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【サッカー】

なでしこ、リオへ暗雲… オランダに完敗、初黒星

2015年12月1日 紙面から

日本−オランダ 後半、3点目を決められ厳しい表情の宮間(8)、大儀見(17)ら(共同)

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◇国際親善試合 日本1−3オランダ

 【フォレンダム(オランダ)原田公樹】サッカー女子の国際親善試合は11月29日、当地で行われ、日本代表「なでしこジャパン」はオランダに1−3で敗れ、初黒星を喫した。通算成績は日本の3勝1敗。これが年内最終戦で、来年2月29日に始まるリオデジャネイロ五輪アジア最終予選(大阪)で2枠の本大会出場権獲得を目指す日本にとって、大きな不安を残す内容と結果だった。国際サッカー連盟(FIFA)ランキング4位の日本は同12位のオランダに対し前半、いずれもミスから2失点。後半4分に阪口夢穂(28)=日テレ=が蹴り込んで1−2としたが、同33分にPKを決められて突き放された。

 暴風雨のなかで、終了の笛が鳴ると、なでしこたちはうなだれた。内容は散々で、1−3の完敗。主将のMF宮間は「チームとして甘さが出た。非常に悔しい。もっともっと強くならないと。もっともっと厳しくやっていきたい」と声を絞り出した。

 開始4分、宮間が痛恨のミスを犯した。バックパスをさらわれ、カウンター攻撃を食らって失点。前半21分には鮫島のトラップミスからボールを奪われ、失点を重ねた。

 後半、強風の風上に立った日本は、阪口がゴール前で菅沢とのワンツーから左足で1点を返した。「前半のチャンスで決められなかったので、今度こそはとめちゃ緊張した」と阪口。しかし、その後はオランダのロングボールが風で押し戻されるほどの強風にも関わらず、パスをつなぐ普段のスタイルに執着した。佐々木監督は「残念。自分たちのサッカーで勝ちたいという気持ちが強かった。後半はもっとミドルを打っていくべきだった」と振り返った。

 世界ランクは日本の4位に対し、オランダは12位。今夏の女子ワールドカップでの対戦を含め、3戦3勝だった相手に初めて負けた。好条件の下、ボールを支配し、パスサッカーで攻めたら強いなでしこ。だが、これが発揮できないと、とたんに弱くなる。単純なダイレクトプレーとカウンターという現実的なサッカーで快勝したオランダとは、その差が際立った。4年前に世界の頂点に立ったなでしこのサッカーが、曲がり角に来ていることを感じさせる敗北だった。

 

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