気持ちいい景色でしょ?気持ちいいですね。
この中には…2億5千万年前?何時代?何時代とは言わない…。
2億5千万年…全然見当がつかないんだけどその石がここに眠っている?そうそうそうそう。
どういう事ですか?
スギちゃんの足元にある白っぽい岩は2億5千万年以上前に出来た太古の岩
今日の「金とく」は岐阜県北部から北陸地方に広がる日本最古の地質帯を旅します
今年のノーベル物理学賞の研究もこの地質帯と深い関わりがあります。
その秘密を探るため地下1,000メートルにある巨大実験施設スーパーカミオカンデで大調査
うわ〜!すげえ!こっちやられてる!うわすげえ!出てるよこれ噴水のように。
最古の地質帯は実は日本の中でも特に激しい地殻変動が起きている場所でもあります。
日本一切り立った断崖が続く…
うわ〜すげえ!やばいよ。
ここやばいよ。
地下には激動の大地である事を物語る超高熱トンネルが
アチッ!あっつい!
北アルプスの立山には一晩で水が熱湯に変わったという伝説の池があります
これ温泉ですか!?
70℃を超えるお湯をたたえた巨大な温泉
間違いなく温泉や!見つけた!
激動の大地にある数々の温泉も大紹介
うわっハハハハッ!いやめっちゃ気持ちいい!どうですかこの景色!ワイルドだろ〜!
北陸地方と岐阜県で見られる日本最古2億5千万年前の地質帯。
温泉にもつかりながらこの地の壮大な歴史をたどります
今から2億5千万年前。
地球にはパンゲアと呼ばれる超巨大大陸がありました。
後に日本列島が生まれるのはこの辺り。
陸地がぶつかり合いそのエネルギーで新たな地質帯が生まれます
この中の黄色の部分が日本最古の地質帯です。
その後海底に堆積していた土砂などがプレート運動によってくっつき陸地が広がっていきます
そして今から2,500万年ほど前大陸から離れ始め今の日本列島が出来ていきます。
最古の地質帯は北陸地方から岐阜県北部にかけての地域。
この中にある岐阜県飛騨市神岡町をスギちゃんと訪ねました
イエイ!最高だぜ!イエイ!ありがとうございました。
ありがとうございま〜す。
いやマジで気持ち良かったね。
ねえスギちゃん楽しそうでしたもんね。
スギちゃんここ。
ほら。
「梶田先生ノーベル物理学賞受賞おめでとうございます!」。
あらっ!どういう事ですか?今いる岐阜県神岡町はこのノーベル賞と深い関係があって今回の番組もちょっとねそれと関わりがあるんですよ。
今年のノーベル物理学賞に決まった東京大学の梶田隆章さんはここ神岡町で研究を行ってきました。
なぜ神岡町で研究が行われてきたのかというと実はこの辺りの岩が関係しています。
飛騨片麻岩です
これも?これもヘンガマン?へっ?ヘンマガン?ヘンガマン?片麻岩。
ヘンガマンじゃないですよ。
飛騨片麻岩の特徴はこのしま模様。
2億5千万年前に生まれた日本最古の地質帯の岩です。
岩とノーベル賞。
一体どんな関係があるのでしょうか。
その秘密を探るため山の中にある東京大学の実験施設に向かいました
よろしくお願いいたします。
こんにちは。
お願いします。
ノーベル賞を受賞した梶田さんと一緒に研究を行っている三浦真さんです
この先にあるんですね。
ノーベル賞を受賞した研究施設ですよそういう意味では。
めちゃくちゃ楽しみですよ。
じゃあ行きましょう。
お願いします。
へえすごいな。
入れるんですね。
特別?特別です特別。
実験施設スーパーカミオカンデがあるトンネルの中へ案内して頂きました
鉱山の跡を利用して造られた実験施設は地下1,000メートルにあります
こちらがスーパーカミオカンデの入口になっております。
ここから先がスーパーカミオカンデの実験エリアになります。
早速中へ
わあすごい。
小柴先生とかねやっぱりノーベル賞を…。
入口には南部陽一郎さんや毛利衛さんなどこの施設を訪れた日本を代表する科学者のサインが飾られています
著名人が来たら書くって事ですね。
そうですね。
じゃあペン貸して頂ければ…。
ハッハッハッハッ…。
「ワイルドだろ!」で一世をふうびした2012年流行語大賞の男が「ワイルドだろ!」と書いておきますけども。
残念ながらちょっと用意してないんですいません。
いやすぐ用意できますけど要らないですか?
