白い巨塔 #06【教授の椅子に座るのは誰か?財前の野望を賭けた戦い!】 2015.11.30


本当にマスクをして入るとかそうしないと…。
よく消毒しますもんね。
(ケイ子)相手にとって不足はないじゃない?
(財前)負けたら後がないんだぞ。
(鵜飼)選考委員を僕の派閥で固めることぐらいならできないこともないが。
(五十嵐)第一外科の財前助教授のおかげです。
あなたの基金なんですから。
(東)真の学者に第一外科は引き継いでほしいんですよ。
(菊川)お受けします。
(大河内)医療に絶対はない。
だから医者は悩み続けなければならん。
(加奈子)そばにいてくれますか?
(里見)最後までわたしがちゃんと診ます。
(岩田)選考委員を何としてでもつかまないかん。
(財前)受け取っていただけるのでしょうか?
(又一)あほう。
受け取らすんやないかい。
ゴーンと。
ゴーンと。
(大河内)わたしは選考委員に立候補することにいたした。
厳正なる教授選挙の遂行のためだ。
(財前)里見先生。
ありがとう。
お返しするよ。
確かに菊川とやらはなかなかの学者らしいな。
いかにも東教授が僕を外すための当て馬に連れてきそうなタイプだ。
冷たい顔をするなよ。
謝りに来たんだから。
謝る?林田加奈子の治療。
つっぱねて悪かったと思ってさ。
《無意味だと言ったろう?里見君は8年前のことが忘れられないだけなのです》
(財前)治る見込みのない患者より治る可能性の高い患者を優先させるべきだという考えは変わらないが君には君の治療方針がある。
それに昔のことまで持ち出したのは悪かった。
まっ協力はできないが同期として君の孤軍奮闘ぶりを遠くから見守らせてもらうよ。
どうしたんだ?急に。
どうもしないよ。
いつもの君らしくないじゃないか。
う〜ん。
まっ強いて言えば教授選のめどもついたから少し余裕ができたってところかな。
いや。
もちろんまだ決まったわけじゃないが選考委員には僕を推してくれる人が決まりそうなんだ。
君も知ってるだろう?教授選は教授選考会で大勢が決まるからな。
学内工作がうまくいって上機嫌というわけか。
そう意地悪な言い方をするなよ。
こうやって椅子があれば腰を下ろしたくなる。
立派な椅子ならなおさらだ。
まっ僕に言わせりゃ一生立ちっぱなしでいいって言ってるヤツはやせ我慢しているだけさ。
俺はただ自分の足で歩きたいだけだ。
フッ。
(新堀)それでは投票の結果を発表します。
第一外科後任教授の選考委員にはえー有効投票31票のうち鵜飼医学部長6票東第一外科教授3票今津第二外科教授2票葉山産婦人科教授2票野坂整形外科教授2票則内病院長1票大河内病理学科教授15票。
(新堀)えーしたがって大河内教授鵜飼医学部長東教授今津教授葉山教授野坂教授の6名が選考委員に決定いたしました。
えーこの中から選考委員長をお決めいただくことになるわけですが…。
医学部長は選考委員長を兼任できない決まりになっていたね。
はあ。
ええ。
教授会の規約によれば私は選考委員長にはなれません。
またこれは規約にはありませんが前任教授が選考委員長になることも権力の集中を避けるために遠慮をいただいております。
当然のことです。
(教授)票数から見ても大河内先生にやっていただくべきでしょう。
…との声が上がっておりますが。
お引き受けしよう。
(大河内)教授選考会は公正な調査と判断に基づいて教授の候補となる者を選出する機関である。
よって一切の私情を廃し大いなる責任をもって公平無私の厳正なる選考を行いたい。
よろしいか?鵜飼君。
東君。
はい。
はい。
では第1回の教授選考会は1週間後同時刻に行う。
以上。

(安西)詰めが甘いんだよ。
(柳原)申し訳ありません。
いつもオペ伝票の提出だけは一番にやっとけって言ってんだろう。
(柳原)いやでも安西先生がご自分で出すとおっしゃっていたので。
(安西)何!?何だ?でかい声で。
あっ。
すいません財前先生。
柳原君が来週の先生のオペの伝票出し忘れたって言うんで。
それは困るな。
(柳原)申し訳ありません。
今から手術部へ行って掛け合ってきます。
おいおい。
いいよ。
いやでも…。
僕が手術部へ電話入れとくよ。
何とかさせる。
すみませんでした。
(安西)ホントにすいません。
こいつ研究は熱心なんですが肝心なところが抜けてて。
