モスクワ郊外の軍用空港。
トルコ軍に撃墜されたロシアの爆撃機の乗員の遺体が、祖国に戻りました。
爆撃機の撃墜を巡って対立を深めるロシアとトルコ。
一歩も引かない両国。
国際社会も懸念を深めています。
地球温暖化対策を話し合う国際会議の場でも。
対立の影響なのでしょうか。
こんばんは。
ニュースウオッチ9です。
ロシアとトルコの対立が激しくなっているんです。
そうですね。
早速ですが、この写真をご覧ください。
これ、フランスで開かれているCOP21での、各国首脳の記念写真なんですけれどもね。
ずいぶん長いですが、これ、収まってないですよ。
そうですよね。
150の国と地域の首脳ですから、これだけの首脳が一つの写真に収まるって、非常に珍しいんですけれどもね。
ただ、若干見づらいですけれども、よーく見ますとね、安倍総理大臣の姿、ありますよね。
えーと、ここですね。
それからフランスのオランド大統領とか。
中国の習近平国家主席なんかも確認できますよね。
今、話題になっているトルコのエルドアン大統領もこちら、矢印の所に見えるんですけれども、一方のプーチン大統領は、これ、会議には出席しているんですが、なぜか、この写真には姿が見当たらないんです。
問題のこの集合写真。
フランスのメディアも注目しています。
床を見つめる安倍総理大臣。
各国の首脳の立ち位置が記されていたと伝えていますが。
僅か半月前のG20サミットでは、笑顔で握手していた2人でしたが。
今回のCOP21で、プーチン大統領はトルコ側が求めていた首脳会談に応じませんでした。
ロシア軍機の撃墜に端を発した両国の対立は、日に日に深まっています。
こうした中、ロシアでは。
トルコ政府から引き渡された爆撃機の乗員の遺体。
英雄として、ロシアに到着しました。
国防相や軍の最高幹部が駆けつけ、異例の出迎え。
改めてトルコを厳しく非難しました。
そしてプーチン大統領は、こんな指摘も。
シリアで過激派組織IS・イスラミックステートへの空爆を続けているロシア。
攻撃の対象となっているのが、ISの資金源とされる石油関連施設に原油を運ぶ、タンクローリーです。
ロシアはこうしたISの石油をトルコが不法に購入し、それがISの活動資金になっていると非難しているのです。
これに対し、トルコのエルドアン大統領は、テロ組織からこの種の買い物をするほど、われわれは品が悪くはないと真っ向から反論しました。
怒りが収まらないロシア。
トルコへの経済制裁に踏み切りました。
まず、年間の輸入額が日本円で2000億円を超える、トルコの野菜や果物の輸入を、数週間以内に禁止。
トルコへのロシア人旅行客は、年間およそ400万人。
このうち多くの団体旅行客を運んでいるチャーター便の運航をすべて禁止します。
農業や観光といったトルコの主要産業に打撃を与えようというのです。
しかし、モスクワ支局の石川支局長は、トルコとの対立の深まりは、実はロシアにとっても痛手になると分析しています。
ロシア経済は、柱となっています原油の価格の低迷、それから、ウクライナ情勢を巡る欧米の制裁で、ことしはマイナス成長になる見通しです。
そうした中でのトルコとの貿易の制限は、ロシア経済にとって、さらに打撃となります。
また反テロ連合を呼びかけて、欧米との溝を埋めるねらいも、シリア問題への対応で鍵を握っています、トルコとも連携できなければ、事実上、実現できません。
今回の経済制裁には検討されていた、トルコでの原発とガスパイプラインの建設計画の凍結は含まれていませんで、ロシアの苦しい胸の内もうかがうことができます。
パリの悲劇を経て、国際社会が、IS包囲網に動きだした矢先のこの対立。
アメリカのオバマ大統領は、プーチン大統領に続いて、エルドアン大統領と相次いで会談。
自国の領空を守ろうというトルコの立場を支持しつつも、問題の外交的な解決を支援していく考えを示しました。
またトルコが加盟するNATO・北大西洋条約機構でも、このあと開かれる外相会議で、事態がこれ以上緊迫化しないよう、偶発的な衝突を防ぐための取り組みを話し合うことにしています。