更に奥にある巨大な水槽に向かいます
(三浦)はいここが実験水槽です。
うわ〜。
これ何だ?もうこれ入ってんの?
(三浦)ええ。
で今この下に40メーターのタンクがこうあるんです。
この下に?ええこの下に。
これがスーパーカミオカンデの全体図。
スギちゃんと私がいるのはこちら。
その下にあるのが巨大な実験水槽です。
直径はおよそ40メートル。
高さも40メートルあります。
一面に超高感度の光センサーが設置されています
宇宙から降り注ぐニュートリノという粒子を観測しその質量を明らかにした事で梶田さんは今年のノーベル物理学賞を受賞しました
それ自体の重さときたらすごいですよね?何トンぐらいですか?5万トンです。
ハッハッハッ!5万トン。
重さですね。
重さが5万トン。
巨大な水槽を造るうえで重要な条件だったのは2億5千万年前の片麻岩がこの地にあった事です
…という事が一つ大きなキーワードになっています。
ノーベル賞の研究の舞台となったスーパーカミオカンデ。
巨大な実験施設は飛騨片麻岩の岩盤をくりぬいて造られていたのです
実験施設の周りのトンネルに飛騨片麻岩がきれいに見える場所があると聞き案内して頂きました
こちらにフレッシュな岩肌が出てる所ございますので。
色は白っぽいんですけどね。
優白質片麻岩という…。
それは新鮮なの?確かにしま模様ですよこれ。
ず〜っと。
フレッシュ感ありますね。
このしま模様の岩がスーパーカミオカンデを支えている飛騨片麻岩。
2億5千万年前に出来た岩です
2億5千万年前ですよ。
すごいですよねえ。
(笑い声)
飛騨片麻岩の最大の特徴は非常に硬く丈夫である事。
どれくらい硬いのかスギちゃんが試しました
片麻岩割ってやりましょう。
全く割れません
こっちがやられてる!すげえ!こっちやられてる!片麻岩恐るべし!やりますね片麻岩。
鉄をも砕く。
片麻岩どうぞよろしく。
「どうぞよろしく」?
非常に硬い飛騨片麻岩。
この地域の地盤は日本で最も頑強で安定していると言われています
本当にリアルに地震があっても揺れにくいんですか?揺れにくいです。
丈夫ですから。
亀裂が入るって事はまずない?まずないです。
地盤が飛騨片麻岩で出来ている神岡町では地震に関する珍しい研究も行われています。
調べているのは地下850メートルから湧き出している温泉です
研究されている方?はい。
そこがねこの場所なんですけど。
温泉と地震の関係について研究している…
温かい!温かいし硫黄のにおいがすごい!
(田阪)それちょっとこう…ちょっと温泉らしいでしょ?温泉ですよ社長。
社長じゃない先生。
(田阪)温泉ですね。
やっぱ普通の地下水とちょっと違うでしょ。
田阪さんは地下から湧き出すお湯の量を24時間観測しています。
この温泉は湧き出す量が一定の間隔で変化する間欠泉です。
通常1分間に30リットルほど出ていますがおよそ60分の間隔で急増します
18年にわたって観測してきた田阪さんは温泉の湧き出し方と地震との意外な関係を見つけました
僕が提唱しているのは…地震の前に変化する?