(財前)いいさ。
医局は一つのチームだ。
僕も助けてもらうことがあるしな。
そんな。
僕たちが財前先生を助けるなんて。
なっ。
はい。
今度医局で飲み会やるか。
君の歓迎会もまだだったからな。
はあありがとうございます。
(佃)あっ財前先生。
(財前)うん?あのちょ…ちょっとよろしいでしょうか?大河内教授が?はい。
突然の立候補にもかかわらず基礎講座の15票を集めて選考委員長になられたそうです。
へえ。
(佃)余計なことかもしれませんが財前先生にとってはあまり喜ばしくないのではと…。
よく知ってるな。
僕は昔から大河内教授とはそりが合わないからな。
いや。
でもあの大丈夫ですよ先生。
どう考えたって先生以外第一外科の次期教授にふさわしい人なんていないじゃないですか。
きっと教授選考会では先生お1人が候補に決定します。
教授会の投票でも信任を得られます。
決まってますよ。
対抗馬が現れてもか?えっ?あっいやいや。
まずいことを言ったな。
忘れてくれ。
先生どういうことでしょうか?うん。
先生教えてください。
ほかに教授候補が出るということですか?君にだけは打ち明けておくか。
お願いします。
実は東教授は石川大の菊川教授という人物を後任に据えようとしているらしいんだ。
やはり外から次期教授を連れてくるという噂は本当だったんですね。
まあ確証を得たわけではないがもし本当ならむなしいよ。
君なら分かるだろう?君だって僕のためにこうして尽くしてきて僕が急に医局長の君を飛び越してよそから講師を連れてきたらどんな気がする?そんなことあるはずありません!いやあの僕のことじゃなくてあの財前先生のことです。
いや客観的に見て先生が教授になるのが順当です。
当然です。
常識です。
ほかの教授の方々もきっとそう思っておられます。
うんまあ僕もむやみに恐れているわけではないが。
念のため僕が医局のほうをまとめておきます。
えっ?僕は医局長です。
次期教授は財前先生以外ありえないということで医局内の統一をはかります。
いやしかしそんなことをして君に迷惑がかかったら…。
ご心配なく。
目立たぬよううまくやってみせます。
持つべきものは心あつき後輩だな。
もし僕が教授になったらずっと一緒に頑張ろう。
佃君。
「もし」ではありません。
先生。
必ずです。
失礼します。
(里見)痛みはどうですか?
(加奈子)夜中がちょっとつらくなってきました。
(里見)少しモルヒネを増やしましょう。
睡眠はとれたほうがいいですからね。
面倒かけてすいませんね。
先生。
面倒?死んでいくだけの患者なんてお医者さまにとっては何のメリットもないのにね。
(竹内)そんなこと言わず頑張りましょう。
ねっ。
頑張る?どうやって頑張ればいいのよ。
もう手術も駄目抗がん剤も駄目一体どうしろって言うのよ?頑張らなくてもいいですよ。
頑張る必要はありません。
頑張らず一日一日を大事に生きてください。
(テーマソング)〜
(アナウンス)「東教授の総回診です」
(東)今日の患者さんは?
(看護師長)86。
満床です。
(東)財前君。
いつもより今週は君のオペが少ないようだがね。
(財前)はい。
急患が減少しましたので。
まあ最近はオペ以外の活動が忙しそうだからね。
はい。
国際食道学会のシンポジウムで発表を控えておりますのでその準備に追われております。
サルベージサージェリーのシンポジウムは注目度が高い。
頑張りたまえ。
ありがとうございます。
海外でも珍しい例なので東外科の名に恥じない発表にいたします。
東外科などと歯の浮くようなことは言わんでよろしい。
外国に興味があるんだったらニューヨークのガンセンターが研究員を募集している。
考えてみたらどうだね?ニューヨークの研究員でございますか?私のように年を取ると無理だが君ならまだまだ若い。
海外で勉強すれば一回りも二回りも大きくなるんじゃないかね。
推薦状だったらいつでも書いてあげるよ。
ありがたいお話ですがわたしはこの浪速大学第一外科に骨を埋めるつもりでございますので。
君のような優秀な人間が大阪に埋もれるのではもったいないと思ってね。
(柳原)東先生。
僕は財前先生を尊敬しています。
財前先生は第一外科に必要な方です。
そう考えてるのは僕だけではないと思います。
おい君!
