらです。
減ることがない。
これには2つの意味があります。
1つは、マイクロプラスチックは、自然界では分解されないということ。
そしてもう1つは、その細かさゆえに、海の中からこれを回収するということが、極めて困難であるということです。
世界のプラスチックごみは今後、ますます増えることが予想され、海への排出を防ぐ対策の重要性は、ことしのG7サミットでも確認されています。
私たちの生活圏から離れた場所で起きる、その見えない問題となっているだけに、実態の把握が遅れていまして、私たちは次の世代への影響も考えて、より意識高く、この問題に向き合っていく必要があります。
去年6月、大阪・茨木市のアパートで、先天性の筋肉の難病があった当時3歳の長女に十分な食事を与えず、衰弱死させたとして、父親と当時19歳の母親が、保護責任者遺棄致死の罪に問われた事件。
大阪地方裁判所で開かれていた母親の裁判で、母親と弁護士は、ほとんど毎日食事を作り、十分な栄養を与えていた。
病気の影響による呼吸不全などの可能性があるなどと、無罪を主張していました。
きょうの判決で、小倉哲浩裁判長は、母親なら子どもの健康状態に十分注意し、異変に気付くべきだったが、長女に十分な栄養を与えていないと認識していたとまではいえないとして、無罪を言い渡しました。
続いて、特集です。
自民党は、ことし、立党から60年を迎えました。
昭和30年、いわゆる保守合同によって誕生して以来、自民党はほとんどの期間、政権を担ってきました。
歴代の総裁は24人。
田中角栄や三木武夫ら、いわゆる三角大福中の時代など、派閥の全盛期には党が政策決定に強い影響力を持っていました。
しかしその後、小選挙区制度の導入などによって、総裁に人事やカネの権限が集中し、官邸主導が強まっていきます。
そして野党転落を経て政権に復帰した自民党は、さらに総理総裁のリーダーシップが強まり、安倍一強の政治状況が続いています。
政策や理念の多様性が失われたという指摘も聞かれる中、自民党の今を取材しました。
きのうの記念式典。
安倍総理大臣は、来年の参議院選挙での勝利に向けて、結束を呼びかけました。
2度目の政権担当となる安倍総理大臣。
アベノミクスを推し進める一方、戦後の安全保障政策の大転換となる安全保障関連法を成立させました。
安倍一強といわれる政治状況を作り出しています。
党執行部の一人、二階総務会長です。
ベテランの二階さんは、今の自民党をこう評価します。
一方、かつて自民党で政務調査会長を務め、今は無所属の亀井静香衆議院議員は、党内の活力が失われたと指摘します。
自民党ではかつて、派閥がカネと人事を握って、大きな力を持ち、総理総裁の座を巡って激しい権力闘争が繰り広げられました。
田中角栄君が、自由民主党総裁に決定いたしました。
金脈問題で田中政権が退陣すると、クリーン三木といわれた三木政権が登場するなど、派閥どうしの争いが党の多様性を確保していた面もあります。
しかし、一方で、リクルート事件などが起きて、政治とカネの問題が自民党の体質として批判され、国民の間に政治不信が広がりました。
政治改革の機運が高まり、政権交代可能な二大政党制の確立を目指して、平成8年の衆議院選挙から、小選挙区制度が導入されました。
その結果、派閥に代わって候補者の公認権を持つ総裁や党執行部の力が強まりました。
さらに派閥の力の衰退を加速させたのが、小泉元総理大臣でした。
郵政民営化を掲げた平成17年の衆議院選挙で、亀井さんをはじめ、党内の反対派を公認せず、対立候補を立てて圧勝。
可決いたしました。
総理総裁が、みずからの主張を強力に推進する時代の到来を印象づけました。
しかしその後、第1次安倍政権で、閣僚の政治とカネを巡る問題が相次いだほか、年金記録問題が起きて、平成19年の参議院選挙で敗北。
その結果、衆参で多数派が異なる国会のねじれ状態を打開できずに、3人の総理大臣が1年ごとに交代しました。
麻生政権の末期には、党内から公然と退陣要求が出されるなど、求心力が大きく低下。
平成21年の衆議院選挙で、自民党は政権の座を明け渡しました。
野党転落の経験は、自民党議員の心理に変化をもたらしました。
当選3回の田中良生衆議院議員です。
平成17年の郵政選挙で初当選しましたが、自民党が野党に転落した平成21年の選挙で落選。