事態の沈静化は図れるのか。
国際社会の模索が始まっています。
各国がなんとか仲裁しようとしているんですが、見ていると、落としどころを探すの難しそうですね。
難しいですね。
特にこの2人の指導者とも、どちらかというと強権的と言われている指導者、こわもてな指導者でね、どちらもこう、自分から非を認めて頭を下げるとかね、そういうタイプじゃないですから、そういう意味でよく似てるんですけどね、ですから、どっちかが一方的に妥協するっていうのは、これ、やっぱり難しいだろうなという感じがしますよね。
ただ、ロシアの経済制裁も、今のところ、見てると、それほど強硬なものではないっていう感じがしますのでね、ですから関係回復の余地というのは、十分にあるのかなと思いますね。
となると、両国ともこれ、ISを打倒するという点では、これ、共通の目的を持っていますからね、ですからアメリカとかロシアが今進めているように、対ISという意味での協調行動を通して、時間をかけて、ロシアとトルコの間で歩み寄りを促していくということしかないのではないかと思います。
これに関連して、先ほど入ってきたニュースです。
パリの同時テロ事件を受けて、ドイツ政府は、アメリカやフランスなどが過激派組織ISに対して行っている空爆を支援するため、イラクやシリアの上空に偵察機などを派遣する方針を決めました。
ドイツ政府の決定によりますと、派遣するのは、4機から6機の偵察機トルネードと、複数の空中給油機で、周辺国からシリアやイラクの上空を飛び、ISの動向などを偵察するほか、空爆を行っているアメリカ軍の戦闘機などに上空で給油する予定です。
さらに、シリア沖にフリゲート艦1隻を派遣し、空爆を続けているフランス軍の空母を護衛する任務に就く予定です。
派遣される空軍と海軍の部隊は、合わせて最大で1200人に上る見通しで、現在、ドイツ軍が国外に派遣している任務の中では、最大の規模となります。
ドイツ政府は近く議会の承認を得て、年明けにも派遣に踏み切りたい考えです。
さて、話題は変わって、きょうから師走、12月です。
でもきょうの東京の都心は、最高気温が16度を超えて、暖かい一日でした。
先月11月も全国的に気温の高い日が多く、記録的な暖かさになった所もありますが、その結果、思わぬ影響が出ているようです。
東京・上野、午後2時です。
日ざしが出ていまして、じっとしていると、暑いくらいです。
コートを手に持って歩いている人もいますね。
東京・上野にあるアメ横の店では、この天候に困惑気味です。
鮮魚店では鍋に入れるかにの売れ行きが。
こちらの衣料品店。
手袋がいつもの年の10分の1しか売れていないといいます。
先月11月の天候について、気象庁は。
日本付近に南から暖かく湿った空気が流れ込みやすい状態が続き、全国的に気温の高い日が多くなったのです。
先月の平均気温を平年と比べると、西日本で2.1度、東日本で1.9度、沖縄・奄美で1.7度、それぞれ高くなりました。
気温が高かった影響は、ここにも。
大根です。
東京都内のスーパーに並べられた大根。
9月に取材したときは、天候不順などの影響で、1本198円でしたが。
1本68円に。
先月は気温が高めで、雨量も多かったことなどから、多くの野菜の価格が下がり、中には平年を大幅に下回るものも出てきています。
一方、価格の下落は、大根の出荷量が、全国2位の産地を直撃しています。
千葉県市原市の農家では今、収穫の最盛期を迎えています。
ただ、出荷価格は、平年の半分程度にとどまり、出荷をすればするほど赤字に。
このため、組合では自主的に廃棄して、出荷量を抑える対策を始めました。
こちらの農家では、廃棄する大根は1日の収穫のおよそ3割に上るということです。
影響は、こちらでも。
長野県志賀高原のスキー場に来ています。
例年なら、真っ白にゲレンデが完成しているはずの時期ですが、今はまだ雪が少なく、地面が見えたままです。
今週土曜日にオープンが迫っていますが、例年に比べ、準備は遅れているということです。
人工降雪機は、気温が下がらなかったため、5日前に稼働を始めたばかりです。
