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2015年11月27日 モンスター社員の解雇方法モンスター社員をどんどん解雇していく方法
第42回 普通解雇もやむなし うつの業務起因性を否定
Q
身体・精神の不調を訴え、細切れに欠勤を繰り返す社員は、会社にとってごみ社員です。頭痛のタネです。最終的には、普通解雇を決断せざるを得ませんが、社員はどう抵抗するでしょうか。普通解雇を正当とする戦い方を教えてください。Sケーブルシステム事件 東京地方裁判所(平19.6.8判決)
A
細切れに出てくる社員と言っても2通りあります。
第1は、細かな私傷病が連続して発生し、在籍期間のうち少なからぬ期間が私傷病休職期間で占められるというケースです。この場合、出勤している期間については、通常レベルの労務が提供されるのが一般的です。仕事しているし業績があるから査定落として十分でしょう。
第2は、精神疾患等により、出勤と欠勤を繰り返すというパターンです。この場合、出勤しても、ほとんど契約の本旨に従った労務が提供されないのが普通です。会社にとっても何の役に立ないいかれたごみ社員です。ごみ社員は会社に放り出す処分をすべきです。
本事件は、この両方のパターンが現れた「不規則出勤の見本市」のような事例です。社員は、入社後、まもなく持病の腰痛を訴え始め、腰の手術を受けました。約250日休職後、3日間出勤し、その後また473日休職しました。復職してからも、毎年、年休を消化しきってから20~50日間にわたって欠勤するという状況を続けました。平成18年に入ってからは、抑うつ状態という診断書に基づき、さらに欠勤が増えるという状態に陥っていました。
復職後の勤務成績・態度もお世辞にも優良とはいえず、会社は本来業務から外し、複数回、配置転換する等の措置を講じていました。退職勧奨を行っても本人が応じないため、ついに出勤常ならず、勤務に不適心身虚弱で勤務に耐えないという理由で普通解雇に処しました。会社としては当然の処置です。
しかし、社員も大人しく引き下がらず裁判に訴えましたが、
①休職手続を採り、医者の診断書も提出したうえで欠勤した場合、それを「勤務不良と評価するのは不当か否か」、という問題②うつ病の発生は「本人にとって屈辱的な配転を繰り返した会社に責任があるか否か」という事が問題です。
私にしてみれば、休職が多くずいぶん甘い会社だなと思いますが、それはさておき
論点①について、裁判所は「休職期間及び有給休暇を除いても、相当程度の欠勤が存在し、出勤常ならずの条件に該当するのは明らか」と述べました。論点②に関しては、「本人が繰り返し業務上の指示に誠実に対応すべきことや協調性の心構えを指摘されて、誓約書を差し入れているほか、同様の指摘を上司からされていることを併せ考慮すると、本人が抑うつ状態になったことの原因を専ら会社の人間対応に帰することは適当とは思われない」と判示しています。
社労士としては、うつでいかれた社員を追放すべく尽力をするのが仕事と考えます。
結論としては、会社側主張がほぼ全面的に採用され、普通解雇に違法性はないと判断されました。本件は会社勝訴ですが、会社のトップがうつ社員に甘えを見せたらどんどんつけあがってきます。休職中でも頑張れ頑張れと復帰を促すようにしたらどうでしょうか。少しは変化があるかもしれませんよ。
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