どこへ向かうのか
彼女は少し危なっかしく見えた
目の前に広がるのはイギリス郊外の豊かな田園風景
(小松美羽)あっ…これが…
これが羊?
羽が生えている
その作風は見る者をたじろがせるほどに強烈
古くから伝わる民話や精霊をモチーフに誰も見たことのない神やもののけを描いている
筆の先からほとばしるその世界観が注目を集め始めたやさき…
彼女の作品が世界の目に触れる出来事が…
今年10月
イギリス・大英博物館に小松の作品が所蔵されることになったのだ
30代のアーティストの作品としては極めて異例
日本ギャラリーの中央に設けられたショーケース
人間国宝の展示の隣に…
小松の作品
デザインと絵付けを手がけた有田焼の狛犬
異例の快挙にメディアも注目
しかし評価されたのは絵ではなく焼き物
複雑な思いもあるようだ
悩んでるというかホントにまだ自分自身…この前もぽろってどなたかに言われたんですけど……って思っちゃうんだよねって言われましたし…って思いましたホントに
画家として世界と戦いたい…絵で
そんな小松に大きなチャンスが舞い込んだ
ピカソやゴッホの絵が売り買いされる世界最大の美術品オークションあのクリスティーズに絵の出品が決まったのだ
11月29日
くしくも31歳の誕生日を迎えたまさに今日小松の絵に世界の審判が下される
世界が彼女を見つけた特別な日になるのか
それとも…
絵を描いて生きていく
そう心に決めて長野から上京したのは18歳の時
ハハハハ…女子じゃないからねどうぞどうぞ
2LDKのマンションに妹と2人暮らし
アトリエと寝室を兼ねた自分の部屋
チーちゃんおいで
画家として食べていけるようになったのは4年前27歳の時だ
小さい頃から動物がいないってことがないので
今手がけているのはボクシング世界タイトルマッチのパンフレットに使われる表紙絵
オーダーを受けて描くことが多い
これは?
これ途中ですよまだ出来てないですよ
(スタッフ)30%?うん
(スタッフ)聞いてないですけど…
あった
この日は…
画家として徐々に知られるようになり取材を受ける機会も増えたが…
無理な作り笑顔
雰囲気がオシャレなので…
世に出たのは25歳
元はモノクロの銅版画家だ
しかし作品以上にどうしても目を引いてしまうのがその端正な容姿
作品で訴えたメッセージを無視するかのように独り歩きしてしまったこんなキャッチフレーズ
やっぱり純粋に…
そんな彼女に転機が訪れたのは去年
出雲大社へ作品の奉納が決まったのだ
描くのは神々の世界
題材に向き合ううち小松に変化が…
描き上げたのは絵の具を使ったペイント画
闇の世界にも彩りがあることに気付いたという小松
モノクロの銅版画から色彩の世界へと羽ばたく
これを機会に変わろうって…今回の…
絵の具については経験が浅い
だから率直にプロに教えを請う
(車さん)これはアクリル樹脂にいろんな樹脂の塊みたいなものが入ってるんですね
色がニュアンスを語りだす
これは面白いどうやって生かすかって話ですよ何だこれ水あめみたいな感じあっあら〜!?身についてるものがあると思うんだけど…お回りは?いつもやってるよね
絵の具という新しい武器
未来を探すように色を探す
終わりました終わりました終わりました
(スタッフ)だいぶ印象が変わりましたねそうですねそうすると…
色とりどりの皮膚を覆い隠すように描き込まれた体毛
隠れた色が命のリアリティーという
ここから坂城ですねわ〜危ないごめんなさいホントにごめんなさいハハハ
今年4月に免許を取ったばかり
立ち寄ったのは子供の頃からよく遊んだふるさとの丘
ここ来てました
古くからの民話や言い伝えが残る山あいの町でインスピレーションを深呼吸
今回地元・長野に帰ってきたのは小学生向けのワークショップに招かれたため
子供たちに出したお題は?