(佃)おい下がれ!回診中だぞ。
今のは何だね?新人医局員の柳原でございます。
君が言わせたのかね?
(佃)いえ違います。
柳原は世間知らずのところがありまして医局長のわたしの監督不足でございます。
なら医局長の責任において彼に教えてやりなさい。
一介の医局員が教授に意見を言うのは百年早いよ。
(鵜飼)あっそのままで結構ですよ。
はいいかがですか?
(加奈子)はい。
(里見)どうぞ。
止血剤を投与中です。
来週から中心静脈栄養に切り替える予定です。
(鵜飼)おや?林田さんはウチの系列に転院されたのではなかったのかね?どうしたんだね里見君。
僕は再三林田さんには転院されるようお願いしておいたはずだよ。
主治医として林田さんの希望を優先させました。
その気持ちは分からんでもないが林田さんもご自分の病気を知っておられるのだからかえっていづらいんじゃないのかな。
とにかくすぐに転院の手続きをして差し上げなさい。
林田さんのためにね。
お大事に。
(里見)鵜飼先生。
彼女を最期まで引き受けたいと思います。
オペをしたり抗がん剤を投与することだけが治療ではありません。
痛みを和らげ苦しみの少ない死に導く末期治療に向き合うべきだと思います。
困るねえ。
ハハハハそんな言い方されたらまるで僕が患者を見殺しにする悪者みたいじゃないか。
この病院に入りたくてベッドを待っている患者さんからすれば君のほうがよっぽど悪者なんだよハハハ。
いやしかしですね…。
里見君。
君は志のあるいい医者だが僕の方針に従えないのなら第一内科を出て行ってもらうしかないね。
ハハハハ忘れちゃいけないよ。
僕は教授で君は助教授なんだよ。
(佃)乾杯!
(一同)乾杯!
(ケイ子)いらっしゃいませ。
(マミ)いらっしゃいませ。
(佃)今日は本当にすいませんでした。
おい早く先生に謝れ。
すいませんでした。
僕はただいてもたってもいられなくなって…。
言い訳はいいんだよ。
財前先生にどんな思いさせたと思ってんだお前。
もういいよ。
この間から謝ってばかりじゃないかなあ。
すいません。
まっ東教授はああいう人だからちょっと肝を冷やしたけどな。
今後は下手なフライングがないよう統一した動きをしますから。
佃さんから伺いました。
僕たちも外から教授が来るのは許せません。
断固財前先生を支持いたします。
(医局員たち)僕もついていきます。
(佃)ヤナ何黙ってんだよ?お前も当然財前先生支持派だろう?ええ。
いやあの僕はただずっと財前先生のご指導を受けたくて…。
それは財前派っていうことなんだよ。
はい。
(佃)いいか?菊川なんてよそ者を退け財前先生に教授になっていただくには俺たち医局員がこう力を合わせてさ…。
おいおいおいおい教授選考会は来週だぞ。
菊川氏はともかく僕だってまだ名前が出るかどうか分からないんだからややこしい話はこのへんにして今日は大いに飲もう。
なっ。
(医局員)はい。
(医局員)いただきます。
(財前)おーい!みんなに酒とうまい物を。
(マミ)はーい。
(女たち)はーい。
(医局員)ありがとうございます。
(医局員)いただきます。
(マミ)お待たせいたしました。
(医局員)来ました来ました。
(拍手)
(佃)わあきれいな人でうれしいな。
(マミ)いらっしゃいませ。
(安西)あっお前こんなところに来たことないんだろえっ?
(佃)もう一回乾杯するぞ。
おい行くぞ。
乾杯!
(一同)乾杯!
(佃)さあ飲もう。
飲もう飲もう。
(ケイ子)大変ね。
上にも下にもいい顔しなきゃいけないなんて。
さぞ面白いだろう。
まだまだ。
「まだまだ」?ええまだまだ。
五郎ちゃん気取ってるわ。
もっと死に物狂いにならないと。
フッまだ足りないのか。
だってしかたないでしょ。
今の日本であしたの権力を約束されてるのって国立大学のそれも医学部の教授くらいなものよ。
当然椅子取りゲームは熾烈になるわ。
こんなことになるんなら大河内教授に少しは好かれておくんだったな。
そんなに嫌われてるの?大河内教授は里見がひいきなんだ。
アッハハじゃあ五郎ちゃん嫌われるわね。
はっきり言うな。
いいじゃない。
この世には誰からも好かれる人間なんていないものよ。
だって誰からも好かれる人間を嫌う人間というのが必ずいるでしょ。
世の中の仕組みはみんなそうだと思わない?で?里見君はどうしたいんだね?