2007年3月に起きた能登半島地震。
地震の空白域とされていた能登半島北部で突如地震が発生。
大きな被害が出ました。
これは田阪さんが当時観測していたデータです。
ふだんに比べ地震の前は間欠泉の周期が短くなっていました
データを遡って調べると地震の2か月ほど前の1月16日午前11時ごろを境に間欠泉の周期が60分から40分ほどに短くなっていました。
同様の変化は駿河湾や飛騨地方の地震でも捉えられています。
こうしたデータが得られるのはここに日本最古の硬い地質帯があるからだと言います
教えてくれるわけですね。
同じ地震が来た時に同じような現象が繰り返し繰り返し観測される。
それすごい硬いからでしょ?硬いから壊れない。
温泉と地震の関係を明らかにするための研究が続けられています
田阪さんは温泉ソムリエの資格を持つスギちゃんを研究している温泉に案内してくれました。
割石温泉飛騨片麻岩の湯です
お湯がこうとろみがあるでしょ。
これもアルカリ性単純温泉という…。
アルカリ性がちょっと強いですよね。
こうやって研究してる温泉のこのお湯でね疲れが癒えるって最高ですね。
それがまた研究材料にもなってさこうやってみんなに喜んでもらえてね。
岐阜県北部から北陸地方に広がる日本最古の地質帯。
この地域の一部は2億年ほど前から活発な地殻変動が起きています。
富山県の黒部川流域です。
ここでは片麻岩の下から現れた新しい年代の岩石が見られます
その岩の名前は…
御影石とも呼ばれ墓石などに使われる岩です
花崗岩は地下の深い所でマグマがゆっくりと冷えて固まって出来る岩石です。
何百万年もの時間をかけてゆっくり上昇。
川などの浸食作用と相まって地表に現れます。
この辺りの地下では2億年にわたって花崗岩が次々と作られ地上に現れてきました
黒部川では上流に行くに従い年代の新しい花崗岩が見られます。
実はこの事が黒部独特の地形とも深く関わっています
最も古い年代の花崗岩が見られる宇奈月温泉です
ここから岩が出来た年代と黒部峡谷の関係をスギちゃんと一緒に見ていきます
まあね山に囲まれた地域ですからね。
確かにね。
ここにはいろんな岩があるでしょうね。
ちょっと楽しみですね。
何に行くの?どこ行くの?これからトロッコ電車乗ります。
おおトロッコ電車!初めてですよトロッコ電車って。
乗っちゃう?はい。
この場所でいいんですかね。
いいのかな?すげえ。
めっちゃいいじゃん。
黒部川に沿って2億年の花崗岩の旅出発です。
おっとその前に。
宇奈月温泉辺りの花崗岩は2億年以上前に出来たものです。
飛騨片麻岩の下で最初に出来た花崗岩です。
改めて出発進行
ああきれ〜い。
来た!これ何ですかこれは。
なんか外国の建物みたいだね。
造りですね。
右手下。
これの下だって。
見えるかな。
あったあった!あれだ黒崎さん。
見えました見えました。
仏石。
あれですね仏の…。
この仏石。
1億9千万年前に出来た花崗岩です
(アナウンス)ここから「後曳橋」と呼ばれるようになりました。
ここの岩肌すごいですよね。
これ岩すごいね。
なんか古そうだね。
橋の上から見えるこちらは1億年前の花崗岩です
うわ〜すごいね。
きれい。
トロッコ電車は終点の「欅平」に到着しました
あそこから下りるんですよ。
着いた!あごめんなさい。
ここまで見てきた花崗岩は日本列島がまだ大陸にくっついていた時代に出来たもの。
大陸の地下で次々と作られていた花崗岩です
2,500万年前に日本列島になる陸地は大陸から離れ始めます。
そして今の日本列島になるまでの間も地下では新しい花崗岩が生まれ続けました
トロッコ電車の終点から黒部川を更に遡ると世界一新しい花崗岩があると言います。
峡谷に沿って旅を続けます
見てこれ絶景ですよ!絶景かな黒崎さんこれは。
めちゃくちゃきれいな景色なのに…ごめんなさい邪魔しちゃった?登山したくなったでしょ?したくなりますよ。
ちょっと登りたいですけどね。
ここからねものすごい登山道を通るんですが案内して下さる方お越しです。
ご紹介しましょう。
佐々木さんどうぞよろしくお願いいたします。
阿曽原小屋の佐々木です。
案内してくれるのは…
かつて富山県警山岳警備隊員だった方です
ただ言っときますけど「黒部はケガなし」って昔から言う。
何でか。
落ちたら死ぬからですよ。
気を付けていきましょうね。
私は落ちるの止める事できませんから。
案内はしますが落ちちゃ駄目よ絶対ね。
ゼロか100しかないんですね。
ケガはない。
ケガはない。
ケガなし。
世界一新しい花崗岩が見られる場所を目指して歩き始めます
うわ〜トンネルになってる。
これすごいよ。
何て読むんですか?ハマグリ谷?蜆谷。
確かにちっちゃいもんねトンネルが。
この辺りの花崗岩はおよそ500万年前に出来たものです
いきなり…うわ出た。
うわっすげえ!
