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 11月に引退した「ミスタープロレス」こと天龍源一郎の年齢は65歳。世の中では「高齢者」と言われる年齢だ。しかし、天龍が去ったリングには今も現役で立ち続ける60代、70代のレスラーが、まだまだいる。年を重ねても闘い続けられるその訳は。

 11月15日、東京・両国の国技館。50人を超すレスラーがタッグマッチを繰り広げ、メインイベントの天龍の引退試合を盛り上げた。

 「140歳対決」と注目を集めたのが、国内最高齢のグレート小鹿(73)と、ザ・グレート・カブキ(67)のタッグマッチ。ラリアットを狙う小鹿に、カブキが得意技「毒霧」で赤い液体を吹きかけると、満場の観客から大歓声が。試合後、天龍の引退について問われた小鹿は「バカヤローだ。おれ73歳だぞ」と寂しそうに語った。66歳の藤原喜明も「ワキ固め」で勝利、63歳の長州力も「リキラリアット」と「サソリ固め」を決め、存在感を発揮した。

 試合から2日後、元気のひけつを聞こうと、グレート小鹿に会いに行った。プロレス団体「大日本プロレス」の会長でもある。大相撲・出羽海部屋を経て故・力道山が設立した日本プロレス協会へ。46歳で一度現役を引退したが、プロレス界を盛り上げようと53歳で再びリングに戻った。今も月3、4回、年間40試合近くリングに上がる。