(里見)できれば考えを通したいと思っています。
ただ彼女をウチに置くことで入院を待つ患者たちが犠牲になっていると言われれば…。
でも末期の患者と向き合う医療をウチのような大学病院がやっていかなければならないとも…。
答えは出ません。
命にかかわる仕事に答えなどあろうはずがない。
何度でも石を投げるしかあるまい。
はい。
わたしも医学部に一石を投じるつもりだ。
お互い貫こう。
はい。
(竹内)これで少し楽になりますから。
(加奈子)わたしやっぱり迷惑になってたんですね。
いえ。
里見先生無理してたんだ。
あの…。
電気消しますよ。
林田さん病院を移ってください。
あなたがここにいることを認めているのは里見先生だけなんです。
製薬会社におられたならとっくに分かっておられると思いますが病院のベッドには限りがあります。
特にウチの病院は順番を待ってる患者さんがいっぱいいます。
鵜飼教授がいい病院を紹介してくれますので。
よろしくお願いします。
〜〜おかえりなさい。
(三知代)佐枝子さんお礼に来てくださったのよ。
(佐枝子)お休みの日にすみません。
母が本当にお世話になりました。
(三知代)知らなかったわ。
佐枝子さんのお母さまを診察したなんて。
もう何にも言わないんだから。
あっ朝飯あるかな。
うん。
(好彦)お昼ご飯でしょお父さん。
(三知代)ねえ。
(佐枝子)当直ですか?ああいや。
今難しい患者を抱えているのでつい終電がある時間を過ぎてしまって。
お疲れですね。
いえいえ。
(ドアチャイム)
(好彦)僕が出る。
(三知代)お願い。
(佐枝子)元気。
いつもああだといいんですけど。
(好彦)お父さん。
(里見)うん?
(好彦)お客さん。
(三知代)どなた?財前さんだって。
あっごぶさたしております。
(財前)どうも。
あのどうぞ。
(財前)あっお構いなく。
ここで失礼しますから。
(里見)おう。
まあいいじゃないか。
上がれよ。
大切な日曜日に申し訳ない。
ちょっと近くまで来たから寄ってみたくなっただけで。
東教授の…?
(里見)あっウチのヤツと親しくしてもらってるんだ。
そうか。
せっかくだからお邪魔するか。
あっどうぞどうぞ。
(財前)おっ。
大きくなったな。
(好彦)会ったことあるの?
(財前)あるよ。
君が赤ん坊のころは時々遊びに来たんだよ。
(好彦)ふうん。
(三知代)そうだ。
今コーヒーでも入れますね。
佐枝子さんも飲むでしょ。
(佐枝子)あっわたしお手伝いします。
(三知代)いいのそんなこと。
(好彦)僕もこれ食べる。
にぎやかでいいなあ。
たまたまだ。
まあ座れよ。
佐枝子さんでしたね。
お父さまにはいつもお世話になっております。
こちらこそ。
ご定年まで残りわずかですが精一杯女房役を務めさせていただきます。
はい。
東教授に受けたご恩は必ずお返しするとお伝えください。
ちょっと出てくるな。
(三知代)ええ。
財前行こう。
(財前)おお。
(財前)君も隅に置けないな。
東教授のお嬢さんと家族ぐるみで親しくしているとは。
何の用だ?君が用もなくウチに来るとは思えないよ。
来週の火曜でどうだ?うん?林田加奈子の原発巣切除だ。
財前。
オペをやってもいいよ。
延命の可能性は低いが末期胃ガンに対する姑息的外科治療の検討とすれば彼女を置いておく臨床的意義もある。
スタッフは都合つくのか?君の熱意に負けたよ。
感謝するよ。
その代わりと言っては何なんだが大河内教授との間を取り持ってもらえないか?事情は分かっていると思うからあえて言わないが大河内教授と早急に話がしたいんだ。
しかし僕がじかに訪ねたのでは下心があると思われて会ってもらえないかもしれん。
何しろあの人柄だからな。
でも君は大河内教授と親しい。
何とか面会させてほしいんだよ。
悪いが断る。
オペをやってくれるのはありがたいがそんな条件に応じるわけにはいかない。
条件じゃないさ。
いずれにしてもきちんとオペはやるよ。
俺は取り引きをするために林田加奈子の末期治療を引き受けたいと考えたわけじゃないんだ。
だったら医者なんか辞めろ。
一度君に言っておきたかった。
医者は治療の技術を売って金を稼ぐ商売だ。
君だって給料をもらって患者を診察している。
自分だけ特別な顔をするなよ。
俺は君のようには割り切れない。
君が割り切ることで医者であり続けるなら俺は悩むという一点で医者でいられるのかもしれん。