(佐々木)真向かいにズドンと来たやろ。
すごい初めて見える感じ。
この谷の感じがね。
ほんとですね〜。
岩肌がもうすぐ近くに見える感じで。
丸見え。
うわっなんか遠近感がおかしくなる。
すごい近くに感じたり。
400メートルの断崖…
「黒部の怪人」と恐れられる日本最大級の岩壁です。
この花崗岩も500万年前のものです
もう帰りたいと思っても帰れないんですよこれほんとに。
えらいとこ来ちゃったなこれ。
歩いている道は遠くから見るとこんな感じ。
「水平歩道」と呼ばれています。
断崖絶壁を削って造られました。
切り立った場所では頭上に岩が覆いかぶさります
怖い…。
(佐々木)頭低くしてね。
こんな突起物は触らんように。
万が一浮いてたらバカッと落ちますから。
これ落ちるねもう。
なんかそんな感じですね。
うわ〜すげえ。
やばいよ!ここやばいよ!やばいよ…。
(笑い声)
(佐々木)針金ちゃんと持っといて。
案外こういった危険なとこで落ちる人いないんで大丈夫大丈夫。
慎重にしているからね。
ちゃんと支えますから大丈夫ですよ。
一回下見てきますわ。
うわっ!
(佐々木)ここらで80。
どうですか〜?いやいや…怖い怖い怖い。
(佐々木)ストーンでしょ。
断崖…アハハハハハッ!めちゃくちゃ怖い。
いやめっちゃ怖いなこれ。
くりぬいてくれた人ありがとうですよ本当に。
昔の人たちはほんと苦労してこの道を切り開いたっちゅう事がよう分かると思います。
この辺りに数百メートルもある断崖絶壁が見られるのは激しい地殻変動が続いてきた事と深く関わっています。
この地域では花崗岩が他では見られないほどの速さで隆起しています。
黒部川の流れも強いため川底がどんどん削られています。
山の斜面が崩れるよりも早く隆起と浸食が進むため日本一険しい峡谷が出来たのです
スギちゃん私たちがここに来た理由っていうのはこの岩を見るためだったんですよ。
川底を見ると黒部川っちゅうのは白っぽいんですよ。
白っぽいのは何かって言ったら御影石。
まあ言ってみりゃ墓石だわ。
花崗岩なんですけれども花崗岩の山なんですよ。
その花崗岩なんだけど…
この一帯は世界一新しいと言われる花崗岩が見られます
地下で岩が出来たのはおよそ100万年前。
世界で最も速いスピードで上昇し地表に現れました。
花崗岩の分析から年間6cm以上のスピードで隆起してきたと考えられています
こんなによく押し上げましたね。
ハハハハハッ!
