朝鮮総連幹部と会合した韓国人に懲役３年＝韓国地裁
【大田聯合ニュース】日本で留学中に在日本朝鮮人総連合会（朝鮮総連）の幹部と接触していた４０代の韓国人が懲役刑を宣告された。
韓国の大田地裁は２日、国家保安法違反の罪で起訴された４０代の韓国人に対し、懲役３年と資格停止３年を宣告した。
２００１年９月ごろ、留学のために日本に入国した被告人は朝鮮総連札幌支部の幹部と語学学校の前で知り合った。幹部は韓国語で話しかけ、被告人の引越しを手伝い、酒をふるまうなどの便宜を図った。
被告人は０２年４月から幹部宅を定期的に訪問。映画など北朝鮮の体制を称賛する視聴覚資料を見ながら、思想教育を受けた。
幹部は被告人に対し、韓国にいる知人を日本に連れてくるように命じ、被告人は１１年２月までに「安い費用で旅行することができる」と誘い、知人３人を日本に連れて行き、幹部に引き合わせるなどし、反国家団体構成員と会合した罪で起訴された。
また被告人は朝鮮総連機関紙の朝鮮新報など、利敵表現物６件を取得・所持していた。
被告人と弁護人側は法廷で「朝鮮総連について北に友好的な団体という程度しか知らず、反国家団体であることは全く知らなかった」とした上で、北朝鮮や朝鮮総連に同調する行動は取っていないと主張した。また「知人らと共に日本旅行をしたが国家保安法上の目的を遂行するための誘引行為をしたり、国家の存立・安全など自由民主的基本秩序を脅かしたりするということを知って会合したとみなすことはできない」と主張したが、裁判所は受け入れなかった。
裁判所は量刑の理由について「被告人は朝鮮総連幹部の指令を受け、大韓民国国民を日本に誘引して会合し、利敵表現物を取得・所持した」と指摘。その上で「国家安保と自由民主的基本秩序に大きい危険を招く可能性のある犯罪で、罪質が非常に悪いうえに全く反省していない」と説明した。