(佐枝子)三知代さんのお父さまが?ええ。
父は里見の患者だったの。
じゃあ浪速大学に?うん8年ぐらいになるかしらね。
半年ほど入院して亡くなったわ。
そのときによくしてくれたのが縁でつきあうようになったの。
末期ガンだったの。
手遅れで手術はできなかったから抗がん剤に放射線治療あらゆる手を尽くしたわ。
壮絶な闘いだったけど父はよく頑張った。
里見も頑張ってくれた。
里見先生のような方に診ていただいて良かったですね。
そうね。
里見が主治医でなければ父はあそこまで頑張れなかったかもしれない。
あっでも佐枝子さんはちょっと里見を買いかぶりすぎよ。
あの人も駄目なとこいっぱいあるのよ。
でも里見先生はわたしの父やその周りにいる人たちとは全然違うような気がします。
いつもお父さまのこと良く言わないのね。
わたし父のこと好きなんです。
だから今の父の姿に腹が立つのかもしれません。
そう。
あっごめんなさい。
(三知代)はい里見でございます。
ええ主人なら帰っておりますが。
えっ患者さんが?すいません。
おう。
里見先生が来るまで待つように言ったんですがどうしてもすぐ退院するって聞かなくて。
いつ?15分ほど前です。
まだ会計にいるかもしれません。
でも…。
何だ?里見先生には会いたくないって言ってました。
見つかっちゃいましたね。
(里見)なぜですか?
(加奈子)これ以上里見先生に迷惑かけたくありません。
ホント言うとわたし分かってたんです。
わたしみたいな治る見込みのない患者は出てくしかないって。
ほっとしました?分かってないなあ。
わたし里見先生にほっとしてほしいのに。
死を前にした人間は自暴自棄になるって思ってるでしょう?確かに荒れてどうにでもなれって思うときもあるけどその反対に最期くらいいいヤツでいたいなって思うこともたくさんあるんです。
だから里見先生に迷惑かけていくのは嫌なんです。
でもどうして?はっきり言ってくれればよかったのに。
病院を変わってくれって。
今までは言ってきました。
でもそれは患者を選ぶことです。
選び続けていいのかとあなたに会ってそう思いました。
そう。
里見先生がそう思ってくれただけで少し救われた。
〜いったんウチに戻って自分で病院探します。
(加奈子)先生にはお世話になったけどここは最期のときを過ごす病院じゃなかった。
さよなら先生。
先生こそあんまり頑張りすぎちゃ駄目よ。
〜〜俺は彼女を苦しめたんだな。
ああ。
僕ならもっと早くもっとうまく彼女を送り出したね。
いくら悩んでみたところで患者のためになるとはかぎらないんだよ里見。
そんなに簡単なものじゃない。
だから僕は教授になるよ。
確実なものがほしいからな。
(佃)そろそろ始まりますね。
うん?
(佃)いや大丈夫だって思っててもやっぱりドキドキしますよね。
今から浮ついてどうする?だって今日の教授選考会で「財前教授誕生!」が決まるようなもんじゃないですか。
そんなことより手術記載ちゃんと書いておけよ。
(佃)はい。
(鵜飼)ハハハいや皆さんお早いですな。
(鵜飼)それでは第一外科の後任教授選出のための第一回教授選考会を開くことにします。
大河内選考委員長よろしくお願いします。
(配膳係)はいお待たせしました。
(君子)それで?竹内先生が出てけって言ったの?いや出てけとは言ってないよ。
鵜飼教授に頼まれて転院してくれって言っただけだよ。
同じじゃない。
もう嫌な役目だったけどさほっとしたよ。
だって鵜飼教授マジで里見先生辞めさせかねない勢いだったからさ。
何で辞めさせられなきゃならないんだ?えっ?里見先生の言ってることはおかしくないよな。
はっ?だって病院である以上患者をより分けちゃいけないんじゃないのかなあ。
何言ってるんだよ。
病院である以上効率よくベッドを使うべきじゃないか。
(君子)柳原先生の尊敬してる財前先生だってオペのできない患者なんか置かないわよ。
俺もそっちのほうが正しいと思うな。
できるだけ多くの患者を治すべきだもんな。
うん。
そうかな。
そうだよ。
大体さお前こんなとこでぼやっとしてていいの?もうそろそろ決まるぜ。
何が?お前な。
今日は教授選考会でしょ。
財前教授が決まるかどうかの大事な日でしょ。
ああ。
(大河内)まずは具体的な選考基準を出していくことにしよう。
後任教授の専攻が何かということだが…。
それはやはり現在の第一外科の流れを引き継ぐ者が妥当ではないでしょうか?