世界で最も新しい花崗岩が見られる黒部峡谷。
この付近では高温のマグマから岩が出来た事が感じられる驚きの場所があります。
水平歩道のある山の地下を掘り抜いて造られたトンネルです。
黒部ダムの発電施設の維持管理のために使われています
電力会社の方の案内で今回特別にトンネル内部の花崗岩を見せて頂きました
スギちゃんちょっと感じません?暖かい!いきなり暖かいっすよ。
奥に入っていくほど温度が上昇していきます
ストーブみたいな感じだもんね。
でも岩盤から来てるんですね。
触っても大丈夫ですか?大丈夫ですよ。
あっほんのり温かい。
アツッて感じじゃないね。
ほんのり…ほんのり温かい。
あっここ温かい。
ここ温かい。
温かい。
あっ中に入れば入るほど…。
何ですかねこの熱気というか。
温けえすげえな。
へえ〜。
通常地下深くで固まった花崗岩は冷えながら上昇し地表に現れる頃にはほぼ冷えきっています。
しかしこの地域の花崗岩は急速に上昇してくるため冷めないうちに地表近くに到達しているのです。
このトンネルでは掘削していた当時岩盤の温度は160℃を超えたと言います。
そのため「高熱隧道」と呼ばれています
ここ今固定してるんですか?何かで。
(谷本)これはしていないです。
まんまですか?
(谷本)当時掘ったまんまの状態。
160℃の岩盤の温度ですから当時のどのような機械があったかどうか分かりませんけれどもかなり大変な工事であった事はもう間違いないと。
ちょっと気になるんですけど谷本さん。
奥の方でグツグツグツグツ何かね沸騰してる音がするんです。
当時熱かっただろうという温度があるかもしれないですね。
ちょっと行ってみましょう。
行ける範囲でお願いします。
こちらですね。
これだ!ここだ!来て。
すごい。
(水が沸騰する音)すごいよこれ。
グツグツいってる。
下で沸騰してるって事ですもんね。
って事は100℃以上って事ですよ。
(谷本)という事になりますね。
あっ熱い。
熱い熱い。
熱い!熱い!奥の方は熱いけど…。
動いてる動いてる。
一気に熱くなった。
熱い!熱い!熱い!
花崗岩で熱せられた水が沸騰していました
(水が沸騰する音)温められたお湯がこれだけグツグツいってるの初めて聞くね。
アチッ!熱い!温度が熱い。
しかし下の方で…ここでこれだけの温度という事は相当下の方で…。
ここに立ってるだけで足元めちゃくちゃ熱いんですよ。
だからここで作業はなかなかできないね。
(谷本)すごい汗ですよね。
汗がすごいですね。
さっきとは大違いですよね。
ほんとだアハハハッ!すごい。
いつの間にかこんな汗。
私水かぶりましたっけ。
かぶってないですよね。
触ってごらん。
絶対めっちゃ熱いよ。
アハハハッ!お湯相当熱いよこれ。
熱いですよ。
直前までですごい痛いですもん。
高熱隧道で汗だくになったスギちゃん。
近くにある阿曽原温泉を訪ねました。
ここは水平歩道を案内してくれた佐々木さんが営んでいる温泉です
うわっ!いやめっちゃ気持ちいい!めちゃくちゃ…いやいい温度。
最高ですね佐々木さん!いやこの景色はなかなかないですね。
私はカリスマ温泉ソムリエですから大体味みれば分かりますから。
無味。
無味ですね。
単純泉だから。
単純泉ですね。
日本最古の地質帯を巡る旅。
続いて向かったのは立山です
北アルプスの雄大な景観が楽しめる観光地立山。
この周辺は現在活発な火山活動が見られます
立山の地下ではおよそ20万年前から地下のマグマが花崗岩の岩盤を突き抜けて上昇。
火山の噴火が起きていました
何度も噴火を繰り返し大地は流れ出た溶岩と火山灰で覆われました
かつて噴火していた立山火山は既に崩壊しています。
山の周辺部分が残り今はカルデラになっています。
立山カルデラの中には科学者から注目されている場所があります。
立山カルデラ砂防博物館の白石さんと福井さんに今回特別に「大地の躍動」が感じられる場所を案内してもらいました。
カルデラの中は土砂崩れなどの危険性があるため許可なく立ち入る事はできません。
まずはカルデラの全景が見られる場所へ
気持ちいいですけどね〜。
うわ〜!すごい!これはすごい!開けてますね〜。
これがカルデラ?