党内の混乱が支持を失う要因になったと振り返る田中さん。
総理総裁が決めた道を、結束して進むのが、あるべき姿だと考えています。
安倍一強が強まる自民党。
9月の総裁選挙では、党内のすべての派閥が安倍総理大臣を支持し、無投票での再選が決まりました。
変化を続ける自民党に、今後、何が求められるのか。
亀井さんも二階さんも、日本の政治を知り尽くしたベテラン議員ですが、今の自民党に対する見方というのは、180度違うようですね。
そうですね。
ただ、党内でかんかんがくがくの議論をすることはもちろん大事ですし、一方で、一枚岩となることも非常に大事なことですから、要はそのバランスの取り方という感じがしますね。
ただ、自民党は今、政権を担っているわけですから、国民の多様な意見をくみ取りながら、政策を推し進めていけるかが問われていると思います。
ニュースを続けます。
オーストラリアが進めている新しい潜水艦の共同開発国の選定に向けて、政府はきょう、建造計画をオーストラリア政府に提出しました。
防衛省の関係者によりますと、通常型としては、世界最大級の潜水艦を建造している日本の技術に基づいて建造することや、技術指導によってオーストラリア国内での建造も可能なことなどを盛り込んでいるということです。
日本と潜水艦の受注を競う、ドイツとフランスも計画を提出しており、オーストラリア政府は、来年中には共同開発国を決める方針です。
気象情報、井田さんです。
こんばんは。
こちらは冬の風物詩、ハタハタ漁です。
秋田県の男鹿市の沿岸で始まりました。
ハタハタは、海水の温度が下がる冬に、産卵のために沿岸に集まってくるんですね。
その習性を利用して、毎年11月の末から年末にかけて、ハタハタ漁が行われます。
中でも、卵を抱えている雌は、高値で取り引きされます。
本当だ、おなかが膨らんでますね。
しょっつる鍋ね、秋田ならでは、鍋にしたらおいしそうですね。
ねぇ、あったまりそうですよね。
この時間は北海道で不安定な天気となっているんですね。
釧路、根室地方には竜巻注意情報が発表されていますので、もうしばらく竜巻などの突風に注意をしてください。
そして、今週の後半も、寒気が強まるタイミングがありそうですね。
今週の天気の傾向を見ていきましょう。
まずあすは晴れて、洗濯日和という所も多いんですが、北海道から北陸は雲が広がって、雪や一時雨の所もありそうです。
そしてあさってになると、西日本で午後から雨となってきそうなんですね。
そして注意が必要なのが、木曜日から土曜日です。
全国的に風が強まって、荒れた天気となってきそうですね。
木曜日は全国的に雨も降ります。
そして金曜日から土曜日は、北日本や北陸で雪や雨で、北日本を中心に大荒れという所も出てきそうですから、情報には十分注意してお過ごしください。
では、あすにかけての天気図を見ていきましょう。
今、北海道を不安定にしている前線がこのあと通過して、あすは北海道の東の前線に低気圧や前線が進むでしょう。
大陸からは高気圧が張り出しそうです。
北海道は昼ごろにかけてふぶく所がありそうです。
多くの所では晴れ間が広がるでしょう。
ただ、高気圧が冷たい空気を運んできますので、日中の気温、北日本から北陸ではきょうよりも下がる所がありそうです。
各地の天気と気温を詳しく見ていきましょう。
悔いのないように。
スポーツ、佐々木さんです。
こんばんは。
NBA・アメリカプロバスケットボールのスーパースター、コービー・ブライアント選手。
今シーズンかぎりで現役引退を表明しました。
次はトランポリン世界選手権男子個人で、伊藤正樹選手と棟朝銀河選手が上位8人に入り、リオデジャネイロオリンピックの代表に内定しました。
デンマークで開かれた世界選手権。
日本は男子個人準決勝で上位8人に2人が入り、オリンピックの出場枠を獲得しました。
伊藤はロンドンオリンピック4位。
準決勝は7位でしたが、決勝では自分の持てる力は全部出しました。
自己ベストの得点で、4位に入りました。
もう1人は大学生の棟朝です。
準決勝は思うようにできたと8位。
初めての代表に内定しました。
ウエイトリフティングでリオデジャネイロオリンピックの代表に内定した三宅宏実選手。
世界選手権が行われたアメリカから帰国しました。