なぜ、気温が高めになったのでしょうか。
気象庁が分析する要因の一つが、エルニーニョ現象です。
ペルー沖の東太平洋の赤道付近の海域では、去年の夏から海面水温が平年より高くなる、エルニーニョ現象が続いています。
このため、日本の南西の海上では、高気圧の勢力が強まり、その縁を回るように、南から暖かく湿った空気が流れ込みやすくなり、全国的に気温が高い日が多くなったのです。
気象庁によりますと、エルニーニョ現象は、来年の春にかけて続く見込みで、東日本と西日本、それに沖縄・奄美では、暖冬が予想されています。
そして、日本の南岸を低気圧が通過しやすくなるということで。
たびたび太平洋側に雪を降らせる南岸低気圧です。
南岸低気圧が寒気と重なると、太平洋側で大雪になる可能性があるといいます。
太平洋岸でも大雪の可能性。
あまり雪が降らない所に雪が降るとなると、影響出てきますからね。
慣れてないですものね、雪に。
気になりますね。
そうですね。
そして、もう一つ、気になるニュースがあります。
乳幼児に肺炎などを引き起こす、RSウイルス感染症の患者が、平成15年に統計を取り始めて以降、最も多くなっているんです。
RSウイルス感染症は、発熱やせきなどかぜに似た症状が出る病気です。
秋から冬にかけて、乳幼児を中心に流行し、初めて感染すると、肺炎などを引き起こし、重症化することがあります。
国立感染症研究所によりますと、先月22日までの1週間に、全国およそ3000の小児科の医療機関で、新たにRSウイルス感染症と診断された患者は、6687人に上りました。
平成15年に統計を取り始めて以降、最も多くなっています。
感染は大都市を中心に広がっていて、例年、今月から来月にかけてがピークになるということです。
感染症にも気をつけたいところですし、このところ暖かくなったり、寒くなったり、気温の変化が激しいですよね。
ですから体調管理も大事ですよね。
そうですね。
お伝えした、RSウイルス感染症もインフルエンザも、手洗いやマスクといった、基本的な感染予防が、まず大事になってくるということですので、対策をしっかり行ってください。
さあ、次ですが、ことし話題になったあのことばが、発表されました。
ことしの新語・流行語トップテン。
初めにトップテンが発表されました。
五郎丸。
エンブレム。
まいにち、修造!
気になる年間大賞は。
2つあります。
まずは爆買い。
中国などの海外からの旅行者が、日本で大量の買い物をする爆買い。
ことし、おなじみの光景となりました。
そして、もう一つは、トリプルスリー。
プロ野球で打率3割、ホームラン30本、盗塁30個のトリプルスリーを達成した2人の選手へ。
その山田選手。
ことし8月のニュースウオッチ9で、ホームラン急増の秘密を教えてくれていました。
練習で使っていたのは、試合で使うバットより200グラム軽いバット。
このあと、トリプルスリーを達成し、ホームラン王のタイトルを獲得した山田選手。
有言実行の活躍でした。
さあ、改めてこちらが発表されたトップテンです。
見ていきましょうか。
安全保障関連法や、安倍政権を批判する人たちが掲げたフレーズ、一番上ですね、アベ政治を許さない。
そして、安倍総理大臣が掲げる、一億総活躍社会。
そして先ほどVTRにもありました、このシールズと、政治関連のことばが多く選ばれたというのが、ことしの特長の一つでもありますよね。
そうでしたね。
このほかなんですけれども、発表後に白紙撤回されて、話題となった、2020年の東京オリンピック・パラリンピックのエンブレム。
こちらですね。
それからラグビー日本代表の五郎丸歩選手の独特のポーズ、独特の五郎丸ポーズね。
それから小型の無人機ドローンなんかもあります。
そうでしたね。
河野さんは、どのことばが気になりました?
こちら、大賞取りましたけれども、やっぱり爆買いですかね。
爆買い?
いまや普通のことばになってね、すっかり定着してますのでね。
いろんな所で聞くようになりましたよね。
鈴木さんはどうですか?