(白石)そうですね。
そういう事ですよねえ。
えぐれてるような感じになってて。
俺たちはもう入っているんですねカルデラの中に。
カルデラ内に入っているからこうヘルメットを着用しているんですが。
(白石)危険な場所ですので着用頂きたいと思います。
大地の躍動が感じられる場所へ向かいます
うわなんかすげえ湯気がシャーッて出てる!何だこれ!何だこれは!福井さんこれ…あらっ!うわすげえ!これが噴泉です。
噴泉?この筒みたいになってんのは何ですかこれ?
(福井)これはその温泉の成分が固まって出来たもの。
この石の名前はアラゴナイト。
炭酸カルシウムが結晶化して出来たものです。
地下の熱で熱せられたお湯が噴き出しています
これ何℃ぐらいあるんですかね。
今温度計持ってきたんで調べましょうか。
入れそうだったらこれちょっと浴びましょうよ福井さん。
先に浴びちゃっていいですよ。
俺待ってますから福井さん先に。
サーモグラフィーとかもあるんで。
出た!直接やんなくてもいいの。
サーモグラフィーの温度計。
(福井)今…90℃とか。
94までいった。
95!うわすげえ!95℃だって!相当な熱湯ですよ。
どうします?福井さん。
とてもじゃないけど触る事も危ないですねこれは。
でもせっかくですからね先浴びちゃって下さいね。
いやいやそんな…無理です。
なんかこの辺に小屋造ればねスチームサウナになりますけどね。
気持ち良さそうだけどね。
次に向かうのは幻の温泉です
160年ほど前に突然出来今も消えたり現れたりを繰り返しているといいます
おお湯気見えてる!えっスギちゃん見えました?見えました。
えほんと?
(白石)見えましたよ湯気が。
ここか?なんかにおいがもう既に。
どう?ここ?これ温泉ですか?ここですか?うお〜すごい。
見えない!あっうっすら見える!緑色の。
すごい!温泉や!ちょっと硫黄のにおいしますね。
温泉や!間違いなく温泉や!見つけた!
直径30メートルもある巨大な温泉の池。
ここは立山新湯と呼ばれています。
「新湯」と呼ばれる理由は明治時代の小学校の副読本に書かれていました。
新湯はもともと冷水。
普通の池が江戸時代の終わりに起きた地震で一夜にして熱湯に変わったというのです
お〜着いた!はいじゃあ下ります。
いや着きましたよ黒崎さん。
すごい!本当になんかお湯ですね。
もう温泉じゃないですか完璧に!ちょっと入りましょうよ。
どうですか?硫黄のにおいがしてちょっといいですね。
これ最高の…肌ツルツルになる。
熱い!熱い!黒崎さん熱い!大げさなんかもしれないんでちょっと触ってみましょうよ。
ほんとだって!我慢できないレベル。
熱いって!アツッ。
ず〜っとつけててよ。
ず〜っとは無理ですよ。
アツッ!熱いよね?これ何℃ぐらいだろ。
熱湯風呂よりも全然熱いぞこれ。
70℃!70℃超えてますよ。
超えてるよ70。
何ていうか白い灰色の地質は何ですか?温泉の成分とあとここにある鉱物が温泉で溶けたりとかしてる…。
ソムリエ評価を。
多少ね鉄分入ってる。
ね?私には分かんないです。
やっぱりまだ分かんないですよね。
私ねカリスマ温泉ソムリエだから分かるんですよ大体。
鉄分ちょっと入ってる。
アチッ!「アチッ!」じゃないよ。
70℃を超すお湯で満たされているこの温泉池。
実は今も奇妙な現象が観察されています。
今年の8月に撮影された映像です。
みるみるお湯が減っていき僅か一日でお湯が完全に無くなりました。
温泉が湧き出す穴に逆にお湯が吸い込まれたのです
ところがその3日後今度は再び湧き出してきます。
6日かけて元の温泉池に戻りました
ここではこうした現象が一年に何度も起きています。
立山カルデラ砂防博物館ではなぜこうした現象が起きるのか研究を進めています
アチッ!これ多分入れたら最高の温泉ですよ。
これさ温泉がここ流れ出てって下に行ってるわけだから下だったらだいぶ温度下がってるでしょ。
下りると川はあるんですけれども断崖なのでちょっと今ここから下るのは無理だと思います。
やむなく登ってきた道を一旦引き返しお湯が流れ落ちる斜面に向かいます
ここに…。
すごい!ここですよ滝がこうやって下りてきて。
煙が上がってますけど。
これだけさ落ちてきたらさ相当温度下がってんじゃない?でもやっぱり硫黄の香りするし。
ほんと硫黄の香りする。
さっきあそこにいたんですもんね。
そうそう。
さすがにやっぱ下りられないねあそこからは。
温泉池から流れ落ちる落差20メートルの滝です。
さてその湯加減は?
