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大腸がん予防、アスピリンの効果を調査 国立がんセンターなど

2015/11/30 23:14
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 解熱鎮痛剤として使用されているアスピリンに大腸がんの発症や、がんになる可能性の高い大腸ポリープの再発を予防する効果があるかを確かめる臨床研究を、国立がん研究センターや京都府立医大などのチームが30日までに始めた。

 日本人約300人を対象にした同様の臨床研究で、ポリープの再発率が4割減少したとする研究成果が昨年2月に発表されており、今回は22施設の患者7千人で効果をより詳しく調べ、大腸がんの予防法確立を目指す。

 研究は大腸がんになる恐れのあるポリープを切除した40~69歳が対象。アスピリンの一種で医師が処方する錠剤「バイアスピリン」(バイエル薬品)を4年間、毎日1錠(100ミリグラム)飲んでもらい、別の大腸がん臨床研究に参加し同薬を飲んでいなかった3千人のデータと、がん発症やポリープ再発率を比べる。

 使用するアスピリンは血栓を作りにくくする薬で市販薬とは有効成分が異なる。臓器の炎症を抑える作用が予防につながる可能性が指摘されているが、詳しい仕組みは不明。脳出血などの副作用の恐れもあり、研究代表者の石川秀樹京都府立医大特任教授は「将来的な予防法確立と仕組みの解明につなげたい。自己判断で飲むのは絶対に避けてほしい」と話した。

 大腸がんは近年増加傾向にある。国立がん研究センターの推計では、2015年の新規患者は約13万6千人で、がんの中で最も多い。死亡者数では肺がんに次いで2位。食生活の欧米化などが背景にあるとされる。〔共同〕

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