私はやっぱり、五郎丸。
かっこポーズというのは、これ、ポーズも含まれているということなんでしょうかね。
この番組にも生出演していただきましたけれど、ラグビーブームと一緒に、一躍時の人になりましたよね。
なりましたね。
で、このことばなんですが、街なかでも印象に残ったという声が多かったようです。
ラグビーワールドカップで、日本代表快進撃の立て役者となった、五郎丸歩選手のこのポーズ。
みんなこぞってまねをしました。
東京・千代田区です。
ここにお目見えしたのが、五郎丸選手の像。
この人気です。
多くの人が写真を撮ろうと訪れています。
五郎丸!
世相を反映する新語・流行語大賞。
あなたにとってのことしのことばは?
さあ、次ですが、営業運転を開始して注目を集めた、JR山手線の新型車両。
きのう、この番組でも取り上げましたが、早くもトラブルが相次ぎ、運転を取りやめる事態となっています。
東京の新しい顔となるはずだった車両に何が起きたのでしょうか。
東京・中央区、鉄道ファンの集う居酒屋です。
山手線の新型車両でトラブルが相次いだ件、皆さん、どのように感じているんでしょうか。
こんばんは。
こんばんは。
きのう、13年ぶりの新型車両として、JR山手線に華々しくデビューした、E235系。
ところが。
そのおよそ9時間後。
大崎駅に停車した新型車両の周りでは、JRの担当者が慌ただしく動く姿が。
アウトオブサービス、回送という表示も見えます。
トラブルが相次いだことから、運転を取りやめたのです。
JR東日本によりますと、トラブルは3つの駅で起きました。
最初は、営業運転開始直後の午後3時過ぎ。
目黒駅で、停止位置を55センチオーバーしました。
昨夜7時前には、大崎駅でドアが正常に開きませんでした。
そして、昨夜11時前にもトラブルが。
大塚駅に止まっている新型車両。
運転士が、自動ブレーキの利きが弱いと感じたため、手動でブレーキをかけて停止。
運転席に異常を知らせる複数の表示が出たということです。
そのときの社内の様子です。
優先席付近を除いて、車内の照明が消えています。
撮影した20代の男子大学生によりますと、およそ20分間、ドアが開かず、閉じ込められたということです。
新型車両は、大塚駅で運転取りやめに。
点検のため、外回りは一時、運転を見合わせました。
なぜこのような事態になったのか。
JR東日本は、この車両から初めて導入した、インテロスと呼ばれる、次世代の情報管理システムが関係したと見て、原因を調べています。
このシステムでは、車両に搭載された装置やセンサーから、あらゆる情報を集約し、分析。
例えばブレーキの強さについても、それぞれの車両ごとに細かく指示します。
しかし、このシステムに不具合が起きたため、トラブルが相次いだ可能性があると見られています。
新型車両は営業運転の前に、およそ1万キロの試運転を行ったということです。
ただ、試運転で想定した乗車率は40%程度だったのに対し、トラブルが起きた目黒駅では、乗車率が90%を超えていたと見られ、JR東日本は、想定した乗車率が十分だったかどうか、調べることにしています。
専門家は、試運転では想定できない事態が、実際の営業運転で起きてしまうことはありうるといいます。
その上で、今回のようなトラブルは、早急な対策が求められると指摘します。
JR東日本では、あす以降もこの新型車両を営業運転から外して、詳しく調査することにしているということです。
乗るのを楽しみにしていた人たちにとっては、ちょっと残念ではありますね。
そうですよね。
ただ、まさに、都心の大動脈を担う新しい車両として期待されてただけにね、早くトラブルの芽を摘んだうえで、早く運転を再開してもらいたいと思います。
続いて、トゥデーズウオッチです。
車のヘッドライトが一定の暗さになった時点で、自動で点灯する機能。
