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奈良に「平城宮跡展示館」29年夏オープンへ
世界遺産、平城宮跡(奈良市)の朱雀門(すざくもん)南東で、国土交通省が「平城宮跡展示館」の建築工事に着手した。「国営平城宮跡歴史公園」としての利用拠点となる施設で、平成29年7月の完成を目指す。朱雀大路を挟んで西側には県が観光関連施設を整備予定。一帯は“歴史公園の玄関口”に生まれ変わる。
平城宮跡展示館の建設地は、閉館した「シルクロード博記念館」の跡地。平城宮跡展示館は歴史公園を運営管理し、利用案内サービスを提供するとともに、宮跡に関するガイダンスなどを行う。建物は鉄筋コンクリート造り一部2階建て、延べ約6800平方メートル。展示内容などは今後、文化庁や奈良文化財研究所など関係機関と調整していく。
また朱雀大路、二条大路についてはさらに奈良時代当時が体感できるよう整備するという。
国営公園区域は約122ヘクタールで、発掘調査、研究が進んでいる特別史跡の中枢部である「シンボルゾーン」とその東西の「緑地ゾーン」、特別史跡区域外などの「外周ゾーン」、公園全体の利用拠点となる「拠点ゾーン」の4つに分けて整備。拠点ゾーンの朱雀大路西側は県の整備区域で、計画では29年の完成をめどに駐車場やバスターミナル、観光案内・物販施設、飲食・交流施設などを整備するとしている。
国交省近畿地方整備局・国営飛鳥歴史公園事務所平城分室は「アクセスもよくなるので、歴史公園の玄関口として利用していただきたい」と話している。