山岸玲
2015年12月1日08時59分
アニメキャラクターを使った岐阜県美濃加茂市観光協会のポスターをめぐり、「セクハラ」などの批判が相次ぎ、協会が駅から撤去していたことが分かった。担当者は取材に「刺激的な図柄で、批判を真摯(しんし)に受け止めた」と話した。
ポスターは、テレビアニメ「のうりん」に登場する少女のキャラクターを使い、胸元が強調されたデザインとなっている。原作のライトノベルの舞台のモデルが、美濃加茂市の県立加茂農林高校だったことから、採用された。
協会はファンを呼び込むため、アニメと連携したスタンプラリーを企画。11月4日、公式ツイッターにポスターを投稿すると、下旬ごろから「女性の目から見て不愉快」「会社に貼ったらセクハラ」との批判が続出。同月29日、唯一掲示していたJR美濃太田駅(同市)からポスターを撤去した。
昨年度も「のうりん」の別のキャラクターを使ったスタンプラリーを行い、国内外から観光客を集めたという。協会の担当者は「騒ぎになるとは思わなかった」と話している。今後、ポスターは使用しないという。
キャラクターを起用した街おこしを巡っては、三重県志摩市が公認していた海女の萌(も)えキャラ「碧志摩(あおしま)メグ」に対し、「性を強調する描き方だ」などと海女たちが反発。同市に公認撤回を求める署名が提出され、市は11月、公認を撤回している。(山岸玲)
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