これを新車につけるよう、自動車メーカーなどに義務づける検討を、国土交通省が始めました。
日没前後の薄暮の時間帯。
ヘッドライトを点灯している車もありますが、つけていない車も。
ドライバーに聞いてみると。
日没前の薄暮の時間帯の交通事故が相次いでおり、中には、ライトをつけていなかった車が関係する事故も起きています。
辺りが暗くなると、自動的に点灯する機能が備わった車もありますが、JAF・日本自動車連盟が検証を行ったところ、どれくらいの暗さになれば点灯するかは、車種によって異なっているということです。
国土交通省は、車の機能を向上させて事故を減らそうと、ライトが自動で点灯する機能をつけるよう、国内の自動車メーカーなどに義務づける検討を始めたことが分かりました。
EU・ヨーロッパ連合の各国では、こうした機能は、すでに義務づけられています。
国土交通省では、点灯する暗さの基準について、EUの基準を参考にするとしています。
消費税の軽減税率を巡って協議した自民、公明両党の幹事長。
溝は埋まりませんでした。
この中で自民党側は、財源を4000億円以内に抑えるため、再来年4月の導入当初は、対象品目を生鮮食品に絞ったうえで、税率や税額を記載する請求書、インボイスの導入状況なども見ながら、対象品目を拡大することを提案しました。
これに対し公明党側は、国民の税の負担感を緩和するためにも、導入時から加工食品も加えるよう求め、両党の溝は埋まりませんでした。
あすから公明党の井上幹事長と中国を訪問する、自民党の谷垣幹事長は記者会見で。
新国立競技場の整備費について、東京都が395億円程度を負担することで合意しました。
東京都の舛添知事と会談した、遠藤オリンピック・パラリンピック担当大臣。
総工費の上限1550億円に関連経費を加えるなどした1581億円程度の整備費について、ほぼ半額の791億円程度を国が負担する一方、東京都も395億円程度を負担するよう求めました。
ことし8月、大阪・寝屋川市の中学1年生の男女が遺体で見つかった事件で、警察は、女子生徒を殺害した罪で起訴された男が、中学1年生の男子生徒、星野凌斗さんも殺害した疑いが強まったとして、殺人の疑いで再逮捕しました。
再逮捕されたのは、福島県二本松市の契約社員、山田浩二容疑者です。
山田容疑者が、事件の当日に着ていたと見られるジャージのズボンから、星野さんのものと見られる血液や皮膚が検出されたことが、警察への取材で分かりました。
警察によりますと、山田容疑者は黙秘しているということです。
地球の温暖化対策を巡って、パリで国連の会議が始まりましたが、多くの二酸化炭素を排出する航空業界でも、抜本的な対策が求められています。
その温暖化対策の一つとして期待されているのが、水の中で育つ小さな藻です。
この藻から、石油に代わる燃料を作る研究が進んでいます。
羽田空港で開かれた記者会見。
東京のベンチャー企業が、新たな計画を発表しました。
この燃料を作るのが、藻の仲間のミドリムシです。
光合成を行う際に油を作り出し、体内にため込む性質があります。
二酸化炭素を吸収して育つため、その油で燃料を作れば、温暖化防止につながると期待されているのです。
会社では、5年前からバス用の燃料の研究を進めてきました。
こうした燃料は、トウモロコシなどを使ったバイオ燃料とは違って、食料の値上がりを招かないという利点があります。
さらに。
ミドリムシの油は、柔らかい細胞膜に覆われているため、比較的、簡単に抽出できるといいます。
会社ではすでに大量に培養する技術を確立。
今後、横浜市内に生産設備を建設し、5年以内に全日空への供給を始める計画です。
藻の油を使って、航空機を飛ばす取り組みは、ミドリムシだけではありません。
こちらで研究を進めているのは、ボツリオコッカスという種類です。
いいんですか?手で。
普通に手を入れて。
でもなんかすくっても本当に。
一応ついたんですけど、これ見えますか?