町の好きな場所を生き物に例えて描くこと
私が…何かちょっと…才能あるすごい才能あるよこのままいっちゃって
自由を握り潰さなければ人は誰も天才なのかもしれない
目ん玉とか描いてみたら目ん玉
小松の筆が動き始めた
パレットに出せって学校で教わったと思うんですけども芸術は自由なので私画面にのせちゃいます直接
チューブから直接
描き始めて7分
すいません…こんな感じでいつもパ〜ッと絵を…
(拍手)あっありがとうございます
画用紙に現れたのはこの村を見守る鹿にも似た神
土着の気配を塗り込める彼女もまたこの土地に生まれた
1984年の今日長野県坂城町に生まれる
子供の頃から動物の絵ばかり描いていた少女は小学生にして既に画家になると宣言
高校時代に描いた「ウサギの裸」というデッサンがこれ
周囲が彼女を理解するのは難しかった
怖〜いとか言って泣かれてえ〜!?みたいな…
自画像でさえこうだ
周囲から理解されずトイレへ逃げ込んでいた頃の自分
白い紙の上に吐き出し続けた心の黒
小松の作風はこうして織り成されてきた
自分が絵と向き合うために葛藤したみたいなとこあったですよね…ってところはあったと思います
画家である以前に世に言うアラサー女子
ずばり結婚願望は?
(スタッフ)ハハハハ…
(スタッフ)おいしそうお帰り〜妹ですいつものお姉ちゃんじゃないぞ
幼い頃から見てきた妹にとって姉はどういう存在なのか
…みたいな感じですね
(紗羽さん)持ってくる?ううん持ってこなくていい
(スタッフ)見せてくださいあれっこれ捨てたやつなのにって言ったら…
それがこの絵
ホントやだ〜東京にまで持ってきたんですけどこの人
(紗羽さん)レア…レアものハハハハハ……っていうのもありますけどねそれで…気に入ってはいたので捨てたことを後悔してたら妹が拾ってたっていう…
ふるさと・坂城町に構えるアトリエ
絵が子供であるなら筆を入れるのは魂を込める作業
長らく手がけている守り神の絵
ここら辺まで来ると例えば神楽とかでシャンシャンってやってる鈴とかに付いてる紐の色とかあれって…そうするとただの紫じゃないよただの青じゃないです…みたいなあぁ〜ってなっちゃうんですけどはぁ〜…あっここも…
掛けがえのない一枚だからこそ悩む
うん…
締め切りは1年過ぎている
初めてのオークションが迫っていた
(スタッフ)この作品ですか?あっこれ…あぁそうですこれです
世界的オークションクリスティーズに出品する作品
えっ不落札あるんですか!?
(本庄さん)うんエスティメート価格まで手が挙がらなかったっていうのはうわ〜そうですか
(本庄さん)そのハードルはすごく高い
そしていよいよ今日
画家・小松美羽の真価が世界に問われる
落札かそれとも不落札か
ここから字幕放送はありませんこの部分の字幕放送はありません2015/11/29(日) 23:00〜23:30
MBS毎日放送
情熱大陸[字]【小松美羽/容姿から想像つかない“異形生物”を描く「美しすぎる画家」】
画家/小松美羽▽まさに今日開催される、世界で最も長い歴史を持つ美術品オークションハウスから出品依頼が舞い込んだ!画家人生の転機となるであろう「その瞬間」に迫る!
詳細情報
番組内容
キャンバスに描かれるのは一見おどろおどろしい世界に棲む生き物たち。可憐な容姿からは想像もつかないような“異形の生き物”を描いた小松の作品の数々が、今世界から注目を集めている。彼女の作品は10月には大英博物館に所蔵展示されることに。そんな中、世界で最も長い歴史を持つ美術品オークションハウス“クリスティーズ”から出品依頼が舞い込んだ。作品はどう評価されるか?緊張感溢れるオークションの舞台裏に完全密着!
プロフィール
小松美羽/画家
1984年長野県出身の30歳。
美術短期大学卒業後、独自の死生観を描いた銅版画「四十九日」で注目を集める。
その後ペン画・ペイント画など様々なジャンルに挑み、今年5月英国「チェルシー・フラワーショー」にて庭園デザイナー・石原和幸の作品「江戸の庭」とコラボした有田焼の「狛犬」が高い評価を受け、大英博物館に所蔵される。
趣味は『狛犬研究(全国各地の狛犬を観察しに行くこと)』。
制作
【製作著作】MBS(毎日放送)
【制作協力】MBS企画
関連公式URL
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おことわり
番組の内容と放送時間は、変更になる場合があります。
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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