ちょうどいい!ちょうどいいって?ちょうどいいって!あっいい!いい湯!これはいい!ただ浅い。
こんだけですもんね。
入りたいけどどうしよう足湯で入っちゃう?大丈夫?持ってますから。
疲れたから。
足湯がね足の疲れを取るのに一番いいんですよ。
うわめっちゃ気持ちいい。
どうですか?温泉ソムリエこの温泉を表現して下さい。
いや足だけでは分からんですよ。
足だけでは分からん…あっつい!あ〜!でも軟らかい。
お湯が軟らかいね。
何℃ですか?ソムリエ。
これは42℃…46℃。
43℃。
44℃です。
お〜!やっぱりね。
私大体分かるようになってきたからね。
スギちゃんどうですか?いや〜最高です。
ワイルドな新湯最高だぜ〜!
日本最古の地質帯で火山活動によって生まれた立山カルデラ。
「大地の躍動」を肌で感じられる場所でした
なんか岩の事をいろいろと今まで素通りしてきましたけどこうやって知ると面白いですね。
面白いですよね。
面白かったですしね温泉にも関係があってという事でもっと調べたくなりましたね。
結構2億5千万年前から始まりましたからね。
そうですよ歴史はありますからね。
本当にもっとみんな知らなきゃいけないかもしれない事でしたね。
何やかんや言いながらねずっと片麻岩がねポケット入ってますから。
また会いたいですね片麻岩にね。
会いに来たいと思いますね。
2億5千万年前に生まれた日本最古の地質帯。
日本で最も硬い地盤を造り出していました
そしてこの地は2億年以上にわたって地殻変動が続く激動の場所でもありました。
今回の旅では壮大な地球の営みを感じる事ができました
2015/12/02(水) 15:15〜16:00
NHK総合1・神戸
ろーかる直送便 金とく「日本最古の地質帯を行く〜スギちゃんの温泉大発見〜」[字]
岐阜、富山、石川にかけては日本最古の地質帯がある。温泉ソムリエのスギちゃんが、ノーベル賞に関係した岩、巨大な温泉池などを訪ね、知られざる大地の物語を紹介する。
詳細情報
番組内容
岐阜県北部から富山、石川にかけては、日本最古の地質帯が広がっています。実は日本列島は、最古の地質帯に移動してきた島などが合体して形づくられました。日本最古の地質帯は、今も活発に地殻変動が起きています。その躍動感に触れられるのが「温泉」。立山で一夜にしてできた「温泉池」や深い峡谷にある「超高熱泉」などを訪ねます。温泉ソムリエのスギちゃんと黒崎アナが知られざる中部地方の大地の物語を紹介します。
出演者
【出演】スギちゃん,黒崎めぐみ
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
バラエティ – 旅バラエティ
情報/ワイドショー – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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