館内改装のため閉館中のギンザ・グラフィック・ギャラリー。2016年は千代田区立日比谷図書文化館に場所を移して「祖父江慎+コズフィッシュ展:ブックデザイ」で幕開けとなる。
ブックデザインの第一人者である祖父江慎は、その独特な感性と鍛え抜かれたデザイン力により常に私たちの意表を突く作品を世に送り出してきた。本の中身・内容をいかに伝え、読者に訴え得るか、あるいはそこに意図的なデザインを感じさせることなく自然に読み進めることができるかが装丁やブックデザインの基本だが、創造力あふれるデザインがその本の世界をより魅力的に語ることがある。
本展では祖父江と祖父江が主宰するコズフィッシュのブックデザインを通して、フィジカルな「本」の魅力を探る。スマートフォンやタブレット、電子書籍リーダーといったデジタルデバイスの登場によりすっかり様変わりした感のある私たちの読書環境。そんな中、本がどのように作られるのか、そのプロセスを追いながら、紙の本だからこその表現を求めて1冊に込められる情熱に迫る展覧会だ。
アイデア・プラン出しから始まってそれらを実現するための試行錯誤を、本に使われる紙や本の構造、印刷方法から製本まで実際にデザインした本を例に盛りだくさんでお届けする。
また、多くの日本人に馴染みのある夏目漱石『心』『吾輩ハ猫デアル』新装版の制作プロセスを細かく紹介。『こころ』装丁のために漱石自身が描いた装画や初版本のゲラなど、貴重な漱石自筆作品も展示される。
「うまくいかない喜び」を軸に展開される祖父江慎+コズフィッシュのデザインワールドへようこそ!
●前期「cozf編」:2016年1月23日(土)~2月14日(日)
●後期「ish編」:2016年2月16日(火)~3月23日(水)
※前期には漱石『心』の自筆装画がお目見え。後期では現在制作進行中の『吾輩ハ猫デアル』の秘密があかされます。
【関連イベント】
●祖父江慎さんと行く大日本印刷工場見学
日時:2月上旬開催予定 13:00集合 17:00解散
定員:30名
※参加費無料、要予約
●対談
会場:日比谷図書文化館地下1階 コンベンションホール(大ホール)
参加費:500円
定員:200名(先着順)
※要予約
「造本四方山話」
出演:祖父江慎+白井敬尚(グラフィックデザイナー)
日時:2016年2月18日(木) 18:30~20:00
「漱石本制作の舞台裏」
出演:祖父江慎+渡部朝香(岩波書店単行本編集部)+前田耕作(同製作部)
日時:2016年3月10日(木) 18:30~20:00
開催期間 | 2016年01月23日(土)~2016年03月23日(水) |
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休館日 | 2016年2/15、3/21 |
時間 | 10:00~20:00(土曜日は19:00まで、日祝は17:00まで/いずれも入室は閉室の30分前まで) |
入場料 | 一般300円/大学・高校生200円/千代田区民・中学生以下、障害者手帳をお持ちの方および付き添いの方1名は無料 |
会場 |
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会場URL | http://hibiyal.jp/hibiya/index.html |
会場電話番号 | 03-3502-3340 |
参加アーティスト | 祖父江 慎 |
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