この1粒が、細胞の塊です。
そうなんですか。
このボツリオコッカス、最大の特徴は、油の生産効率の高さです。
顕微鏡の映像です。
細胞から出てきた小さな粒状のものが、油分。
石油に近い炭化水素で、ジェット燃料に精製しやすいといいます。
研究所では、ことし、大手重機メーカーなどと共同で、国内最大の1500平方メートルの培養施設を建設。
商業化に向けた研究を加速させています。
こうした開発の背景にあるのが、世界的に需要が増えている航空業界が抱える事情です。
ICAO・国際民間航空機関は、2020年以降は二酸化炭素の排出量を増やさないことを目標に掲げ、欧米などの航空会社がバイオ燃料の導入を進めているのです。
その2020年、東京オリンピックが開かれる日本も、バイオ燃料の実用化を目指しています。
専門家は、燃料の普及に向けた節目になると指摘しています。
実用化が期待される藻を使った燃料。
最大の課題は、コストの削減です。
現在の技術では、既存のジェット燃料に比べて、10倍前後の価格になると見込まれています。
ボツリオコッカスを研究する施設では、生産効率を高める品種改良を進めています。
右側が改良を加えた品種です。
細胞が集まって大きな粒になり、水面に浮いてきています。
この性質が、生産現場では大きな効果を生むといいます。
培養する施設も、現在、生産できるのは、十分な日ざしがある夏を挟んだ半年間だけです。
商業ベースに乗せるため、将来的には赤道付近に、数百ヘクタール規模の培養施設を設けることも視野に入れています。
今後の燃料生産について、専門家は、こう展望しています。
体脂肪率50%の藻とは、おもしろいですよね。
言い方、おもしろかったですよね。
あんなに小さな藻から、飛行機を飛ばせるくらいの油が作れるということですよね。
おもしろいですよね。
そういう技術って、温暖化対策だけではなくて、日本のバイオ技術をアピールすることにもつながりそうですよね。
そうですね。
ですから、こうした燃料の導入を進めるために、国土交通省と経済産業省が、この夏、製造業者や航空会社などが参加した委員会も設置しているんですね。
2020年を目標にして実用化が実現するのかどうか、期待を持って見守りたいと思います。
ニュースを続けます。
ことし5月に爆発的な噴火が起きた、鹿児島県の口永良部島。
年内の住民の帰島を目指して、復旧作業が進められている島を、屋久島町の荒木町長が、噴火後、初めて訪れました。
これに伴って、報道各社の島内での取材も認められ、町長らは、復旧作業の進捗状況を確認しました。
町は今月25日にもじゅうぶんがきとうできるよう調整を進めています。
気象情報、井田さんです。
こんばんは。
きょうから12月ですけれども、各地でクリスマスらしい装いが見え始めました。
鳥取空港では、園児たちが元気にクリスマスソングを歌ったり、ツリーに飾りつけをしました。
サンタさん!
そして、こちらは。
メリークリスマス、なんでしょう?
トナカイの格好をした、これ、アルパカなんですね。
アルパカ?
やよいちゃんといいます。
米子市の牧場では、今月25日のクリスマスまで、トナカイの格好で訪れた人を楽しませてくれるそうなんです。
いいですね。
鳥取もきょうは日ざし、暖かそうですね。
そうでしたね。
きょうは広い範囲で小春日和となったんですね。
皆さんも感じられてると思いますが、ニュースでもお伝えしましたように、ことし、11月は暖かかったんですね。
11月の平均気温、平年と比べて見てみると、特に関東から九州は赤で、2度以上高くなったんです。
一方、これから12月はといいますと、北日本では平年並みと予想されていますけれども、東日本、西日本では、暖かい傾向となりそうなんです。
なぜかというと、偏西風がいつもの年と比べて、西日本から東日本で南から北へと蛇行しているんですね。
こうなると、南から暖かい空気が流れ込みやすくなりますので、西日本、東日本では気温が高い傾向となります。
一方、北日本は通常どおり、寒気の影響を受けてきそうですね。
寒暖の差はありますけれども、比較的、暖かい冬のスタートといえそうですね。
では、あすは西から雨となりそうなんです。
雨の予想を見ていきましょう。
朝は晴れている所も多いですけれども、昼ごろになると、九州には雨雲がかかってきそうです。
夜になると、中国、四国地方でも雨が降りだして、九州では激しく降る所もありそうです。
関東地方も湿った空気の影響で、雨の降る所がありそうです。
そして夜遅くになりますと、近畿地方まで雨雲が広がってきそうです。
天気図を見ていきましょう。
あすは、高気圧が東の海上へと移動する予想です。
