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温暖化対策に前向き姿勢 中国の思惑は12月1日 7時17分
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温室効果ガスの排出量が世界最大の中国は、今回の国連の会議、COP21に向けて、2030年ごろまでに二酸化炭素の排出量を削減に転じさせるとする計画を国連に提出しました。中国が削減の時期を明記したのは初めてで、課題は多くあるものの、これまでになく前向きな姿勢で臨んでいると言えます。
習近平国家主席は、フランスのパリで開かれているCOP21で演説し、「中国はグローバルな気候変動対策に積極的に参加している。われわれはこの約束を果たす自信と決心がある」と述べ、前向きな姿勢を強調しました。
これまで温暖化対策に及び腰だった中国の姿勢が大きく変わった背景には、急速な経済発展に伴い国内で大気汚染問題が深刻化したことがあると言われています。
市民の目が厳しくなっており、北京の中心部に住む男性が2年前から毎朝、出勤前に家の前の高層ビルを撮影し、政府の対策に効果が出ているか検証しようとネット上にアップしたところ、多い日には50万人がアクセスするようになり、政府に無言の圧力を与えています。
対策を取らざるをえなくなった政府は、石炭を多く使うエネルギー効率の悪い工場を次々と閉鎖しているほか、北京市は排出基準を満たさない工場への取締りを大幅に強化しています。
こうした対策で、中国ではこれまで増え続けてきた石炭の使用量が去年、初めて減少に転じていて、国際天然資源保護協会の専門家、楊富強上級アドバイザーは、「大気汚染の原因物質を減らすことは、二酸化炭素の削減にもつながる。つまり根っこは同じだ」と話し、大気汚染対策は温暖化対策にもつながると指摘しています。
しかし、すべての対策が順調に進んでいるわけではなく、政府が大気汚染の主な原因として取締りを強化している農村部での「野焼き」は、当局の目を盗んで夜間にあちこちで行われています。
また、大気汚染も依然、深刻で、先月30日に北京では大気汚染物質PM2.5の濃度が、日本の環境省の基準に当てはめると、外出を控えるよう注意喚起する値の9倍を超え、この冬、最悪になっています。
これまで温暖化対策に及び腰だった中国の姿勢が大きく変わった背景には、急速な経済発展に伴い国内で大気汚染問題が深刻化したことがあると言われています。
市民の目が厳しくなっており、北京の中心部に住む男性が2年前から毎朝、出勤前に家の前の高層ビルを撮影し、政府の対策に効果が出ているか検証しようとネット上にアップしたところ、多い日には50万人がアクセスするようになり、政府に無言の圧力を与えています。
対策を取らざるをえなくなった政府は、石炭を多く使うエネルギー効率の悪い工場を次々と閉鎖しているほか、北京市は排出基準を満たさない工場への取締りを大幅に強化しています。
こうした対策で、中国ではこれまで増え続けてきた石炭の使用量が去年、初めて減少に転じていて、国際天然資源保護協会の専門家、楊富強上級アドバイザーは、「大気汚染の原因物質を減らすことは、二酸化炭素の削減にもつながる。つまり根っこは同じだ」と話し、大気汚染対策は温暖化対策にもつながると指摘しています。
しかし、すべての対策が順調に進んでいるわけではなく、政府が大気汚染の主な原因として取締りを強化している農村部での「野焼き」は、当局の目を盗んで夜間にあちこちで行われています。
また、大気汚染も依然、深刻で、先月30日に北京では大気汚染物質PM2.5の濃度が、日本の環境省の基準に当てはめると、外出を控えるよう注意喚起する値の9倍を超え、この冬、最悪になっています。