おめでとうございます。
ありがとうございます。
アメリカで開かれた世界選手権の女子48キロ級。
三宅選手は銅メダルを獲得し、4大会連続のオリンピック代表に内定しました。
前回のオリンピックは銀メダル。
アメリカで世界選手権直前に30歳となり、気持ちを新たにしていました。
三宅選手、ことしは腰の痛みで、なかなか納得のいく結果が出ない中、今回の大会、正念場としていた大会で銅メダルでした。
まだ記録は伸ばせると話していましたので、しっかり休養を取って、また練習に励んでほしいなと思います。
2020年東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムについて、組織委員会は来年1月、有識者による選考を行い、数点に絞り込むことを決めました。
選考に当たる委員会は、年内の事前審査を通過した100から200点程度の作品を、来年1月7日からの3日間、有識者による選考で数点に絞り込み、来年春の決定に間に合わせることを確認しました。
また前回は審査の様子が一切公開されず、不透明だと批判されたことから、今回はなんらかの形で公開していく方針も決まりました。
組織委員会によりますと、応募はきょう午後5時半の時点で、2559点あったということです。
エンブレムの応募受け付けは、来月7日まで行われます。
プロ野球です。
今シーズン最多安打記録を更新した西部の秋山翔吾選手。
これまでの2倍以上の年俸で契約を更改しました。
プロ5年目の秋山選手。
不動の1番バッターに成長し、開幕からヒットを積み重ねました。
その数216本。
シーズン最多安打のプロ野球記録を更新しました。
年俸は推定で8800万円アップの1億5000万円。
来年の目標は。
こちらはヤクルトのドラフト1位、東洋大の原樹理投手。
きょうの入団交渉で仮契約を結びました。
原投手の持ち味は、最速148キロの速球と、多彩な変化球。
東都大学野球1部昇格の原動力になりました。
背番号は16。
かつてのエース、石井一久さんがつけていた番号です。
プロ野球選手会の事務局長を務め、ことし9月に亡くなった松原徹さん。
きょう、都内でしのぶ会が行われました。
平成16年の球界再編問題では、球団数の維持を求めて交渉に当たり、史上初めてのストライキを行うなど、リーダーシップを発揮しました。
松原さんと共に戦った当時の選手会長、古田敦也さんが、弔辞を述べました。
日本相撲協会の北の湖理事長が亡くなったことを受けて、北の湖部屋は、部屋付きの親方を務めてきた、山響親方が引き継ぐことになりました。
今月20日に亡くなった北の湖理事長。
現役時代は史上最年少の21歳2か月で横綱に昇進。
24回の優勝を果たしました。
全勝へ、出る、出る、寄り切り。
見事に全勝優勝。
当時は大鵬に次ぐ歴代2位の大記録でした。
引退後は、その功績から、一代年寄の名跡を認められ、北の湖部屋を創設し、後進の育成に努めてきました。
日本相撲協会はきょう、北の湖部屋を部屋付きの親方を務めてきた元幕内・巌雄の山響親方が継承し、部屋の名称は山響部屋になったと発表しました。
(クラクション)2015/11/30(月) 21:00〜22:00
NHK総合1・神戸
ニュースウオッチ9▽漫画家の水木しげるさん死去▽厳戒のパリ舞台に温暖化会議[二][字]

水木しげるさん死去「妖怪」と「戦争」に生涯こだわった漫画家▽厳戒態勢パリ舞台に温暖化会議・果たして歴史的枠組みなるか?▽JR山手線に新車両 五輪・高齢化など対応

詳細情報
番組内容
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子
出演者
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子

ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
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日本語
英語
サンプリングレート : 48kHz

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