【ブリュッセル=森本学】欧州連合(EU)統計局が1日発表した10月のユーロ圏(19カ国ベース)の失業率は10.7%となり、2012年1月以来、3年9カ月ぶりの低水準となった。10.8%だった9月から0.1ポイント改善した。内需を中心とするユーロ圏景気の緩やかな回復を背景に、雇用情勢は底堅く推移している状況だ。
ユーロ圏の失業率は13年には現行統計で過去最高となる12%台に達していたが、最悪期を脱しつつある。国別にみると、19カ国で最も失業率が低いのはドイツの4.5%で前月から変わらず。一方、15年8月分が最新のデータであるギリシャの失業率は24.6%と極めて高い水準が続いており、域内格差が目立つ状況が続いている。
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