(葉山)東先生は財前君という立派な後継者を育てられたことですしねえ。
(今津)いやちょっとお待ちください。
確かに現在の第一外科は充実していますがだからこそ今回は逆に我が医学部が弱い分野を補強するべきじゃないでしょうか?
(大河内)例えば?例えば心臓外科などはどうでしょうか?
(時計の秒針の音)
(時計の秒針の音)わたしは国立大学の付属病院がそうあれもこれもと間口を広げる必要はないと思いますね。
(鵜飼)わたしもその意見には賛成ですな。
やはり現在の東外科をそのまま受け継ぐことがいちばん良いのではないでしょうか?
(大河内)東君の意見は?去る者が自ら作り上げたものに執着するのはいいことではありません。
いやですからどうか私にお気遣いなく広い視野から候補を選んでいただきたい。
ほう。
さすがは東教授のお言葉ですな。
とかく後任教授のこととなると何かと注文をつけて横車を押される方が多い中でただただ浪速大学医学部の将来のためだけを考えておられるとは。
教授の椅子を私物化しないのは当然のことだ。
今までそれが行われなかったことのほうがおかしいんじゃないのかね?
(葉山)広い視野からというのは学内だけではなく学外からも候補者を立てるということですか?優秀な人材であるならば学外はもちろんのこと海外から呼び寄せてもいいと思いますよ。
(鵜飼)教授1人を決めるのにわざわざ海を渡らんでも財前君でよろしいんじゃないですか?彼が無能ならばともかくあれほど優秀な人物なのですから。
別に僕は財前君に肩入れをするつもりはありませんよ。
ただ医学部長としてよそから教授を招いた際の摩擦を案じているんです。
そりゃもちろん反発を招くような余地もないすばらしい人物に心当たりがあるというのならばそりゃ話は別ですがね。
石川大に菊川教授というのがいるのはご存じでしょうか?心筋再生医療の第一人者で人格も優れていると聞きます。
彼なら適任ではないかと思うのですが。
まるでもう打診されたような口ぶりですな。
これまでの意見を総合すると異例ではあるが第三の選択肢を採るしかあるまい。
〜〜痛い痛っ。
ちょっと。
ちょっとどうしたの?真っ昼間に電話もせずに来たと思ったら。
オペの帰りだ。
何が悪い?もしかして…。
何だ?
(ケイ子)今教授選考会やってるんでしょ?それで不安なんだ。
出ないの?正式に教授候補に決まったっていう知らせかもよ。
その逆の可能性もあるけどね。
財前です。
『アメイジング・グレイス』〜〜〜〜〜2015/11/30(月) 14:55〜15:50
関西テレビ1
白い巨塔 #06[再][字]【教授の椅子に座るのは誰か?財前の野望を賭けた戦い!】

「父の姿」

詳細情報
番組内容
 教授の座を狙う財前五郎(唐沢寿明)の前に、大きな壁が立ち塞がった。謹厳な大河内教授(品川徹)が、学内の腐敗を見かね、教授選考委員長に就任したのだ。財前は、里見(江口洋介)に、末期がんの加奈子(木村多江)の手術を条件に、親しい大河内への口利きを申し出るが、里見は拒否する。ところが、加奈子が自主退院し、里見は深く悩む。その大河内は突拍子もない選考法を教授会で提案するのだった。

出演者
唐沢寿明 
江口洋介 
黒木瞳 
矢田亜希子 
水野真紀 
沢村一樹 
片岡孝太郎 
伊武雅刀 
若村麻由美 
西田尚美 
野川由美子 
池内淳子 
伊藤英明 
石坂浩二 
西田敏行ほか
原作・脚本
【原作】
山崎豊子

【脚本】
井上由美子
監督・演出
【企画】
和田行

【プロデューサー】
高橋萬彦 
川上一夫

【演出】
河野圭太

【音楽】
加古隆
「アメイジング・グレイス」ヘイリー

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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