西からは2つの低気圧が進んでくるでしょう。
この低気圧が東へと進んできますので、西日本では雨の範囲が広がりそうです。
特に九州では、雷を伴って激しく降る所がありそうです。
来年から内村選手のチームに加わることになりました。
加藤選手は、ロンドンオリンピックにチーム最年少の18歳で出場し、団体銀メダルに貢献。
個人総合でも、おととしの世界選手権で、内村選手に次ぐ銀メダルを獲得しています。
迎える内村選手は。
サッカーJ1の年間優勝を決める、チャンピオンシップ。
ホームアンドアウエー方式で行われる決勝が、あすから始まります。
戦うのは、サンフレッチェ広島とガンバ大阪です。
年間3位のガンバ。
準決勝で、浦和レッズとの延長戦を制し、勝ち上がってきました。
練習は非公開。
中3日で行われるホームでの初戦に向け、およそ1時間、セットプレーなどを確認したということです。
一方、年間1位のサンフレッチェは、地元広島での調整。
ミニゲームで汗を流しました。
エースは佐藤寿人選手。
先月22日に、J1最多得点記録の157に並びました。
あすのアウエー戦でもみずからのゴールで勝利を目指します。
プロ野球。
中日からFA・フリーエージェントで、阪神への移籍が決まった、高橋聡文投手が、意気込みを示しました。
高橋投手は32歳。
150キロ近い速球とフォークボールが持ち味の左ピッチャーで、中日で12年間、中継ぎで活躍しました。
きょう、阪神と推定で総額1億5000万円の3年契約を結び、背番号は41に決まりました。
日本ハム、中島卓也選手は契約更改。
今シーズンの2倍の推定年俸8000万円でサインしました。
7年目の中島選手。
初めて盗塁王を獲得した24歳は、ショートのレギュラーとして、全試合に先発出場。
パ・リーグのベストナインに選ばれるなど、飛躍のシーズンとなりました。
そして、楽天とロッテでは、新人選手の入団会見が行われました。
オコエ瑠偉!
オコエ選手。
会見では、チームメートのリクエストに応えて、特技の歌も披露しました。
ロッテのドラフト1位、仙台育英高校の平沢大河選手。
長打力のあるバッターです。
会見では、こんな質問も。
ドラフト6位の信樂晃史投手は、教習所の教官という、異色の経歴の持ち主です。
減速して、曲がっていきます。
それぞれ個性豊かですけれども。
みんな、返しがうまいですね。
うまいですよね。
またオコエ選手と平沢選手、技術にもいろいろあるんだなという感じですが、2人ともトリプルスリーを目標に掲げています。
きょうは流行語大賞にも選ばれましたし、世間を沸かせるような選手になってほしいですね。
次は、野球賭博問題です。
来シーズン、プロ野球選手になるのは、110人余り。
このうち8人がプロに進む東京六大学では、再発を防ぐために、新たな取り組みを始めました。
集まってきたのは、プロに進む東京六大学の選手たち。
野球賭博問題などを学ぶ勉強会です。
東京六大学野球連盟の事務局長、内藤雅之さんです。
20代前半の若い選手が、野球賭博に手を染めていったことを重く受け止め、勉強会を開きました。
問題が発覚した直後から準備を始め、弁護士には、何を教えるべきかアドバイスをもらいました。
まず契約書を読むと。
境界線を認識してもらうことを重視することにしました。
立教大の大城滉二選手。
オリックスのドラフト3位です。
講習会の前に、野球賭博問題をどう受け止めているか聞きました。
若い才能をどう守るのか。
アマチュア球界も、その課題に向き合っています。
さあ、おしまいはあったまりながらできる観光です。
炭を入れた火鉢が入れられたのは、船の上のこたつの中。
2015/12/01(火) 21:00〜22:00
NHK総合1・神戸
ニュースウオッチ9▽爆撃機の撃墜でロシア・トルコが応酬▽新語・流行語大賞は?[二][字]
▽爆撃機撃墜でロシア・トルコがCOP会場で応酬・解決の糸口は?▽今年の新語・流行語大賞に選ばれたのは?▽早くも運転取りやめ・JR山手線の新型車両にいったい何が?
詳細情報
番組内容
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子
出演者
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 天気
スポーツ – スポーツニュース
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英語
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